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失恋探偵の調査ノート 放課後の探偵と迷える見習い助手



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失恋探偵の調査ノート 放課後の探偵と迷える見習い助手の評価: 3.40/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(4pt)

優しい気持ちになる話

こう言う日常系の推理ものはいいですね。心がポカポカします。

失恋探偵って何だよ、と思っていたのですが、読めば納得。
持ち込まれる依頼は様々だし、結果を受けての結末も様々で、応援したくなったり、一緒に涙が溢れたりな助手の主人公と探偵役の後輩の関係がなんかいいです。
じんわり効いてくる話が連作としてきちんと繋がっているのもいい。
続編があったらまた読みたいなぁと言う気持ちにさせてくれました。
失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫)より
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No.2:
(4pt)

もう一度見たい恋がある

『失恋探偵ももせ』の作者がMW文庫で続編チックに出した作品です。
正直作風は全く一緒なので、全作『失恋探偵ももせ』が好きであればかなり安心して読めますね。
その一方で、ももせの一巻ほどの絶妙な伏線の貼り方などはなく、少し物足りないともいえるかも。完成度は高いのでももせファンは是非。
失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫)より
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No.1:
(5pt)

探偵は学校にいる(Heartbreak Detective is still there)

作者のデビュー作『失恋探偵ももせ』から数年後を描いたスピンオフ作品。
自分自身の失恋がきっかけで、信憑性の薄い噂だと思っていた失恋探偵に辿り着き、失恋探偵として活動する一ノ瀬那由他の姿に
興味を持った零は、失恋の苦しみから逃れるために助手になることを志願し、助手見習いとして失恋探偵の活動に携わっていく
おはなしです。
個人的に日常の謎の話が好きで、『失恋探偵ももせ』を愛読していたので、発売のアナウンスから発売日に本作を手にするまで
指折り数えていたぐらいですし、決してそれを裏切るものではありませんでした。
本作も『失恋探偵ももせ』同様連作短編で構成されていますので、各話ごとにレビューをしていきたいと思います。
(個人的には失恋探偵の長編も読んで見たいと思いますので、続編が出るとしたらそれにも期待したいところです)

『恋する街(48 minutes away)』
逢川零は幼なじみである三島秋人に振られてしまうが、振られた瞬間、なぜか彼に対する好きだと言う気持ちが
消え失せてしまい、本当に彼が好きだったのかが分からなくなってしまったため、事実を知るために掲示板に貼ってあった
メールアドレスを頼りに失恋探偵である一ノ瀬那由他に接触し、那由他とともに秋人との思い出の場所を訪ね歩くのだが……
が大まかなあらすじ。
文章を通じ、作者自身が五感をフル回転させながらモデルとなった街を歩き、細部にわたって情報を調べ上げたことを
窺い知ることができます。
また、一ノ瀬那由他の一挙手一投足に、杉下右京(相棒)の姿がオーバーラップしますが、冷静沈着かつ理性的な
キャラクター設定は失恋探偵としておあつらえ向きだと言えるでしょう。

『菫の選択(under the sea)』
失恋探偵・那由他と、前章がきっかけとなったのと、顧問の千代田百瀬の勧めもあり見習い助手となった零のもとに
依頼人のサッカー部のFW・乾陽が訪れ、他人とは変わったセンスを持つ演劇部の浅野海洋(あさのみひろ)と
友達以上恋人未満の付き合いをしていたが、彼女が脚本を書いた演劇『菫の選択』のゲネプロを観ても真意を
理解できなかった乾を無視するようになり、彼女が『菫の選択』に込めた真意を知るべく失恋探偵に調査を依頼するおはなし。
あくまで『日常の謎』なので、途中で謎が分かってしまうのは仕方の無い話だが、北海道出身者が使う独特な表現を取り入れて
物語に対するリアリティを増幅させる効果を狙ったり、十代を中心とした若い子の恋愛独特の、
告白によって今まで築き上げてきた関係が崩壊する怖れを描いたりするなど、多くの工夫を垣間見ることが出来ます。

『眼差しのラビリンス(Escapee in school)』
おしどりカップルだった三組の伊勢香織が、中学一年から交際している七組の寺山廉太郎に自分が身に覚えの無い浮気を
していると誤解されたため、その理由を知るため失恋探偵に調査を依頼するというおはなし。
所謂『叙述ミステリ』であり(ホワイダニットとしての性格が強い話なので、この程度のスポイルは許してくれ)、
『失恋探偵ももせ』でも言及されていなかった、学校に関するある事実が判明します。

『白い声(I [do not] love you)』
零の中学時代からの親友である槙野八重が好きだった男の子が誰に恋をしているのかを知るため、
失恋探偵に調査を依頼するおはなしですが、このおなはしの主題は『事件』の解決ではなく、零が自分が関係する事象に
関する事実に正面から向き合い、それを乗り越えることができるかどうかなのかと考えます。
また、那由他が文化祭の準備のため調査に携わることが出来ない一方、比較的時間があり、調査対象への接近も容易な
零が代わりに調査を行ない、それをもとに那由他が推理を行なうと言う、事実上の『安楽椅子探偵もの』そして
『信頼できない語り手』として綺麗にまとまっています。
失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵の調査ノート ~放課後の探偵と迷える見習い助手~ (メディアワークス文庫)より
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