(短編集)

真実の10メートル手前

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評判

真実の10メートル手前の評価:

3.89/5点 レビュー 55件。 B ランク

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Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全58件 21〜40 2/3ページ
No.38
(5pt)

ジャーナリスト太刀洗万智の覚悟と矜恃がわかる。

『さよなら妖精』の主要登場人物の一人、太刀洗万智は、大人になってジャーナリストになった。これは『王とサーカス』を読めばわかる。『真実の…』は、時系列でいうと『王とサーカス』の前後になる。6つの短編のうち、表題作はまだ東洋新聞大垣支局の記者として活動しているから、『王とサーカス』事件の前である。「正義漢」では犯人が「記者だ」と直感しているが、本当に新聞記者かフリーのジャーナリストかは書いていない。「恋累心中」では「月刊深層」に記事を寄稿するフリーライターとして「週刊深層」の編集長が言っているからすでにフリーランスであることがわかる。しかも「月刊深層」の仕事をしているから『王とサーカス』の後である。
 6つの短編にある事件を通して、太刀洗万智が記者としてどのように事実を伝えるか、その姿勢がはっきりとしてくる。同時に、ジャーナリストのあるべき姿を模索して苦しむ姿も描かれる。
 『さよなら妖精』を読んでファンになった人にうれしいのは、5つめの短編「ナイフを失われた思い出の中に」だろう。ヨヴァノヴィチ氏の視点で語られる太刀洗万智の姿は、『さよなら妖精』の守屋の視点で描かれた姿でもある。ただ、ヨヴァノヴィチ氏の妹についてもう少し詳しく知りたいと思うのは私だけではないだろう。
 今でも盛んに議論される、ジャーナリストの取材とメディアへの公表の姿勢。それは災害報道でも例外ではないことを6つめの短編「綱渡りの成功例」に作者は込めている。
 太刀洗は「真実は加工されなければならない」と言い切る。それは、ジャーナリストとしての経験も訓練も積んでいない、素人がSNSと通してあっという間に情報を拡散する時代だからこそ重いことばだ。スマホ、監視カメラ、ドライブレコーダーなど、警察でなくても画像や音声を手に入れる手段はいくらでもある。事故現場で野次馬たちがまずやることはスマホで写真や動画をとること。事件解決に役立つこともあるだろうが、何の手も加えられずただ垂れ流される情報がいかに多いことか。おそろしい時代になったものだ。それぞれが「正義漢」となって自分にとっての「悪いやつ」を告発するのだから。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.37
(5pt)

ジャーナリスト太刀洗万智の覚悟と矜恃がわかる。

『さよなら妖精』の主要登場人物の一人、太刀洗万智は、大人になってジャーナリストになった。これは『王とサーカス』を読めばわかる。『真実の…』は、時系列でいうと『王とサーカス』の前後になる。6つの短編のうち、表題作はまだ東洋新聞大垣支局の記者として活動しているから、『王とサーカス』事件の前である。「正義漢」では犯人が「記者だ」と直感しているが、本当に新聞記者かフリーのジャーナリストかは書いていない。「恋累心中」では「月刊深層」に記事を寄稿するフリーライターとして「週刊深層」の編集長が言っているからすでにフリーランスであることがわかる。しかも「月刊深層」の仕事をしているから『王とサーカス』の後である。
 6つの短編にある事件を通して、太刀洗万智が記者としてどのように事実を伝えるか、その姿勢がはっきりとしてくる。同時に、ジャーナリストのあるべき姿を模索して苦しむ姿も描かれる。
 『さよなら妖精』を読んでファンになった人にうれしいのは、5つめの短編「ナイフを失われた思い出の中に」だろう。ヨヴァノヴィチ氏の視点で語られる太刀洗万智の姿は、『さよなら妖精』の守屋の視点で描かれた姿でもある。ただ、ヨヴァノヴィチ氏の妹についてもう少し詳しく知りたいと思うのは私だけではないだろう。
 今でも盛んに議論される、ジャーナリストの取材とメディアへの公表の姿勢。それは災害報道でも例外ではないことを6つめの短編「綱渡りの成功例」に作者は込めている。
 太刀洗は「真実は加工されなければならない」と言い切る。それは、ジャーナリストとしての経験も訓練も積んでいない、素人がSNSと通してあっという間に情報を拡散する時代だからこそ重いことばだ。スマホ、監視カメラ、ドライブレコーダーなど、警察でなくても画像や音声を手に入れる手段はいくらでもある。事故現場で野次馬たちがまずやることはスマホで写真や動画をとること。事件解決に役立つこともあるだろうが、何の手も加えられずただ垂れ流される情報がいかに多いことか。おそろしい時代になったものだ。それぞれが「正義漢」となって自分にとっての「悪いやつ」を告発するのだから。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.36
(5pt)

太刀洗万智祭り!

魅力的な太刀洗万智を主人公とする六篇から成る短編集である。
少し、混乱するのが表題作である「真実の10メートル手前」は名作『王とサーカス』と同様に太刀洗万智が語り手となっているが、他の五篇はそれぞの短編に登場する人物が語り手となっているのだ。そして、その語り手たちの太刀洗万智との関係性や理解度が初見からゼミの先輩後輩、上司部下等々バラバラなのだ。そこからみえる太刀洗万智の人物像に若干の揺らぎがあるように感じた。もちろん、時間も違うしエピソードも異なる。そもそも語り手が別人であるから当然であろう。自分の中の太刀洗万智と異なる思考や言動の太刀洗万智が度々、描かれたことは自分の中で整理するのが読後になってしまった。揺らぎがあるのが人間であり、理論整然と生きられない人間の業や卑しさを書いているのが米澤穂信先生ではないか。
各エピソードは米澤穂信先生ならではの苦い味が堪らない。私はこの苦味の中毒なのだ。本作を読む前に『さよなら妖精』『王とサーカス』は読んでおいた方が良い。
なかなか他にはお目にかかれない魅力的な女性である太刀洗万智を充分に堪能出来る一冊である。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.35
(5pt)

太刀洗万智祭り!

魅力的な太刀洗万智を主人公とする六篇から成る短編集である。
少し、混乱するのが表題作である「真実の10メートル手前」は名作『王とサーカス』と同様に太刀洗万智が語り手となっているが、他の五篇はそれぞの短編に登場する人物が語り手となっているのだ。そして、その語り手たちの太刀洗万智との関係性や理解度が初見からゼミの先輩後輩、上司部下等々バラバラなのだ。そこからみえる太刀洗万智の人物像に若干の揺らぎがあるように感じた。もちろん、時間も違うしエピソードも異なる。そもそも語り手が別人であるから当然であろう。自分の中の太刀洗万智と異なる思考や言動の太刀洗万智が度々、描かれたことは自分の中で整理するのが読後になってしまった。揺らぎがあるのが人間であり、理論整然と生きられない人間の業や卑しさを書いているのが米澤穂信先生ではないか。
各エピソードは米澤穂信先生ならではの苦い味が堪らない。私はこの苦味の中毒なのだ。本作を読む前に『さよなら妖精』『王とサーカス』は読んでおいた方が良い。
なかなか他にはお目にかかれない魅力的な女性である太刀洗万智を充分に堪能出来る一冊である。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.34
(4pt)

孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的

ミステリではあるけれど、謎解きより、孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的な連作集。性別も作品の雰囲気も全然違うのだけれど、ハードボイルドの王者フィリップ・マーロウを想起した。
 表題作以外は大刀洗でない人物の1人称で、基本彼女の心理描写はなく、他人から見た大刀洗を描く趣向。頭は回るが不親切で、説明が足りない印象を与えるのが大刀洗のスタイルで、余計な事を省略するのが結果的に正解だったと後からわかるストイックさ。自己主張が強い一般的な名探偵とハッキリ一線を画しているが、作品自体まで説明不足気味なのは残念なところ。例えば、「ナイフを失われた思い出の中に」は、「さよなら妖精」を読んでいないと理解し難いと思う。
 非常に内省的な心理ミステリなので、万人向けとは言い難いが、いかにも作者らしい内容を堪能した。謎解きが主体のミステリではないと言っておく。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.33
(4pt)

孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的

ミステリではあるけれど、謎解きより、孤高の女性ジャーナリスト大刀洗のストイックな仕事への向き合い方が印象的な連作集。性別も作品の雰囲気も全然違うのだけれど、ハードボイルドの王者フィリップ・マーロウを想起した。
 表題作以外は大刀洗でない人物の1人称で、基本彼女の心理描写はなく、他人から見た大刀洗を描く趣向。頭は回るが不親切で、説明が足りない印象を与えるのが大刀洗のスタイルで、余計な事を省略するのが結果的に正解だったと後からわかるストイックさ。自己主張が強い一般的な名探偵とハッキリ一線を画しているが、作品自体まで説明不足気味なのは残念なところ。例えば、「ナイフを失われた思い出の中に」は、「さよなら妖精」を読んでいないと理解し難いと思う。
 非常に内省的な心理ミステリなので、万人向けとは言い難いが、いかにも作者らしい内容を堪能した。謎解きが主体のミステリではないと言っておく。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.32
(5pt)

それぞれ趣向を変えるこの作家の短編集

短編6作品それぞれ、かわった筋書きで、面白く読めた。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.31
(5pt)

それぞれ趣向を変えるこの作家の短編集

短編6作品それぞれ、かわった筋書きで、面白く読めた。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.30
(5pt)

お気に入りの一冊に‼️

米澤穂信さんの作品を読むのはこれが初めてだったのですが、とても面白く、そして爽やかな気持ちになれました。他の作品を読むきっかけになった一冊です
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.29
(5pt)

お気に入りの一冊に‼️

米澤穂信さんの作品を読むのはこれが初めてだったのですが、とても面白く、そして爽やかな気持ちになれました。他の作品を読むきっかけになった一冊です
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.28
(4pt)

短編集 表題作の出来が良い

太刀洗さんという記者が主人公の短編集。日常の小さな事件の小さな謎を解き明かしていく。

タイトルにもなっている、冒頭の「真実の10メートル手前」が一番出来が良いかな。細かい伏線が最後に全て回収されるのは見事exclamation ×2

逆に、ユーゴの人が取材に同行するという「ナイフ・・」は、設定が全く謎。奇抜過ぎるプロットで、肝心のストーリーが頭に入って来ない。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.27
(4pt)

短編集 表題作の出来が良い

太刀洗さんという記者が主人公の短編集。日常の小さな事件の小さな謎を解き明かしていく。

タイトルにもなっている、冒頭の「真実の10メートル手前」が一番出来が良いかな。細かい伏線が最後に全て回収されるのは見事exclamation ×2

逆に、ユーゴの人が取材に同行するという「ナイフ・・」は、設定が全く謎。奇抜過ぎるプロットで、肝心のストーリーが頭に入って来ない。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.26
(4pt)

シリーズファンにはうれしい短編集。

『さよなら妖精』(これはシリーズに含まれるのか?)、『王とサーカス』に続く太刀洗シリーズ三作目。
このシリーズの魅力は、トリック以上にその雰囲気にあると感じる。
太刀洗は「名探偵」の側面をもちつつ、しかし同時にたんなる無力な一個人にすぎない。
推理はできても、そこで起こっている問題の全てを解決できる実効的な力を持っているわけではない。
その歯がゆさが作品の独特な湿っぽい読後感を醸成しているのではないか。
だからトリックなどはどうでもよいのだ、というわけではないけれども。

軽く読める作品なので、シリーズファンが次作を期待しつつ読むには、丁度よい。
逆にこの作品からシリーズを読み進めるのは、正直お薦めできない。
他の方も書かれているように、ミステリとしてのパンチの弱さは否めないと感じる為。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.25
(4pt)

シリーズファンにはうれしい短編集。

『さよなら妖精』(これはシリーズに含まれるのか?)、『王とサーカス』に続く太刀洗シリーズ三作目。
このシリーズの魅力は、トリック以上にその雰囲気にあると感じる。
太刀洗は「名探偵」の側面をもちつつ、しかし同時にたんなる無力な一個人にすぎない。
その歯がゆさが作品の独特な雰囲気を醸成しているのではないか。
だからトリックなどどうでもよいのだ、というわけではないけれども。

軽く読める作品なので、シリーズファンが次作を期待しつつ読むには、丁度よい。
逆にこの作品からシリーズを読み進めるのは、正直お薦めできない。
他の方も書かれているように、ミステリとしてのパンチの弱さは否めないと感じる為。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.24
(5pt)

これを読む前に

『さよなら妖精』を読んでください、そうすれば「ナイフを失われた思い出の中に」もよく分かると思います。内容は自分的には満足です。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.23
(5pt)

これを読む前に

『さよなら妖精』を読んでください、そうすれば「ナイフを失われた思い出の中に」もよく分かると思います。内容は自分的には満足です。
真実の10メートル手前 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前 (創元推理文庫)より
4488451098
No.22
(5pt)

太刀洗万智を菜々緒さんに当てこみ読了

長身の黒髪美女ということで俳優・菜々緒さんに演じていただきながら読みました。菜々緒さんは英語が堪能なのでマーヤの兄貴との場面も滑らかに進行してゆきました。太刀洗万智はラフなジーンズが定番ですが、私の胸中では菜々緒さんは上下スーツで過ごしていただきました。だってパンツルックが似合いますから。
「王とサーカス」から読み始め、この「真実の10」を読みました。で、もうすっかり太刀洗万智のファン。ドラマ「BG」にて菜々緒さんを見ても彼女が太刀洗万智に思えて仕方なかった……。あの怜悧な目つき、だけど底に流れる温かな心。菜々緒さんって悪女の役が多いけどドキュメントに映った彼女は体温のある、ちょっとがさつなお姉さんでしたし。
ところで。米澤氏の文章はラノベで培った平易な文章。
でも、景色が広がるようだ。とは言い難い。文脈を追うもののいっこうに風景がパノラマ化されない。
どうして?と読後に考える。
故・藤沢周平氏は常に判りやすく平易な文を書くことを心がけておられたそうで。
うーんー……。米澤穂信の文章は違う。平易なものの、判りやすくはない。スケッチ力を感じない。例えば「ナイフを失われた思い出の中に」にて歩道橋で発見するシーンがあります。示している状況は解る。だけど、見つけた感じがしないんですよ。
そう、米澤穂信の文章はアニメ的です。絵柄があってセリフが乗ってくる。だから省かれた言葉があってもほとんどの読者には通じる。
私、アニメを見ない者ですから。米澤作品の描写に対してところどころ「飛んでいる」「スキップしている」的な誤差が生じるんですね、脳内で。ちょっとしんどい。
読みやすいけど、読み方にコツが要りますね。米澤穂信の作品は。
次は「さよなら妖精」を読んでみよう!愉しみ。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.21
(4pt)

米澤穂信らしい短編集

一つ一つがとても丁寧に作られた連作短編集ですね。
このシリーズは初めて読みましたが、他のも読みたくなりました。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.20
(4pt)

脇役の役割

王とサーカスの主人公が本作でも主役である。
同僚の死をきっかけにフリーの記者になったのが27歳ころのことだから
王とサーカスを挟んで3年くらい前から数年後の話で構成されている模様。

ほとんどの話で彼女の傍にそれぞれ聞き役が登場、
彼女が事件の深層を明らかにしていく一方で、聞き役が太刀洗万智の内面を理解していく過程は面白い。
逆に、いわゆるトリック一辺倒の探偵ものがお好きな人には楽しめないかな。
 
映像化するとしたらどんな女優さんが配されるのだろうか 
美女。全話をとおして物静か。冷徹な観察力と行動力を有するキレ者。
時には駅のホームから他人を突き落とした犯人を誘い出すために、
ハイエナのように立ち回る記者を演じたりするのだ。演技力も必要だろう。
冷静な思考を持ち、なかなか長身の黒髪で切れ長の目をした美しい女優さんということだ。
ちょっと興味あります。
 
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563
No.19
(4pt)

ジャーナリスト太刀洗万智にすっかり魅了される6つの短編。

私自身初の米澤穂信作品。
このミステリーがすごい!2017年版第3位作品。

ジャーナリスト太刀洗万智(たちあらいまち)の活動を綴る6つの短編。
それぞれの編で発生するそれぞれの事件。
太刀洗万智が独自の視点・行動を通じて辿り着く人間性の真実。
そして、その真実をジャーナリストとしてどう向き合うか、どのように伝え・どのように伝えないか...

太刀洗万智というキャラクターの魅力、事件の裏に巧みに埋め込まれた人間性、そしてそれを解き明かすミステリー的展開。
とてもとても魅了されました。

個人的には「ナイフを失われた思い出の中に」が最も印象に残りました。
事件の構造とその解明に至る過程はもちろんのこと。
外国人視点で語られる本編は、独特の思想や異邦人から見た日本の描写が新鮮。
そして、ジャーナリズムの役割や使命に関する作中の議論が大変興味深い。

米澤穂信作品に、そして太刀洗万智に、もっともっと触れたくなる本作です。
真実の10メートル手前 Amazon書評・レビュー: 真実の10メートル手前より
4488027563