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タックスへイヴン Tax Haven



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【この小説が収録されている参考書籍】
タックスへイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫)

タックスへイヴン Tax Havenの評価: 4.26/5点 レビュー 80件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.26pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全80件 41~60 3/4ページ
No.40:
(5pt)

緊迫した展開に引き込まれました。

この本でいうタックスヘイブンとはシンガポールのことです。シンガポールと日本を舞台に、国際送金、マネーロンダリング、黒い政治資金の動きなど、今日的なテーマを下敷きにしながら、同じ高校を卒業した男女3人の関係が複雑に絡み合う。緊迫した展開に引き込まれました。オススメします。
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No.39:
(5pt)

シンガポールの描写が素晴らしい

当方はシンガポールに住んで五年目です。
橘さんの書かれたシンガポールの状況がとても的確で、楽しく読めました。
タックスへイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:タックスへイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫)より
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No.38:
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

国際経済犯罪を扱ったマスターピース

国際経済犯罪の最後の悪役は北朝鮮とは逃げのように思われるかもしれませんが、片目の黒幕の存在感がどす黒い深みを醸し出して濃厚なハードボイルドの味わいを発してます。
作中、平凡どころか年収も自慢にならない冴えない男と裏社会を渡り歩く知能犯が昔の縁に結ばれて真っ黒な陰謀に立ち向かうのですが、擦り切れたジーンズの人間とbmwの恐らくはz4を乗り回す人間が歯切れのいいチームワークで真相に向かって切り込んでいく展開はとてつもなく魅力があります。そして暗に匂わす1人の女性を挟んだ水面下の地熱がジワジワと痛気持ちい感触を与えてくれます。しかし本当に魅力高い女性キャラはヒロインよりも、リボンの騎士の方でしょう。寒い日本で自発性に欠けるヒロインに対して汗をかくほど暑く世界の終わりみたいなスコールが降る地で育ったパンツスーツの貧乳キャラにすっかり感情移入のパーセンテージは持ってかれました。痛いラストもさることながら、裏社会のブルーブラッドなのもしがない男衆の心を鷲掴みにするのはもう必然です。いやあ、いいもの拝ませていただきました
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No.37:
(3pt)

執筆中は、まだ存在していなかった希望の党が書かれていたww

今では小説のストーリーは、ほぼ出尽くしているが金融知識を駆使して解決してゆく流れは読んでいて大人でも楽しめる内容でした。これが主人公が格闘技の達人や超能力者とかだったら読んでいてつまらないが今もっとも話題のタックスヘイブンを関連させて金融機関の内情も織り交ぜて展開する物語は読んでいてワクワクしました。内容は、高校時代同級生だった古波蔵、牧島、紫帆の話しを中心に盛り上がっていく。紫帆の夫の北川が死んで通訳の仕事をしている牧島と一緒にシンガポールのSG銀行に行く。SG銀行のエドワードから北川の財産は負債ばかりだから相続を放棄しろとの要望を受ける。牧島は、金融機関を辞め現在はタックスヘイブンの国に口座を開設するような仕事をしていた古波蔵に相談したところエドワードの要請は受けるなと提言され北川の遺産放棄話を反故とする。生前に北川は山之内と組んでブラジルの原発開発話の投資で多額の金額を集めていたがリーマンショックでその大半を失う。その中には希望の党の大神という政治家や飲食チェーン店社長の村井、ヤクザの赤目の金も含まれいた。古波蔵は、情報屋の柳や公安の榊原、シンガポール警察のアイリスと協力して謎を解明してゆく。北川の内縁の妻ジジは山之内と逃亡していたたがシンガポールのマフィヤ国王強とアイリスが仲を取り繕ってくれて紫帆とジジは会うことが出来た。山之内や薬物中毒で死亡。最後まで謎だった仕手グループ トカゲのリーダーは情報屋の柳で北川達が集めた金は、北朝鮮に送金する為に仕組んだことだった。古波蔵はヤクザの赤目を柳に差し向けて牧島と紫帆の再婚話も出て来てハッピーエンドを思わせる終わり方でした。希望の党は執筆中にはなかっただろうから読んでいてタイムリーでよかったw。
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No.36:
(4pt)

P115にある希望の党についての部分がまるで予言

作家、橘玲氏による著作。
コラムが有名だけれども小説も書いている。
本作は久々の小説となる。
2014年4月に単行本出版。
2016年4月15日文庫本初版発行。

日本、シンガポール、東南アジアなど舞台は多岐に渡る
国際経済小説だ。プライベートバンクで勤務していた
北川康志が自殺か他殺か謎の転落死を遂げたことから物語は始まる。

古波蔵(静岡県の高校→関西の国立大学、卒業は同時多発テロの翌年→米系外資銀行→フリー
牧島(静岡県の高校→都内私立大学理工学部→大手電機メーカー→大分の工場、本社勤務
   ホーチミンの合弁工場→インドネシア駐在を断り5年前退職。技術書、ビジネス書の翻訳)
紫帆とかつての静岡県の高校時代の同級生、
そしてシンガポール警察のアイリス。
登場人物が増えすぎて物語が破綻することもなく
進んでいくのを見ているのは見事だ。

個人的にはP115の後ろ3行にある希望の党という党名と
衆議院選挙で惨敗して現在は泡沫政党の扱いを受けていたという箇所には
読んでいて非常に驚いた。(まるで予言だ)
本書の中身そのものは2014年だから偶然とはいえども凄い。

他にも参考というか勉強になる部分が多い作品。

P45 
遺体を航空貨物で搬送する際には、伝染病などの危険もあるため、
通常の貨物以上に厳重な通関手続きが行われる。
それにかかる諸費用は数百万円にもなり、海外旅行傷害保険に
加入していないと、遺族は哀しみばかりか経済的な重荷まで
負わされることになる。

P64
鉄壁の守秘性をうたったスイスのプライベートバンクは顧客を見捨て
自分たちが生き残ることを優先したのだ。彼らの甘言を信じてスイスに
口座を開いた米国人は、いまやいつ脱税犯として起訴されるか
戦々恐々とする羽目に陥っている。

P159
「シンガポールは本当は貧しい国なのよ」アイリスは言った。
「国土の殆どは熱帯雨林のジャングルで農産物を育てる土地もない。
 電気もガスも自力では供給できない。製造業は全てタイやマレーシアに
 移ってしまったから、今はタックスヘイブンとして金融業で生きていく
 しかない。だからみんなMBAを取って、外資系の会社や大手銀行に入って
 キャリアを積もうと必死になる。そういう競争が嫌なら、ウエイトレスか
 店の売り子になるか、看護師になるか、あとは警察官くらいしか仕事がないの」

P501からの柳正成の北朝鮮での子供時代の半生は
地獄と呼ぶにふさわしい。
引用するには長すぎる。
参考文献は「北朝鮮脱出 地獄の政治犯収容所」(文春文庫)

P447~P448
ひとはみんな、自分の利益を最大にしようと思って生きている。 
中略
生き延びるにはゲームを支配し、相手より先に行くしか無いって教えただろ
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No.35:
(3pt)

マネーロンダリングの方が好み

マネーロンダリングが面白かったので手に取ってみましたが、
物語のプロット、金融関連の手法としてはマネーロンダリングの方が面白かったです。

が、このテイストの本は一気に引き込まれて読んでしましたした。
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No.34:
(5pt)

景気を回すにはタックスヘイブンも必要悪である。

景気が低迷した時になぜ巨額のお金が海外から日本に流れてくるのか?

これは、ペーパーカンパニーによる外資を見せかけた日本企業の買であることが分かる。
景気が過熱すればクールダウン、景気が下がれば資本の投入。
±0で如何に平和的に経済活動を維持するのか?

ディーラーの一部は、お金儲けとして、取り上げられるが、実際はそこが重要ではない。
マネーゲームというけれど、ゲームでもない、誠意をもって国が法治国家として成立するための一つのスキルである。

如何に平和に国を継続していくかの延長上で出た必要悪である。と、個人的に思う。

これは、独占禁止法の延長上の談合と同じである。
資本主義も市場が成熟して飽和した後は、談合無くしてその巨体を維持することはできない。
数式的にそんなことはわかっているのだが、この国を破壊する者たちは逆手にとって叩きつける。

なんで車の価格は大体同じなのか?
建設事業費はだいたいおなじ価格帯にまとまるのか?

そういつ事なのである。
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No.33:
(5pt)

二人の主人公がいい

とてもキャラが立ち、ぐいぐいと読ませるスト―リーです。
女キャラは他でも描かれている通りあまり好感は持てませんが、それを補ってあまりある面白さがこの小説にはあります。
金融サスペンスってこんな面白いんだって印象。
エンタメ小説はこうあるべき!
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No.32:
(4pt)

面白い!

東南アジアでもっとも成功した金融マネージャー北川が、シンガポールのホテルで転落死した。自殺か他殺か。同時に名門スイス銀行の山之辺が失踪、1000億円が消えた。金マネーロンダリング融洗浄、ODA、原発輸出、仕手株集団、暗躍する政治家とヤクザ……。名門銀行が絶対に知られたくない秘密、そしてすべてを操る男の存在とは? 国際金融情報小説の傑作!
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No.31:
(5pt)

面白すぎる

ちょうどケイマンの件で盛り上がっていた時に購入して読んだがとても面白くてエンターテイメント性が強かった。お金のことが好きな人は絶対おもしろいと感じるはずなのでおすすめしたい。
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No.30:
(4pt)

安定のおもしろさ

橘氏の国際金融ミステリーといえば、処女作のマネーロンダリング以来か。軽く読める、そして、面白いってのはさすがといった感じ。話もマネーロンダリング、国際金融、戦後補償、3.11地震、原発、北朝鮮、クラブ、男と女といろんな方向。

確かマネーロンダリングもそうだったと思うが、金と男と女が必ず入ってきていて、時事ネタをかなり取り組むのが著者の特徴か。2014年に単行本が出て、2016年に文庫化、2017年の今読んでも、十分おもしろかった。表紙はコミカルな字体から絵かと思ったが、写真に煙のようなもやもやを合成しているようで、これぞ秘密のタックスヘイブンという感じで個人的にツボ。

セミ主人公といえる古波蔵がすき。
「馬鹿どもとつきあわなくて済むようにしてるんだ。」
「生きてるのって退屈だろう。その退屈な人生を耐えるために、先に金を稼いでおくんだ」」
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No.29:
(3pt)

Amazonユーザー

未読ですので、これから読むのを非常に続編と楽しみにしています。
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No.28:
(5pt)

適度に金融知識を挟んでくれるから読んでて苦ではない。

橘玲さんの作品ほんとに全部面白い。最後の終わり方も文句なし。
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No.27:
(5pt)

読破

久しぶりに読んだ小説、そこそこの文字数にもかかわらずすぐに読破してしまいました。
シンガポール在住ですが是非色々な人に読んでほしいです。この国には表面には見えにくいがドロドロとした人間、情報、そしてカネが絶え間なく渦巻いています。
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No.26:
(4pt)

満足

マネーロンダリング系かな。なかなか面白く読ませていただきました。
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No.25:
(2pt)

卓球老人

フィクションで内容が最低であり、数ページを見て捨ててしまいました。
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No.24:
(4pt)

ウロボロスな二人・・・、このマネーゲーム事件の果ての境地とは?

「21世紀の資本」という本で、一躍有名になった経済学者、トマ・ピケティの弟子ガブリエル・ズックマンがいうには、世界のGDPの10パーセントがタックスヘイブンに隠されているとのこと(早大教授藪下さん監修の本による)。租税回避地=タックスヘイブン、2015年あたり、そして最近、ニュース等で話題になっていますね。そんな話を題材にしたのが、この金融ミステリー小説「タックスヘイブン」です。
 紫帆の夫である北川の死をきっかけに、かつてともに学生時代を過ごした古波蔵と牧島と紫帆は再会を果たします。しかし三人はやがて、すでにある事件へと巻き込まれていたことを知り始めます。それは、‶トカゲ”と名乗る謎の男の画策による、巨額の資金消失にまつわる事件でした。
 この作品で牧島と古波蔵は、ちょっと前にあったドラマ「ウロボロス」に出てくる2人のように、表と裏の世界から事件の謎をといてゆきます(もちろん古波蔵たちは敵と格闘系のバトルはほぼしませんが・・・)。ウロボロスは錬金術という古代神秘思想に出てくる自分の尾をかむ蛇のことで、完全性の象徴です。そんな二人(古波蔵と牧島)も陰と陽のごとく、パーフェクトに存在を支えあっています。二人ともそれぞれ好きな女性がいるわけですが、ここでいう存在を支えあうとは、恋愛とは違った存在の補完というか、自分の歩めない人生の‶部分”を相手に歩んでもらっている、といった具合でしょうか・・・・。
 前半は人の死なないミステリーのごとく読めます。シンガポールが舞台で、豪華なホテル、異国情緒にあふれる街並み、食事。リッチな旅気分になります。
 物語の運びがスムーズで、上手な運転手の車に乗車しているようで、古波蔵と牧島の表裏の活躍で、いい具合にテンポよく謎に対するヒントが与えられていきます。普段明かされない、プライベートバンカーやスイスSG銀行の描写もおそらく脚色はあるだろうけれど、興味をそそられます。
 ただ、意外な形でこちらの予想は裏切られます。その裏切られ方とは、案外普通なところに落とされるというあり方です。犯人を予想してみても、答えは、
「あぁ、この人でよかったのかあ~」といった具合です。ただその後かなり深い闇へと落とされるので、そもそも著者は奇をてらった犯人を登場させて、エンタメ感を向上させよう、というよりは、人間の心の暗部を映し出しつつ、人間ドラマのような方向にもっていきたいんだな、という風に思われました。
 ‶夜の動物園”も、児童文学かなんかに出てきそうで、こういったミステリーにはめこむと非常におしゃれに感じられ、いかにもここで謎の一端が明かされる感がありますが、とくに何も起きません(ただここはラストの牧島の心情と対比しうるところです。ラストで彼の心はちょっとした闇へと落とされるので・・・)。
 そしてなによりも、この小説は金融情報小説だけあって、犯人に関しても、名推理の古波蔵のところに、最後ポンッと完結した情報として、犯人の名が他者から明かされます。古波蔵はこの瞬間、とくに推理を働かせません。このあっけなさが斬新でした(もちろん一瞬力が抜けましたが・・・)。最後の最後で、推理小説じゃなくて、金融情報小説、そして人間ドラマですよ、といわれたみたいです。
 しかし、トカゲの深い闇はぞっとします。古波蔵も同情を示します(最後には経済的に蹴りを付けますが・・・)。劣悪な環境が人を変えるというのは確かにその通りだと思います。簡単に語れることではないでしょう。こういった話は聞いたことがあります。ただその反面、やはりトカゲはどこに行ってもトカゲとして自らを現したのではないかとも考えられます。 何故なら、トカゲに影響を与えた第2の世界、その世界は基本的に裕福で平和とされていますが、実際は、争い、犯罪は日々あるからです。最終的な人の心の善性みたいなものは信じたいところなのですが・・・。
 この物語において、結局すべての登場人物が、お金に振り回された人生を歩んでいるという印象を受けます。お金を操っているようで、実際は操られているのでしょう。古波蔵も牧島も紫帆も、その他登場人物も、様々な社会的、経済的情報には精通し、その中に埋没していても、いかに生きるかという哲学(心の在り方)は語らなそうな感じがします。愛情も狭い範囲でしか働いていない気がします。結果として、ラストに牧島が抱える不安がクローズアップされます。
 牧島の発言、‶紫帆が自分のところに落ちてくれた”(人間的なランクが落ちた、みたいなことでしょうか・・・)というのも、いかにも株価が落ちたかのような言い回しです。牧島は紫帆のために自らの内面を見つめ向上する、ということも無いようです。
 このマネーゲーム事件の果てに二人(紫帆を入れて3人)がたどり着いた境地は、金が見せる幻影の部分の中で見失われた自らの心の片鱗なのかもしれません。
 秋も通り過ぎ、冬になりましたが、この冬の夜長に、「タックスヘイブン」いかがでしょう?
 この著者の他の作品も読んでみたいです。
 

 
 

 

タックスへイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:タックスへイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫)より
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No.23:
(5pt)

うん、いいねええ

金融の知識としても参考になりました。面白いし、ためになる。超おすすめ
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No.22:
(5pt)

ずぼずぼっとストーリーに入り込んでいく感じ。

金融関連を軸として、グローバルな展開で多岐に亘り、裏社会を描いていきます。
サスペンスとハードボイルドな世界が広がり、現代社会の構造を裏側から見ています。
銀行、警察、政治を巻き込み、どろどろとした世界で渦巻くものをうまく描いています。
とにかく冒頭部分から、一般には知られることがない世界が、あり得そうなリアル感に包まれていきます。
インテリジェンス小説と言われるように、幾層にも膨らみ、深くて複雑で込み入ったストーリーです。
533ページに亘る長編をしっかりと読み解いていくほどに面白さが倍増します。
エレガントでセレブな容姿、シンガポールを中心とした食べものの数々、スコッチウィスキーの数々。
きめ細やかに描写することにより、一層の臨場感とシチュエーションが浮かんできます。
ラストは簡単には迎えず、これで終わったと思いきや、新たなラストが待っています。
各シーンを切り返して、ラストシーンも切り返して、謎解き気分を満喫できます。
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No.21:
(4pt)

古波蔵が 金融知識をフルに使って スイスの銀行を手玉に取る。

お金を 国際的なしくみで 動かすことに 
経験と知恵がある 古波蔵は スイスの銀行さえも手玉に取る。
これは、痛快な感じで、古波蔵は、ものごとに動じず、
ちゃんと見えているのが 強いんだね。

日本の税制の中で 相続税 なるものが 一番大きな問題かもしれない。
それを、相続税のない国で 処理する方法があったが
どんどんと改正されて いまは 日本国籍を捨てることでしか、
相続税を 節税することができるということらしい。

今回の主なテーマは タックスヘイヴンより
マネーロンダリング が 主ですね。
ウラのカネを どうやって、摘発されずに、確保するのか
ということを 古波蔵は 入国審査なしに、対馬から 韓国に行き、
韓国の銀行から スイスの銀行におくると言う鮮やかさ。
漁船による不法入国はできても、韓国からスイスにおくるというのは
無理があるのだとおもうが。韓国の銀行に顔があるということが。
堀山は、不法入国をして、パスポートで換金は できるのかな。
それも、アマチュアでは できないとおもう。
韓国のヒトに頼めばいい話であるが。

古波蔵、牧島、紫帆が 高校時代のなかよし。
古波蔵は 金融のプロ。牧島が 翻訳稼業。トレーダー北川の妻 紫帆。
紫帆は、かわいかったが、それが 磨きがかかる。
そんな中で、紫帆の夫 北川が シンガポールのホテルから 墜落して死亡する。
他殺なのか、自殺なのか わからないが 
突然のことで 紫帆は 牧島を頼って、いっしょに シンガポールへ。

北川は 1000億円を 運用していた。
それが、大きな 穴を あけることに。
ブラジルへの 原発プラント輸出という構図がいいね。
しかし、3月11日によって、原発が 大きな危機にさらされ、
おじゃんとなることで、損失を つくった。あり得る話だ。
北川に くっついていたのが 大物だった政治家。
ふーむ。この政治家が いかにも あの人 のようで、
なるほど、こうやって、国策捜査がおこなわれるのか と納得。
そういえば 村上世彰 はどうしたんだろう。
ホリエモンは情報発信しているが。 

それにしても スイスの銀行の エドワードは レベルが低そう。
バンカーの矜持はない。
チェンマイ、ゴールデントライアングルなどは、行ったことがあるので
なんとなく、思い出してしまった。シンガポールに行ってみたい。

紫帆の 雰囲気が 意外とよかったな。崩れそうで、したたかさが。
まぁ。牧島くんとは 無理でしょう。
古波蔵と アイリスが なかよく 生きるといいね。
二人は あっているみたいだ。
古波蔵 シリーズで 続かないかな。
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