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レイジ
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レイジの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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二人の少年がスレたおじさんになる過程を追って、運や人脈の前には努力や才能は役に立たないという現実をいろんな角度から描いていきます。 理想だけが先走って、ひねくれ曲がって、皆が好きなものが羨ましくて嫌いになって、社会なんてそんなもんだとやさぐれて、最高に鈍臭いけど、他人のこととは思えない。目頭がアツくなりました。 地の文は唸ってしまうほど絶品でした。 慣用語や難しい語彙を極力使わず、素描的で人肌を感じる読み味です。 あくまで主人公が知覚した順に描写されており、主人公が目を向けない部分は徹底して描写しない。 これによって、主人公が瞬間瞬間に何を求めているのか、何から逃れたいのかが目線にそれとなく表れていて、視線を追うごとに深く共感できます。 モチーフの一部しか書き込んでいないのに、全体を描いたものよりもリアルに見えるというのは、画家が書くスケッチと似ていますね。 人間の脳がハッキリと記憶しているのも注目した一部だけであり、その周辺はぼんやりとしか憶えてないのが普通なので、全体を克明に描いた作品よりも真実味を感じられるんだそうです。 ストーリーはエンターテインメントではなくドキュメンタリー調ですが、 何かに打ち込んだことがある人なら絶対に共感する所があるはずです。 「学生バンド」「ハードロックバンド」「アンチ産業ロックバンド」 「青春」「男の友情」「理想と現実」「挫折」 「努力の方向性」「テクニックとマインド」「音楽への向き合い方」 このうち一つでも心に留まるワードがある方なら、きっと深く没入できると思います。 | ||||
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才能あって志あっても簡単に音楽では成功できないんだぜ、人生って変なところに落とし穴があったりするんだぜ、いいもの作れてもマケーティングがダメだと売れないもんなんだぜとか、いろいろ教えてくれる作品でした。ボロボロにバラバラになったバンドが、このまま厳しい人生を歩むだけで終わるのか、それとも再起するのか、このあとどうなるのかってあたりはページをめくるスピードがあがりました。 | ||||
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2011年。文春文庫。393ページ。ロック・バンドなどをからめた青春小説。主人公はワタルと礼ニ。小学生時代~35才ぐらいになるまでをおう。ワタルはハードロックのバンド、松下リオと付き合って結婚、音楽会社やTV製作をする。礼ニは一人で宅録、バンドをくむが、客を集められない、大学卒業後もフリーター、そしてせっかく組んだバンドで友哉がヤクザの金を奪ってしまったため、逃げなければならなくなり、群馬に逃げるというストーリー。多少、クサいところもあるが、一日で読破してしまうほどの快作。 | ||||
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1970年前後に生まれた人は、時代背景が自分と重なって楽しく読めると思います。 私はすごく楽しかった。 アイドル、洋楽、楽器、録音機材、出てくる名前が全部映像と音楽で脳内再生されました。 礼二くんがバイトしてポータワンを買ったのは、もしかしたら、私が営業実習で2ヶ月過ごした御茶ノ水の楽器屋さんかもしれない、なんて妄想に浸ってみたり。ポータワンは確か12万くらいだったかな? 1万前後のMTRもあったから、礼二くんの本気度が感じられたり。 目黒のライブハウスも行ったことあった。さらっと書かれた単語の一つ一つに記憶が刺激されて、それは楽しい時間でした。 音楽が好きな人は、より楽しく読めると思います。 疾風ガールのシリーズよりも、こちらの方が音楽に浸れて好きです。 | ||||
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誉田作品にしては、ちょっと共感できる部分が少なかった。 レイジとワタルにしても接点が少なすぎて友情とかライバルとかはっきりした位置づけなく女の子を介したような付き合いだし…。 恋愛ものなのか友情ものなのか、はっきりして欲しかったかも。 | ||||
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GS (グループ・サウンズ)時代の最後の世代位に生きた主人公でしょうか?なんとなく私(50代後半)より上、60代位の人間にとっては青春時代の甘酸っぱい思い出が目に浮かぶ作品だと思います。 | ||||
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主人公たちと完全同世代であったため、作中に出てくる当時ヒットしていた楽曲や バンドでコピーする対象アーティスト、また素人バンド番組の話など全部ツボで とても楽しめました。しかし…世代も違い、バンド経験もない方が読んで面白いかは かなり微妙です。他のレヴューにもある通り、ほぼ予想がつく形で話が展開していくので 上記にあげた細かい描写に対してピンとこない読者には、悪く言えばひどく凡庸な作品では ないかな、と感じます。ラストの主要メンバーの登場の仕方は最悪。 | ||||
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自分は結婚していないし、近親や周りの知り合いで小さい子供がいるという人もいない。 だから勝手なイメージだけど、やっぱり子を持つ親ならば、「自分の子供には人生を失敗してほしくない」と思うものだろう。 そう思った人にぜひお勧めしたい小説が、この誉田哲也の『レイジ』だ。 別にミュージシャンにはならせるなとか、そういう意味ではなく、人生って、生きるってどういうことなのかを考えさせるにはうってつけだと思うからだ。 だけど、問題はこの作品をどう読み解くか、そしてどう伝えていくかだ。 自分なりに読み解き、そして子供にも読ませ、会話をしていく、これが大事なのだと思う。 | ||||
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ワタル、礼二、友哉、キンちゃん、4人の少年がバンドを組んで成功した1回だけのステージから始まる友情、恋、成功と挫折を経て、年月はすぎる。 誉田哲也らしい読者をグイグイと惹きつけるストーリー展開が心を熱くさせてくれる。 最後はいつものご都合主義的展開がちょっとみえはするが、まあまあ満足できた。 | ||||
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多分小説には、バンド小説なるマイナーなジャンルがあって その粗筋は 中学校か高校でバンドを結成して、プロに憧れ、 メジャーデビューを目指すが、大体音楽関係者に悪い奴がいて デビューはかなわず、中年になってから、再度楽器を手に取る …オヤジ世代の青春プレイバック… というパターンかそのバリエーションです。 本篇も上記パターンと最後がちょこっと違うが似たようなもん… 何となくパターンはわかっているのですが… 感動します。鳥肌がうっすらと立ち、目頭が所々で熱くなります。 私自身はバンド活動あるいはそもそも音楽には全く縁遠く (小学校の授業で珍しく横笛を教えられましたが、人に話せる音楽的イベントはそのことぐらい 聞く方も歌謡曲→ふっ古い、あるいはJ-POPは聞くは聞くけど洋楽なんかさっぱりという 青春時代を送ってきました。50才間際ですので 小説の舞台より10才ぐらい上でしょうか) 従って、コードや演奏テクニックの描写をされてもピンとこないのですが、 それでも、盛り上がりシーンでは一緒に拳を突き上げたくなりますし、ラスト近くRAGEが バラードを歌いだすシーンでは、ホロリと来ます。 バンドっていいんですね。(音楽素人の私がこんなにうるうる来ちゃうんじゃバンド活動していた人は たまらないと思います。) 最後にバンド小説を2つほど紹介します。 五十嵐貴久『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』 熊谷達也『オヤジ・エイジ・ロックンロール』 どちらも爽快な読後感が味わえます。 | ||||
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「武士道シリーズ」、「疾風ガール」、「ガール・ミーツ・ガール」、「世界でいちばん長い写真」など、誉田哲也のこれまでの青春小説とは、一線を画す作品。 これまでのお子さま青春小説に比べ、「レイジ」は大人向け青春小説。そこにあるのはノスタルジアではなく、現在。 本作を味わうには、人生経験が必要。君は感じることができるか? | ||||
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