ホテルローヤル
評判
ホテルローヤルの評価:
3.74/5点 レビュー 326件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全213件 101〜120 6/11ページ
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ホテルローヤルの評価:
3.74/5点 レビュー 326件。 D ランク
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久しぶりの小説だ。今日この小説を読み終わった後、映画を観ている時に迫る感動と、小説を読んでいる時に出会う感動の違いを見つめていた。そんなことをさせらてしまう小説だった。短編が7編。ラブホテル『ホテルローヤル』を中心において、その周囲にそれを取り巻く人々のストーリーを、モザイクの様にして繋ぎ合わせながら読むことができる。繋がりのある短編集。そんな中で、一番のお気に入りは「せんせぇ」。この短編が唯一このモザイクの寄せ集めにうまく、はまり込まないストーリーになっている。いけていない女子高生に付きまとわれる高校教師、高校の校長に薦められて結婚した妻を持つ男、一人の主人公がこの二つの現実を目の前にしている。このいけていない女子高生が放つ台詞が主人公の現実の生に隙間風が吹かせはじめる。『先生に見えちゃっている将来と、あたしが昨日今日で見ちゃった将来って絶対に違うのだと思う』といういけていない女子高生の言葉なのに、(いやだから)余計にこの言葉は響いてくる。『連休が終われば何ごともなかった顔で日常に戻って行ける資格を持った人々が見えた。自分はその流れに足を踏み出すことができない。次第に日常がどこにあったのかもわからなくなってきた。』と自分が築きあげた日常のあり様から逃れようと抵抗を試みるが、次の矢が打てるのだろうか? これもチョット大きくなった限りない日常の連鎖の様に思えてならないのだが、
もうひとつのお気に入りは「星を見ていた」こちらは、最近ではあまり目にすることができなくなってきたが、頑なに自分の人生観を守り通す人(周囲からはその様にしか見えない人)、その人の原動力となっているモノが実は簡単な'仕掛け'だったというストーリーなのだが、この事が周囲の人には強い同情に似た、思い遣りを働かせ。読んでいる私は、それが簡単な'仕掛け'だということが分かった上でも強く、胸を握られた様な感覚を覚えてる。どんな悲しい場面でも、自分の子供に降りかかる悲劇でも、動揺することも、怒ることも、取り乱すことも自らに許さない人の奇妙さもさることながら、幾つかの、親の言い付けを一生を通し信じて、他の一切の言葉に心を傾けなかった人生の希少性に驚く(小説の中だけのことでなく、実際に目にしたことがあるから驚く)
桜木紫乃さんの作品は初めて読んだか、台詞、メッセージが中心になって小説が構築されている様で、言葉が疎かにできない。気楽にリズムを持って読み飛びしては、言葉につまづいて振り返ることが多かった。
それは表現描写が読む者の想像力に任されているためのかもしれない。