ブルックリン・フォリーズ

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ブルックリン・フォリーズの評価:

4.68/5点 レビュー 44件。 A ランク

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平均点4.68pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全88件 41〜60 3/5ページ
No.48
(5pt)

市井の人々のドラマ

どんな人生もドラマなのだと気づいた。主要な登場人物のほかにも、サイドストーリーとしてさまざまな人生が描かれる。
ポール・オースターは、市井の人々にスポットライトを当てたかったのではないか。彼が編集した「ナショナルストーリープロジェクト」もまさにそうだ。
じんわり暖かい本。自分の人生もすばらしいと思える。そんな本です。
ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫)より
410245117X
No.47
(5pt)

市井の人々のドラマ

どんな人生もドラマなのだと気づいた。主要な登場人物のほかにも、サイドストーリーとしてさまざまな人生が描かれる。
ポール・オースターは、市井の人々にスポットライトを当てたかったのではないか。彼が編集した「ナショナルストーリープロジェクト」もまさにそうだ。
じんわり暖かい本。自分の人生もすばらしいと思える。そんな本です。
ブルックリン・フォリーズ Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズより
4105217151
No.46
(5pt)

老い、死、生きる、家族、子供、友、豊かな物語

軽快でユーモアに溢れた、楽しく、胸に響く言葉が満載の極上の読み物でした。特に人生後半の私には胸に迫るものがありました。
甥のトム、姪のフローラ、「 子供 って のは、 すべて の こと に対する 慰め だ ─ ─ 子供 を 持つ こと 以外 の」と書かせるその娘ルーシー、ゲイの愛すべき詐欺師ハリー、その店の店員で愛人の美貌のゲイ・ルーファス、レストランの愛すべきプエルトリコ人妻ウェイトレス・マリーナ、街で一番のBPM(ベリー・ビューティフル・マザー)ナンシー、老いた友で恋人のジョイス・・・愛すべき登場人物と豊かな物語の展開。
ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫)より
410245117X
No.45
(5pt)

老い、死、生きる、家族、子供、友、豊かな物語

軽快でユーモアに溢れた、楽しく、胸に響く言葉が満載の極上の読み物でした。特に人生後半の私には胸に迫るものがありました。
甥のトム、姪のフローラ、「 子供 って のは、 すべて の こと に対する 慰め だ ─ ─ 子供 を 持つ こと 以外 の」と書かせるその娘ルーシー、ゲイの愛すべき詐欺師ハリー、その店の店員で愛人の美貌のゲイ・ルーファス、レストランの愛すべきプエルトリコ人妻ウェイトレス・マリーナ、街で一番のBPM(ベリー・ビューティフル・マザー)ナンシー、老いた友で恋人のジョイス・・・愛すべき登場人物と豊かな物語の展開。
ブルックリン・フォリーズ Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズより
4105217151
No.44
(5pt)

911以前のアメリカを匂わせる・・・

舞台はニューヨーク、911以前のアメリカを匂わせるような良質な作品です
オースターの作品は結構読んでますが一番好きかもしれない
それぐらい読んでいて楽しめた
これは、その時の自分の精神状況も結構影響してるとは思うますが、、、
この作品は小さな章に分かれていて私のように少しづつ読む者には非常に助かった
最後には『あの日』がやってくることがわかってて読む訳ですが
ある種緊張感をはらみ、また世界は必ずしも永続的なもので構成されてるわけではない事を知る
そんなラストに感銘を受けました
間違いなく(って詳しくはありませんが)最高なアメリカ人作家の作品なので是非読んでほしい
ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫)より
410245117X
No.43
(5pt)

911以前のアメリカを匂わせる・・・

舞台はニューヨーク、911以前のアメリカを匂わせるような良質な作品です
オースターの作品は結構読んでますが一番好きかもしれない
それぐらい読んでいて楽しめた
これは、その時の自分の精神状況も結構影響してるとは思うますが、、、
この作品は小さな章に分かれていて私のように少しづつ読む者には非常に助かった
最後には『あの日』がやってくることがわかってて読む訳ですが
ある種緊張感をはらみ、また世界は必ずしも永続的なもので構成されてるわけではない事を知る
そんなラストに感銘を受けました
間違いなく(って詳しくはありませんが)最高なアメリカ人作家の作品なので是非読んでほしい
ブルックリン・フォリーズ Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズより
4105217151
No.42
(5pt)

単純な幸福物語では終えられない現在

訳者あとがきで柴田さんが「オースターの全作品のなかでもっとも楽天的な、もっとも「ユルい」語り口の、もっとも喜劇的要素が強い作品」と書いている通りだな、と思う。
登場人物たちはそれぞれに問題、というか、人生に引っ掛かりのようなものがあって、それぞれが世の大半の人々と同じくフォリー=愚者の対応・態度をとってしまうのだけど、それが微笑ましかったり身につまされたりする。
語り口からはオースター原作/脚本の映画『スモーク』を、挿話からは彼が編んだ『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』を思い浮かばされ、そういう意味ではオースターらしい作品なのかもしれない。
ハッピーエンドなんだろうなと感じながら読んでいたが、最後の最後で9.11に触れられていて、驚いた。
そう、なじんだ街や受け容れた人生を一瞬にして吹っ飛ばす、出来事。
この作品に登場する愛おしい愚者たちとテロという愚かしい行為の落差に、単純な幸福物語では終えられない現在を感じる。
それでも、多様であり、かつそれを認めていくことで未来に希望を抱くことができる、とも思う。
ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫)より
410245117X
No.41
(5pt)

単純な幸福物語では終えられない現在

訳者あとがきで柴田さんが「オースターの全作品のなかでもっとも楽天的な、もっとも「ユルい」語り口の、もっとも喜劇的要素が強い作品」と書いている通りだな、と思う。
登場人物たちはそれぞれに問題、というか、人生に引っ掛かりのようなものがあって、それぞれが世の大半の人々と同じくフォリー=愚者の対応・態度をとってしまうのだけど、それが微笑ましかったり身につまされたりする。
語り口からはオースター原作/脚本の映画『スモーク』を、挿話からは彼が編んだ『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』を思い浮かばされ、そういう意味ではオースターらしい作品なのかもしれない。
ハッピーエンドなんだろうなと感じながら読んでいたが、最後の最後で9.11に触れられていて、驚いた。
そう、なじんだ街や受け容れた人生を一瞬にして吹っ飛ばす、出来事。
この作品に登場する愛おしい愚者たちとテロという愚かしい行為の落差に、単純な幸福物語では終えられない現在を感じる。
それでも、多様であり、かつそれを認めていくことで未来に希望を抱くことができる、とも思う。
ブルックリン・フォリーズ Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズより
4105217151
No.40
(5pt)

いい本

オースターらしい、ユーモアのある、いい小説だった。
ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズ (新潮文庫)より
410245117X
No.39
(5pt)

いい本

オースターらしい、ユーモアのある、いい小説だった。
ブルックリン・フォリーズ Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズより
4105217151
No.38
(5pt)

<おろかさ>に苦笑い。<やさしさ>に涙して

なんという間抜けな悲劇の、幸せなハッピーエンドでしょう。
ハッピーエンドの四十六分後にまた、悲劇が始まるというのに!

愚かな行為が結果的に、賢い行為であったことに気付くという、
なんとも愚かで、同時に賢い人々の物語。

空のガソリンタンクに、自動販売機のコーラをいっぱいに詰め込んで、
車を走らなさせた少女の <愚行> は、
修理工場での調査でブレーキパッドが完全にすり減っていることの発見につながり、
三人の命を救ったのです。<愚行>が突然、<賢い行為>に変身する!

愚かな行為は、笑うしかありません。
一見、賢い行為や正しい行為は、時に危険な行為にもなり得ます。
この本の物語は、こんな風にコメントしているように思います。

おもしろかった。なんて面白いんだろう。
人生半分終わって棺桶に片足入っているような男がしみじみ、熱く語ります。

「舞台にずらりと並ぶ女性たちの歌と踊り」(訳者あとがき)のショーみたい。
若い女性だけでなく、少女もいれば、結構お年の人生を経験した熟年女性たちも登場する
なんとも面倒くさいでショー。

男たちは入れ代わり立ち代わり登場するが、はかなくも、すぐ退場する。
そんなミュージカル・ショーのような、しょう・せつで、おもしろかった。
笑いと涙のドタバタ劇。人生の悲喜劇を描いていて、楽しくも悲しい。

人生そんなもんよ、肩の力抜いてみてください、と感じさせる脱力の力作。
救急車で運ばれてきたのに、こっそりたばこで一服する愚かな人間の幸せ。
何て言ったらいいのか。複雑すぎて、変顔になって笑える傑作。

鋭い目付きの <スクイーズ・プレイ> で人生に切り込んできたオースターさん。
デッドボールで出塁の、イテテの珍プレイみたいな切れ味のよい気の毒なストーリー。

本書では、<万事塞翁が馬>がテーマかも?
正邪の判断幅が広く浅く、珍妙で、優しくもユルい語りくちに好感を持ちました。

でも、そこはやっぱりベテランのオースターさんでした。
猫も杓子も、どいつもこいつも、お馬鹿で間抜けでドジでボケな人間たちの
抱腹絶倒のドタバタ喜劇。「樽入りの猿たち」(60頁)の物語には終わらせません。

幸せを感じさせるハッピーエンド。その、わずか四十六分後に起こった悲劇のことを
捨て台詞のように予告しています。
時間が来て、いったん幕が下ろされただけみたいなエンディングは、へたうまの風情。

静かな死に場所をさがす「私」の、どこまでも続きそうな、どうしようもない悲劇です。
320頁ほど読み終わってみれば、美しくも物悲しいハッピーエンドです。
なんともしまりの悪い、ホッとする悲劇。じゃあなくて、まるっきりの喜劇でした。

甘口と辛口がアンバランスに配置された、しっちゃかめっちゃかの味わい深い食い物のような物語。
切れ味もクソもあるかと言わんばかりの(言っちゃってる)ストーリー展開です。
パンチが効いていて心が痛いエピソード、手に汗握らないけれど涙が出る幸せな人間模様。

老いた「私」ネイサン(名前です。男です)がしみじみと語る物語。
主人公は、若きヒーロー、ネイサンの甥のトム。

トムは「私」の亡き妹の息子なんです。「私」の甥というわけです。
大学院までいった学者なのに、ちょっと人生につまずいて下町ブルックリンに住むことに。

本書『ブルックリン・フォリーズ』を読むと、
人生の悲劇は喜劇であり、喜劇は悲劇でもある、と思えてくるから奇妙です。
裏が表に、のマジックのような小説。マジックのような人生。

悲劇と喜劇を同時進行させ、より合わせられて、渦を巻くように
メリハリのある人間模様が描かれます。
本書に登場するのは、ありふれた、普通の日常を送る人間たちばかりなのに、
それぞれがそれなりに、悲喜こもごもありながら、もごもごと
ドラマチックな人生を送っています。

この小説のテーマは「沈黙」だ! と、宇宙に向かって心の中で叫びました。
アチャー。

テーマは、他にもいろいろあるでしょうに……
男と女の愛というより、人と人の間の愛とか、
人を自由に開放する言葉と人を拘束する言葉の両方とか、
男と女の結婚の意味とか、遺産相続の対象とか、心の傷とか、
刺青で思い出す過去の記憶とか、……

《備考》
<主な登場人物>

「私」こと、 
ネイサン・ジョゼフ・グラス。Nathan は、Nathaniel Hawthorne から?
元保険外交員。肺ガン患者。娘レイチェルの父親。
トムの伯父。ナット伯父さん。元妻(ネイサン自身による名前削除)とは離婚。
『人間の愚行の書』を執筆中。盆暗(ぼんくら)の愚者ネイサン。
涙もろくなったただのじいさん。
愛人はジョイス。そして、いろいろあったけど、現在位置(X)では幸せ。

「レイチェル」こと、 ネイサンの娘。

「テレンス」こと、 レイチェルの夫。

「イーディス」こと、 ネイサンの元妻。レイチェルの生みの親。

「トム」こと、 
トミー、トム・ウッド。ネイサンの甥。元学者。ネイサンはトムをドクター・サムと呼ぶ。
一時、ニューヨークのタクシードライバー。その後、古本屋ブライトマンズに勤める。
三十歳の若者。二十キロ太り過ぎ。ローリーの兄。

「ハリー」こと、 
ハリー・ブライトマン(偽名)。ハリー・ドゥンケル(本名)。古本屋のオーナー。
ベットの元夫。フローラの父親。
元悪党。元美術商。元シカゴ市民。シカゴの画廊ドゥンケル・フレールの元オーナー。
オカマ。自分を「あたし」と呼ぶ。心臓発作で2000年に死亡。
遺産はトムとルーファスに半分ずつ。

「ベット」こと、 ハリーの元妻。金持ちドンブロウスキーの娘。フローラの母親。

「フローラ」こと、 ハリーとベットの間の娘。神経衰弱。躁病。計算が得意。

「ヴァレリー」こと、 
ヴァレリー・デントン・スミス。画家スミスの妻。
スミスの死後、シカゴに戻ってきて、スミスの贋作を発見。

「ドライヤー」こと、 ゴードン・ドライヤー。スミスの死後、スミスの贋作者となる。
ホーソンの自筆原稿の贋作計画でハリーともめて、ハリーの心臓発作死の原因となる。
ナイフもピストルも使わない<殺人>。

「ルーファス」こと、 
ルーファス・スプレーグ。ジャマイカ人。二十六、七歳の若者。オカマ。
男の子の体をした女の子。自分を「あたい」と呼ぶ。
ハリーによる三年間の金銭援助を感謝しながらも、ハリーの死後は、
おばあちゃんのいるジャマイカに戻る。
ハリーは遺産の半分をルーファスにのこす。
ハリーの灰をまく公園の森での、ルーファスのキャバレー・パフォーマンス。
「完全な沈黙」(236頁)を保ったまま、ポータブルCDプレーヤーに合わせ
「口パク」で歌うキャバレー・ソングの<絶唱>には、思わずなみだ。
おもいっきり泣きながら笑えました。
ルーファスは、完全なる女性<ホステス>としての美しさを披露した。

「ハニー」こと、 トムの妻。押しの強い、前向きな押しかけ女房。トムと正反対の性格。

「ジューン」こと、 ジューン・ウッド。<笑う女の子>。ネイサンの妹。トムの母親。

「BPM」こと、 
ビューティフル・パーフェクト・マザー(美しき完璧な母親)とトムが呼んでいた女性。
「ナンシー」・マズッケリのこと。アクセサリーを制作販売。ジョイスの娘。
容貌は父親トニーから。ローリーと女同士の恋人に。

「ジョイス」こと、
「美しき完璧な母親」ナンシーの母親。美女ではない。
59歳でなくなった亡夫はハンサムなトニー(ジミー・ジョイス)。
ネイサンのプロポーズを笑って受け止める分別の女。
ネイサンとは性格が正反対。ブルックリン訛り。

「サム」こと、 ナンシーの息子。三歳。しゃべれない。あたりまえ。

「ジム、ジミー」こと、 ジェームズ・ジョイス。
サイレント映画の時代は終わったのに、仕事は映画の音づくり。

「マリーナ」こと、 
マリーナ・ルイーサ・サンチェス・ゴンザレス。
コズミック・ダイナーのウエイトレス。ネイサンの憧れの人。
ネックレスをプレゼントして、ネイサン、彼女の夫とのゴタゴタ。

「オーロラ」こと、 オーロラ・ウッド・マイナー。ネイサンはローリーと呼ぶ。
ネイサンの妹ジューンの娘、すなわち姪。甥トムの妹。ルーシーの母親。
左の肩に大きな鷲(ワシ)の刺青。ポルノ雑誌やポルノ映画で金を稼ぐ。
狂信者の夫マイナーと住んでいたノースキャロライナからネイサンが救い出す。
ナンシーの下でアクセサリー作りで働く。似た者同士で、ナンシーと恋人に。

「ルーシー」こと、 
物言わぬ、九歳半の女の子。オーロラの娘。トムの姪。
父親はビリー・フィンチかグレッグのどっちか不明。
養父は、マイナー。

「デイヴィッド・マイナー」こと、 デイヴィッド・ウィルコックス・マイナー。
オーロラの元夫。元ヒッピーから更生。正し過ぎる狂信者。
オーロラとは離婚命令書で離婚。

《追伸》
<人間の愚行を賢く観察した物語>
著者ポール・オースターは、
ブルックリンに住む男と女の愚行(フォリーズ)の数々を賢く観察し、
ひとつの物語としてまとめています。
ブルックリンに限らず、世界中の人たちも似たり寄ったりの愚行。
老いも若きも、白人も黒人も、大人も子どもも、親も子も、犬も猫も、レズもゲイも、
心の赴くままに、自由に、とらわれず、結婚などの古い因習からのがれ、
何かの因果だけを頼りに、寄り添うように支え合うように集まって、
過去の人生を忘れてしまったかのようなふりをして、傷口には決して触れないで、
みんなが身の丈でそっと優しく新しい生活を生きている。
そんな街みたいですね、ブルックリンは。
それにしても、人間って、なんて愚かなのでしょう。
永遠の愛を誓ったというのに、
たった三十三年でそれぞれ反対方向に歩き去るなんて。憎しみを残したままで。
離婚をするくらいなら、初めから結婚しない方がいいのでは、とも思いました。
愚かながらも優しくなれるし、不思議な心のひろさも身につけることもできるけれど、
愚かな行動を何度も何度も繰り返しながらも、何も学ばないというバカみたいな人生。
賢い人たちの犯す愚かな行動や過ちは、もっとたちが悪い、危険でもある。
戦争をなくすための戦い。
本書の主人公のネイサンの元妻のイーディスなど、
「序」では「イーディス」(8頁)と名前が明記されているものの、
最後の方では「(名前削除)」(408頁)とされている。あわれ。
ブルックリンに住む人たちは、寛大な心の持ち主が多いみたい。
古本屋のゲイのオヤジの「ハリー」も、そんな人間のひとり。
「辛口の科白(せりふ)を連発」(42頁)するものの、
「途方もない矛盾を平然と抱え込」む、仏のような度量を身につけています。
ネイサン自身が
「すごく女に惹かれるから、女が女に惹かれるのも納得できるんだと思う」(432頁)
などと、新しい生活を始めたジョイスに言う。
「あんたって豚よ、ネイサン。そういうのに興奮するのね」(432頁)
とネイサンはジョイスから言われる。
そう言いながらも、ジョイス自身が、
自分の娘とネイサンの姪とのレズ関係を何とか受け入れて抱え込む努力をしています。
豚のネイサンの年の功かも。
ジョイスもジョイスで、ネイサンからプロポーズされても、
結婚というかたちにとらわれない自由な心で生活したいとネイサンに答えます。
これも年の功というか、<今の時代の愛のかたち>への知恵なのでしょう。
新型コロナの時代が始まり、
これまでの旧来の形にこだわっていては生きていけない時代となりました。
ブルックリンだけではなく、世界中が新型コロナで変わろうとしています。
《追追伸》
文庫化に当たっては、せめてタイトルくらい意訳して変えて欲しかったです。
例えば、ですけれど、
<ブルックリンに住む人々の愚行(フォリーズ)の数々、おばか人生大全集>とか、
<忘れてしまいたい、恥ずかしい、アホで間抜けな過去の失敗の詳細記録>とか、
<あまりにもバカバカしくて、全文削除したくなる愚行暴露の書>とか……
面白すぎて、幸せになって笑っちゃう喜劇です。
お馬鹿すぎて、泣いちゃう悲劇でもあります。
ブルックリン・フォリーズ Amazon書評・レビュー: ブルックリン・フォリーズより
4105217151
No.37
(5pt)

<おろかさ>に苦笑い。<やさしさ>に涙して

なんという間抜けな悲劇の、幸せなハッピーエンドでしょう。
ハッピーエンドの四十六分後にまた、悲劇が始まるというのに!

愚かな行為が結果的に、賢い行為であったことに気付くという、
なんとも愚かで、同時に賢い人々の物語。

空のガソリンタンクに、自動販売機のコーラをいっぱいに詰め込んで、
車を走らなさせた少女の <愚行> は、
修理工場での調査でブレーキパッドが完全にすり減っていることの発見につながり、
三人の命を救ったのです。<愚行>が突然、<賢い行為>に変身する!

愚かな行為は、笑うしかありません。
一見、賢い行為や正しい行為は、時に危険な行為にもなり得ます。
この本の物語は、こんな風にコメントしているように思います。

おもしろかった。なんて面白いんだろう。
人生半分終わって棺桶に片足入っているような男がしみじみ、熱く語ります。

「舞台にずらりと並ぶ女性たちの歌と踊り」(訳者あとがき)のショーみたい。
若い女性だけでなく、少女もいれば、結構お年の人生を経験した熟年女性たちも登場する
なんとも面倒くさいでショー。

男たちは入れ代わり立ち代わり登場するが、はかなくも、すぐ退場する。
そんなミュージカル・ショーのような、しょう・せつで、おもしろかった。
笑いと涙のドタバタ劇。人生の悲喜劇を描いていて、楽しくも悲しい。

人生そんなもんよ、肩の力抜いてみてください、と感じさせる脱力の力作。
救急車で運ばれてきたのに、こっそりたばこで一服する愚かな人間の幸せ。
何て言ったらいいのか。複雑すぎて、変顔になって笑える傑作。

鋭い目付きの <スクイーズ・プレイ> で人生に切り込んできたオースターさん。
デッドボールで出塁の、イテテの珍プレイみたいな切れ味のよい気の毒なストーリー。

本書では、<万事塞翁が馬>がテーマかも?
正邪の判断幅が広く浅く、珍妙で、優しくもユルい語りくちに好感を持ちました。

でも、そこはやっぱりベテランのオースターさんでした。
猫も杓子も、どいつもこいつも、お馬鹿で間抜けでドジでボケな人間たちの
抱腹絶倒のドタバタ喜劇。「樽入りの猿たち」(60頁)の物語には終わらせません。

幸せを感じさせるハッピーエンド。その、わずか四十六分後に起こった悲劇のことを
捨て台詞のように予告しています。
時間が来て、いったん幕が下ろされただけみたいなエンディングは、へたうまの風情。

静かな死に場所をさがす「私」の、どこまでも続きそうな、どうしようもない悲劇です。
320頁ほど読み終わってみれば、美しくも物悲しいハッピーエンドです。
なんともしまりの悪い、ホッとする悲劇。じゃあなくて、まるっきりの喜劇でした。

甘口と辛口がアンバランスに配置された、しっちゃかめっちゃかの味わい深い食い物のような物語。
切れ味もクソもあるかと言わんばかりの(言っちゃってる)ストーリー展開です。
パンチが効いていて心が痛いエピソード、手に汗握らないけれど涙が出る幸せな人間模様。

老いた「私」ネイサン(名前です。男です)がしみじみと語る物語。
主人公は、若きヒーロー、ネイサンの甥のトム。

トムは「私」の亡き妹の息子なんです。「私」の甥というわけです。
大学院までいった学者なのに、ちょっと人生につまずいて下町ブルックリンに住むことに。

本書『ブルックリン・フォリーズ』を読むと、
人生の悲劇は喜劇であり、喜劇は悲劇でもある、と思えてくるから奇妙です。
裏が表に、のマジックのような小説。マジックのような人生。

悲劇と喜劇を同時進行させ、より合わせられて、渦を巻くように
メリハリのある人間模様が描かれます。
本書に登場するのは、ありふれた、普通の日常を送る人間たちばかりなのに、
それぞれがそれなりに、悲喜こもごもありながら、もごもごと
ドラマチックな人生を送っています。

この小説のテーマは「沈黙」だ! と、宇宙に向かって心の中で叫びました。
アチャー。

テーマは、他にもいろいろあるでしょうに……
男と女の愛というより、人と人の間の愛とか、
人を自由に開放する言葉と人を拘束する言葉の両方とか、
男と女の結婚の意味とか、遺産相続の対象とか、心の傷とか、
刺青で思い出す過去の記憶とか、……

《備考》
<主な登場人物>

「私」こと、 
ネイサン・ジョゼフ・グラス。Nathan は、Nathaniel Hawthorne から?
元保険外交員。肺ガン患者。娘レイチェルの父親。
トムの伯父。ナット伯父さん。元妻(ネイサン自身による名前削除)とは離婚。
『人間の愚行の書』を執筆中。盆暗(ぼんくら)の愚者ネイサン。
涙もろくなったただのじいさん。
愛人はジョイス。そして、いろいろあったけど、現在位置(X)では幸せ。

「レイチェル」こと、 ネイサンの娘。

「テレンス」こと、 レイチェルの夫。

「イーディス」こと、 ネイサンの元妻。レイチェルの生みの親。

「トム」こと、 
トミー、トム・ウッド。ネイサンの甥。元学者。ネイサンはトムをドクター・サムと呼ぶ。
一時、ニューヨークのタクシードライバー。その後、古本屋ブライトマンズに勤める。
三十歳の若者。二十キロ太り過ぎ。ローリーの兄。

「ハリー」こと、 
ハリー・ブライトマン(偽名)。ハリー・ドゥンケル(本名)。古本屋のオーナー。
ベットの元夫。フローラの父親。
元悪党。元美術商。元シカゴ市民。シカゴの画廊ドゥンケル・フレールの元オーナー。
オカマ。自分を「あたし」と呼ぶ。心臓発作で2000年に死亡。
遺産はトムとルーファスに半分ずつ。

「ベット」こと、 ハリーの元妻。金持ちドンブロウスキーの娘。フローラの母親。

「フローラ」こと、 ハリーとベットの間の娘。神経衰弱。躁病。計算が得意。

「ヴァレリー」こと、 
ヴァレリー・デントン・スミス。画家スミスの妻。
スミスの死後、シカゴに戻ってきて、スミスの贋作を発見。

「ドライヤー」こと、 ゴードン・ドライヤー。スミスの死後、スミスの贋作者となる。
ホーソンの自筆原稿の贋作計画でハリーともめて、ハリーの心臓発作死の原因となる。
ナイフもピストルも使わない<殺人>。

「ルーファス」こと、 
ルーファス・スプレーグ。ジャマイカ人。二十六、七歳の若者。オカマ。
男の子の体をした女の子。自分を「あたい」と呼ぶ。
ハリーによる三年間の金銭援助を感謝しながらも、ハリーの死後は、
おばあちゃんのいるジャマイカに戻る。
ハリーは遺産の半分をルーファスにのこす。
ハリーの灰をまく公園の森での、ルーファスのキャバレー・パフォーマンス。
「完全な沈黙」(236頁)を保ったまま、ポータブルCDプレーヤーに合わせ
「口パク」で歌うキャバレー・ソングの<絶唱>には、思わずなみだ。
おもいっきり泣きながら笑えました。
ルーファスは、完全なる女性<ホステス>としての美しさを披露した。

「ハニー」こと、 トムの妻。押しの強い、前向きな押しかけ女房。トムと正反対の性格。

「ジューン」こと、 ジューン・ウッド。<笑う女の子>。ネイサンの妹。トムの母親。

「BPM」こと、 
ビューティフル・パーフェクト・マザー(美しき完璧な母親)とトムが呼んでいた女性。
「ナンシー」・マズッケリのこと。アクセサリーを制作販売。ジョイスの娘。
容貌は父親トニーから。ローリーと女同士の恋人に。

「ジョイス」こと、
「美しき完璧な母親」ナンシーの母親。美女ではない。
59歳でなくなった亡夫はハンサムなトニー(ジミー・ジョイス)。
ネイサンのプロポーズを笑って受け止める分別の女。
ネイサンとは性格が正反対。ブルックリン訛り。

「サム」こと、 ナンシーの息子。三歳。しゃべれない。あたりまえ。

「ジム、ジミー」こと、 ジェームズ・ジョイス。
サイレント映画の時代は終わったのに、仕事は映画の音づくり。

「マリーナ」こと、 
マリーナ・ルイーサ・サンチェス・ゴンザレス。
コズミック・ダイナーのウエイトレス。ネイサンの憧れの人。
ネックレスをプレゼントして、ネイサン、彼女の夫とのゴタゴタ。

「オーロラ」こと、 オーロラ・ウッド・マイナー。ネイサンはローリーと呼ぶ。
ネイサンの妹ジューンの娘、すなわち姪。甥トムの妹。ルーシーの母親。
左の肩に大きな鷲(ワシ)の刺青。ポルノ雑誌やポルノ映画で金を稼ぐ。
狂信者の夫マイナーと住んでいたノースキャロライナからネイサンが救い出す。
ナンシーの下でアクセサリー作りで働く。似た者同士で、ナンシーと恋人に。

「ルーシー」こと、 
物言わぬ、九歳半の女の子。オーロラの娘。トムの姪。
父親はビリー・フィンチかグレッグのどっちか不明。
養父は、マイナー。

「デイヴィッド・マイナー」こと、 デイヴィッド・ウィルコックス・マイナー。
オーロラの元夫。元ヒッピーから更生。正し過ぎる狂信者。
オーロラとは離婚命令書で離婚。

《追伸》
<人間の愚行を賢く観察した物語>
著者ポール・オースターは、
ブルックリンに住む男と女の愚行(フォリーズ)の数々を賢く観察し、
ひとつの物語としてまとめています。
ブルックリンに限らず、世界中の人たちも似たり寄ったりの愚行。
老いも若きも、白人も黒人も、大人も子どもも、親も子も、犬も猫も、レズもゲイも、
心の赴くままに、自由に、とらわれず、結婚などの古い因習からのがれ、
何かの因果だけを頼りに、寄り添うように支え合うように集まって、
過去の人生を忘れてしまったかのようなふりをして、傷口には決して触れないで、
みんなが身の丈でそっと優しく新しい生活を生きている。
そんな街みたいですね、ブルックリンは。
それにしても、人間って、なんて愚かなのでしょう。
永遠の愛を誓ったというのに、
たった三十三年でそれぞれ反対方向に歩き去るなんて。憎しみを残したままで。
離婚をするくらいなら、初めから結婚しない方がいいのでは、とも思いました。
愚かながらも優しくなれるし、不思議な心のひろさも身につけることもできるけれど、
愚かな行動を何度も何度も繰り返しながらも、何も学ばないというバカみたいな人生。
賢い人たちの犯す愚かな行動や過ちは、もっとたちが悪い、危険でもある。
戦争をなくすための戦い。
本書の主人公のネイサンの元妻のイーディスなど、
「序」では「イーディス」(8頁)と名前が明記されているものの、
最後の方では「(名前削除)」(408頁)とされている。あわれ。
ブルックリンに住む人たちは、寛大な心の持ち主が多いみたい。
古本屋のゲイのオヤジの「ハリー」も、そんな人間のひとり。
「辛口の科白(せりふ)を連発」(42頁)するものの、
「途方もない矛盾を平然と抱え込」む、仏のような度量を身につけています。
ネイサン自身が
「すごく女に惹かれるから、女が女に惹かれるのも納得できるんだと思う」(432頁)
などと、新しい生活を始めたジョイスに言う。
「あんたって豚よ、ネイサン。そういうのに興奮するのね」(432頁)
とネイサンはジョイスから言われる。
そう言いながらも、ジョイス自身が、
自分の娘とネイサンの姪とのレズ関係を何とか受け入れて抱え込む努力をしています。
豚のネイサンの年の功かも。
ジョイスもジョイスで、ネイサンからプロポーズされても、
結婚というかたちにとらわれない自由な心で生活したいとネイサンに答えます。
これも年の功というか、<今の時代の愛のかたち>への知恵なのでしょう。
新型コロナの時代が始まり、
これまでの旧来の形にこだわっていては生きていけない時代となりました。
ブルックリンだけではなく、世界中が新型コロナで変わろうとしています。
《追追伸》
文庫化に当たっては、せめてタイトルくらい意訳して変えて欲しかったです。
例えば、ですけれど、
<ブルックリンに住む人々の愚行(フォリーズ)の数々、おばか人生大全集>とか、
<忘れてしまいたい、恥ずかしい、アホで間抜けな過去の失敗の詳細記録>とか、
<あまりにもバカバカしくて、全文削除したくなる愚行暴露の書>とか……
面白すぎて、幸せになって笑っちゃう喜劇です。
お馬鹿すぎて、泣いちゃう悲劇でもあります。
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No.36
(5pt)

きれい

気になるほどの使用感もなく、きれいな状態で届きました。
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No.35
(5pt)

きれい

気になるほどの使用感もなく、きれいな状態で届きました。
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No.34
(5pt)

良い感じです。

まだ読み切ってないですが、雰囲気があり、よさげです。
続きが楽しみであります。
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No.33
(5pt)

良い感じです。

まだ読み切ってないですが、雰囲気があり、よさげです。
続きが楽しみであります。
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No.32
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結局は...*ネタバレあります!

散々色々な人物が登場し、悲喜こもごも人生のあらゆるシーンが描かれていますが、最後の最後人類でも最大級の愚行が行われ、たった数ページでそれらミクロ(私達)の人生なんて、マクロな出来事の前では足し算にも引き算にもなっていないんだ、個人の空間認識や時間軸は資本主義や国家という実態のない存在にいともたやすく変動させられてしまう。そんな世界のありのままの真実が描かれていた気もします。

とはいえ、話しの大半はオースターの全作品の中でも、かなり上位の明るい部類に入る方で(幻影の書やリヴァイアサンは暗い方、ガラスの街や写字室の旅は答えがどっかにぶん投げられる系。全部好きなんですが)どっちかと言うと映画化されたスモーク、ブルーインザフェイスに近い世界観です。

登場人物の大半はにくめないというか愛らしい人ばかりでオースター初心者の方にも勧めやすい作品だと思います。ネイサンがジャックレモン、トムがまんまトムハンクスとかで映画になってたら観てみたかったな、なんて妄想してしまいますね。
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No.31
(5pt)

結局は...*ネタバレあります!

散々色々な人物が登場し、悲喜こもごも人生のあらゆるシーンが描かれていますが、最後の最後人類でも最大級の愚行が行われ、たった数ページでそれらミクロ(私達)の人生なんて、マクロな出来事の前では足し算にも引き算にもなっていないんだ、個人の空間認識や時間軸は資本主義や国家という実態のない存在にいともたやすく変動させられてしまう。そんな世界のありのままの真実が描かれていた気もします。

とはいえ、話しの大半はオースターの全作品の中でも、かなり上位の明るい部類に入る方で(幻影の書やリヴァイアサンは暗い方、ガラスの街や写字室の旅は答えがどっかにぶん投げられる系。全部好きなんですが)どっちかと言うと映画化されたスモーク、ブルーインザフェイスに近い世界観です。

登場人物の大半はにくめないというか愛らしい人ばかりでオースター初心者の方にも勧めやすい作品だと思います。ネイサンがジャックレモン、トムがまんまトムハンクスとかで映画になってたら観てみたかったな、なんて妄想してしまいますね。
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No.30
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久しぶりのポール・オースター。最後のオチが予想外。

久しぶりにポール・オースターを読みました。大好きな映画の1つ、「スモーク」の舞台でもあったニューヨークのブルックリン。結論としては、面白かったです。しかし、人間関係が複雑で、誰と誰が兄弟で、誰が誰の奥さんで、といったあたりが、なかなか覚えられず、また、ストーリーも幾つかの話が並行して走る複雑なストーリーなので、前半は読むのが結構辛かったです。柴田氏の翻訳も、本作に関しては読み易いとは言えないと思います。
それでも読み進めるうちに登場人物達の次の展開が楽しみになり、ルーシーが出てきて、「ホテル・イグジステンス」に泊まったあたりから本格的に面白くなりました。そのため、前半は少し我慢が必要ですね。最後のオチは、ハッピーエンドとバッドエンドのミックス。全く予想していなかったオチで、不意打ちでした。
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No.29
(4pt)

久しぶりのポール・オースター。最後のオチが予想外。

久しぶりにポール・オースターを読みました。大好きな映画の1つ、「スモーク」の舞台でもあったニューヨークのブルックリン。結論としては、面白かったです。しかし、人間関係が複雑で、誰と誰が兄弟で、誰が誰の奥さんで、といったあたりが、なかなか覚えられず、また、ストーリーも幾つかの話が並行して走る複雑なストーリーなので、前半は読むのが結構辛かったです。柴田氏の翻訳も、本作に関しては読み易いとは言えないと思います。
それでも読み進めるうちに登場人物達の次の展開が楽しみになり、ルーシーが出てきて、「ホテル・イグジステンス」に泊まったあたりから本格的に面白くなりました。そのため、前半は少し我慢が必要ですね。最後のオチは、ハッピーエンドとバッドエンドのミックス。全く予想していなかったオチで、不意打ちでした。
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