デンデラ

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評判

デンデラの評価:

3.31/5点 レビュー 36件。 C ランク

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平均点3.31pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全72件 61〜72 4/4ページ
No.12
(3pt)

途中から、どうやって終わるつもりか、とヒヤヒヤしたが、最後は良かった。でもちょっとグ

姥捨て山に捨てられた老女たちが・・・、という設定だが、
読み終わって見ると、老女じゃなくても、社会から
見放された集団であれば、何でもよかったかなとも思う。

被害者意識や、早く楽に死にたいと思う気持ち、
集団心理などが、複雑に絡み合い、圧倒的な
存在感を見せる異色の物語だ。

中程はバトルロワイヤル的なグロテスクな描写が
続くので、食傷気味になりながら、なんとか最後まで
たどり着いた。でも、終わってみると、経験したことの
無いような不思議な爽快感が残った。

長編を読みなれない人(私など)には、ちょっとつらいが、
楽しめる。
デンデラ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: デンデラ (新潮文庫)より
4101345538
No.11
(3pt)

途中から、どうやって終わるつもりか、とヒヤヒヤしたが、最後は良かった。でもちょっとグ

姥捨て山に捨てられた老女たちが・・・、という設定だが、
読み終わって見ると、老女じゃなくても、社会から
見放された集団であれば、何でもよかったかなとも思う。

被害者意識や、早く楽に死にたいと思う気持ち、
集団心理などが、複雑に絡み合い、圧倒的な
存在感を見せる異色の物語だ。

中程はバトルロワイヤル的なグロテスクな描写が
続くので、食傷気味になりながら、なんとか最後まで
たどり着いた。でも、終わってみると、経験したことの
無いような不思議な爽快感が残った。

長編を読みなれない人(私など)には、ちょっとつらいが、
楽しめる。
デンデラ Amazon書評・レビュー: デンデラより
4104525030
No.10
(5pt)

世間の「あたり前」を考え直すきっかけ

70歳を迎えて「お山参り」をした斉藤カユと、「赤背」という熊の視点から描かれる、おどろおどろしい物語です。
「デンデラ」とは、東北地方の高冷地で、その昔、実際におこなわれていた「口減らし」のための姨捨山を指す言葉です。山中に建てられた小屋で、死を待ちながら共同生活する風習が実際にあったようです。仏の座である「蓮台」の字が当てられており、「れんだい」が訛ったものが「デンデラ」。仏の場所=墓地という意味もあるようです。
この小説の設定は、少し違います。
70歳になり「お山参り」をした老人は、冬の過酷な山中で死ぬことで極楽浄土が約束されているというルールが「村」の生活の中で教育されており、本人もそれを誇らしいこととして確実に死ぬつもりでお山へ入ります。
しかし、なんとこの過酷な山中で生き延びてしまった老婆がおり、「デンデラ」を作ってお山へ来た老婆ばかりを助け、自分を捨てた「村」を襲撃して恨みを晴らすという目的で共同生活をしています。

70年間暮らした村の掟や価値観と180度違う価値観に支配されたデンデラで、斉藤カユが何を感じ、どのように自分自身と向き合っているかが、この小説の「読みどころ」だと思います。寒さ、空腹、疲労、疫病、ケガ、熊の襲撃、仲間の無惨な死に直面しながら、納得のいく生き様、死に様を模索する老婆たちの格闘の中に、思わず自分を置いてしまう、考えさせられる良い作品です。集団心理の発生・拡大も、優れた描写が味わえます。
また、第2の視点である熊の描写も非常に斬新です。動物の本能に対する著者の理解の深さを感じさせます。

昔話調の優しく丁寧な語り口とは裏腹に、熊との格闘シーンなど、表現が非常にグロテスクですし、風呂にも入れない老婆たちの汚れた様子には気持ち悪さを感じるかもしれません。しかし、それらに寄り添えれば、それらは「脳内リアル」として自然に受け入れられると思います。★5つでお勧めします。
デンデラ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: デンデラ (新潮文庫)より
4101345538
No.9
(5pt)

世間の「あたり前」を考え直すきっかけ

70歳を迎えて「お山参り」をした斉藤カユと、「赤背」という熊の視点から描かれる、おどろおどろしい物語です。
「デンデラ」とは、東北地方の高冷地で、その昔、実際におこなわれていた「口減らし」のための姨捨山を指す言葉です。山中に建てられた小屋で、死を待ちながら共同生活する風習が実際にあったようです。仏の座である「蓮台」の字が当てられており、「れんだい」が訛ったものが「デンデラ」。仏の場所=墓地という意味もあるようです。
この小説の設定は、少し違います。
70歳になり「お山参り」をした老人は、冬の過酷な山中で死ぬことで極楽浄土が約束されているというルールが「村」の生活の中で教育されており、本人もそれを誇らしいこととして確実に死ぬつもりでお山へ入ります。
しかし、なんとこの過酷な山中で生き延びてしまった老婆がおり、「デンデラ」を作ってお山へ来た老婆ばかりを助け、自分を捨てた「村」を襲撃して恨みを晴らすという目的で共同生活をしています。

70年間暮らした村の掟や価値観と180度違う価値観に支配されたデンデラで、斉藤カユが何を感じ、どのように自分自身と向き合っているかが、この小説の「読みどころ」だと思います。寒さ、空腹、疲労、疫病、ケガ、熊の襲撃、仲間の無惨な死に直面しながら、納得のいく生き様、死に様を模索する老婆たちの格闘の中に、思わず自分を置いてしまう、考えさせられる良い作品です。集団心理の発生・拡大も、優れた描写が味わえます。
また、第2の視点である熊の描写も非常に斬新です。動物の本能に対する著者の理解の深さを感じさせます。

昔話調の優しく丁寧な語り口とは裏腹に、熊との格闘シーンなど、表現が非常にグロテスクですし、風呂にも入れない老婆たちの汚れた様子には気持ち悪さを感じるかもしれません。しかし、それらに寄り添えれば、それらは「脳内リアル」として自然に受け入れられると思います。★5つでお勧めします。
デンデラ Amazon書評・レビュー: デンデラより
4104525030
No.8
(2pt)

映像向き

本書は姥捨て山に捨てられた五十人の老婆たちが熊や疫病もろもろと闘う物語である。発想自体は面白い。小説ならではといった上手い文章表現はないので映像向き。

主役は吉永小百合。百歳老婆は森光子。他に菅井きん、八千草薫、岸恵子、草笛光子、佐久間良子なんてどうだろう。南田洋子がいないのが淋しいけど、日本映画の黄金時代を知る女優たちの百花繚乱だ。

老婆たちのコミューンは何のメタファーなのか。捉え方で物語の読み方が変わる。
60年代に革命を夢見た学生たちにも見えるし、『エイリアン』の別バージョンにも見える。戦争で死ねなかった軍人たちが祖国に復讐を誓うところに、想定外の黒船と闘う話にも読める。

惜しまれるのは老婆たちのキャラクター構成。それこそ『バトルロワイヤル』みたいに、もっと様々なタイプを作ることが可能だったのに。
いくら設定がむかしで、女性が教育を受けてない寒村地帯が舞台とはいえ、こいつは切れ者だと思えるキャラがいない。特に、デンデラを支配する百歳の老婆にカリスマ性がなく、いまひとつ魅力が乏しいのは残念だ。

「なるほど。捨てられた老婆たちがコミューンを形成するとこうなるのだな」と感心するところもない。頭の中で考えただけという感じ。例えば村に可愛い孫を置いてきたことが気がかりな老婆が出てこないのは不自然。著者がまだ若いため仕方がないのかもしれない。
最低でも老人ホームに取材すべきだった。してこれなら、うーん。

読後に知ったが本作は『本の雑誌』09年度の一位だった。……まじですか。
デンデラ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: デンデラ (新潮文庫)より
4101345538
No.7
(2pt)

映像向き

本書は姥捨て山に捨てられた五十人の老婆たちが熊や疫病もろもろと闘う物語である。発想自体は面白い。小説ならではといった上手い文章表現はないので映像向き。

主役は吉永小百合。百歳老婆は森光子。他に菅井きん、八千草薫、岸恵子、草笛光子、佐久間良子なんてどうだろう。南田洋子がいないのが淋しいけど、日本映画の黄金時代を知る女優たちの百花繚乱だ。

老婆たちのコミューンは何のメタファーなのか。捉え方で物語の読み方が変わる。
60年代に革命を夢見た学生たちにも見えるし、『エイリアン』の別バージョンにも見える。戦争で死ねなかった軍人たちが祖国に復讐を誓うところに、想定外の黒船と闘う話にも読める。

惜しまれるのは老婆たちのキャラクター構成。それこそ『バトルロワイヤル』みたいに、もっと様々なタイプを作ることが可能だったのに。
いくら設定がむかしで、女性が教育を受けてない寒村地帯が舞台とはいえ、こいつは切れ者だと思えるキャラがいない。特に、デンデラを支配する百歳の老婆にカリスマ性がなく、いまひとつ魅力が乏しいのは残念だ。

「なるほど。捨てられた老婆たちがコミューンを形成するとこうなるのだな」と感心するところもない。頭の中で考えただけという感じ。例えば村に可愛い孫を置いてきたことが気がかりな老婆が出てこないのは不自然。著者がまだ若いため仕方がないのかもしれない。
最低でも老人ホームに取材すべきだった。してこれなら、うーん。

読後に知ったが本作は『本の雑誌』09年度の一位だった。……まじですか。
デンデラ Amazon書評・レビュー: デンデラより
4104525030
No.6
(3pt)

老人に非ず

「姥捨て・その後」という書評で読んだら、違う。
登場人物50人の名簿は、それだけでかなりの迫力はあるけれど・・・
これは老女の物語ではない。姥捨てという形に一部の社会的弱者を反映させた寓話。
たった1つの作者の油断ぽいセリフで老女の皮がはがれた。
ん?と後戻りして読み直すと、どの人物も高齢女性とは微妙にずれる。
実際の70以上のお婆さんはもっとタフかつ柔軟です。でなけりゃ、その歳まで生き抜けない。

これはどうやら、いわゆる格差問題で「自分は下らしい」と気づいてしまったロスジェネ男子の話。
凄まじいイジメ、冷たい世間、何をやってもうまくいかない、ヤケクソ、自殺願望・・・
確かに人生は戦い、勝つ見込みがなくても前に進むのみ。でも戦い方は1つじゃないのに。
いちおう複数の選択肢は示されるが、どれも希望には遠い。
しかも無差別襲撃事件を連想させなくもない結末。かなり怖い。

同情すべき事情は見えるけど、話が通じそうもないし、ヤバそうだから距離を置こう。
そう思ってしまう自分が一番怖いのかもしれないが。
デンデラ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: デンデラ (新潮文庫)より
4101345538
No.5
(3pt)

老人に非ず

「姥捨て・その後」という書評で読んだら、違う。
登場人物50人の名簿は、それだけでかなりの迫力はあるけれど・・・
これは老女の物語ではない。姥捨てという形に一部の社会的弱者を反映させた寓話。
たった1つの作者の油断ぽいセリフで老女の皮がはがれた。
ん?と後戻りして読み直すと、どの人物も高齢女性とは微妙にずれる。
実際の70以上のお婆さんはもっとタフかつ柔軟です。でなけりゃ、その歳まで生き抜けない。

これはどうやら、いわゆる格差問題で「自分は下らしい」と気づいてしまったロスジェネ男子の話。
凄まじいイジメ、冷たい世間、何をやってもうまくいかない、ヤケクソ、自殺願望・・・
確かに人生は戦い、勝つ見込みがなくても前に進むのみ。でも戦い方は1つじゃないのに。
いちおう複数の選択肢は示されるが、どれも希望には遠い。
しかも無差別襲撃事件を連想させなくもない結末。かなり怖い。

同情すべき事情は見えるけど、話が通じそうもないし、ヤバそうだから距離を置こう。
そう思ってしまう自分が一番怖いのかもしれないが。
デンデラ Amazon書評・レビュー: デンデラより
4104525030
No.4
(4pt)

老婆の無認可秘密集落

「でんでら野」は岩手県遠野に実在したという。姥捨て山にインスピレーションを得て創作された本作は、奇妙にすがすがしい。70過ぎの老婆の無認可秘密集落という設定のため、性の問題が皆無で、政治の問題も極小である。
 物語が生と死に焦点化されて進む。どうやって生きるか。なぜ生きるか。登場人物が多すぎるが、熊の登場で、どんどん削られていく。その過程で各老婆のキャラクターが明確になってくる。生きるか死ぬかの局面で、老婆たちの驚異的な活力が発揮される。彼女たちは、さほど生に執着していない故に、強烈に生命力にあふれている。野生動物に近いのだ。
 「でんでら」に未来はない。現在と過去しかない。だが「でんでら」という特殊な存在ですら、未来や希望という呪いから解き放たれることはないのだ。
デンデラ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: デンデラ (新潮文庫)より
4101345538
No.3
(4pt)

老婆の無認可秘密集落

「でんでら野」は岩手県遠野に実在したという。姥捨て山にインスピレーションを得て創作された本作は、奇妙にすがすがしい。70過ぎの老婆の無認可秘密集落という設定のため、性の問題が皆無で、政治の問題も極小である。
 物語が生と死に焦点化されて進む。どうやって生きるか。なぜ生きるか。登場人物が多すぎるが、熊の登場で、どんどん削られていく。その過程で各老婆のキャラクターが明確になってくる。生きるか死ぬかの局面で、老婆たちの驚異的な活力が発揮される。彼女たちは、さほど生に執着していない故に、強烈に生命力にあふれている。野生動物に近いのだ。
 「でんでら」に未来はない。現在と過去しかない。だが「でんでら」という特殊な存在ですら、未来や希望という呪いから解き放たれることはないのだ。
デンデラ Amazon書評・レビュー: デンデラより
4104525030
No.2
(5pt)

作品の満足度×佐藤友哉の成長度=読後充実感★10

70歳を過ぎると村から捨てられる『楢山節考 (新潮文庫)』を連想する姥捨て山で、白装束に身を包み極楽浄土を信じて疑わない斎藤カユの意識が朦朧としてきた時、聞こえてはないらない老婆の声が聞こえてきて・・・
暴力で動いていた村から捨てられた老婆たちが女だけの共同体デンデラを形成していて、斎藤カユは望みもしないのに救出されその共同体デンデラの一員にされてしまう。しかしそこは70歳から100歳の百練千磨の老婆が人を騙して動く村で、主人公斎藤カユはこれまでの人生とは違う「生きる」意味を考えることになる。
生きていたくない筈なのに生きようとする行動に繋がる過酷なデンデラでの日々、貧しさが村を狂わせるが死にたいと願う老人が死を恐れていないわけではない。
斎藤カユを始め登場する老婆の息が聞こえてきそうなくらい描き方が丁寧なのに、生々しいわけでもない。体力も弱々しい老婆たちなのに、闘志が作品に漲り気迫が途切れることがない。
挿入される熊の襲来も、相乗効果となり、作品のスケールを大きくしている。
作品の満足度も高いだけでなく、佐藤友哉の成長からくる充実感で満たされた。
佐藤友哉は、『クリスマス・テロル―invisible×inventor (講談社ノベルス)』幕引きから3年ぶりに刊行された『鏡姉妹の飛ぶ教室 (講談社ノベルス)』が戯言から成長を感じない作品で化けてもいなかった。でも、『子供たち怒る怒る怒る』で底力を感じさせた後この『デンデラ』だっただけに読者としての充実感は非常に大きかった。
デンデラ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: デンデラ (新潮文庫)より
4101345538
No.1
(5pt)

作品の満足度×佐藤友哉の成長度=読後充実感★10

70歳を過ぎると村から捨てられる『楢山節考 (新潮文庫)』を連想する姥捨て山で、白装束に身を包み極楽浄土を信じて疑わない斎藤カユの意識が朦朧としてきた時、聞こえてはないらない老婆の声が聞こえてきて・・・
暴力で動いていた村から捨てられた老婆たちが女だけの共同体デンデラを形成していて、斎藤カユは望みもしないのに救出されその共同体デンデラの一員にされてしまう。しかしそこは70歳から100歳の百練千磨の老婆が人を騙して動く村で、主人公斎藤カユはこれまでの人生とは違う「生きる」意味を考えることになる。
生きていたくない筈なのに生きようとする行動に繋がる過酷なデンデラでの日々、貧しさが村を狂わせるが死にたいと願う老人が死を恐れていないわけではない。
斎藤カユを始め登場する老婆の息が聞こえてきそうなくらい描き方が丁寧なのに、生々しいわけでもない。体力も弱々しい老婆たちなのに、闘志が作品に漲り気迫が途切れることがない。
挿入される熊の襲来も、相乗効果となり、作品のスケールを大きくしている。
作品の満足度も高いだけでなく、佐藤友哉の成長からくる充実感で満たされた。
佐藤友哉は、『クリスマス・テロル―invisible×inventor (講談社ノベルス)』幕引きから3年ぶりに刊行された『鏡姉妹の飛ぶ教室 (講談社ノベルス)』が戯言から成長を感じない作品で化けてもいなかった。でも、『子供たち怒る怒る怒る』で底力を感じさせた後この『デンデラ』だっただけに読者としての充実感は非常に大きかった。
デンデラ Amazon書評・レビュー: デンデラより
4104525030