ランドマーク

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ランドマークの評価:

3.53/5点 レビュー 30件。 D ランク

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平均点3.53pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全51件 41〜51 3/3ページ
No.11
(5pt)

ねじれ。

いきなり冒頭から始まるカウントダウンに、まず驚きました。一体何が起こるのか?と、緊張感が走ります。
建築中のスパイラルビル。この捻れたビルが、視覚的にも、こちらに不安感を抱かせるように思います。二人の主人公、隼人と犬飼は、このスパイラルビルの建築に携わる人物ですが、隼人はビルの内側で働く鉄筋工であり、犬飼は設計士としてビルの全体像を把握し俯瞰する立場にある者です。二人は僅かに、冒頭近くで、ちらりと目線を絡ませるくらいで、直接の交わりはないまま物語が進んでいきます。読む方は、じりじりしたような、一体どこでこの二人が接するのか、いつか何かが起こるに違いないという焦燥感めいたものを感じます。
隼人、犬飼それぞれの女性関係や、日々の鬱屈、仕事にまつわることなどが描かれるうちにもビルは、上へ上へ捻れながら立ち上がっていく。その際に、途中の階から、隼人がコンクリに埋め込む、ある物の小さな鍵と、その行為が何か呪術めいていて、いっそう不安感を掻き立てられるようでした。最終章へのカウントダウンは、章がすすむにつれてスピードをあげていくかのようです。ビルの捻れが、隼人、犬飼それぞれの内的世界と重なるようで、こちらの気持ちも捻れがかかったようで、建設中のビルを駆け上がっていくような気分にさせられました。特に、ラストに向けてのシーンでは、犬飼の独白調の言葉が 畳みかけるような圧力でこちらに押しよせてきます。うまい。見えないはずのスパイラルビルが、まるで、3Dの絵がある瞬間、目前に立ち上がってくるようでした。
吉田氏自身が、ようやく本当の意味での小説を書くことができた、ということを表明していたと思うのですが、『ランドマーク』は、彼自身のそれになり得るかもしれないと感じました。
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
B00GD6EWD6
No.10
(5pt)

ねじれ。

いきなり冒頭から始まるカウントダウンに、まず驚きました。一体何が起こるのか?と、緊張感が走ります。
建築中のスパイラルビル。この捻れたビルが、視覚的にも、こちらに不安感を抱かせるように思います。二人の主人公、隼人と犬飼は、このスパイラルビルの建築に携わる人物ですが、隼人はビルの内側で働く鉄筋工であり、犬飼は設計士としてビルの全体像を把握し俯瞰する立場にある者です。二人は僅かに、冒頭近くで、ちらりと目線を絡ませるくらいで、直接の交わりはないまま物語が進んでいきます。読む方は、じりじりしたような、一体どこでこの二人が接するのか、いつか何かが起こるに違いないという焦燥感めいたものを感じます。
隼人、犬飼それぞれの女性関係や、日々の鬱屈、仕事にまつわることなどが描かれるうちにもビルは、上へ上へ捻れながら立ち上がっていく。その際に、途中の階から、隼人がコンクリに埋め込む、ある物の小さな鍵と、その行為が何か呪術めいていて、いっそう不安感を掻き立てられるようでした。最終章へのカウントダウンは、章がすすむにつれてスピードをあげていくかのようです。ビルの捻れが、隼人、犬飼それぞれの内的世界と重なるようで、こちらの気持ちも捻れがかかったようで、建設中のビルを駆け上がっていくような気分にさせられました。特に、ラストに向けてのシーンでは、犬飼の独白調の言葉が 畳みかけるような圧力でこちらに押しよせてきます。うまい。見えないはずのスパイラルビルが、まるで、3Dの絵がある瞬間、目前に立ち上がってくるようでした。
吉田氏自身が、ようやく本当の意味での小説を書くことができた、ということを表明していたと思うのですが、『ランドマーク』は、彼自身のそれになり得るかもしれないと感じました。
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
4062757982
No.9
(4pt)

癖が出てきた

『パーク・ライフ』では微かに感じたが、『長崎乱楽坂』から変貌し
この作品に至って癖が吉田修一から出てきた。
それは、作風とも言えるのだが、読者を選びそうだ。
その癖は、人が歪むのを人知れず描いてゆく旨さにある。
その根底に優しさや愛が感じられないので
読後だるい気分になる場合がある。
出かける日に雨が振り出して不快感を感じる時のように・・・・
とても些細なことなのだが、表出しない意地悪を感じてしまう
無柱空間の建物を舞台に、建築士と作業員の人生が交差する
対照的な二人はカウントダウンするように結末に導かれる
ランドマーク Amazon書評・レビュー: ランドマークより
4062124823
No.8
(4pt)

癖が出てきた

『パーク・ライフ』では微かに感じたが、『長崎乱楽坂』から変貌し
この作品に至って癖が吉田修一から出てきた。
それは、作風とも言えるのだが、読者を選びそうだ。
その癖は、人が歪むのを人知れず描いてゆく旨さにある。
その根底に優しさや愛が感じられないので
読後だるい気分になる場合がある。
出かける日に雨が振り出して不快感を感じる時のように・・・・
とても些細なことなのだが、表出しない意地悪を感じてしまう
無柱空間の建物を舞台に、建築士と作業員の人生が交差する
対照的な二人はカウントダウンするように結末に導かれる
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
B00GD6EWD6
No.7
(4pt)

癖が出てきた

『パーク・ライフ』では微かに感じたが、『長崎乱楽坂』から変貌し
この作品に至って癖が吉田修一から出てきた。
それは、作風とも言えるのだが、読者を選びそうだ。
その癖は、人が歪むのを人知れず描いてゆく旨さにある。
その根底に優しさや愛が感じられないので
読後だるい気分になる場合がある。
出かける日に雨が振り出して不快感を感じる時のように・・・・
とても些細なことなのだが、表出しない意地悪を感じてしまう
無柱空間の建物を舞台に、建築士と作業員の人生が交差する
対照的な二人はカウントダウンするように結末に導かれる
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
4062757982
No.6
(5pt)

描写の天才だぁ!

吉田修一作品の一番の魅力は、絶妙な描写によって登場人物の性質を深く知ることができることだと思う。
作品の後半に差し掛かるころには、主人公や気になる登場人物への感情移入は済んでいて、彼らが楽しければ一緒に喜べ、息詰まっていれば同じように閉塞感を感じられる。
切り取られる日常の場面、そこにいるひと、それら一つ一つは取り留めないこと。でも吉田修一がつなぎ合わせると心の動きが現われ、強く僕を引きつける。
「ランドマーク」を読んだ後、途方に暮れた。うまくいかない人間模様に切なくなった。
吉田修一作品の読後はいつもこうだ。
ランドマーク Amazon書評・レビュー: ランドマークより
4062124823
No.5
(5pt)

描写の天才だぁ!

吉田修一作品の一番の魅力は、絶妙な描写によって登場人物の性質を深く知ることができることだと思う。
作品の後半に差し掛かるころには、主人公や気になる登場人物への感情移入は済んでいて、彼らが楽しければ一緒に喜べ、息詰まっていれば同じように閉塞感を感じられる。
切り取られる日常の場面、そこにいるひと、それら一つ一つは取り留めないこと。でも吉田修一がつなぎ合わせると心の動きが現われ、強く僕を引きつける。
「ランドマーク」を読んだ後、途方に暮れた。うまくいかない人間模様に切なくなった。
吉田修一作品の読後はいつもこうだ。
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
B00GD6EWD6
No.4
(5pt)

描写の天才だぁ!

吉田修一作品の一番の魅力は、絶妙な描写によって登場人物の性質を深く知ることができることだと思う。
作品の後半に差し掛かるころには、主人公や気になる登場人物への感情移入は済んでいて、彼らが楽しければ一緒に喜べ、息詰まっていれば同じように閉塞感を感じられる。
切り取られる日常の場面、そこにいるひと、それら一つ一つは取り留めないこと。でも吉田修一がつなぎ合わせると心の動きが現われ、強く僕を引きつける。
「ランドマーク」を読んだ後、途方に暮れた。うまくいかない人間模様に切なくなった。
吉田修一作品の読後はいつもこうだ。
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
4062757982
No.3
(5pt)

ただただ ブラボー

吉田修一ファンの人、これはやばいです。
パークライフを読んでから、吉田修一の手の内の鮮やかさに本当にしてやられてしまい、全ての作品を読みましたが、中でもこの作品はもう一度芥川賞を与えられてもいいんじゃないかと思うぐらいの力作だと思います。
物語はさいたま新都心に建設されるランドマーク的ビル、「スパイラルビル」に関わる人間模様を通して描かれています。
内容は敢えて詳しく書きません。その方がきっといいから。
ただ最後の20ページで、バラバラの方向性であったベクトルは一定方向を指し始めます。ページを繰る手の早まること早まること。まるで無作為に書かれているかのような言葉一つ一つが、作者の確固たる意志を伝える為に、実は計算し尽くされていることに気付き興奮してしまいます。それが吉田作品の醍醐味だと私は思っていますが。
読み終えた後、作者が何故この題名を付けたのか、深く心に余韻として残る事でしょう。
すばらしい。ただただ、ブラボー!!
ランドマーク Amazon書評・レビュー: ランドマークより
4062124823
No.2
(5pt)

ただただ ブラボー

吉田修一ファンの人、これはやばいです。
パークライフを読んでから、吉田修一の手の内の鮮やかさに本当にしてやられてしまい、全ての作品を読みましたが、中でもこの作品はもう一度芥川賞を与えられてもいいんじゃないかと思うぐらいの力作だと思います。
物語はさいたま新都心に建設されるランドマーク的ビル、「スパイラルビル」に関わる人間模様を通して描かれています。
内容は敢えて詳しく書きません。その方がきっといいから。
ただ最後の20ページで、バラバラの方向性であったベクトルは一定方向を指し始めます。ページを繰る手の早まること早まること。まるで無作為に書かれているかのような言葉一つ一つが、作者の確固たる意志を伝える為に、実は計算し尽くされていることに気付き興奮してしまいます。それが吉田作品の醍醐味だと私は思っていますが。
読み終えた後、作者が何故この題名を付けたのか、深く心に余韻として残る事でしょう。
すばらしい。ただただ、ブラボー!!
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
B00GD6EWD6
No.1
(5pt)

ただただ ブラボー

吉田修一ファンの人、これはやばいです。
パークライフを読んでから、吉田修一の手の内の鮮やかさに本当にしてやられてしまい、全ての作品を読みましたが、中でもこの作品はもう一度芥川賞を与えられてもいいんじゃないかと思うぐらいの力作だと思います。
物語はさいたま新都心に建設されるランドマーク的ビル、「スパイラルビル」に関わる人間模様を通して描かれています。
内容は敢えて詳しく書きません。その方がきっといいから。
ただ最後の20ページで、バラバラの方向性であったベクトルは一定方向を指し始めます。ページを繰る手の早まること早まること。まるで無作為に書かれているかのような言葉一つ一つが、作者の確固たる意志を伝える為に、実は計算し尽くされていることに気付き興奮してしまいます。それが吉田作品の醍醐味だと私は思っていますが。
読み終えた後、作者が何故この題名を付けたのか、深く心に余韻として残る事でしょう。
すばらしい。ただただ、ブラボー!!
ランドマーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ランドマーク (講談社文庫)より
4062757982