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万物理論



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【この小説が収録されている参考書籍】
万物理論 (創元SF文庫)

万物理論の評価: 3.77/5点 レビュー 30件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.77pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 1~20 1/2ページ
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No.30:
(4pt)

宗教・思想と科学の対立、関係性が個人的な読みどころ。

宗教・思想と科学の対立、関係性が個人的な読みどころ。
また、汎性という概念とキャラクターが刺激的で面白い。肉(ホルモン)からの隷属の開放。しかし、それは自分なのか、そもそも人なのか(人である理由もないが)。

ディストレスの謎解き以降は、結論は面白いが、そこに無理に向かった感じがして、置いてかれた

ロビンダンバーの「科学がきらわれる理由」を思い出した。
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4488711022
No.29:
(4pt)

メモ取りながら読んだほうがいい

相変わらずぶっ飛んでる。今回はいろんな勢力が絡むのと、英語特有のまどろっこしい言い回しのせいで、どの勢力が何をやろうとしているのか、整理が難しかった。ただ主人公には感情移入できた方。最後に、人間同士が理解できると考えるのは幻想みたいなこと言い始めるのにはニヤリとした。汎性のアキリの描写の仕方が、不思議なほど魅力的で良かった。冒頭の、死体に語らせる技術は、それだけで一本書けてしまいそうなものだが、それ以後出てこなかったのは贅沢な使い方だなと思う。
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4488711022
No.28:
(2pt)

自分がちゃんと理解していないだけかもしれませんが

題名、あらすじを読んで万物理論の実証を巡る論理思考的な戦いの話を想像していたのですが、
読んでみたら、それとは少し違い万物理論自体は物語を回すためのマクガフィン的な扱い以上のものになっていないように感じた。
いつの間にかモサラの万物理論自体が前提とされ、それを巡るカルトなど、設定のための設定としか感じられず、中盤以降はただひたすら長いと感じるだけで乗れなかった。

まあ、自分はあまり良きSF読者ではないのだろうと確認した一作でした。
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No.27:
(4pt)

凄いけれど難しい

6冊目のイーガン。
 2冊の短編集を読んで、イーガンの小説とは何なのかということが少しわかりかけてきたと思って3作目の長編を読み始めてみたら、これがまた、ものすごい難物。
 短編集では、いくつか手ごわい作品もあったが面白く読みやすい話も多く楽しめたけれど、長編はまったく別物。読めば読むほど謎が広がってゴールが遠ざかって行くみたい。迷路の中を進んでいるようで、現在地点のマップを作りながら読み進んだが、罠にかかったり、袋小路に迷い込むよう。やっとのことで読み終えたけれど、自分がたどり着いた場所が本当のゴールなのか、実は自信がない。
 読書体験として相当濃厚だったというのは間違いない。通常とは違った意味でスリルとサスペンスにあふれていたと言えるかもしれない。果たして自分は無事に結末にたどり着くのだろうか?途中で遭難してしまうのではないだろうかと最後まで不安だった。
 一本の長編の中にどれだけ情報量の多いSFネタを詰め込めるかに挑戦したかのような設定も混乱の元。でもそれこそがイーガン独特の世界を感じさせるのも確か。

 本書の日本語タイトルは『万物理論』だけれど、原題は“DISTRESS(遭難)”、突如蔓延する奇病の名前である。どう考えても接点がわからないふたつのタイトルの関連が明らかになる時が物語の終わりなのだが、この関係は、『宇宙消失(1992)』とその原題“QUARANTINE(隔離)”の関係と同じ。

 解説によると初期の3長編はどれも“主観的宇宙論もの”ということだが、『宇宙消失』は(読んでいる間はそうは思えなかったが)振り返ってみるとわりと単純(その代わりほど設定がややこしい)な“主観的宇宙論もの”だった。それに比べると本書はテクノロジーと人間の関係や、ジェンダーに関わる問題など複数のサブテーマが合流しながら流れていく暴れ河のような展開で語られる“主観的宇宙論もの”だった。
 『順列都市』もそうだったけれど、本書も読み進んでいくうちにややこしいサブテーマがどんどん増えていく。しかし、それは無駄な話ではなく、そのすべてが本筋にしっかり絡んできて、それが語られるからこその結論になって行く。
 構成を考えればパーツの組み合わせなのだろうけれど、そういう骨格が見えないほど肉厚で複雑なストーリーが語られる。
 なお、『宇宙消失』は量子論をアイデアの基礎に置いた話、『順列都市』は数学論を基礎に置いた話で、いずれも理科系のアイデアが基礎になっているが、『万物理論』は、表題には似合わず理系っぽいところは多くない。

 最終的にはすべてが解明されるのだが、それに納得するかどうかは読者次第のような気がする。
 評者の場合は、こうきたか!という感心と、そう説明されてもなあ?という中途半端な感じを持った。
 宇宙のすべてを解明する『万物理論』と言っても、数式ではないので、理科系ではなくても理解はできます。
 しかし、言ってみれば哲学のようなもの。受け取り方によっては当たり前じゃないかと考えることもできるかもしれない。
 そう考えると、本書のテーマは『万物理論』ではなく、過去の作品と同様、アイデンティティと人間関係かなと思う。
 これが一つの物語にまとまとまっているのだから凄い小説だとは思うのだけれども、自信を持ってそう言い切れないのがかなり情けない。

 これから先、イーガンの長編を読むのがますます不安になってきた。
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No.26:
(4pt)

リアリティーを求めるウンチクSF好きへ

"だから宇宙はただひとつの法則に従うのーひとつの万物理論に。宇宙はひとりの人間によって完全に説明される。"1995年発刊の本書は、著者曰く"主観的宇宙論"シリーズの1冊にして、無政府状態の島国国家を舞台に展開する緻密なギミック説明や意表をつく展開が知的めまいを引きおこすハードSF傑作。

個人的には『宇宙消失』『順列都市』と、今さらながら今年はオーストラリア生まれの覆面作家にして、ハードSFの代表的作家として受賞歴多数の著者作にハマってきている事もあり、本書も手にとってみました。

さて、そんな本書は第一部で"片目にAI付きのカメラ、腸にはメモリチップを埋め込んだ"映像ジャーナリストである主人公の人柄や時代設定を紹介した後は、主に南太平洋の人工島、移住者が国民の大半をしめ、無政府状態ーストートレスで開催されるアインシュタイン国際会議での【『万物理論』の発表を巡る研究者や暗躍するカルト集団とのやりとり】が描かれていくのですが。

執筆にあたっては関連分野の【学会誌などを事前にしっかり読み込む】事で有名な著者らしく、物語展開としては【前半スロー、後半は怒涛の展開!】と読みやすいものの、全体としては【学会でのスケールの大きな理論物理学の発表を聴講しているような】不思議な読後感でした。(だが、そこが"多少よくわからなくても、すっっっごくおもしろい"著者らしくて良い!)

一方で、本書では2010年発売のiPadに先駆けて、ノートパッドといった携帯デバイスが登場する他、様々な攻殻機動隊的な近未来ギミックが(相変わらずの)詳細な説明付きで描かれていますが、こちらに関しては近未来小説の宿命かもしれませんが【圧倒的にイメージが追いつけないわけのわからなさ】をSFに求める私には、最近の【WEBニュースで読んだような既視感】があって、本書に関してはちょっと残念でした(それとは別に、科学技術の発展によるジェンダーや身体論は興味深いです)

SFに科学要素や学術リアリティーを求めるウンチク好きな誰かへ、あるいは未来社会の倫理観を考えたい方へもオススメ。
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No.25:
(3pt)

普通くらい

宇宙消失と似てるので新鮮味が不足。最初の犯罪被害者の場面は迫力あったが、本筋にはあまり関係ない。
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No.24:
(1pt)

全く面白くない!

この本のどこが面白いのですか? 私には分かりません。偏差値70以上の頭脳明晰な読者であればその面白さが理解できるのだろうけど・・・。100ページ読み進んでも一向に埒が明かなく、物語の進行もない。これ以上ページをめくるのが苦痛になって本を閉じました。SFというより読み物として100ページも読者を引っ張っておいて、それでもストーリーが進まないものは作品として失敗作ではないのか?と思うのです。
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No.23:
(5pt)

【ネタバレ】この作品のメインテーマ

多くの人は他人を理解できると感じているが、それは勘違いだ。その傲慢な勘違いが多くの悲劇を生んでいる。全てを理解できる人間なんてものが存在したら、世界は崩壊してしまうだろう。

僕達は互いに理解し合うことはできない。しかしそれを皆が正しく認識することができたら、僕らは理解し合えないがゆえに共存することができる。

それが世界を構成する万物理論だ。
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No.22:
(4pt)

宇宙はただ一人の人間がそれを説明する力によって発芽するものなのか?

宇宙はただ一人の人間がそれを説明することによって存在するのか。
 観察理論は、観察されることで初めてその方向性が定まるとする量子力学の理論の一つかと思いますが、本書ではこの考え方を極端に推し進めたカルト集団が登場し、主人公が病気になるあたりから、ぐんぐんにテンポがあがって面白くなってきます。
 はたして、宇宙は人間がそれを説明しても、まったく気にかけないのではないか。物理法則は、それが理解されようがされまいが、過去もこれからもつねに堅固であり続けるのではないか。それともたった一人が解明した万物理論によって宇宙は崩壊するのか。

 前半は物理学というより哲学のような議論のやりとりが続き、ああやっぱり難しいや、と思いながら読み進めていくことになりますが、体内に埋め込んだビデオカメラで撮影をしたり、人工知能に質問して即座に回答を得たり、死後復活させる技術が出てきたりと、部分部分でSF的ガジェットが登場する場面は楽しいです。
 ただ、一読しただけでは十分理解できたとは思えません。 
 それでも、理解のために、またゆっくり読み返してみようかと思わせる魅力はあります。
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No.21:
(3pt)

他の作品と比べると鋭くない

宇宙消失では、量子論から入ってカタストロフィーに転げ落ちていく様が斬新だったので、
今度は技術背景が統一場理論ということで更に突飛な展開を見せてくれるのだろうとわくわくしながら読み進めてみたところ、
どちらかというと自然科学の背景を利用した展開は程々になっていて、神学・社会学・地政学の側面を使ったウェットな展開がバックボーンだった。
政治や宗教、人間模様が厚いSFが好きな方にはお勧めですが、個人的には「せんすおぶわんだー」ではありませんでした。

統一場理論を使って亜光速で宇宙空間をぶっ飛びたい方面の人には、
スティーブン・バクスターのジーリークロニクルシリーズがお勧めです。
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4488711022
No.20:
(4pt)

世界観とガジェット、ジェンダーへのこだわりがメインに見えてしまって

ハードSFで、理解するのに非常に時間がかかる。
最初はバイオテクノロジーが進みすぎることへの警鐘のようなストーリーながら、途中で一転して物理学の話になっていく。
伏線になっていないエピソードでも精密に描くため、ついて行く読者は大変だ。
ストーリーはありふれた感があるような気もしますが、その周りで描かれる未来の技術や、ジェンダー論、人間性原理の解釈の分岐などで、頭はいっぱいいっぱいだ。
私と同じ星4つのレビューが多いのは、楽しめるんだけど、余分な話が多すぎとか、最後のどんでん返しに納得がいかないとか、そんなのがちょっと心にひっかかるんだろうなあ。
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4488711022
No.19:
(1pt)

論理的思考力はいらない!

記号的ですね。
用語を散りばめまくって、さも高尚な読み物みたいに演出してるだけで、
僕としてはシャーロック・ホームズとかアルセーヌ・ルパンとかのほうがずっと面白いです。
書いてることがやっぱ空想ベースなので、ネットで調べた程度の浅さなんですね。各用語が。

そこがねー結構残念なところで…。
さっきも言ったエセ高尚な読み物って感じですね。

僕は波動関数絡みとか大好きなんで、というか調べたんですけど
イーガンのほかの作では波動関数の収縮とか言ってるけど、
常識的に考えて収縮するわけねーじゃん!
それだけでもうね、素晴らしい駄作ですね。最高品質の駄作かもしれない。

短文で表現したほうが美しいところをわざわざ用語使って長々と管巻いたりするので、
かなり姑息な作家ですね。もう僕イーガンはいいや。

プログラマに例えるなら、自分の技術アピール目的で改行しないでトリッキーなコード書いて
誰かほかの人が見たときに「コレ何やってんのかわかんないから書きなおして」
って言われるタイプの作家。
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4488711022
No.18:
(5pt)

ハードSFのジャンルを超えた名作、あるうちに読んでおきましょう

新陳代謝の激しい日本の出版会で2004年初版の本書は中規模の書店であれば在庫している。「万物理論」とはすべての自然法則を包み込む単一の理論で、たいそう難解な理論である。本作はハードSFなのでこの「万物理論」を理解しなければ楽しめないのかといえばそうではない。本書は科学的な考証がされており「万物理論」を知っている学者が読んでも破たんしていないという意味でのハードSFといえる。リーダビリティはむしろ高く読みやすい。ミステリーといってもオーバーではない。その点が息の長い所以なのかもしれない。

本というのはその質の優劣にかかわらず、時間とともに絶版となり手に入らなくなるものだということに最近気付いた。そのため、今まで古本屋という商売が成り立っていたのかもしれない。そんな状態も電子書籍の出現で覆されるかもしれないが、まだもう少し先だろう。その意味では、あるうちに読んどけっ、という作品だと思う。
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No.17:
(4pt)

万物「理論」ですからね

この本を読む前にたまたまトーマス・マンの「魔の山」を読んだので、
ごく素人っぽい情けない共通点を感じました。
それは「登場人物の会話の内容が正直言ってよく理解できない」
にも関わらず「読んでいて飽きない。面白い」のです。
それはつまり逆に言えば、サイエンスのことがよく分からなくても、
この本を読むのに支障がない、ハードルが低いと言えるのではないで
しょうか。
万物理論とはいえ所詮理論なんだから、それが解明されたからと言って
宇宙が世界が大変なことなるわけではない。しかしこのストーリー、
まるで万物理論の発見で世界がひっくり返るかのような展開です。
ある面、冷静に読む必要があります。
結末はまぁ、まったく予想ができないものではありません。やっぱり
こうだったのね、というものではないかと。
ものすごく緻密、ものすごく丹念、それでいてある程度覚悟して読めば
ちゃんと読み通せる。それなりに理解し味わうことができる。
それがつまり、よくできた小説ということではないでしょうか。
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4488711022
No.16:
(4pt)

冒頭にあっと驚くアイディア

SFでは、めずらしくもないアイディアだそうだが、僕は驚いた「死後復活」である。
キリストみたいに甦るわけではない。 
目に装着したパッチに焼きついた被害者最後の見たものを露光する。
しかしそれは法律上、法的な死を迎えてからではないと実行してはいけない。

世界の法則全てを基礎的理論で説明する「万物理論」
「万物理論」(TOE;Theory of Everything)とは、自然界に存在する4つの力、すなわち電磁力・弱い力・強い力・重力を統一的に記述する理論
だそうであるが、僕にはなんのこっちゃわからない。まあ、これが分かるのはすごいことなんだろうなあ。というのだけは分かる
その「万物理論」の発表が三人の科学者によって行われる事になった。正しいのはそのうち一人だけだという。
主人公のジャーナリストは、そのうちの一人である女性科学者への密着取材のため、人工珊瑚礁でつくられた島へ向かう。
一方で進歩への反対を唱えるカルトが暗躍、そして世界に蔓延する謎の病気「ディストレス」(Distress‾ これが原題である)さて……
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No.15:
(4pt)

面白いけど、物足りない。

SF作家《グレッグ・イーガン》の最高傑作と言われている作品なので、とりあえず初めてイーガン作品に挑戦しようと思って、読んでみました。確かにSF小説としては、抜群に面白く読めます。ただ、この作品における《哲学性》には、正直言って物足りなさを感じました。全てが殺菌されて、脱毛・脱臭されて、ツルンツルンにされたようなラストには、逆に失望感を覚えました。小説としては抜群に面白いので、これは単純に、作品との相性の問題かも知れません。凄く面白いけど、何だか不満。そんな物語でした。
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No.14:
(4pt)

脳内麻薬

グレッグ・イーガン著「万物理論」を読んだ。万物統一理論が完成され変容していく現実が、科学ジャーナリストの目を通して描かれる。究極のハードSF、らしい。

 「ディアスポラ」もそうだったが、万物理論ネタを中心に、物理、数学、化学、などの様々のガジェットがごった煮状態である。その目がくらむような読書感は、イーガンの持ち味か。

 万物理論統一後の変容した世界、草木や太陽の光、空気の一粒一粒、世界の全てが情報に満ち溢れて、それをリアルに体感できてしまうという様。このくだりに、僕は共感した。昔ある事で徹夜続きで酷く疲れた時に、散歩をしていて、かような状況を体感した事があるからだ。脳内麻薬がドバドバ出ていたのかもだ。
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No.13:
(4pt)

大胆な理論に圧倒させられる

主に自然科学、さらには、人文科学の、大胆かつ細緻な理論が随所に盛り込まれている。

特に、現代の人類が未だ手に入れていない、宇宙全体を包括する理論(TOE)が目玉だ。

このTOEを中心に、論理と物語が展開されるが、その大胆さに圧倒される。

著者の、この方面に対する造詣の深さには感嘆させられる。

本文中で、アーサー・C・クラークといった、他のSF作家の言葉まで引用し、さらに論述している。

ただ、著者は学者ではなく、作家だ。

本書は学術書ではなく、SF小説、つまりフィクションだ。

そうである以上、学術的な正確さよりも、大胆な面白さが求められる。

本書を読了するのには、少し時間を要したが、大胆な面白さは十分にある。

その上で、作家という立場から、TOEに挑んだ意欲作だ。

感覚的ではなく、ロジカルな思考をする方には、特に面白いと思う。

ただし、一般的なSFとは、趣が異なる。
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4488711022
No.12:
(4pt)

ちょっと違うゾ

イーガンは数学を専門にしていたからでしょうか、小生の主観では「ディアスポラ」「順列都市」は星5つです。でも物理はわかってないように思う。物理屋は、彼らが求めている究極の理論(「万物理論」と呼ぶべきものかもしれないけれど)が、すべての事象を説明できるとは思っていない。単に事象の「原理」を与えるだけである。自然はもっと複雑で、「万物理論」的に人間の手に負えるものではない。でも、ハードSFとしては星4つかな。
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4488711022
No.11:
(1pt)

ドッグフード

イーガン氏の他の作品を読んでいないので非常に無責任な感想だと思います
が『高級レストランに行って、最高級の食材を使ったドッグフードを出された』
というのが正直な感想。
物語の背景・前提となる世界の描写はとても面白いのに、『人間宇宙論』があまりにも
ばかばかしく、現実味がなく、読むのが苦痛になってくる。
この点を除けば(一番大事な部分ですが)SFとしてはとても面白い。
イーガン氏のほかの作品、特に『宇宙消失』を読んでみたくなりました。
万物理論 (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:万物理論 (創元SF文庫)より
4488711022

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