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十角館の殺人
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【この小説が収録されている参考書籍】
十角館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全458件 421~440 22/23ページ
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ある交通の遮断された離れ小島。 九州本土。 この二箇所で発生した不可解な事件。 一方では、姿の見えぬ『殺人鬼』との攻防。 もう一方では、主人公の下へ届けられた『謎の告発文』。 一章一章ごとに場面が入れ替わり、互いの場面がリアルタイムで動き出す。 お互いを過去の有名推理小説の作者の名前となるニックネームで呼び合う孤島のメンバーの謎。 それを心配する本土の探偵役の『島田潔』達。 そして何より、ラストの『ある人物』の一言。 それがまさか、あそこまでの衝撃を産むとは。 近年類を見ない力作だと、自分は感じます。 綾辻行人の処女作故、荒削りさは否めないながらも、それが逆に小説の面白さを引き出す。 ぜひ一読を・・・・・・・! | ||||
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実際に読んだのは、もう10年以上前です。でも、読み終えたときのあの思いは、今も忘れずにしっかりあります。 新本格の旗手。ミステリー界、若手のリーダー。どんなもんじゃろ、そんな感じで読み始めたのですが・・・。 いや、ラスト、ほんとに思わず叫びました。「うわ!」と。ほんとにです。自分でもびっくりしました。 中学生時代からずっとミステリーファンで、ひたすら読み続けている僕ですが(いや、他のもちゃんと読んでますが)、それでも、こんなに「やられた」感を味わわされたのは、きっと数えても片手で足りるんじゃないか。いや、もしかしたら、そんな実感では過去最高かも。 そのくらい、不意打ちでした。 エラリークイーン、ヴァンダイン、・・・中学高校時代にむさぼるように読んだ、今では古典的と言われるミステリーの巨匠たち。嬉しかったけど、その名でお互いを呼び合う登場人物たちの姿に、綾辻が若手のリーダーって?こんな古臭いミーハーな設定で書く人が? そんな風に思って読み始めた僕は、ラストで、ひたすら作者に謝罪しなくてはならなくなりました。浅はかでした。そうだったのですか。何故そんなことが見破れなかったのだろう・・・。優れたミステリーは、どんなことにもちゃんと意味があると・・・。 どうぞ、読んでください。星は四つ半つけたいところ。綾辻が失速する前、新本格のリーダーたる実力を見せ付けた「館シリーズ」の初期作品群の中でも、やはりこれは出色の一編です。 | ||||
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実は情けないことについ最近までミステリイにおける「本格」の意味を正しく理解していなかったりした。 そっか、この人がでてこなかったら、昨今の本格の復興もなかったわけね。 感無量。 待てよ、時代を考えると、それどころか某マガジン掲載のあのマンガも 某サンデー掲載のあのマンガもなかったかもしれないなあ。 あまりに現実離れした設定、現実では浮気調査がメインの仕事のはずなのに 警察を差し置いて華麗な推理で事件を解き明かす名探偵、それらにリアリズムのなさを感じた時代もあったけれど、純粋に謎解きを楽しむための文学が本格と聞いてはなるほどと納得するしかない。 割り切って楽しんだ方がお得。 お話自体はどこかで昔聞いたような話ではあるけれど それでもオリジナリティも加えられているし 文章も読みやすいし、 社会派ミステリー全盛の時代にこれを書いたことはやはり特筆もの。 十分楽しみました。 | ||||
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絶対に映画化できないお話です。理由は読めばわかります…。やられた~! | ||||
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今まで、その存在は知っていた綾辻行人という作家。私は2005年になって初めて読みました。「十角館~」は1987年のデビュー作です。実は私は、綾辻作品および「館」シリーズを読むのは「十角館~」が二つ目だったのですが、どんでん返しのあの1行にビックリしました。その切れ味の良さ!この作品から出会っていたならば、もっと鮮烈さを増していたかもしれません。だから、これから綾辻作品の「館」シリーズを読まれる方はこの作品から順番通りに読むことを勧めます。お互いのことを海外の文豪の名前から付けたニックネームで呼び合うミステリ研の仲間たち。この名前こそがこの作品のキーになってる事柄でありまた、海外の文豪をあまり知らない私には、その文豪達を知るキッカケにもなりました。 | ||||
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閉ざされた山荘的な古典的でいかにもな推理小説だが、十分に楽しめた。私はすんなり騙されたので余計なストレスを感じなかった。ご当地グルメ情報や観光情報に特化して、トリックはおまけ的な推理小説なんかよりは全然楽しめる。 | ||||
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不満が無い訳ではないが、面白い。「社会派」だとか「新本格」だとか、そういった事はよく解らないが、タイトルのように「久しぶりにミステリを読んだ」読者である自分が、あたかもその物語の一登場人物となり、「探偵」と競争するかのように「犯人」を探し出す興奮…この頭の奥底に眠っていた感覚を久しぶりに引きずり出してくれた作品である。この作品自体の感想としては、「たった一つの事例だけで帰納的に結論付けてしまったらイケナイなあ」と。 | ||||
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現実にあるのかなこんな設定?あだ名で呼び合うのっておたくっぽくてやだなと思って読み進めましたが、ま~とにかく面白かった!とにかくトリックが現実にできそうなところにとても好感が持てました。私の住んでいる県、大分での事件ってことなのでなおさらです。ちなみに安心院もあるし、別府の湯の煙の匂いも共感できる。でも角島はないですね。 | ||||
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アガサクリスティーの有名な「そして誰もいなくなった」の、日本番?です。しかも、面白さは、本家を超えていると思います。(私個人としてですが)館シリーズの原点となる作品。「綾辻さんってどういう本を書くのかな」なんてまだ読んだことない人は、この作品から読んでください。じゃないと、後悔します。多くの人(私を含め)が、「十角館の殺人」で綾辻さんの虜になっていると思います。謎解きは、私は不可能でした。というより、誰が犯人だ?なんて事を考える余裕もなく面白くてどんどん先に進んでしまいます。夜、寝る前は避けましょう。絶品です。 | ||||
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それまでも割と本は読んでいたのですが、探偵が出てきて賢しげにトリックを暴く、今で言う“コナン”的な、ミステリーというジャンルを正直軽蔑していました。しかし、そんな私の軽蔑を180度転換させたのがこの作品です。あの一文を読んだときの、自分だけ時間の流れから取り残されたような衝撃は、10年近く経った今でも忘れられません。それまで全く免疫が無かった事もあると思うのですが、あまりの衝撃に理解するのに相当時間がかかりました。理解したときには夜中だったにもかかわらず“何これ?”“嘘やん”“やられたわ~”と叫んでいました。その後はすっかり中毒になってシリーズを買いあさり、他の作家の作品も物色したりで今に至っています。少し大げさかもしれませんが、あの夏休みが無ければ今の自分は無かったとさえ思える作品です。是非一度読んでみて下さい。 | ||||
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中三の時に一番初めに読んだ邦書です。それまでは洋書しか読んでませんんでした。ドイルとかクイーンとか。でも、だからこそおもしろい!!と思ったのかもしれません。なにせ、登場人物がミステリ界の大御所たちの名前なんです。そんな、現実ではそんな学生たちありえないよ!!という、ちょっと現実離れしたところで、でも実際ありそうな殺意の内容、そして一番最後にドカン!!とくる真実・・・・・・。純粋にすごいなと思いました。ほんと、衝撃です。その後は邦書にはまり、綾辻氏のはコンプしたわけですが。ただ、ミステリに慣れていないと場面がかわるがわるしてしまうので、最初は小野女史・宮部女史などの作品でなれておくといいかもしれません。 | ||||
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普通に面白かったです。トリックは、推理小説を読みなれている方なら難しいものではないと思いますが、それでも十分楽しめます。“深み”はありませんが、どの人物も生き生きと物語の中を動き回ります。そうですね、確かに舞台劇を観ているような感覚でした。推理小説を読み始めようという方にはぴったりの入門書だと思います。ぜひ、下敷きとなっているクリスティーの作品と一緒に読んでみてください。 | ||||
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私が最初に読んだ綾辻作品。お約束の「学生のクローズド・サークル内の殺人」だけど、妖しい館が舞台というところがいい。「アガサ」だの「エラリィ」だのと、ミステリにちなんだニックネームで呼び合うなんざ、笑ってしまいますね。今どきの学生がこんなことするだろうか? しかし、これ抜きでは物語も進行しないし、何より犯人の煙幕にもなりませんからね~。 | ||||
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本格推理に興味を持ったけど、何から読めばいいの?って人に最適な本のうちのひとつだと思います。猟奇性やおどろおどろしい描写でなく、あくまで推理にこだわった作品を探している人には特に。トリックはかなりフェアに描かれている方なので、絶対に犯人をあててやる!と意気込んで読んでみるのも良いですし、さくさく読んで騙される快感を味わうのもまた良しです。本格推理小説として非常に評価の高いこの作品ですが、人物描写等、文章に厚みや味わいが感じられないという欠点もあります。推理のための材料をきっちり組み立てました、はいどうぞ、という印象。無駄がなさ過ぎる。いわゆる魅力ある文体ではないのですね。ただし、前述したように推理小説として非常に良く出来た作品です。作者は本格推理物としてのトリックや物語構成だけで勝負したかったのでしょう。 | ||||
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綾辻行人のデビュー作です。「綾辻以後」という言葉が生まれたほど、彼の登場は衝撃的でした。彼が失敗していれば、いまの本格ムーブメントがこれほど盛り上がりを見せていたかどうか、甚だ疑問であると同時に、その先駆者が綾辻行人であったということに何か宿命みたいなものを感じずにはいられません。さて、この「十角館の殺人」ですが、数人の人間が孤島へ行き、そこでひとりまたひとりと殺されていき、最後には・・・・・・、というようにプロットはクリスティの「そして誰もいなくなった」です。読み始めてすぐに浮かんできた言葉が「青いな」でした。それは、登場人物が大学のミステリ研であるとか、ニックネームで呼び合うとか、そういうところが実生活の延長をただ著しているだけのように感じられて鼻についたのです。が・・・・・・。ネタバレになるといけないので深く触れませんが、私は、「青い」と思った時点で綾辻さんに負けていたのです。今もはっきりと覚えています。ラスト近くの例の一行を読んだときのあの衝撃を。頭が真っ白になり、しばらく呆然としてしまいました。大げさではなく、5分間ぐらい動けませんでした。それほどのショックでした。そして、「やられた! 騙された!」とひとりで叫んでいました。気持ちのいい敗北感でした。すべてはここから始まったのだと、いま改めて思います。 | ||||
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この本を読んだのは10年ぐらい前だと思います。推理小説には興味はあったもののまだ一度も読んだことがありませんでした。この本を読んでとても面白く推理小説にはまってしまいました。それからというものの著者の本を買いあさりました。それほど面白かったです。読んでそんはないです! | ||||
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半年前に殺人事件の起こった孤島に大学ミステリ研究会の7人が訪れる。そこで彼らは連続殺人事件に巻き込まれる。アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を現代に蘇らせた綾辻氏のデビュー作。7人が互いのことをエラリイやカー、ポオなど、著名なミステリ作家の名前で呼び合うという一風変わった設定、孤島と本土との話が交互に語られていくという手法、それら全てに綾辻氏の読者へのトリックが隠されている。半年前に起こった殺人事件の真相、外部と遮断された閉鎖空間、犯人からの殺人予告など、非現実的な設定に彩られているが、だからこそ読者はどっぷりとその世界に入り込めるのではないか。綾辻氏の描写はいたって淡々としたものであり、陰惨な連続殺人と言う暗い筋立てが重くなり過ぎず、それが返って、読者の自由な想像力を掻き立てるのだと思う。 | ||||
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真実が発覚した時、思わず驚きの声を出してしまっていた。当時、あまりミステリを読みなれていなかったせいもあるが、しばらく呆然としてしまう程の衝撃があった。今では読者を騙そうとする凝りに凝った小説は、たくさん存在している。だが発表からすでに何年も経過している「十角館の殺人」程に、単純かつ爽快などんでん返しを味わえるものは、希少なのではないか。有名な名作に倣った孤島ものという設定が、読者に無意識の先入観を抱かせる何よりのポイントとなっている。ミステリを読みなれた人にとっては所々気になる箇所はあると思う。けれど多くの人が述べている通り、入門書としてこの本はまさに最適だ。こんな小説があるのかと、目を丸くすること必至だろう。初見からしばらく経って再び読み返してみたが、このたった一言によってそれまでの思い込みが覆されるという叙述トリックは、今なお清々しいほどに輝きを放っている。ラストも雰囲気を重視する綾辻氏らしい終わり方で、不思議な余韻が残る。一度は読んでおきたい傑作ミステリである。 | ||||
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アガサクリスティの「誰もいなくなった」は現代の我々がよむと、少々違和感を覚えてしまう。連絡手段が多彩になった現代では、成り立たないような設定があるからである。綾辻氏の「十角館の殺人」は、その点違和感を感じずに読み進められる。いや、違和感もなくひきずりこまれて、没頭してよみふけってしまう。すべて読み終わったとき、トリックがわかったときに、また読み直したくなる感覚をもてるのが素晴らしいと思う。 | ||||
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昨今の本格に散見される、凝りに凝った舞台装置や、あまりに非現実的な仰々しいトリックにいささか辟易していたところでしたが、締め切りやプレッシャーに追われる事無く挑戦できたデビュー作だからこそ生まれた、ある意味シンプルな、ワントリックの鮮やかさで勝負できる作品だと思います。メイントリックも鮮やかですが、読者をミスリードする仕掛けも凝っていて、まず、瓶に詰められた手記、孤島とくれば、かの名作しかありません。「そして誰もいなくなった」を読んでおけば、本作は1.5倍くらい楽しめるのではないでしょうか。あまり書くとネタバレになるので止めますが、適度な長さ、読み易さ、トリックの鮮烈さ、ミステリーファンへのサービス精神ありと、本格ファンなら読んでおくべき作品の一つです。いや、すでに本格ファンを自認している方は、当然もう読んでいらっしゃるでしょうから、広義のミステリーファン全ての方に読んで頂きたいです。 | ||||
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