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ガラパゴス
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ガラパゴスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 21~40 2/3ページ
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上下合わせたレビューで。 ★4.5くらいかな。面白かったです。 自分が、横山秀夫的警察小説が 好きってのもあるんですが その類の中でも読ませるというか よくできてる作品だと思います。 警察小説+社会派作品ですね。 前作の「震える牛」では食品偽装、 本作では自動車メーカーの期間工 (派遣)の問題を扱っています。 どちらも、初めから問題そのものを 追いかけているわけではなく、 ある事件の真相を追っていたら その問題に行き当たった… という作りです。 「被害者が期間工だった」 という内容にとどまらず、 1度派遣になってしまったら なかなか戻れない日本社会の現状や 人材使い捨てのいびつな構造、 日本の産業の問題点など これを読めば一通りわかるようになっています。 その部分は筆者の綿密な取材に基づいており、 ルポ的な読みものとしてもお勧めです。 「頑張った人や優しい人が報われる社会」 なんて当たり前だと思うんだけど、 そういうのしばらく来ないんだろうな、 と思わされる作品。 | ||||
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激しい衝撃を覚えた。 日本の有名な企業が、なぜ不正事件が頻繁に起こるのか? パート、派遣、請負労働など、想像もしない速さと深さで 日本に潜入している。実に、2000万人を超えるという。 正社員になることも、難しい時代に。 そして、それに漬け込んだ悪辣な仕組み。 不正を隠蔽しようとする体質。 あぁ。日本よ。豊かささえも 偽装だったのだ。 ぐいぐい迫って行くが、残念ながら、 本当の悪までは、罰せないのだ。 | ||||
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「震える牛」を読んで、同じ作者のものを読みたいと思い購入しました。 社会派で難しい部分もありましたが、世の中はこんなことになっているのかと驚きました。 内容は悲しく、「震える牛」同様、最後がスッキリしない…でも、だからこそリアルに感じたのかもしれません。 | ||||
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現実の格差社会を痛烈に描いており、とてもフィクションとは思えない。 また、本当に利益至上が跋扈している自動車メーカーの真の姿を見せられた思いもした。 日本社会は本当にこのままで良いのだろうか。皆が幸せで笑顔が絶えない社会は実現しないのでしょうか。 | ||||
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ちょっと悲劇的に描きすぎかとも思いました。けれどもつじつまはあっていて、ミステリーとして納得感がありました。 モデルとなるような欠陥車のシリアルナンバーが本当にあったのなら愕然としてしまいますが、これもまた中古車の売買の際に話題になることなのでもしかしたら・・・というミステリ感があります。 などと感想を書いていて地方都市のあれやこれを思い出してしまい、自分の感覚が麻痺しているだけなのかと不安になって星を増やしました。 国籍年齢不問の総競争社会になってガラパゴスの中では敵も見えないと感じるなか、タイトル含めていい本だったのだと思い直しました。 | ||||
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上下2巻本ですが、買いそびれていた下巻を本屋で探しましたが見当たりません。「震える牛」の相場英雄の社会派警察小説。派遣労働問題を核に置き、日本自動車産業のガラパゴス化を素材としています。感動ものです。 | ||||
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ボクらロスジェネと呼ばれる世代の働き方や現代日本の過酷な社会システムが描かれた小説でした。 確かに戦後復興を遂げ、高度経済成長期にがんばった日本人は素晴らしいと思いますが、そこから権益の守りに入ってしまったのでしょうか。バブル崩壊の影響は現在にも及び、政治は労働者の現実を全く見ず、大企業の利益優先の政策でしかありません。 将来に対し希望を持てない生活の中にも、アイデンティティを見失わないという点にボクらの世代に生き方が隠されているのだと思いました。 | ||||
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ボクらロスジェネと呼ばれる世代の働き方や現代日本の過酷な社会システムが描かれた小説でした。 確かに戦後復興を遂げ、高度経済成長期にがんばった日本人は素晴らしいと思いますが、そこから権益の守りに入ってしまったのでしょうか。バブル崩壊の影響は現在にも及び、政治は労働者の現実を全く見ず、大企業の利益優先の政策でしかありません。 将来に対し希望を持てない生活の中にも、アイデンティティを見失わないという点にボクらの世代に生き方が隠されているのだと思いました。 | ||||
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一刑事の力では無理かもしれないが、 弱い立場の実行犯だけでなく巨悪をきっちり追いつめてほしかった。 | ||||
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イッキにラストまで読み抜けた感覚です。 派遣労働に関する日本が構築してしまった職業別身分制度。 クルマや家電などの辺境的で歪な、そして消費者を欺瞞する日本的 製品開発について。 田上刑事は御蔵入り寸前の名もない宮古島出身の犠牲者の殺人の 背景を究明する為に、この国の影に隠れて私達をいつの間にか 閉塞してきている仕組みについて明らかにして行きます。 この国や今の若者の有り様、働く状況は明らかに自分が経験し 今に至っている仕事との関わり方とは全く異なった物に変容 してしまっているようです。 そして怖いのは、親や教育者は明らかに古い世代であり、 この新しい格差社会、身分別社会について理解していない、 舐めていて本当の処をわかっていない、そんなところに あるような気がしてなりません。 一生懸命、真面目に働けば家庭も持てるし、ささやかな幸せも 手に入れることができる。そんなことが幻想であり夢物語になり、 一部の人以外は機械の消耗品のように使われ、遣われて具合が 悪くなれば交換されて棄てられる、なんて世界にいつの間にか なっていて誰も気付きもしていない、。。。 怖い世界になってしまいました。僕の好きな怪談なんて足下にも 及びません。 ああ、怪談絵本ならば救いもあるのに現実は 読み終えても現実です。しっかりと考えて、教えて、育てなければ いけませんね( ̄ヘ ̄メ) | ||||
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以前、派遣エンジニアの経費支払いをやっていただけに他人事とは思えぬ問題、しかしこれほどまでにシビアな実態はしらなかった。この人たちの声が政治に反映されなければならない、と思った。 | ||||
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下巻と共に読みましたが 通常のミステリーと違い とても考えさせられる 社会派小説です 作者の取材もいろいろされているのか リアルさがにじみ出ていました | ||||
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大手の経済新聞をずっと読んでいます。優秀な記者の書く記事だから世界の経済の潮流はよくわかります。ただ この新聞が主張する「働き方改革」とか「多様な働き方」という耳障りのいい言葉の中身は 労働者のヒエラルキーをもっと細分化して 企業が必要なレベルの労働者を 必要に応じて”採用”あるいは 調達しやすくすべきと考えていることへの理屈付けにすぎないと感じています。彼ら新聞社の収入は ダントツによいはずだから 企業寄りになるのはしかたないことだしね・・・。 この本を読んで あの秋葉原の無差別殺傷事件の背景をあらためて考えました。でも 現在 失業者の再就職支援の仕事をしていて ほかの人よりはずっと身近に就職に苦労している人がいる私にも わからないのですよ、彼らの本音が。 | ||||
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読書の醍醐味のひとつに、 自分が今まで知らなくて、知るべきだった情報がどんどんと ダムの放流のように自分に雪崩れ込んで来るような興奮というか アドレナリンが暴走する感覚を味わう、というものがあります。 この本は刑事モノです。 自殺とされて処理されていた一人の身元不明者が、巧妙に偽造した 殺人事件の被害者であることを見抜いたベテラン刑事が企業ぐるみ の暗幕に迫ってゆくというストーリーです。 ですが読者に詰め寄るこの本の核は、事件の真相に迫るうちに 明らかになるってゆく派遣業界に依存する現代社会の闇にあります。 経済が不景気であろうが好景気であろうが、効率化の名のもとに 雇用形態の底辺として 使い捨てられ 搾取されていく 派遣の人達。 その立場になってしまえば破格の低賃金と過酷な労働条件を強いられ 正社員への道は絶望的に狭く、病気や職場での労災で怪我を負っても 補償されることはおろか雇用自体も簡単に雇い止めされてしまう。 綱渡りのような月々は不安とストレスの連続で貯金も結婚も 思い描くことさえできません。 そして少なくない人数が綱から一度落ちれば更にホームレスや生活困窮者に 転落してしまいます。そこから這い上がることは更にできません。 小説ということで多少の誇張があったとしても事実と実態の持つ重みは 読者にじわじわと詰め寄ります。 いつからか、いつのまにか僕らが育ち、学校を出て就職してきた世界とは 全く変質してしまった世界。ホラーよりも異常殺人よりも怖いです。 この世界はどうしてしまったのでしょうか? 救われる道は下巻では示されるのでしょうか?。。。(/≧◇≦\) 残念ながら下巻の予約の順番が巡ってくるのは少し先のようです。 | ||||
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最初は殺人刑事モノかと読み始めましたが、実際には経済モノとして楽しめます。事件の動機が社会問題(派遣社員、ブラック企業)と絡んでおり、現実的にありそうなリアル感があり、2日間で一気読みできる小説です。ただ、人材派遣会社、大手電機メーカー、自動車メーカーが巨悪のように書かれていますが、そこまでひどくはないと思っています。 社内に派遣会社の社員の方もいましたが(事務職)、本人の意思で派遣の契約形態が気に入っているようでした。ただし、家族や子供を持ったり、安定性の面では派遣契約ではなかなか難しいのだろうとも思います。問題は、日本は一度貧困化すると再起が難しい社会なのだろうと思いました。例えば、正社員で求職活動をして、うまく見つからないため、まずは派遣契約で始めるというのもあると思います。ただ、一度派遣契約で慣れてしまうと、正社員の面接を受けるのが面倒くさい、回りの派遣契約社員との人間関係(抜け駆けと思われる?)などから、転職できないのだと思います。仮に正社員になっても、ブラック企業で残業代がなかったり、人間関係が厳しいなどの困難も待ち構えていますが。。。 主人公?の仲野も、派遣契約からスタートして、工場の現場労働で疲労困憊になって正社員への転職活動ができなかったのかと思いました。そうなると、セイフティーネットとして、家族や友人の存在がまさに生命線になってきます。ちなみに、ハイブリッドカーについて、日本だけのガラパゴスの技術で未来はないように書かれていましたが、本当にそうなのか、知りたいと思いました。確かにクリーンディーゼルなども日本でも発売はされ、テスラの電気自動車も米国で売れているようです。この本に書かれていることを100%真に受けるのではなく、自分で他の情報源からも調べて見たいと思いました。 | ||||
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真面目な青年達の苦しみと其の原因がストーリーを通してひしひしと迫ってきます。日本はいつからこんな目先の利益ばかり追うような国になってしまったのでしょう。 | ||||
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サスペンスな警察小説を展開させつつ、現代社会の構図を描いています。 真相を解明するために各地を巡る地道な鑑取りが分厚い手帳の中で積み上げられていきます。 最適化にあたり性能を追求しつつコストダウンを図り生存競争に打ち勝つしかないモノづくり。 そのためにはモジュール化(部材の共通ユニット化)をし、使い捨て感覚でワーカーを投入する。 昭和の会社を担っているという意識が高い大量生産時代のラインワーカーとは一線を画し、ひととひとのつながりはない。 ひとがひととしてではなく、モノへと、部品へと変わってしまっていることに警笛を鳴らしています。 郷愁にかられる三線が昔からつながりあるひとごころだと力説しています。 結末は蜥蜴の尻尾切りとなってしまっていますが、それも現実感ある姿と言えるかもしれません。 上下巻で500頁を越える長編となっていますが、核心に迫る切り込みがするどく、中だるみがありません。 | ||||
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「震える牛」の続編であることはあまり意識せずに読み進めることができます。 いつもの相場さんタッチのごとく、冒頭から前半部分は”散らばっている点”からスタートするのでとっつきにくさがあります。 それを読み進めるうちに、点と点が集まりだしていきます。 下巻のほうでは、点と点の集まりが線となり、線と線が集まり面となって、問題提起されることと思います。 まさしく現代社会にはびこる、コスパに優れたものづくり手法による盲点を描こうとしています。 コストダウンのためのモジュール化は労働者に至るまで押し寄せているのです。 今まさしく、燃費の問題で世間を騒がしているように、あたかも「すぐれもの」といった表示はみせかけであること。 最新鋭でありつつ過剰なコストダウンを要求されることにより、そのギャップは安全性を脅かすまでに至ること。 隠し続け、必死に抵抗する企業。 労働者は使い捨てのもの管理になっていること。 これらの社会問題を痛烈に風刺しています。 | ||||
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推理小説としてもとてもおもしろいのですが、登場する派遣労働者の実態や派遣会社と企業との癒着やカラクリなど、実態をしっかりと取材して丁寧に詳細に描写しています。これを読めば、派遣労働の問題点がよくわかります。 | ||||
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今の日本の現状をリアルに表した作品といえる。 仲野という人物が織り成す切ない終焉に涙。 若い人に是非読んでほしい。 | ||||
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