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さまよう刃



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【この小説が収録されている参考書籍】
さまよう刃
さまよう刃 (角川文庫)

さまよう刃の評価: 3.83/5点 レビュー 340件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.83pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全243件 161~180 9/13ページ
No.83:
(5pt)

自分なら・・・を地で行く

主人公の中年男性が、娘を強姦して川に捨てた2人の少年をブッ殺しに行くというストーリー。
「どうせ奴らが捕まっても、少年法で2、3年で出てきてしまう。それなら警察より先に見つけて復讐を遂げよう」これは正義なのか。父親、警察、第三者、様々な立場の人々が悶々と考え続ける。
いつも不思議に思っている。法廷で、傍聴席から被告の頭を隠し持っていた鈍器で殴りつける輩がいないことを。
いつも疑問に思っている。少年法は少年の更生の視点から、というが、そんなのは昔の髭を生やした高尚なオッサンが考えついたコンセプトで、国民の合意を得られていないことを(裁判員制度と一緒だ。いつの間にか出来ていた)。
東野氏は自分の考え方を押し付けるのではなく、世に浮かぶ悶々とした思念をカタチにするのが上手い作家だ。おそらく相当の読者がこう思ったことだろう。「彼に死を」。
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4043718063
No.82:
(4pt)

夢中度No1

最近読んだ小説では夢中度No1でした。
スガノカイジとトモザキアツヤ、
いくら小説の登場人物と言えども
彼らに対してはらわたが
煮えくり返るような思いで
夢中で一気に読み続けました。
娘を持つ身としては、
胸が苦しくなるような悲惨な描写に
涙が出そうになりつつ
最後長嶺が救われるような結末を期待しました。
話はスピーディにグイグイ進んで
東野圭吾うまいなぁと
思いつつ読んでいたのですが結末が…。
もうこのショックは
しばらく抜けませんでした。
泣きそうでした。
へこみそうになってもいい方、おすすめです。
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4043718063
No.81:
(5pt)

読んで損なし、というより読んだほうがいいです

東野圭吾さんの小説を読む度に文章の書き方に「この人、天才だな」と毎回思わされますがこの作品は読み始めて深夜までずっと読み続けてしまいました。犯人に対する憤りで本を持つ手を震え息も荒くしながら読みました。私は二児の父ですが自分の子供が同じ目にあえば主人公と同じく犯人を殺したいと思うでしょう。仇討ちの認められない現代、しかし法が被害者の気持ちを代弁してくれているとは到底思えない。死刑を反対する人もいるけれど人の命を奪って何で償えるというのか?みんなやってはいけない事など分かっているはずなのに、凄惨な事件がたびたび起きている。被害者の遺族の気持ち、そして加害者の親も作中で出てくるのだが自分の子はそんなに悪くなく共犯の友人に無理矢理やらされたんだと言う加害者を生み出す親の「自分の子供に限って・・・」というような盲目的な愛も伺える。自分の子が一番大切だと思うのは当然だろうけど、他の子供の親もそう思っているであろう事をなぜ考えないのか?自分の家族を大切にできない人間が他の人間を大切にできるはずがない。この小説を読んで事件がなくなるわけでもない。法が改正されるわけでもないけれど問題提起作品として、また東野圭吾さんの感情を引き込む文章を堪能してもらう為にも、ぜひ読んでほしい作品!
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4043718063
No.80:
(4pt)

この結末!?、そうじゃないだろう???

 本書を知ったときに、娘を持つ親として是非読みたいという感情と、絶対読みたくないと言う感情の葛藤があった。自分が主人公の行動にどうしても無関係ではいられないと思ったからだ。
 読んでいるときは夢中だった。読んでいる自分の顔は緊張や悲しみで蒼白になったり、憤りでどす黒くなったりしていたことだろう。主人公の感情に同化してしまう自分を止める気はなかった。
 だから結末を読んで本当にがっかりした。泣きそうだった。
 そうじゃないだろう。
 この作家だったら、突き抜けたことを書いてくれるのではないかと思ったのだ。それが残念でならなかった。一方、この結末を受け入れて安堵する自分もいて、それがまた腹立たしくて悔しくさえあった。
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No.79:
(5pt)

罪の重さとは

未成年者というだけで罪を軽減され、更正の余地を与える日本って。。。裁判制度を考えると、もし自分が未成年者の犯罪の裁判に関わるとしたら、罪を憎んで人を憎まず的な、判決は正直許容できないんじゃないかと思います。特に性犯罪は、未来を奪う罪ですし。一人の人間の人生を奪うという観点からは、殺人罪と同じかそれ以上ではないかと思います。日本の犯罪の対する考え方を変えるべき時代に入ったのではないでしょうか?と長々と書いてしまいましたが、この作品を読むと日本の未来を危惧してしまうのです。ここまで人の心に訴える作品を出せる作者に賞賛です。
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No.78:
(4pt)

続きが気になる作品

今まで読んだ東の作品でトップ3に入るくらい好きでした。
前半は読んでていらいらするところがありますが、実際にそれだけのめり込めます。
後半は、刑事サイドの描写が多く、最初に感情移入した主人公の内面が少し減ってきますが、最後まで目を離せませんでした。
星を4にしてるのは、クライマックスとなるシーンがいまいち物足りなかったのと、宮部みゆきの模倣犯と印象が似たようなところがあったためです。ただ模倣犯も本作品もかなり好きな作品です。
さまよう刃Amazon書評・レビュー:さまよう刃より
4022579684
No.77:
(4pt)

展開がすごい、テンポよし。。。

追って追われてのスピーディな展開と最後は東野作品お決まり?のどんでん返し?!読み手の興味をひと時もそらさない。最後まで夢中になって読めた。本書では、犯罪被害者とその家族が負う怒りや悲しみ、少年犯罪を裁く法律の限界を扱っている。時折登場する、性犯罪を描写したシーンは、気持ちが疲弊してしまうほど酷く辛いものだった。
読者は当然の事ながら犯罪者を憎む感情が増幅し、被害者の父・長嶺に同情する。長嶺には復讐の念を遂げさせたい気持ちに駆られるが、そんなことが許されるなら法治国家は崩壊するのだ。法律は弱いもののために作られていないことだと実感するし、人間が作るものであるから限界がある。その中で幸せに暮らすには、他人の権利を剥奪しないこと、つまり犯罪を起こさないことに尽きるのだろう。
本書は正義とは何かを問う傑作である。だが、ラストシーンでは「正義にも犠牲が伴う」のかと、現実に引き戻され、ただただやるせなさが残った。長嶺の無念を思うとともに、犯罪被害者やその家族は、こうした苦しみの中にいると思うと心が痛んだ。
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4043718063
No.76:
(4pt)

リアリティのある無臭

作中で扱うテーマがストレートな問題提起になっている為か、読後感はノンフィクション系のルポを読んだあとのそれに近い感じでした。
おそらくは意識してそうしているのだと思いますがエンターテイメント小説として見るにはあまりにも臭みが無い人物達が、ハッキリ「悪」として描かれる少年を狙って、逮捕する為、また報道する為、または復讐する為に動く様は、ある面では強烈なリアリティをもっていたように感じました。
世論を巻き込んでうんぬんといった展開やら、または少年の心の闇がどうのといった展開。またはこの種の物語につきものの「救い」や「赦し」といった女性的なファクターを極力排除し、娘を亡くしてまさしく「さまよう刃」となった父の「復讐の成否」にのみ焦点を当てたラストシーンは、東野さんの筆力の高さを改めて見せ付けられたような気がしました。
良書です。
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No.75:
(4pt)

「正義とは何か?」

 東野圭吾の作品は、「ガリレオ」シリーズや「加賀恭一郎」シリーズに代表される、「探偵」物も多いが、本作品や「天空の蜂」「手紙」などのような「社会派」作品も多い。個人的には「探偵物」はもとろん面白いと思う。しかし、本作品のような「社会派」作品も同じくらいに評価している。賛否はあると思う。しかし作者は賛否になることを望んでいるのではないだろうか。
 東野圭吾の「社会派」作品を読むといつも深く考えさせられる。そして、「この小説を世の中の多くの人に読んでほしい」と思う。また、「この小説のテーマについて議論をしてほしい」と考える。東野圭吾の社会派作品はそこまで考えさせられるだけの「魅力」と「力」がある。
 繰り返しになるが、ぜひ本作品を読んでほしい。「このような人に」ということは書かない。世の中に生きるすべての人に読んでほしい作品だ。そして考えてほしい「本当の正義とは何か?」ということを。意見は人それぞれだと思うが、それでいいのだ。正解は一つではない。いや、正解なんてない。それぞれがそれぞれの意見をいい。それぞれの「正義」というものを見つけ出してほしい。
 
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No.74:
(4pt)

関西人パワー

 少年法云々を考えるにはちょっときつすぎるな、と言うのが正直な感想です。最大のトリック、種明かしも、面白いですが、この種犯罪について考えるには不謹慎と言う感じです。
 さらに、言うなら、例えば携帯の履歴なんかは、どう扱ったのか、そんなところも、詰めが甘いなと思います。
 ペンションの人についても、登場の仕方が中途半端な気がします。
 そんなにつまらないなら途中で放り出したかと言うとそうではなく、もう、本当に読む時間を何とか作って一心に読みました。圧倒的な力でグイグイ読ませるのです。500ページ弱にも及ぶ長編ですが一気に読ませます。
 その力は何かと言うと、たぶん関西人の力ではないかと思うのです。わがまま、勝手、言いたい放題、そして、がめつい、でも、最後のところはアホなほど正直と言う圧倒的なパワーです。私も関西人であり、こういう理屈抜きとも言える様な話が大好きです。
 あまり、文学賞には恵まれていないようですが、これからも、こんなすごい作品を作り続けて欲しく思います。
 
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No.73:
(5pt)

久し振り、会心の出来!

残念ながら最近の東野作品は大小の差はあれ、物足りなさがつきまとった。オーバーな売り文句が踊り、「これは面白い」と思ったら10年前の作品だったりで、満足度は決して高くなかった。
本作品は久々に会心の出来だ。テーマが明確な上に無駄がない。追われる側、追う側が展開によって変わりながら、クライマックスは強烈な緊張感で同じ場所に集結していく。東野作品の面白さはまさにこの展開と緊張感で読む手を止めさせないところにある。
一人目の犯人が序盤と言える段階で消えてしまうので、この後どうなるのかと思ったが、新たな登場人物が上手く絡んでくる。
満足の一冊、東野ファンならずともお薦めだ。
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4043718063
No.72:
(4pt)

刑事の立場

本作は、加害者側や被害者側からの視点では無く、刑事の立場から書かれたものだと受け止めました。
なので、ラストも「あれ」なのだと思いますし、トリック?も「あれ」なのだと思います。
さまよっている「刃」は刑事が所持している「拳銃」や「情報」なのだろうか。
それとも「刑事」自身なのだろうか。
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No.71:
(4pt)

議論を醸し出す小説

やはり東野さんは上手い。
凶悪少年犯罪の増加と更正の名の下に見過ごされる被害者たち。
自らの手で復讐をとげようとする被害者家族。
題材としては目新しいものではない、
しかし彼の筆をとおして非常に読み応えのある小説となり、一気に読んでしまった。
15歳の娘が不良少年によって蹂躙そして殺害。
父親の元に犯人とその住居を知らせる電話、そこで目にした娘最期の姿を映したビデオ。それは彼を復讐にかきたてるのに十分すぎてあまりある。
どうしようもない子供を守ろうとする親たち、事件を面白く書き立てるマスコミ、少年犯罪にぶらさがって上手い汁を吸う人権団体。
そのような現実も実に上手く描いている。
東野さんの小説はいままで加害者寄りで描いたものが多いように思ったが、今回の小説では被害者の目を通して理不尽な犯罪そして、自己救済(自らの手による復讐)は否定しつつも、主人公に同情してしまう人が殆どではないだろうか?
主人公に協力してしまう女性や、彼に密告する人物、どうしようもない犯人の少年をかばう少女など、人物描写にも無理や無駄がない。
東野さんの構成力のすごさを感じた小説。
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No.70:
(4pt)

辛くなった

少年犯罪の被害者のやりきれない思いをテーマにしたサスペンスで
娘を殺された父親、犯人の少年の友人、事件を追う刑事や、
父親の復讐に協力する形になってしまった女性と、いくつかの視点で
描かれていて飽きずに最後まで読み進む事ができました。
とても重いテーマで、色々と考えさせられましたが…
少年達の凶悪さを描く上で必要なのかもしれないけど
描写が行き過ぎなような気がしました。
もう少し、なんか他の方法で表現して欲しかったです。
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4043718063
No.69:
(4pt)

一気に読ませる

さすがというか、一気に読ませますね。途中で読書を中断するのは難しいです。ただ二人の犯罪少年の一人をあっけなく殺してしまうので、構成的にはサスペンスはいまひとつです。もう少し引っ張って、真ん中ぐらいで一人目を殺すようにしたらもっと良かったのでは・・・。このテーマに作者が何らかの答えを示すことができるのだろうかと心配していたら、案の定というか、最後は結論は示されませんでした。
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4043718063
No.68:
(4pt)

誰もが持つ、さまよう刃

東野さんの作品の中では
比較的事件に関与してる人間が多いように思えました。
登場人物がいかにして事件に関わっているのかが
毎度気になり、最後それぞれがどう動くのかが楽しみで見どころの
一つだと思います。
・誠が自首を勧めたときにカイジが
“まだ遊びたい”と言ったとき
この期に及んでなお、自分のことしか考えていない
事に度肝を抜かれた
・ラストに出たときの鮎村の葛藤を描いて欲しい。
答えが出なくて虚しくて悲しい。
何が正解だったのだろうと
問われているような一冊でした。
ただ、
この話では長峰に殺してほしかった。
さまよう刃Amazon書評・レビュー:さまよう刃より
4022579684
No.67:
(4pt)

「手紙」と対を成す作品

同氏の「手紙」が犯罪者の身内の視点から描かれた作品であるのに対し、この作品は被害者の身内の視点から描くということで作品としては対を成すものです。
もっとも「手紙」は最終的に感動させるストーリー展開であるのにこちらはひたすらやるせない気持ちにさせる作品です。少年犯罪と加害者の人権を守る法律という光市の母子殺害事件を彷彿とさせる筋立てで読後感は余りよくありません。
ただし自分が同様の立場なら・・という意味で非常に興味深いテーマであることには間違いありません。
少年法も加害者の人権とやらを盾にする愚劣な弁護士連中も早晩無くなってほしいものです。
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4043718063
No.66:
(4pt)

復讐

東野圭吾らしい重厚で主人公の心理を中心に描写した作品。
実社会でも起こっている非常におぞましい犯罪の被害に自分の家族があったら私も復讐を考えるだろう。
全く関係ない他人の自分勝手な嗜虐性により汚された被害者にもちろん罪は無く、それに反するかのように自らに罪の意識をかけらも感じない加害者の人権を認める必要があるのか?、ましてなぜ更生させなければならないのか?
主人公を追う刑事のつぶやきや関係者の態度からその気持ちを理解しながらも表立って認められないもどかしさとそれを受け入れてはいけないとする主人公の心の痛みが伝わる。
ところで、最後で明かされる秘密は本作に必要だろうか?
それを考えて☆4とする。
さまよう刃 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:さまよう刃 (角川文庫)より
4043718063
No.65:
(5pt)

自分が同じ立場なら…

被害者の家族なら誰もが考えることだと思う。現在の司法制度の問題である、被告の更生に重点を置き、被害者の気持ちがないがしろにされてしまうところを問い詰めた読み応えがある作品だった。自分が同じ立場なら…と誰もが考えさせられる作品であるが、やはり答えはでないだろう。本書では、第3者の立場である旅館の女将の言動が印象に残った。第3者の立場として、どうすべきなのか考えての行動はリアリティがあったと思う。
さまよう刃 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:さまよう刃 (角川文庫)より
4043718063
No.64:
(5pt)

さまよう刃

文体がどうとか人物設定がどうとか、本として面白い、面白くないではなくて、
現実世界の少年法の馬鹿らしさとそれを変えられないくやしさを改めて感じさせられる本でした。
結末が後味悪いという意見をよくききますが、逆に後味スッキリ!な結末だったら
この本の意味するものが変わってきてしまうと思うので、
結局あの結末が世間の全てを意味してる気がします。
さまよう刃 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:さまよう刃 (角川文庫)より
4043718063

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