悲の器
評判
悲の器の評価:
4.39/5点 レビュー 28件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21〜24 2/2ページ
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悲の器の評価:
4.39/5点 レビュー 28件。 A ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
高橋和巳特有のくどい表現・主人公の過剰な饒舌さはありますが、著者の代表作でしょう。
今でも3年に1度くらいの割合で読み直しています。
法律の大家が「家事を切り盛りした女性(家政婦)に訴えられる」という、一見ありそうもない
題材で、主人公(大学教授)が心情を吐露し続ける小説。
過剰に露悪的な主人公の心の動き。
この点で嫌になる読者も多いでしょう。
たしかに、この小説は決して一般受けするものではありません。
ただ、著者の生きていたい時代の空気はよく感じられます。
他の著作が直接「その時代の政治」を語るかわりに、この小説では「その時代のインテリ」を
語ります。
読み様は様々でしょうが、私は、学園闘争時代にあえて「象牙の塔」の学者のイメージを反転させた
小説と読み解きます。
「閉じこもる学者」ではなく、「社会に発信することを義務とする学者」の無残な、しかし信念を
貫こうとし、失敗した学者。 かようなことを描けた人はあまりいないのでは。
著者自身の姿が重なります。
高橋和巳自身は、あの「政治の時代」に積極的に学生との対話をし続け、研究室を開放し、
政治と学問との関わりを考え続け行動した学者です。
先輩が言うには「最後は学生との相互の信頼感が少々薄れた」ようですが。
また、著者の妻の弁では「人の気持ちが分からない人」と、当時の薄給の学者なのに学生と
飲みにいくと言って金を使い切ったり、「政治的に正しいと思うことを主張しながら」
「家を顧みることがなかった」ようです … なんか戦前の共産党の「ハウスキーパー制」を当然とした
旧左翼と似てます。(←考えすぎかな)
まあ、「近代インテリゲンチャ」の懊悩でしかないのかもしれませんが、一度お読みください。
閑話 他の方の書評にあったアーレントの「公と私」とは、彼女の著作=「人間の条件」の中での、
「Labour(Labor)・Work・Action」のことでしょうか?
もしそうであれば、アーレントの言う「Action」とは意味がかなり異なると思うのですが????