火星年代記

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火星年代記の評価:

4.49/5点 レビュー 80件。 B ランク

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平均点4.49pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全85件 61〜80 4/5ページ
No.25
(5pt)

ブラッドベリの名作!

【概要】
1950年発売のレイ・ブラッドベリの最高傑作。
内容はSF×幻想×ホラー×風刺など色んな要素が混ぜこぜの連作短編集。

第一章「ロケットの夏」、第二章「イラ」などを読むと「すごい詩的な幻想小説だなあ・・」ときっと思うでしょう。
しかし次の章の「地球の人々」ではガラっと印象が変わって「なんだこのブラックユーモア小説はww」ときっと思うでしょう。
んでもってその後の「月は今でも明るいが」になると「なんだ・・このガチンコ小説は・・・」と、どんどん目まぐるしく内容が変わっていきます。

タイトルや表紙だけじゃ内容が想像しにくい小説。
ほとんどの章が30ページ以下で読みやすいので、とりあえず読んで欲しい。

【注意】
解説には「26のオムニバス短編」と書いてますが話がちゃんと最初から最後までつながってますので、順番に最初から読んでいったほうがいいです。初めて読む人は短編集というより長編を読むという心づもりの方がいいかも。
(ただ長編よりは全然読みやすく構成されている)

【新版になって変わったところ】
収録作が若干変更されています。「空のあなたの道へ」が「荒野」と差し替えられて、「火の玉」が新たに加えられています。
しかし荒野も火の玉も既刊の「太陽の黄金の林檎」「刺青の男」から持ってきたモノです。

他のすべての収録作も「新訳」と言うわけではなく、旧版を所有してる人はそんなに新鮮味はないかもしれません。
あとは年代が1999年から2030年に変更されたのと、ブラッドベリの序文が追加されたぐらい。
(もちろんすべてブラッドベリの意向)。旧版を持ってる人はそこらへん注意。
火星年代記 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)より
4150117640
No.24
(5pt)

奇跡的にあふれる情感

およそ空想科学小説と名のつくもので、これほど叙事詩的な魅力をそなえた作品が他にあるのだろうか。伝統的なSFのアイデアを
かりながらも、まったく違う世界観をブラッドベリは構築してみせた。
主題となるのは、タイトルにも冠してある通りで年代記。地球から火星へのアプローチを短編や、さらに短いショートショート形式で
連鎖させ、火星を植民地化していく過程を年表として読ませる。めくるめく好奇心の底流に、優れた文明批評を織り交ぜた珠玉の作品だ。

私的に「二〇〇五年四月 第二のアッシャー邸」の件は、考えさせられると同時に面白いなア。この精神は全然現代にも通じる。むしろ
今なんかジャストフィットしてるのかも。無味乾燥なぐらい合理的に生きているようでいて、まったく合理的じゃない感覚に共感できる。
理性的な〈逃避〉を《過激》としてしまう。創造力の源ともなる〈空想〉を、いやその空想することさえ《危険》とみなしてしまう。
この感覚。。便利この上ない社会において、強迫観念とも呼べるもどかしさが出てくるのはなんなのか。。もちろん本質は常に二律背反
で、今ほど創造性に満ちた時代も珍しく、めまぐるしく創造している。一方で、それらにまったく新しさを感じないのは何故か?もはや
ミーハーになろうにもなれやしない。暴走するのは危険だ。だから抑圧して規制するのは当然の流れではあるが、一歩間違うと〈正直〉で
あることさえ《剥奪》している。この、おどろおどろしいけど愉快なエピソードに一流の風刺を感じてしまう。正直なんだよな。

そして、なんだかんだひっくるめて最後は感動的なんです。人間ほど愚かな行為をする存在もいないが、人間ほど諦めない存在もいないの。
常に、いまから ここから の精神。透徹したブラッドベリの眼差しが何より最高だ。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.23
(5pt)

レイ・ブラッドベリの最高傑作

ブラッドベリといえば、「華氏451度」を思い浮かべるかもしれないが、面白さではこちらが断然上。

精神的成熟を欠いた物質文明の発達、科学万能主義への痛烈な批判を、抒情豊かな文体と哀愁漂う優れた物語によって表現した、「SFの詩人」レイ・ブラッドベリの最高傑作だと私は思っている。

「1999 年1月 ロケットの夏」から「2026年10月 百万年ピクニック」まで、火星を主題にした26の短篇が収められた連作短編集。

ブラッドベリにはほかにも素敵な短篇がいくつもあるけれど、たった一冊だけと言われたら、わたしは迷わず持ってくるだろう。

きらきらと輝く詩情の美しさ、みずみずしさ、透明感がもうほんとに綺麗。ダークなムードの作品もありますが、それもひっくるめてその宝石のような幻想の煌めきにうっとりさせられてしまうほどだ。

小笠原豊樹氏の訳文も、「名訳とはこういうのを言うのだろう」てなくらい見事なもの。素晴らしい読みごたえを堪能させられた一冊。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.22
(5pt)

ただ美しい、一つの作品

美しい文章とは、何だろうか。加藤典洋は『言語表現法講義』の中で、「人の美しさ」というものはない、ただ「美しい人」がいるだけだ、とプルーストの言葉を引用し、美しい文章というものも同じで、「文章の美しさ」などというものはなく、ただ「美しい文章」があって、一人ひとりが自らの感性で「よい」と感じるようなものなのだ、と言っているのだが、この『火星年代記』は、まさしく、ただ「美しい文章」である。
 本のレビューというものは、私の感性が感じた何かを、誰かに伝えるためにあるものなのだが、私の感性が「よい」と感じた「美しい文章」というものを伝えるのは、ことさら難しい。例えばここで、「詩的で、透き通っていて、優さが滲み出しているような文章で、美しい」と評したとしても、詩的であるとか、透き通っているだとか、優しいだとか、そういった凡庸な言葉に落とし込んだ瞬間に、ただそこにあった「美しい文章」も、私が感じた「誰かに伝えたかった何か」も、決定的に損なわれてしまう。『火星年代記』は、読みにくい箇所を多分に含んだ訳も含めて、そのような「美しい文章」である。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.21
(5pt)

人間の宿命を叙情的に描きあげた傑作SF

人間は決して完成品ではない。 大昔にできた旧式の本能を用いて未来という未知の世界を生きていかなくてはならいのだ。 人間の宿命をSFという形で語る本書は、そのリリシズムあふれる文体と鮮烈なラストシーンとによって、今後も長く語り継がれることになるだろう。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.20
(5pt)

示唆に富んだ作品

高校生の頃、定石どおりに有名なSFだけを読み、それでこの手の本を卒業した私だが、この作品だけは手元に置いてある。一つ一つの話が示唆に富み、考えさせられる。特に、せっかく移住してきた人々が、地球で核戦争が始まったと聞いて我先にと帰っていくのが面白い。その後の、だれもいなくなった家で、機械だけが同じように時を告げ、食事をつくり、それを下げ、また翌日も同じことが延々と繰り返される話には、まいった。全員が引き上げられたのではなく、男女1名ずつが残され、最初はあちこちに電話をかけてはお互いに会おうと試みるが、会ってみて幻滅し、その後は会わないように逃げ回るという話も、なかなかだ。
 人間の愚かさ、悲しさを見事に描き切った作品、ぜひ読み継がれていってほしい。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.19
(5pt)

心に染みる警世の書。

本書のテーマを一言で言えば、《科学の発達による、人間の精神的荒廃への警告》という所だろう。 若い頃は古臭い作品だと思っていたのだが、今読むと、ブラッドベリの警告の正しさに、思わず慄然としてしまう。 20世紀の後半ぐらいから、私たちが忘れてしまった大切な《何か》が、ぎっしりと詰まった作品である。 単なるノスタルジーでは終わらない、21世紀を越えた今だからこそ、広く読まれるべき、あまりにも重要な名著だと思います。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.18
(4pt)

珠玉の短編集

人類は火星に移民します ところが伝染病で全滅してしまいます 残った人々は再建を試みますが・・・ 珠玉の短編集です SFの歴史に残る名作です
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.17
(5pt)

故郷に帰ろう

「われらはもはやさまようまい こんなにおそい夜の中
心は今なお愛に満ち 月は今でも明るいが」(本文より)

火星年代記の火星人は侵略しない。
彼らはむしろ侵略され、人間の鏡であり、ある種の理想でもある。

火星へ行く、新しい土地へ行く話のはずなのに、なぜか感じるのは「故郷」「帰る場所」への人間の心だった。
帰る場所、それはいとしい人間の腕の中だったり、思い出の中の生まれ故郷だったりする。
たとえ別の場所にいっても、人は自分の居場所を捨てきれないのだな、としみじみ思う。

人間は、美しい火星を、地球らしく(この場合はアメリカらしく)する。
また、死んでしまったはずの人間を、わかっているはずなのにそれでも望んでしまう。
しかしそんな人間たちの愛すべき愚かしさを、冷笑するのではなく、火星人を通してせつなく描いているところは、まさにブラッドベリ。

「月は今でも明るいが」「夜の邂逅」「第2のアッシャー邸」が、小話として気に入った作品。
いいSFである。
宇宙へのロマンと、人間への愛情に満ちた目、美しい文章。
ヒューマニズムに過ぎるという批判があって当然だが、それでも価値があるように思う。
せつなさが、しんしんと浸みてくる良作。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.16
(5pt)

幻実の絵。

ブラッドベリといえば、これ。 SFといっても、これ。 26の短篇・ショートショートの織り成す、一見リアルで幻想的なストーリー。 垢抜けていない詩的な表現と、リズミカルにして目くるめく展開とのコラボで、独特な切なさを描き出している。 惨酷で、情緒的で、のんびりとしてて、呆気ない、不思議な読み応え。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.15
(5pt)

詩情が煌めく珠玉のオムニバス短篇集

「1999年1月 ロケットの夏」から「2026年10月 百万年ピクニック」まで、火星を主題にした26の短篇が収められたオムニバス作品集。ブラッドベリにはほかにも素敵な短篇がいくつもあるけれど、たった一冊だけと言われたら、わたしはこれを持ってきます。短篇の粒が揃っていますしね、きらきらと輝く詩情の美しさ、みずみずしさ、透明感がもうほんとに綺麗。ダークなムードの作品もありますが、それもひっくるめてその宝石のような幻想の煌めきにうっとりさせられてしまうのです。

 どの短篇も素晴らしいなかで、格別のテイストに酔っぱらっちまった作品を三つだけ選ぶとしたら、「夜の邂逅」「イラ」「第二のアッシャー邸」でしょうか。殊に「夜の邂逅」は珠玉の名品。サンリオSF文庫のブラッドベリ短篇集『万華鏡』で初めて読んだのですが、胸がいっぱいになりましたねぇ。数あるコンタクトもののなかでも、まず最高級の作品でしょう。

 小笠原豊樹氏の訳文も、「名訳とはこういうのを言うのだろう」てなくらい見事なもの。素晴らしい読みごたえを堪能させられた一冊。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.14
(4pt)

ありがちな宇宙もの、ではない

SFの金字塔、と言われていながらも今なお人々の心を離さないブラッドベリの代表作です。手に取ったきっかけは大学生協の推薦文でした。その中には、「中盤の火星探検隊同士の会話がいい」といったことがありました。

 実際に読んでみて、読む前のとき抱いていたイメージとのギャップにまず驚きました。本作における火星人は地球の侵略を企むわけでもなく、普通にゆったりとした住宅で幸せそうな生活を営んでおり、地球人と同様に嫉妬深く、けれども防衛に関してのみは恐ろしい面を見せる、いわゆるステロタイプの火星人とはまったく異なる存在でした。

 推薦文にもあった、第四探検隊での反乱事件、それに続く対話の場面はどこまでも美しく、宇宙を背景とした火星の虚無と優美に満ちた荒野を私は確かに感じました。ブラッドベリが抒情詩人と言われるゆえんでしょう。訳であっても、その美しさの片鱗は感じ取れます。たとえば各話の副題のうち印象的なものを挙げてみましょう。「ロケットの夏」「月は今でも明るいが」「空のあなたの道へ」、そして最後の「百万年ピクニック」。どうでしょう、単なるSFと一蹴できない優雅と悲哀とがこの作品にはあるのです。

 また、この作品はファンに相当に愛されていて、アメリカではすでに現実の時代と矛盾してしまっている箇所を、より進んだ年代のものに修正する、という動きもあるようです。五十年以上前に出版されたものでありながらこうしたことが起こるなど、本当にこの作品とブラッドベリは愛されているのですね。

 この物語の形式、文字通り「年代記」は雄大で悲愴なロマンを感じさせるもので、おそらくこれ以外では作品の魅力は半減だろうな、思わされました。それと、この作品は「地球年代記」でもあるのだと気づきました。読み進められた方もきっと同じような感情を抱くのではないかと思います。

 私は本書を昨年、二十のときに読んだのですが、読み終えたときまず思ったのは、「もっと早いころに読んでいればその世界にもっとのめり込めたのに」というものでした。これは私の想像力の貧困のためかもしれませんが、もし何かの縁でこのレビューを読んだ十代、とりわけ中高生の方には、一度本書を手にとることをお薦めします。もちろん、大人が読む分にもいっこう構いません。ちなみに私のお気に入りは「夜の邂逅」「空のあなたの道へ」そしてもちろん「百万年ピクニック」です。(注.年代記という形式上、選んで読むことはお薦めしません)
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.13
(5pt)

幻想の詩人

地球人はロケットに乗って火星に向かった。無邪気さと無遠慮さを胸に抱きながら。しかし、第1探検隊も、第2探検隊も、第3探検隊も地球に還ってこなかった・・・・・

 それでもなお、地球人は火星を目指した。そして第4探検隊が見たものは・・・廃墟と荒野だけであった。火星人はほぼ絶滅し、火星文明は滅んでしまったのだ!

 かくして火星は地球人のものとなった。地球人は火星へ火星へと、津波のように押し寄せた。移民してきた地球人たちは火星文明の遺物を破壊し尽くし、自分たちの好きなように火星を作り直した。しかし、我が世の春を詠う地球人たちについに報いが訪れた・・・

 精神的成熟を欠いた物質文明の発達、科学万能主義への痛烈な批判を、抒情豊かな文体と哀愁漂う優れた物語によって表現した、「SFの詩人」レイ・ブラッドベリの最高傑作。

 13の短編と13の散文詩的掌篇から成るオムニバス形式の巧妙さは、O・ヘンリー賞を2度受賞した短篇の名手ならでは。オープニング、ラストはもはや芸術だ。

 私は原書を読んでないので何とも言えないが、小笠原氏の訳には定評があり、本作品の翻訳も実に見事だ。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.12
(5pt)

何じゃこりゃ

めちゃめちゃ面白い。 もう五十年以上前に発表された作品であるのだが、こんなに面白くていいのだろうか。  まず、ストーリー自体が非常によくできている。 哀愁ただよう筆致と、乾いた世界観。 そこに漂うのは虚無と狂気と悲しみ。 たしかにその当時の現代を皮肉った作品となっているのだが、そんなことを気にしなくても普通に面白い。  火星を舞台にした連作短編といった趣で、リーダビリティも高い。  とってもお勧めの作品です。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.11
(4pt)

憂鬱になります

冷戦下に書かれたSFの代表作のいくつかを読んで気づいたことがあります。 未来の暗い想像図が描かれている事が多いのです。 「火星年代記」も明るくありません。 しかし暗いともいいがたいのです。 もっと根本的な絶望や虚無を感じさせます。 読んでいて憂鬱になってしまいました。 鬱状態になってしまいました。 文学作品を読んで心が乱れがちな人は注意した方がいいと思います。 悲しくなるのではありません。 感情そのものが蒸発しそうになるのです。 ブラッドベリのようにSFを書く人はいないとよく言われるそうですが、この作品を読んでよくわかりました。 「火星年代記」以外の作品はまだ読んでいません。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.10
(5pt)

わたしのSF年代記です。

その昔、友人にフレドリック・ブラウンと共にこの著者を紹介されたときを今でも忘れない。 「僕の地下室においで」「霧笛」「ウは宇宙船のウ」・・・。 その中でも「火星年代記」は金字塔といっていい。 心揺さぶるノスタルジーと、生き残りをかけた火星人の魔法。 そう、魔法はブラッドベリの十八番だ。 カーニバル、ハロウイン。 子どもも大人も魔法にかかる季節。 避雷針売りも、カーニバルの見世物もひとときのおどろおどろしい幻燈だけど、妙にひきつけてやまない。 ブラッドベリはそういう魔術に長けた作家である。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.9
(5pt)

いまからこれが読める人、しあわせですなあ

叙情的っつーか情緒的なSFを書くブラッドベリの代表作。SFっつてもSF的な小道具は単に手段でしかなく、別にスタイル的にSFにしようとしてるわけではない。そんなことよりなんともウェットで感動的な場面が連続するとても素晴らしい本である。短編連作みたいになっていて、たくさんの登場人物が年代ごとにいろんな出来事に出くわす。それが後半徐々につながってくるあたりも見事な出来栄え。僕がこの人を大好きなのは、自分で書いてて自分で涙もろくなってるだろうなぁ、って感じられるこの情緒的な部分なんです。
 実はずいぶん昔にも読んだことあったんだけど、最近友だちが読んだと言っていて何だかうらやましくなってまた買ってしまった。うらやましいっていうのは、あの読み終わったときの感激をフレッシュに味わえるのがうらやましいのである。せっかくなのでみなさんもぜひお買い求め下さい。小説家になってブラッドベリみたいに書けたらなあ、とまで思いました。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.8
(5pt)

融合する切なさ

詩と散文と純文学とSFと風刺とサスペンスと警鐘とブラックユーモアと幻想が全て調和を保ったまま一冊に入っている。 鳥肌がたつ程面白い。 「月は今でも明るいが」「夜の邂逅」は絶品。 友人に勧めて貸しては読み返したくなり、5冊目を買いました。 この本の為にお金を使う事は全く惜しく感じられない。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.7
(5pt)

心優しい火星人

「火星人は宗教や・芸術と生活を混ぜ合わせることに成功した」とか 「地球人が100年以上も前にストップしなければならなかったところで、 ちゃんとストップした人たち」という表現がある。 また、 火星人は「何故生きるのか」という問いを捨てたと書いてる。 なぜなら、「生そのものは、すでに良いものだったから」と説明されている。 そういうところに、僕は深い感銘を受ける。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144
No.6
(5pt)

心動かされる、いとしい火星人

「火星人は宗教や・芸術と生活を混ぜ合わせることに成功した」とか 「地球人が100年以上も前にストップしなければならなかったところで、 ちゃんとストップした人たち」という表現がある。 また、 火星人は「何故生きるのか」という問いを捨てたと書いてる。 なぜなら、「生そのものは、すでに良いものだったから」と説明されている。 そういうところに、僕は深い感銘を受ける。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114) Amazon書評・レビュー: 火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)より
4150401144