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十角館の殺人
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【この小説が収録されている参考書籍】
十角館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全447件 361~380 19/23ページ
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有名すぎて、ゆえに手が伸びなかった1冊。 今更ながらに手に取ってみた。 アガサの「そして誰もいなくなった」を再現するかのような滑り出し。 登場人物も、アガサやエラリィ、カーやポー、ヴァン、ルルゥ、オルツィ… 国外の大物作家の名前を、渾名にして進められていく。 この渾名が、大きな付箋だったとは! ミステリーに素直に驚くことが出来なくなってしまったような 薄汚れた自分が、あの一行には、驚いた。 まさか、こう来るとは…。 いやはや、これがデビュー作ですか。 面白い。 素直に面白かった。 細かなことを言えば、動機の弱さを上げますが この「館」シリーズ、全部読みたくなるほどには楽しめました。 | ||||
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初めて綾辻作品を読みました。 本当に面白くて、先が気になって、どんどん読み続けちゃいました。ただ、この作品と同じような結末の作品をミステリーではない本で読んだ事があったのでそれほど驚かなかったかな;でも本当に面白かったです!!ミステリー好きの人にオススメの本を聞かれたら迷わずこの作品をオススメしようと思います! | ||||
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本書は、志や良し「新本格推理小説宣言」の嚆矢である。 「探偵の鮮やかな論理や推理が、警察の捜査の発展に負けている状態」 に小説家として我慢がならないとし、 嵐の中の孤島の別荘という場所を事件の舞台として設定した本作の 上梓は1987年。著者のデビュー作でもある。 以後、著者は「本格推理小説」という「知的ゲーム」に邁進する。 読むかどうか。あとは読者の趣味嗜好の問題である。 この「本格推理小説」に、作家の鮎川哲也氏はこう、挑戦状を叩きつける。 「批評家気取りの若者たちは、本格ミステリーの隆盛を希う気持ちなんぞ 持ち合わせていないのだろうか。そうした連中は沈黙してくれ。耳障りだ」 私は、批評家気取りの「老人」だが、綾辻氏、鮎川氏、戸川安宣氏の、あとがき、解説 が読めるのは、新装版の魅力である。 | ||||
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デビュー作ということもあり、なんとなく文章が青臭い気がします。 また、犯人の犯行の動機が、弱い気もします。 ですが、そんなこと、どうでもよくなるほど、オチがすごかった。 社会派ミステリーみたいなものしか読んだことのなかった私にとって、この小説は、改めて推理小説は面白いものなのだと、痛感させてくれたものでした。 欠点はあるものの、星の数は五個。 久々に、読んでよかったと思える小説でした。 | ||||
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とにかく終始マンネリなし。始めから最後まで怒涛のように読み終えました。 しかし肝心の殺人はやっと物語の三分の一を読み終えたところで起こります。でも、そこに行くまで「まだ〜?」を全く感じませんでした。むしろ、じわじわと迫ってくるその瞬間を何度も麦茶で喉を潤し待ち構えていました。本当グイグイ読めます。グイグイ飲めます。 結末は…悔しい、やられました。普通に「え!?」と叫んでしまいました。不覚です。 でも、結末にあまり期待しすぎた結果、最近推理小説から離れていた自分には嬉しい悔しさでした。 しかも物語を読み進めていく中で、随所で浮かんでくる自分の予想(こいつが怪しい、この行動は怪しい)を、悉く打ち消されてしまう。(これは怪しい)と思った次の瞬間に、登場人物が露骨にそれを指摘してくるんです。物語の中盤で。本当に怪しいことは結末まであまり触れられませんよね。だから、これはなしか〜ってなっちゃう。 これが、面白いと思った最大の理由かな。 ☆5にできないのは、やっぱりキャラクターをもう少し魅力的に描いてほしかったので。 でも、これからシリーズを読むにつれて主要キャラには愛着をもてるかな、楽しみです。 水車館、結構レビュー評価もいいので期待してます! | ||||
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島田荘司のデビュー作と比べてしまうのは、要するに両者が非常に記念碑的な作品であるからに違いなく、またこの作品を読んでもさほど新鮮みを感じないのは、これがフォーマットになってしまったからだとも言えると思う。内容そのものはまるで似ていないのだから。 とはいえ、やはりこれは衝撃の真実と、良くできたテンポの良い構成以外の面では、『占星術殺人事件』に比べて歴史を越える卓越した作品ではないと思う。今読めば、よく出来たミステリ、の評価が妥当だろう。もちろん質は高い。だが、それ以上に残る作品かといえば若干疑問が残る。一気に読めるので、よいエンターテイメントだとは思うし、ミステリはそれで十分なのかもしれないが。 伝説的な作品というより、単純にミステリを楽しみたい人向けには、すばらしい小説だと思う。 | ||||
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今更言うこともない名作…でありますがなんとなく先延ばしにしていて、 ミステリ舐め気味の大人になってから読んだ為 感動倍増。 ミステリは人に読まれて初めて完成する、としっかり意識して書いたんだなと感じる。 出張中のビジホで予期せぬ徹夜をしながら一気読みする間、 著者が隣で「どう?面白い?面白い?」と若い頬を上気させている気配。 はい。面白かったです。ありがとう。 わずかのネタばれも恐れるあまり具体的に紹介できず、情緒的に過ぎるレビューすみません。 | ||||
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物語を楽しむ介在は、映画、漫画、演劇、最近ではポッドキャストやオーディオブックなど様々ある。 けれども、それらは音や映像など活字に比べ、いくらか情報の多い中で楽しむことになる。 やはり、自ら想像力をふくらませ楽しむ、といった意味で言えば、活字って本当にすばらしい! 本書を読んで改めて痛感した。 本書の冒頭でも語られるが、推理小説はやはり著作者と読者との「知的」なお遊びだ。 作品の楽しみ形態が増えた今、想像力の盲点とも言うべき意識の隙を突かれるトリックは最高に心地よい。 本作の場合、共感や驚きというよりも、もはや喝采というべき感情が沸き上がる。 本書に関して言えば、ぼーっと読んでも、それが十分楽しめてしまうのも良い。 媒体が多様化する今、時代に似合う、珠玉の一冊である。 | ||||
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新本格ってのとデビュー作ってことで読みにくいだろうなと勝手に思ってたけど、改訂してあるみたいでビックリするほど読みやすい。 ビックリして読んでたらあのページのあの一行にまたビックリ。 占星術殺人事件もそうだったけど今読んでも全然古くさくないなってことと、別に動機は弱くないんじゃないかなってこと。 最近映画やドラマの原作で話題になってるミステリ小説よりも、個人的にはこういうがっつりしたのが好きなようです。 館とか孤島とか、聞くとちょっとダサっと思っちゃうけれどやっぱり読むとワクワクしちゃいます。 | ||||
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初めて綾辻行人さんの小説を読んだ作品です。この方は桁外れに天才ですね。全くトリック等がわかりませんでした。よく考えられた作品です。また迷路館や時計館も十角館同様非常に面白く、強くお勧め致します。この時注意するのが十角館と水車館を先に読んだ後、絶対に迷路館を先に呼んでから、その次に時計館を呼んで下さい。ある部分がわかってしまうので。とにかく最初にはこの十角館を最初に読むことですね。その次に水車館を読み、迷路館、時計館と読み進めることですね。水車館ではいまいちでしたが。この作品ではまんまと著者の罠にはまりますね。やられました。このトリックがわかった人はすごいですね。思い浮かびません。またラストのなんともいえない感情の描写が素晴らしいです。とにかくミステリ好きなら綾辻行人さんの館シリーズを強くお勧めいたしますね。またヒントを挙げるとしたら構成に注意した方が良いのかもしれませんね。とてもスリリングな内容でアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせますね。あの人が犯人じゃないかとにらんでいたのがまんまと著者の罠にはまってしまいました。この著者は読者の心情をよく理解していますね。これから読む人は良い意味でかなり気をつけて読んでくださいね。以後の作品も含めて素晴らしい作品です。 | ||||
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島田荘司氏以来の新本格系がブームになる以前は、それまでミステリー小説と言えば西村京太郎や赤川次郎くらいしか知らず、興味も無かった。トリックと言えばせいぜいが時刻表トリックくらいで、テレビドラマも刑事が汗を拭きつつアリバイ崩しに奔走するようなベタな火曜サスペンスくらいしかなかった(唯一、クリスティの「そして誰もいなくなった」は読んでいたが、もともと海外小説は邦訳の不自然さが苦手だった)。 そこに違和感を持っていた自分が本屋で目に止まったのがこの国産ミステリー。「不気味な洋館で起こる不可思議な連続殺人事件」という、まさに自分が漠然と見たいと思っていたシチュエーションそのままの作品であり、読み始めて一発で夢中になってしまい、最後まで一気読みしてしまった。 こうしたジャンルは「不気味な雰囲気の中で事件を推理する」というシチュエーションをゲームのように楽しむべきものであり、基本的に人物描写やドラマ性は二の次。 確かに著者のデビュー作という事もあり、色々と拙い部分もあるが、それまでほとんど陽の目を見なかったマニアックな「本格ミステリー」というジャンルを一般化して根付かせた功績は大きい。 もしこの作品を受け付けないという人は、この後に確立した「新本格」系の作品群の多くが受け付けられないだろう。それぐらい今作は「新本格」系ミステリーを読む上での基本であり、リトマス試験紙でもある。 | ||||
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館シリーズ読むなら十角館を強くオススメ たった一行で読者を突き放す作品はそうはありません。 ただ綾辻作品ってなぜか無駄な文まで強調するような気がしてなりません。 だから純粋な謎解きの側面は弱く、経験知による謎解きの側面が強い気がします。 犯人視点のプロローグ、エピローグがなんともいえなく美しい。 ここだけサルのように読み返してます。 館シリーズの犯人の中で一番綺麗・鮮やかに描かれています。 壜を闇に投げた…(賽は投げられた)から始まる件は物語の波乱を予感させ そして壜が物語の終焉を告げるシーンは感動ですよ! | ||||
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本書は、孤島に集まったミステリ同好会グループが次々と殺されていくという、いわゆる「孤島もの」で、私の知る限りクリスティーの「そして誰もいなくなった」に挑戦した作品の中ではもっとも面白い。 作者のデビュー作でもあり、以後「館」シリーズを手がけていくが、本書は「そして誰もいなくなった」への挑戦、比較的シンプルな点、またカーとかヴァンとかアガサとか、殺されていくミステリ同好会の面々が推理作家の名前で呼ばれ記号化されているあたり、パズル小説として徹底されている点で、もっとも好きな作品だ。 なお、この作品ではあまり感じなかったが、以後の作品では徐々に作者のホラー作家の面が強くなっていく。したがって、本書以後の作品ではその点で好き嫌いが大きく分かれることだろう。 | ||||
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新本格ムーヴメントを巻き起こすきっかけとなったのがこの「十角館の殺人」。 帯にはこう書かれている。 「たった一行で世界が変わる!」 たった一行で・・・?そんなことがありえるのだろうか? そう思われた方は、是非一度読んでみてください。 本当に「世界が変わり」ます。 その1行を読んだ時の衝撃は決して忘れることが出来ません。 あまりにも痛快などんでん返し。見事です。 ミステリー好きなら必読です! | ||||
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ミステリーは、好きなんだけど、いわゆる本格という奴は、小難しそうであまり手を出してきませんでした。 でも、この本は・・。 風邪で起きられない日に、3時間程度で読めちゃったほど、読みやすかったです。 素直に騙され、非常に面白かったです。 本格敬遠してる人にこそ、お勧めできますね。 欲をいうと、あれだけの大量殺人をするには、動機がちょっと弱かったかなと。 そこだけ星ひとつ減らしました。 | ||||
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孤島の館に集められた大学生が謎の犯人に次々と殺されて行く話。アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」と状況がとても似ているため、両方読み比べてみるのも面白いと思う。 日本の本格ミステリでは、ミステリファンなら読んだことがない人がいない位のとても有名な作品で、犯人もかなり意外な人物でとても楽しめると思う。 この作品を読んで、つまらないと思うのであれば、本格ミステリは今後読まないほうが良いという程、本格ミステリ小説としては教科書的な作品です。 | ||||
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恐らく日本のミステリー史において、変形ながら叙述トリックの古典のひとつとして未来永劫語られていく作品ではないでしょうか。それぐらい読後のやられた感は大きいです。著者の一世一代の大仕掛けといっていいかもしれません(現にこれを超える著者の作品はありません)。言葉は悪いですが、こういう「一発ネタ」のサプライズが忘れられずにミステリーにはまってしまう人が多いのでしょうね。そういう意味でもミステリー初心者に是非読んでほしい作品です。 | ||||
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綾辻さんの本を読むのは、これが初めて。作者がこの小説の原型を書いたのが22歳、大学4年のときというのは驚く。 おどろおどろしさが足りない、動機がいまひとつ納得できない、人物模写にやや不満がある…といった批判はあるだろうが、一行で、すべてを明かす、トリックの切れ味が、それらを上回り、このミステリーを傑作として歴史に残していると思う。 クリスティーの「そして誰もいなくなった」を意識しているのは確かだが、孤島での殺人事件の合間に、陸上での探偵劇をいれて、謎の奥行きを深くし、最後のトリックの切れ味を磨いている。新本格派というと、論理重視のパズル的な作品群というイメージがあったが、それが間違いだったことがわかった。 文庫版あとがきで、奥さんであり京都大学の推理小説研の仲間の作家・小野不由美さんに、お礼を述べているのが印象的。 | ||||
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《孤島》ものの嚆矢である、クリスティ『そして誰もいなくなった』の本歌取りが 目指された本作では、当然オリジナルにはない新しい試みが盛り込まれています。 そのひとつは、孤島での連続殺人が描かれる「島」のパートと交互に、 事件の背景や真相を捜査・解明していく「本土」のパートを展開している点です。 これは、探偵役を事件の外部に配置することで解決を担保し、その上で 「島」におけるサスペンスを最後まで途切れさせない工夫といえます。 また、作中において、ある人物が事件を推理する際に口にする 〈バールストン・ギャンビット〉という言葉もじつに暗示的。 〈バールストン・ギャンビット〉とは、容疑者の枠から犯人を「死者」に偽装することで事前に 締め出しておく手法のことなのですが、そこでの推理は直接、真相には繋がりません。 しかし、読み終えてみると、この言葉がメイントリックの 重大な伏線であったことに気づかされるのです。 ▼付記 本作のプロトタイプである『追悼の島』は、著者の妻で作家の 小野不由美氏との共同作業によって完成させられたもの。 しかも、本作のキモともいえるメイントリックの発案者も、じつは 小野氏であったことが新装改訂版あとがきで明かされています。 | ||||
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最初の第一章を読んだだけで、「そして誰もいなくなった」を意識していることが明確に伝わってくる。何だ、「そして誰もー」の二番煎じか。そして横溝正史ほかで使い古された感のある「見立て殺人」、「隠された血縁関係」を思わせる振り・・・どこからどう読んでも、素直な、そして読者にものすごく親切な推理小説にしか読めないのである。 しかし、そうでないことは、この作品が始めて発表されてから何年もたった後で再販され、高評価を得ていることからも、明らかであろう。ぜひ、この本は素直に読んでほしい。そして最後で息を呑んでほしい。 注意。この小説のテキストは非常に癖がない。それはするする読めるということでもあるが、するする読めすぎるという感も無きにしも非ずである。見立て殺人の元ネタも非常にあっさりと処理されているし、登場人物もこぎれいにまとめられている。しかし、この小説の最大の見所である「突き落とすようなあっけない結末」を実現するには、こういう癖のない書き方でなければなかったのだ、と思う。もし、もっとドロドロネチネチしたのを読みたいという人は、横溝正史の「悪魔が来たりで笛を吹く」でも読むといい。しかし、それだけの理由でもし「十角館」を読まないというならば・・・これほど勿体無いことがあるだろうか? | ||||
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