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幻夜
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幻夜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全228件 221~228 12/12ページ
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さすが東野圭吾で、本当に読み応えはありました。白夜行の雪穂と美冬が重なりつつ、どんどん引き込まれていきました。過去を消したいという点では宮部みゆきの火車や松本清張の砂の器を思い起こさせます。美冬が誰であるか闇のままで終わり気になります。やはり続編もあるのではと期待してしまいます。 | ||||
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私は東野さんのファンサイトを見るまでは、この本と白夜行のつながりに全く気づかなかった。白夜行の続編といっても、単に二人やそれを取り囲むの周囲の人々の関係にいくつかの共通点があるだけだと気にもとめていなかったのだ。しかしそれを知って感動は2倍にも3倍にも膨れ上がった。この本は白夜行に比べて読みやすく物足りなさを感じてしまう方もいらっしゃると思うが、それ故最大の伏せんを見逃してはいないだろか?この本の評価が低い方は果たしてそれに気づいているのかと疑問に思う。主観的意見になってしまったが、何はともあれ私にとっては白夜行に続く最高傑作だ。 | ||||
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導入部の阪神・淡路大震災の描写で、一気に小説世界に取り込まれた。関西人の東野にとって、冒頭の震災風景は、単なる素材ではなく書かねばならない原風景の一つだったのかもしれない。 ところどころに、地下鉄サリン事件や長野オリンピック、銀行への公的資金注入や2000年問題が織り込まれ、小説を生々しく息づかせている。 皆さんに嫌われる言い方をすれば、これはいわゆる本格推理小説ではない。読者の予想をくつがえす仕掛けや、大どんでん返しはない。ホラー小説の手法を使った犯罪小説である。伏線やほのめかしで、読者に少し先の推理をさせる。そして、しばらくするとその推理が裏書きされる。(怖いものが)出るぞ、でるぞ、とほのめかしておいたほうが、実際にその化け物の出たときの恐ろしさが大きいのだそうな。 「幻夜」というタイトルに、読み始めは特に何も感じなかった。しかし、最終章の雅也の独白で、このタイトルが心に響いてきた。あまりに悲しいタイトルではないか。もう一人のメインキャラクター「美冬」と対比される形で描かれる雅也の純情が美しい。加藤刑事、食堂の有子も純情の側にいる。 冒頭の震災場面で、人間の醜さが描かれた。あんなときでもカネカネカネカネ。はあーっやっぱりなあ。俺たちって醜いなあ。そうして始まった小説だが、結局はこうして純情が印象に残る小説となった。 よーし、僕もカネもカネになる才能もないが、精一杯生きるぜ! | ||||
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ひとつの作品として十分に面白く読めるが、『白夜行』の続編としての楽しみもちりばめられている。美冬がシュークリームを食べるシーンなんかは、この作品だけ読んでいるとなんでもないが、『白夜行』を読んだ人にはゾクゾクくるのではないだろうか?少なくとも私はきた。ある意味一番印象に残るシーンだった。彼女が雅也に求めるある行動も、やっぱり『白夜行』から来ているのだろう。とにかく美冬の生き方は恐ろしい。ここまで才能のある女性が、自分の生き方を貫くためにはどんなことも厭わず、いつまでも「女」という武器を使い続ける姿は、同じ女性として悲しくなるほどだ。そして、その力を持ってしても、すべてを欺けない…。空虚な空気が底流に流れ続けるのはそのせいだろうか。ネタばれになるので詳しくは言えないし、2作品の明確なつながりはどこにも出ていないが、やっぱり『白夜行』と一緒に読むことをオススメしたい。美冬と雅也は「ハゼとエビ」にはなれなかったのだろうか…? | ||||
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話の設定・展開・結末…全てが、白夜行に似ています。本を読むにつれ、それら「似た部分」を敢えて作者が残したのではないかと思うようになりました。白夜行は主人公を取り巻く人間の視線で描かれた作品でした。幻夜は、主人公の視点で描かれてる部分が多いです。その分、葛藤や追い詰められていく様が、まざまざと浮かび上がってきます。狂気に取り付かれた人間が、どこまで狂うことが出来るのか?緻密な構成と、切れ味の鋭い文章が作り上げる人間は、恐ろしい存在をもつ女です。彼女の生き様は、生々しいニュースが溢れる現代を表しているようで、吐き気がしました。けれど、人それぞれ異なる感想を持つと思います。あなたなりの感想を…。 | ||||
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まさに白夜行の感動の再来です。白夜行2と言うタイトルでも充分でしょうと思うほど、全体の流れが似ています。白夜行を読まれた方は、それとなく先が読めるのではないかと思いますが、それでも細部に至る部分は、非常に緻密に練られ、好奇心を掻き立てられました。 | ||||
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作品ごとに様々な顔を見せる作者であるが、本作品は、1999年に刊行された「白夜行」、2003年に刊行された「殺人の門」に近い作品である。阪神淡路大震災の日、水原雅也は瓦礫の下から助けを求める叔父を殺害するが、その現場を新海美冬に目撃される。しかし、美冬は警察に通報することなく、彼の犯罪を隠蔽する手伝いをする。「あたしらは夜の道を行くしかない。たとえ周りは昼のように明るくても、それは偽りの昼。そのことはもう諦めるしかない。」「なにがあっても美冬を守る。たとえ彼女との夜が幻であってもー。」本作品は、90年代後半のポストバブルの日本で、手段を選ばず駆け上ろうとする新海美冬と、彼女に翻弄される男達の物語である。物語は美冬自身の感情表現をいっさい廃し、雅也やカリスマ美容師、老舗宝石店社長、そして美冬を追う刑事など、第三者の目を通して美冬の行動が描かれる。美冬の綿密な計算に裏打ちされた計算、そしてそれを妨害しようとする人々におこるであろう悲劇。本書の内容を一言で言い表すとすれば「怖さ」である。この「美冬の怖さ」ゆえ、私はページを繰る手を休ませることができなかった。これは、S.キングの作品と通ずるものがあると思う。私にとって2004年最初の徹夜本となった。ミステリー好きには是非お勧めの一冊である。追記:国内ミステリーファンにとっては、有名な作品との関連でいろいろ感じることがある作品かもしれないが(ネタバレになるので詳細は書けない。)、私は全く問題ないと思う。 | ||||
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人間、ここまで他人に対して冷酷になれるのかと恐ろしくなった。主人公が、憎悪の感情をつのらせていく過程の描写が重く心にのしかかる。しかし、作品の基本設定が超有名作家の某代表作と同じなのが残念。 | ||||
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