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(短編集)

びっくり箱殺人事件



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びっくり箱殺人事件の評価: 4.00/5点 レビュー 10件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(4pt)

〈金田一耕助〉シリーズ第3弾

〈金田一耕助〉シリーズ全28巻を読もうと本書を手にした。ここには表題の「びっくり箱殺人事件」と「蜃気楼島の情熱」の計2作品が収載されている。

 「びっくり箱殺人事件」は色々な意味でビックリさせられた。推理小説という性質上、謎解き部分には触れたく無いので、それ以外の部分で驚かされた点を列記してみると・・・。まず金田一耕助が出てこない。これには驚かされた。続いて殺人の手口や動機。これまで金田一耕助が手がけてきた事件とは全く性質が異なる。そしてその軽妙な語り口と言おうか文体と言おうか、殺人事件という重々しい状況を描くには、少々相応しく無いと思ってしまうような表現で綴られている。もっともこういった表現については、近年ではさほど珍しく無いように思える(特に漫画において)が、こと横溝作品においては、少なくとも自分は、他に同じような口調(文体)で書かれたものを知らない。シリーズ第1弾の『幽霊座』に収められていた「幽霊座」「鴉」「トランプ台上の首」は、短編ながらいずれも“横溝正史らしい”作品であったので、余計に面食らった。ちなみに「蜃気楼島の情熱」は、“普段通り”の横溝作品である。

 星の評価は難しい。なぜなら賛否両論あるだろうことが容易に予想されるからである。自分は「びっくり」が様々な意味に使われていると思ったことと、その驚きを楽しめたことから、高評価としました。
びっくり箱殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:びっくり箱殺人事件 (角川文庫)より
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No.9:
(4pt)

古谷一行氏のご冥福をお祈り申し上げます。

冒頭、古谷一行氏のご冥福をお祈り申し上げます。
表題作は戯作味の強い一篇。
「蜃気楼島の情熱」は、既読作。但し、内容はうろ覚え。地名は定かではないが、著者お得意の岡山ものの一篇として、佳品と捉えたい。
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No.8:
(4pt)

珍妙なドタバタ・ミステリ

『パンドーラの匣』というミステリ劇が演じられる劇場の楽屋裏で、フランケンシュタインやノートルダムのせむし男などの怪物・怪人に扮して、煙とともにパンドラの匣から登場するはずだった演者たちが、何者かに次々に顔面強打されるという事件が起こる。一方、劇がはじまった舞台上では、小道具のパンドラの匣が開けられた瞬間、スプリング仕掛けで飛び出した短剣が、蓋を開けた男の胸を深々と突き刺していた…。

等々力警部は登場するが、金田一耕助の姿はない。横溝作品のなかでも異色のユーモア・ドタバタ・ミステリである。講談調というか落語調というか、コミカルな軽妙さを意識したいつもとは違った語り口調で、洒脱なギャグと珍妙な殺人事件が語られる。だだ、やはりユーモアの質に、いささか古めかしさが拭えないのは、書かれた時代からして仕方の無いところだろう。しかし、ミステリとしてはしっかり構成されており、推理の決め手となる部分にもユーモア色が盛られているうえに、タイトルにもキッチリ直結しているところなど、流石の手並みと感心させられる。戦後の退廃臭もただようドタバタユーモア劇を、面白いと感じられるか馴染めないかで、評価の分かれる作品ではないかと思う。

併録されている『蜃気楼島の情熱』は、短編集『人面瘡』にも収録されており、本書と重複している。金持ちの建設した奇矯な屋敷を舞台に、トリッキーな殺人事件に陰湿な人間関係の綾をからめた、横溝らしい岡山ものの秀作である。
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No.7:
(4pt)

ドタバタ推理もの

びっくり箱殺人事件 には金田一耕助は出て来ません。
でも作風が変わっていて楽しめました、筒井康隆のハチャメチャ作品にちょっと似てるかも。

もう一つの短編は金田一耕助ものです、氏の短編はあっさり収束してしまい物足りない感じのすることが多いです、推理を積み重ねて行き最後一気に畳み掛ける長編の醍醐味に欠けるのかも知れません。
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No.6:
(5pt)

good

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No.5:
(4pt)

古典バカミス

ナンセンス、ユーモア、ドタバタに満ちた表題作は、古典バカミスといっていいほどの奇篇。
「風が吹けば桶屋が儲かる」式の殺人構造からしてバカっぽい。
真の探偵は、等々力警部ではなく、幽谷先生であることに注目だ。
「蜃気楼島の情熱」は、うってかわってやや陰惨な短篇。こちらのほうが横溝らしく、
バカミスでおしきった上述よりインパクトに欠けるが、殺人の機会・手段・動機、三拍子そろえ、
金田一がそれをみごとに解明する佳品と思われる。

※ 写真・自己紹介は無視して下さい
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No.4:
(5pt)

蜃気楼島の情熱!

「蜃気楼島の情熱」はタイトルにほれていたのですが、やっと読むことが出来ました。
名前負けしない傑作です。「獄門島」「悪霊島」と並ぶ島ミステリー三部作といったら怒られてしまいますね。
でも億万長者となった男が島を改造しようとする話って・・・
とはいえ男の純情が爆発する感動的な話です。短編なのが実に惜しい。そしてイイ。

一方、「びっくり箱」もなかなか手が出なかった一品。等々力警部物とはいえヒッチコックの笑劇みたいなもので、なかなか面白いものです。
金田一を無理やり出してもよいからドラマ化してもよかったのではないでしょうか。ストリップではないですが劇場が舞台の「劇場物」です。
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No.3:
(3pt)

おかしな調子

「びっくり箱殺人事件」と「蜃気楼島の情熱」の2本が収められている。
 「びっくり箱殺人事件」は、昭和23年に書かれたもの。非常にコミカルな文体で書かれており、ほかの横溝作品からすると、異様な感じを受けるほどだ。地の文も、登場人物も、犯罪も、会話もふざけた調子で、私は嫌いではないが、読んでいてちょっと疲れてしまうくらい。
 とはいえプロットもしっかりしているし、ミステリとしても切れがある。横溝を語る上で忘れてはならない一編だろう。
 「蜃気楼島の情熱」は、昭和29年に書かれたもの。久保銀造と、そのアメリカ時代の友人である志賀が登場する。のちの大作とも関係してくる話であり、掌編だが面白さは充分。
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No.2:
(4pt)

作風がちょっと異なります

他の横溝正史の作品とはちょっと作風も異なるかと思います。
しいて言えば江戸川乱歩のような感じの作品?に近いかと。

事件はびっくり箱にしかけられた短剣からによる殺人から始まります。
そのあと奇怪な殺人が数々起こるのですが…

何より忘れられないのが、殴られた音のボエン。
なぜボエンなのだろうかと読み終わった今でも不思議なのであります。

ちなみにこの作品は愛憎劇がバックにある作品ではありません。
なのでドロドロが苦手な人にはいいと思います。
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No.1:
(3pt)

横溝正史の異色作品

横溝作品の中で金田一や由利先生の作品が多いが、この作品は彼らの友人の等々力警部が探偵役で活躍するのも見所で作風も他のものとはかなり異なっている。内容は、犬神家や本陣殺人事件の様な因縁やグロテスクなものはないが、ユニークなところがあり読んだ事が無い人には新鮮に感じる作品なので是非一度読んで欲しい。
びっくり箱殺人事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:びっくり箱殺人事件 (角川文庫)より
4041123526

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