悪意

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悪意の評価:

4.05/5点 レビュー 260件。 A ランク

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平均点4.05pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全522件 341〜360 18/27ページ
No.182
(5pt)

これはすごい。

「殺人動機とは何なのだろうか。そのことを考えながら書いた」(著者)
人気作家が殺された。なかなか明らかにならない動機。
次第に明らかになる事件の真相。かつての悲劇が殺人の動機となったのか。
とにかく、レビューなどは読まずにまずは読んでみるべき。たったひとつの殺人事件を巡り新たな事実が判明する度に、二転三転する事件の「真実」。読み進めるたびに、読者も事件の真相に迫っていくが・・・最後は唖然とするほど見事。
犯人、刑事の手記の掲載という形で進んでいくストーリー展開。これも読み終わってみれば必然的に選ばれた手法だった。うまい、の一言。
ミステリー好きにはたまらない、世界がぐるりと回転するような読書体験ができる、よく練られたストーリー。秀逸な舞台設定。タイトルの付け方も本当にうまい。「悪意」の本当の意味を知ったとき、それまで意識していた分かりやすい「悪意」をはるかに超えた、空恐ろしい「人間の業」というものが感じられる。
小説ならではの楽しみを堪能できる、絶対おすすめの一冊。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.181
(5pt)

これはすごい。

「殺人動機とは何なのだろうか。そのことを考えながら書いた」(著者)
人気作家が殺された。なかなか明らかにならない動機。
次第に明らかになる事件の真相。かつての悲劇が殺人の動機となったのか。
とにかく、レビューなどは読まずにまずは読んでみるべき。たったひとつの殺人事件を巡り新たな事実が判明する度に、二転三転する事件の「真実」。読み進めるたびに、読者も事件の真相に迫っていくが・・・最後は唖然とするほど見事。
犯人、刑事の手記の掲載という形で進んでいくストーリー展開。これも読み終わってみれば必然的に選ばれた手法だった。うまい、の一言。
ミステリー好きにはたまらない、世界がぐるりと回転するような読書体験ができる、よく練られたストーリー。秀逸な舞台設定。タイトルの付け方も本当にうまい。「悪意」の本当の意味を知ったとき、それまで意識していた分かりやすい「悪意」をはるかに超えた、空恐ろしい「人間の業」というものが感じられる。
小説ならではの楽しみを堪能できる、絶対おすすめの一冊。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.180
(5pt)

人の持つ悪意とは。

手記を通して描かれるストーリーと言うことは、
事件が全て終わってからの回想と考えるとドキドキ感はあまりないかなぁと、
実は一章を読んだ後に思ってしまいました。
殺人事件後は犯人にとって不利な物証が次々出てきたりと、あまりにも単純な展開で、
東野作品2作目の「卒業」から先は2000年以降の作品ばかり読んでいた私には、
加賀恭一郎に久々に会えたうれしさしか見いだせませんでした。
それが後半、思いもよらない展開に。
思わず一気読みしました。
人はどうしてこう、ねたみという気持ちが芽生えるのでしょうか。
そしてそれを消化しきれなかったとき、
なんと残忍なことをしでかすんでしょうか。
その心持ちを決定づけるのは、昨日今日の事が原因ではなく、
小さな頃からの積み重ねで起きることに愕然としました。
ストーリー展開はもちろん期待を裏切りませんが、
子育て世代にはかなり考えさせられる小説でもあると思います。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.179
(5pt)

人の持つ悪意とは。

手記を通して描かれるストーリーと言うことは、
事件が全て終わってからの回想と考えるとドキドキ感はあまりないかなぁと、
実は一章を読んだ後に思ってしまいました。
殺人事件後は犯人にとって不利な物証が次々出てきたりと、あまりにも単純な展開で、
東野作品2作目の「卒業」から先は2000年以降の作品ばかり読んでいた私には、
加賀恭一郎に久々に会えたうれしさしか見いだせませんでした。
それが後半、思いもよらない展開に。
思わず一気読みしました。
人はどうしてこう、ねたみという気持ちが芽生えるのでしょうか。
そしてそれを消化しきれなかったとき、
なんと残忍なことをしでかすんでしょうか。
その心持ちを決定づけるのは、昨日今日の事が原因ではなく、
小さな頃からの積み重ねで起きることに愕然としました。
ストーリー展開はもちろん期待を裏切りませんが、
子育て世代にはかなり考えさせられる小説でもあると思います。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.178
(3pt)

「悪意」の真の意味

案外あっさりと犯人は分かるものの、その動機は分からない。
思わせぶりな証拠や証言が出てくるも、私は最後までその動機が予想できませんでした。
告白形式や記録形式で話が紐解かれていくのは斬新で面白い手法だと思いましたし、
話にはぐんぐんと引き込まれていきます。
さすが東野作品という感じでした。
でも、私としてはなんというか、あまり腑に落ちない最後でしたね…。
本当にこの「悪意」は、被害者にとってはたまらないだろうなと考えると、なんとも言えない気持ちになります。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.177
(3pt)

「悪意」の真の意味

案外あっさりと犯人は分かるものの、その動機は分からない。
思わせぶりな証拠や証言が出てくるも、私は最後までその動機が予想できませんでした。
告白形式や記録形式で話が紐解かれていくのは斬新で面白い手法だと思いましたし、
話にはぐんぐんと引き込まれていきます。
さすが東野作品という感じでした。
でも、私としてはなんというか、あまり腑に落ちない最後でしたね…。
本当にこの「悪意」は、被害者にとってはたまらないだろうなと考えると、なんとも言えない気持ちになります。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.176
(4pt)

結果オーライのメタ・ミステリー

 作家達が繰り広げる殺人劇が、登場人物達の手記や告白により全て一人称で語られる。解説で桐野夏生が指摘するように、文字に書かれた「記録」や人の語る「記憶」の曖昧さ、信用できなさを、そのままトリックに使った着想は見事だし、殆ど「文学」的ですらあると思う。
 一方で、「文学」作品の代表作である漱石の「こころ」なんかもそうなんだが、登場人物達が書く「手紙」「手記」により話の大部分が構成される小説というのは、その肝心の「手記」が妙に長くなってしまうところにリアリティが無くなってしまい、形式自体が弱点になったりする。(こんな長い手紙を書くもんかいな、と。)
 また、この小説の場合、語り手達は全体の構成の中でシナリオをもらってそれを演じる役者のようで、その心情描写には深みがない。いや、心情描写という点では、このタイトルにもなっている、人間の持つ「悪意」の根本的な不条理さがこれでもかというくらいに書かれており、唯一その点での心情描写には成功していると思う。ただ、これをミステリーでやると犯人の動機は結局言語・理屈で解析できない、ということになり、謎解きにはならない。そういう意味で、この小説はメタ・ミステリーとして機能しており、ミステリー作家としては相当巧い作家じゃないと、こういう手法は取れないだろう。
 メタ・ミステリーの構図を構成するためにだけ描かれた登場人物達に魅力が無くて感情移入しにくいのに、それでも人間のドロドロした感情(=「悪意」)が上手に伝わってくるという、不思議な結果オーライの作品。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.175
(4pt)

結果オーライのメタ・ミステリー

 作家達が繰り広げる殺人劇が、登場人物達の手記や告白により全て一人称で語られる。解説で桐野夏生が指摘するように、文字に書かれた「記録」や人の語る「記憶」の曖昧さ、信用できなさを、そのままトリックに使った着想は見事だし、殆ど「文学」的ですらあると思う。
 一方で、「文学」作品の代表作である漱石の「こころ」なんかもそうなんだが、登場人物達が書く「手紙」「手記」により話の大部分が構成される小説というのは、その肝心の「手記」が妙に長くなってしまうところにリアリティが無くなってしまい、形式自体が弱点になったりする。(こんな長い手紙を書くもんかいな、と。)
 また、この小説の場合、語り手達は全体の構成の中でシナリオをもらってそれを演じる役者のようで、その心情描写には深みがない。いや、心情描写という点では、このタイトルにもなっている、人間の持つ「悪意」の根本的な不条理さがこれでもかというくらいに書かれており、唯一その点での心情描写には成功していると思う。ただ、これをミステリーでやると犯人の動機は結局言語・理屈で解析できない、ということになり、謎解きにはならない。そういう意味で、この小説はメタ・ミステリーとして機能しており、ミステリー作家としては相当巧い作家じゃないと、こういう手法は取れないだろう。
 メタ・ミステリーの構図を構成するためにだけ描かれた登場人物達に魅力が無くて感情移入しにくいのに、それでも人間のドロドロした感情(=「悪意」)が上手に伝わってくるという、不思議な結果オーライの作品。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.174
(5pt)

短いタイトルだが、それに全てがこめられている。

めちゃ面白かったですw
流石東野圭吾ですね。この人の小説はいつも一筋縄ではいかない。
売れっ子作家だけあって読みやすさはピカイチだし、一晩で読破できました。
手記や告白文でストーリーを進めるという独特な手法には驚かされ、感心しました。
ホワイダニットに重点が置かれているという点でも珍しい作品です。
ミステリー好きには必読書ですね。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.173
(5pt)

短いタイトルだが、それに全てがこめられている。

めちゃ面白かったですw
流石東野圭吾ですね。この人の小説はいつも一筋縄ではいかない。
売れっ子作家だけあって読みやすさはピカイチだし、一晩で読破できました。
手記や告白文でストーリーを進めるという独特な手法には驚かされ、感心しました。
ホワイダニットに重点が置かれているという点でも珍しい作品です。
ミステリー好きには必読書ですね。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.172
(5pt)

真相が二転三転

殺人事件の犯人があっさり逮捕されたのになんでこんなに引っ張るのだろうと思っていたら、殺人の動機を巡っての展開が複雑で、とてもおもしろかった。犯人が白状しない動機を刑事が解明していく展開も巧妙だし、さらに隠された真実に迫っていく展開も読み応えがあっておもしろかった。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.171
(5pt)

真相が二転三転

殺人事件の犯人があっさり逮捕されたのになんでこんなに引っ張るのだろうと思っていたら、殺人の動機を巡っての展開が複雑で、とてもおもしろかった。犯人が白状しない動機を刑事が解明していく展開も巧妙だし、さらに隠された真実に迫っていく展開も読み応えがあっておもしろかった。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.170
(5pt)

最高傑作のひとつ

東野さんの作品はほぼ全て読んでいますが個人的にはこれと白夜行、夜明けの街での3作がベストと思います。悪意は本で読んだ後NHKでテレビドラマも見ましたがこれはいただけませんでしたね。誰かに貸して無くなってしまったので古本を買いました。文庫本は嫌いなので...
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.169
(5pt)

最高傑作のひとつ

東野さんの作品はほぼ全て読んでいますが個人的にはこれと白夜行、夜明けの街での3作がベストと思います。悪意は本で読んだ後NHKでテレビドラマも見ましたがこれはいただけませんでしたね。誰かに貸して無くなってしまったので古本を買いました。文庫本は嫌いなので...
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.168
(5pt)

犯行動機を徹底的に解明する加賀恭一郎の執念―そこまで追い詰める動機とは何か?

 著者によれば、デビュー作第2弾である『卒業』で初登場させた加賀恭一郎をシリーズ化する予定は全くなかったそうである。現時点で彼が刑事として腕を振るう作品は全7冊。本書はそれらのなかでも「異色」であり、目次を眺めれば一目瞭然だが、「手記」・「記録」・「独白」・「回想」そして「解明」といった表現が列挙され、それゆえ本書は、野々口修と加賀恭一郎との時間を通じて展開される「対談形式」の様相を呈している。「記録」や「手記」のなかに隠された犯行の真の「動機」を探り出すホワイダニットの決定版とでもいうべき作品だ(著者いわく当初は全く売れなかったそうだ)。
 読者によっては、「犯人当て」や「犯行手段」に比重を置いた作品を好む人も多いだろうが、動機の真相を暴きだすことは、それらよりも困難をきわめる作業ではないかと推察される。実際のところ、加賀は「過去の章その二」で、犯罪者の交友・家族関係を丹念に調査することで、最終的に「真相の解明」なるものに到達しえた。それは当初の目的実現にとって必要不可欠な任務であった。そのような意味でも、本書『悪意』は、加賀恭一郎の刑事としての慧眼・手腕そして執念(バイタリティ)のすべてを盛り込んだ最高傑作と称しても過言ではないだろう。なお本書の構成は、横山秀夫氏の有名な『半落ち』と似通っている印象を抱いた。
 最終章「真実の章」では、加賀が「記録」や「手記」に隠された疑問や矛盾を、犯罪者の過去の交友関係に関する綿密な調査を踏まえながら、論理的に解き明かしてゆく、まさに「詰め将棋」の世界であり、ある種の「駆け引き」すら感じさせる。読者は加賀の静かな語り口に黙って耳を傾ける。醍醐味は十分に秘めている。人間に潜在的に潜む悪意(の根源)に真っ向から立ち向かうその徹底さぶりを、さりげなく披露する加賀の姿勢にこそ私は震撼した。加賀恭一郎は人間さを増しつつ「進化」するのだ。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.167
(5pt)

犯行動機を徹底的に解明する加賀恭一郎の執念―そこまで追い詰める動機とは何か?

 著者によれば、デビュー作第2弾である『卒業』で初登場させた加賀恭一郎をシリーズ化する予定は全くなかったそうである。現時点で彼が刑事として腕を振るう作品は全7冊。本書はそれらのなかでも「異色」であり、目次を眺めれば一目瞭然だが、「手記」・「記録」・「独白」・「回想」そして「解明」といった表現が列挙され、それゆえ本書は、野々口修と加賀恭一郎との時間を通じて展開される「対談形式」の様相を呈している。「記録」や「手記」のなかに隠された犯行の真の「動機」を探り出すホワイダニットの決定版とでもいうべき作品だ(著者いわく当初は全く売れなかったそうだ)。
 読者によっては、「犯人当て」や「犯行手段」に比重を置いた作品を好む人も多いだろうが、動機の真相を暴きだすことは、それらよりも困難をきわめる作業ではないかと推察される。実際のところ、加賀は「過去の章その二」で、犯罪者の交友・家族関係を丹念に調査することで、最終的に「真相の解明」なるものに到達しえた。それは当初の目的実現にとって必要不可欠な任務であった。そのような意味でも、本書『悪意』は、加賀恭一郎の刑事としての慧眼・手腕そして執念(バイタリティ)のすべてを盛り込んだ最高傑作と称しても過言ではないだろう。なお本書の構成は、横山秀夫氏の有名な『半落ち』と似通っている印象を抱いた。
 最終章「真実の章」では、加賀が「記録」や「手記」に隠された疑問や矛盾を、犯罪者の過去の交友関係に関する綿密な調査を踏まえながら、論理的に解き明かしてゆく、まさに「詰め将棋」の世界であり、ある種の「駆け引き」すら感じさせる。読者は加賀の静かな語り口に黙って耳を傾ける。醍醐味は十分に秘めている。人間に潜在的に潜む悪意(の根源)に真っ向から立ち向かうその徹底さぶりを、さりげなく披露する加賀の姿勢にこそ私は震撼した。加賀恭一郎は人間さを増しつつ「進化」するのだ。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.166
(5pt)

一気読み・・・はまる

 久しぶりに一気に読んでしまった本です。
 ずるずると引き込まれてしまいました。犯人の巧みな工作に・・・
 犯人探しではなく、動機さがしという点が大変おもしろく、また、
はまってしまう内容です。
 中学時代のいじめがその後の人々の人生をくるわせてしまうなんて・・・
 考えさせられるテーマを内在しています。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.165
(5pt)

一気読み・・・はまる

 久しぶりに一気に読んでしまった本です。
 ずるずると引き込まれてしまいました。犯人の巧みな工作に・・・
 犯人探しではなく、動機さがしという点が大変おもしろく、また、
はまってしまう内容です。
 中学時代のいじめがその後の人々の人生をくるわせてしまうなんて・・・
 考えさせられるテーマを内在しています。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.164
(5pt)

悪意の意味

 一人称の形で物語は進行する。ある作家が殺される。犯人は案外あっさりと分かる。しかし、その犯人はなぜか動機を語ろうとはしない。次々と動機に関係ありそうな事柄が浮かび上がってくるが、決め手となるものはない。謎はますます深まってゆく。そして、犯人自身によって真相が語られる。それは込み入っており、われわれ読者が想像できる範疇を超えている。作家というもののエゴを感じずにはいられない。しかし、犯人が動機を語らなかったのは、愛する人を守るためだった。そこからは、人間の本質が見えてくる。悪意というタイトルがついているが、事件の真相からは犯人の悪意は見えてこない。むしろ、自分ではどうしようもない感情に流される人間の弱さ、哀しさ…そういったものが浮かび上がってくる。このストーリーは決して特別なものではなく、われわれがともすれば陥りかねないわなを描き出している。どこにでもある、私たちみんなが持っている悪意。それが時には、殺人事件を引き起こすこともあるのだ。私たちは、彼ら(殺人犯)を特別な人間と考えるのではなく、同じ人間としてとらえるべきであろう。
 …と思っていたら、最後に大どんでん返しが待ち受けていた。これまでの出来事がすべて覆されてしまうほどの。さすが東野圭吾、と思わせる作品である。ミステリー好きを満足させるに足る好著。
 悪意―。このタイトルの持つ本当の意味を知ったとき、読者は人間の不可思議さ、その心理の微妙さに思いを致さずにはいられないだろう。人間の持つ業が見事に表現されている小説である。
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.163
(5pt)

悪意の意味

 一人称の形で物語は進行する。ある作家が殺される。犯人は案外あっさりと分かる。しかし、その犯人はなぜか動機を語ろうとはしない。次々と動機に関係ありそうな事柄が浮かび上がってくるが、決め手となるものはない。謎はますます深まってゆく。そして、犯人自身によって真相が語られる。それは込み入っており、われわれ読者が想像できる範疇を超えている。作家というもののエゴを感じずにはいられない。しかし、犯人が動機を語らなかったのは、愛する人を守るためだった。そこからは、人間の本質が見えてくる。悪意というタイトルがついているが、事件の真相からは犯人の悪意は見えてこない。むしろ、自分ではどうしようもない感情に流される人間の弱さ、哀しさ…そういったものが浮かび上がってくる。このストーリーは決して特別なものではなく、われわれがともすれば陥りかねないわなを描き出している。どこにでもある、私たちみんなが持っている悪意。それが時には、殺人事件を引き起こすこともあるのだ。私たちは、彼ら(殺人犯)を特別な人間と考えるのではなく、同じ人間としてとらえるべきであろう。
 …と思っていたら、最後に大どんでん返しが待ち受けていた。これまでの出来事がすべて覆されてしまうほどの。さすが東野圭吾、と思わせる作品である。ミステリー好きを満足させるに足る好著。
 悪意―。このタイトルの持つ本当の意味を知ったとき、読者は人間の不可思議さ、その心理の微妙さに思いを致さずにはいられないだろう。人間の持つ業が見事に表現されている小説である。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170