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(短編集)
離れ折紙
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離れ折紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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黒川のお得意のジャンルである古美術・骨董の偽物をめぐる詐欺犯罪の短編集である。それにしても、 このかなり専門性の高い分野での彼の知識、造詣の深さにはいつも驚かされる。全部で6編だが、 どれも質が高い。だまし、だまされる者たちの描き方も絶妙だ。勧善懲悪になっていないところがいい。 広い意味で黒川らしいノアール小説だが、骨董、古美術の世界でこれだけの違ったストーリーを展開出来る 黒川の筆力にも舌を巻く。ディーテールを疎かにしない彼らしいマニアックな作品群だが楽しめる。 | ||||
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自分で読む | ||||
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殆ど素人が知らない骨董ビジネスの裏の部分を丁寧な取材?を元に描かれている気がしました。一気に読んでしまい、次回作に期待です。 | ||||
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黒川氏の美術品に対する深い造詣が結実した短編集。どの短編もどんでん返しがあり、苦い結末となる。 | ||||
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フリーのキュレーターの澤井は、大物建築家の未亡人に請われて、美術品の鑑定に出向いた。そこで見つけた硝子のレリーフは幻の逸品だったが、割れていた。澤井は一計を案じ、まんまとレリーフを手に入れるが…(「唐獅子硝子」)。古美術業界を舞台に、人間の尽きることない欲望をあぶり出す傑作美術ミステリ。 | ||||
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欲に目がくらんだことで思いがけないところで足元をすくわれる、騙し騙されの美術ミステリ短編集全六編。 いちおう洛鷹美術館が何らかの形で関わるという共通点はあるんですが、基本的にどれも独立した物語であります。 刀工の杉孝相、浮世絵師の桃燕堂如斎と知らない名前が多くて勉強不足を恥じていましたら、実は架空の人物だと知って驚愕。別に実在した刀工や浮世絵師でもよかったという気はするんですが、まさか、贋作ネタのお話だから贋作のタネも偽物だってオチですか? 後味の悪い話が多い中、珍しくきれいに終わった「老松ぼっくり」が一オシ。 | ||||
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表題作の他、「唐獅子硝子」、「雨後の筍」、「不二万丈」、「老松ぼっくり」及び「紫金末」の全6つの作品から構成される美術鑑定を主題とした連作短篇集。所謂"コン・ゲーム"が持つスリリングな内容・展開を狙ったものではなく、美術鑑定に纏わるホノボノとした人間模様を描こうとしたらしい。各編はある美術館の館長の河嶋という男を通して緩~く繋がってはいるが、各編の主人公は美術品(あるいはそれがもたらす金)に目が眩んだ有象無象の輩である。コン・ゲーム風の作品で、人間の欲を炙り出そうとの意匠だが、大阪という舞台設定と、作者の作風とで軽妙な人間悲喜劇に仕上がっているという次第である。 作者の事前取材の徹底振りは夙に有名(私も「後妻業」で驚かされた)だが、本作においても、美術品(骨董品)裏取引の仕組みを初めとして、ガラス創りの陶器、刀剣、浮世絵、絵画等について作者が丹念に事前取材を行なった事が良く伝わって来た。しかしながら、上述した通り、作者の狙いが「狐と狸の化かし合い」を悲喜劇として描こうとしている点から、各編の構成(騙しのテクニック)が単純で、そこからは凄みや切れ味は感じられず、読後感が物足りないとの印象を受けた。 元々そういう作風の作品と言ってしまえばそれまでだが、重量級の作品を期待した方にとってはやや期待外れか。しかし、作者の筆力は読者が安心して読むには充分で、楽しく読み進める事が出来る短篇集だと思った。 | ||||
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今まで知らない世界の話で、とても面白かったです。 質の高い大人が読める短編です。 | ||||
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うまい話と皮算用のなれのはての短編を集めたもので、重苦しい内容でもないので読みものとして楽しめます。 美大出身の著者には、美術もの、骨董物、考古学もの書くと、その博識が際立ちますね。 ただ、学芸員の澤井と館長の河島との関係が・・・ 私の趣味ではないので少々気持ち悪い。 | ||||
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京都・大阪の、美術、工芸、骨董の世界を舞台にしたコンゲーム(信用詐欺)小説。 大がかりな仕掛けで大金持ちから大金をせしめる、といった詐欺小説ではない。 せこい思惑で「よし、もうけた」と思った主人公が、間抜けな損をするといった、脱力系の笑いを生む6短篇。 それぞれ独立した作品だが、購入主体のひとつに京都の洛鷹美術館があり、そこのキュレーター(美術館学芸員)・澤井や、館長・河嶋が折にふれて顔をだす。 全体のタイトルにもなった「離れ折紙」とは、本物の鑑定書が、本物の刀から離れて独り歩きし、詐欺の道具になることを意味する。 ウソとホントがいりまじり、騙されたもんがアホという、骨董の世界のプロ同士のやりとり、緊迫感と間抜け感が絶妙のブレンドで提供される。あいかわらずの黒川ワールドです。 ずいぶん前に『文福茶釜』(1999年。掛け値なしの傑作。これで直木賞とればよかったのに)があり、本作は同じ美術界を舞台にした10年ぶりのコンゲーム小説です。 黒川博行の小説には、しょもないやつしか出てこない。 嫌になるようなやつが出てきて、嫌になるようなせこいことをやっているのに、面白い。 せこい、ずるい、こきたない。人間なんて所詮そんなものという、確固たる世界観が小気味よい。 ここまで徹底すれば、やはり立派な見識というものでしょう。 作中、黒川の大阪観がずばり書かれた一節がでてくる。 同じ洛鷹美術館の学芸員同士としての、澤井と同僚・新城の会話。 「ぼくも嫌いですわ。ガサツで下品で民度が低い。あれは損得勘定の国ですわ」 「大阪は国ですか」 「あんなもん、日本から放逐したらよろしいねん」 あのなあ、小説とはいえ、そこまでいいますか。大阪を愛することでは人後におちない黒川の作品だから、許されるセリフです。 せこくて、ずるくて、こきたない人間たちに、乾杯。 | ||||
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巻末の解説にもかいてあるように。 黒川作品を読んでいる時間は、心地よい関西弁の文章に浸りながら、ほっとする時を過ごせる、それに加えて、人間味あふれる物語の面白さ。 当分著者から目がはなせない。 | ||||
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キャッツアイからエッセイまで全て読んでますが「おもろい」としか言いようがない。 あと、黒川雅子さんの表紙が気に入ってます。 | ||||
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古美術商の世界の短編集です。 装丁に惹かれて購入しましたがなかなか楽しめました。 古美術でもいろんなカテゴリーがあったり その道の約束事など面白いですよ おちがちょっとゾクッとしたりして・・・。 短編集なのでサクッと読めておすすめです。 | ||||
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確かに文福茶釜の二匹目のドジョウ?かもですが、あちらとはちょっと立場が違う主人公?のせいか、これはこれでいろいろ無駄な知識が深まり、たいへんすばらしいです、はい。 個人的にはあんまり出てこないけど、ホモのおっさんが非常に興味深く、彼を主人公にしたのをぜひ書いていただけたらと思いました。 | ||||
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この人の本は期待を裏切らない。 本件も骨董品の真贋ミステリーという他にはあまり類を見ないジャンル。関西のユーモアを交えながらテンポよく展開していく。 ただ、文福茶釜の二匹目のドジョウといえば意地悪かもしれないが、期待は良くも悪くもあまり裏切られない。 | ||||
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小説ということになっているが、これが小説なら文学が泣くなぁ。新幹線で移動中の時間つぶしには良いと思う。 | ||||
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ぱっと見、歴史小説か? タイトルと表紙にだまされてはいけません。 古美術の贋作とそれを巡る人間のお話が短編になってます。 とくに美術品に詳しくなくても楽しめます。 おや?どこかで読んだと思ったら、同作家の「文福茶釜」の流れか!! 「なんでも鑑定...」のファンにおすすめします。 | ||||
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