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マルセイユ・ルーレット



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【この小説が収録されている参考書籍】
マルセイユ・ルーレット
マルセイユ・ルーレット (双葉文庫)

マルセイユ・ルーレットの評価: 4.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

サッカーが見せつける功と罪

汚臭のサッカー界を浸食する八百長賭博を巡り,その組織や選手らを追う展開ですが,
立場の違う三人の日本人が登場,彼らを中心に話が回っていくのがまず興味深いところ.
このほか,勝敗や得失点だけではない,賭博の対象となる要素もなかなかに興味深いです.

また,三者を頻繁に切り替えて進む様子は,個々の掘り下げにやや物足りなさを覚え,
話が散り気味に映ることもありましたが,彼らに少しずつ繋がりが見え出すあたりから,
キーパーソンと匂わされる男も含め,見えそうで見えない全容への期待を引っ張られます.

そして,いよいよ問題の組織を追い詰める中,刻々と刻まれるスタジアムの時計と,
『実行』に揺れる選手,それを鋭くにらむ捜査員など,じりじりと緊張感を煽り立て,
さらに,ただ摘発をして終わりというわけではなく,もう一つの真相が用意されており,
あまりに汚染された世界には,良くも悪くもサッカーの持つ力を感じずにはいられません.

その一方,名選手の言葉の引用に始まり,人種差別問題が何度も絡められていましたが,
事件と無関係とまでは言わないものの,それほどまでは関わってこなかったという印象で,
タイトルの由来も含めて,どちらも『解説』で語られるほどのものは響いてきませんでした.
マルセイユ・ルーレット (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:マルセイユ・ルーレット (双葉文庫)より
457552199X

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