黒魔術の女

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

黒魔術の女の評価:

3.86/5点 レビュー 7件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.86pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 21〜40 2/3ページ
No.22
(5pt)

オカルティズムに満ちた鴇子の復讐劇。営業成績が良いだけで人の心を持たない男たちが怯える姿が痛快です。

1974年8月光文社から出版されました。同年「小説宝石」新年号から5回にわたって連載された作品です。1969年「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し「腐食の構造」で日本推理作家協会賞を受賞した森村氏は、社会派的な作風と推理小説をミックスしたかたちの作品を多く書き硬質派作家として一躍世間に名を広めました。

ところが前作の「星のふる里」「霧の神話」と続けて女性向けのサスペンス小説を書き著作の範囲を広範なものとし、一層活躍の場を増やしました。しかし本作品は女性にとってはショッキングな内容の序章から始まります。

総合レジャーランドの経営で急伸した日平開発のエリート営業マン、山際三郎・尾賀高良・海原正司の三人は週末の楽しみとしていたガールハントのため最寄りの駅前(駅名は伏せます)で待ち伏せます。電車から降りて家路へ向かう女性に声をかけ、家まで送ると巧みに近寄り二人の女性を車に連れ込みます。

ところが三人は、家まで送るどころか人気の無く光の無い沼地の畔に車を乗り入れ、二人の女性を暴行して置き去りにします。翌日三人は、ニュースを見ると昨日男の欲望を果たし棄て去ったはずの一人の女性が全裸で、しかも局部を切り刻まれた姿で遺体となって発見されたのでした。

その晩連れ去られた女は、中道鴇子と深杉啓子でした。惨殺された遺体は深杉啓子のものと確認されました。男三人は強姦(これだけでも極悪犯罪)したものの殺人はしていない。このままでは自分たちが殺人の罪まで被ってしまうと危惧します。盗人猛々しいとはこのことで、なんとか殺人の罪は免れねばと自分勝手で卑怯、下劣な考えをします。

一方、二人のうち深杉啓子を惨殺遺体となって発見されたものの、もう一人の女、中沢鴇子の消息が分からない。これだけ県下で大きなショッキングなニュースになり大規模な捜査が行われているにも関わらず鴇子の行方がどうしても分からないのでした。

三人は、この女の行方が非常に気になります。エリート営業社員として地位、さらには将来の出世が目の前に見えているだけに、少しのスリルを味わうための遊びで行ったこと(犯罪です、遊びではありません)が、自分たちの身を滅ぼしかねないと狼狽えるのでした。自分たちの行ったことを反省もせずに、なんと勝手なことでしょう。

三人は中道鴇子の所在を懸命に探り出そうとします。警察捜査でも難渋しているのに、それは難しいことでした。そんな時、三人組のひとりが変死体となって発見されるのでした。残った二人は、すぐにもう一人の女、鴇子の復讐だと気が付きます、が、警察には届けられません。

ここから中道鴇子の男たちへの復讐が始まります。しかし鴇子には復讐目的以外に知られてはいけない身体の秘密が有ったのです。秘密を知った、この三人が生きていては自分の恵まれた安穏とした生活が失われてしまうからでした。ここからが読み応えのあるところなので梗概(あらすじ)は控えたいと思います。

森村氏は、これまでに大企業や政治家、官僚といった巨大な権力を持つ者から、虫けらのように切り捨てられた若者たちが徒手空拳(なにも持たない。武器や資金が無い)で、その権力に立ち向かう姿を多く書いてきました。その若者たちの活躍により権力を失い無一物となり落ちぶれる姿に溜飲が下がる思いでした。

本作品は暴行を受けた鴇子が、悪しき三人組に復讐してゆく話です。しかし鴇子には先天的に女性器に異常があり、また謎の神秘学会と関係があるという背景を持たせて復讐行為を実にオカルティズムに描いているところに妙味があります。三人組が勤める日平開発は土地取得にあたり政界工作を行うというプロットを横軸に絡めるのですから、読み応え十分です。

森村氏は本作中で、企業の実績主義とは、社員たちの過去や学歴など問わず能力があり成績が優秀なら、その人間を評価するという、いかにも公明正大な制度のように思えるが、実績が下がってしまえば過去の実績に対し恩給は払わない“人間の使い捨て制度”なのだと書いています。使い捨てされるべき男たち、まさに三人組のことを表していると思います。
黒魔術の女 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (双葉文庫)より
4575505404
No.21
(5pt)

オカルティズムに満ちた鴇子の復讐劇。営業成績が良いだけで人の心を持たない男たちが怯える姿が痛快です。

1974年8月光文社から出版されました。同年「小説宝石」新年号から5回にわたって連載された作品です。1969年「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し「腐食の構造」で日本推理作家協会賞を受賞した森村氏は、社会派的な作風と推理小説をミックスしたかたちの作品を多く書き硬質派作家として一躍世間に名を広めました。

ところが前作の「星のふる里」「霧の神話」と続けて女性向けのサスペンス小説を書き著作の範囲を広範なものとし、一層活躍の場を増やしました。しかし本作品は女性にとってはショッキングな内容の序章から始まります。

総合レジャーランドの経営で急伸した日平開発のエリート営業マン、山際三郎・尾賀高良・海原正司の三人は週末の楽しみとしていたガールハントのため最寄りの駅前(駅名は伏せます)で待ち伏せます。電車から降りて家路へ向かう女性に声をかけ、家まで送ると巧みに近寄り二人の女性を車に連れ込みます。

ところが三人は、家まで送るどころか人気の無く光の無い沼地の畔に車を乗り入れ、二人の女性を暴行して置き去りにします。翌日三人は、ニュースを見ると昨日男の欲望を果たし棄て去ったはずの一人の女性が全裸で、しかも局部を切り刻まれた姿で遺体となって発見されたのでした。

その晩連れ去られた女は、中道鴇子と深杉啓子でした。惨殺された遺体は深杉啓子のものと確認されました。男三人は強姦(これだけでも極悪犯罪)したものの殺人はしていない。このままでは自分たちが殺人の罪まで被ってしまうと危惧します。盗人猛々しいとはこのことで、なんとか殺人の罪は免れねばと自分勝手で卑怯、下劣な考えをします。

一方、二人のうち深杉啓子を惨殺遺体となって発見されたものの、もう一人の女、中沢鴇子の消息が分からない。これだけ県下で大きなショッキングなニュースになり大規模な捜査が行われているにも関わらず鴇子の行方がどうしても分からないのでした。

三人は、この女の行方が非常に気になります。エリート営業社員として地位、さらには将来の出世が目の前に見えているだけに、少しのスリルを味わうための遊びで行ったこと(犯罪です、遊びではありません)が、自分たちの身を滅ぼしかねないと狼狽えるのでした。自分たちの行ったことを反省もせずに、なんと勝手なことでしょう。

三人は中道鴇子の所在を懸命に探り出そうとします。警察捜査でも難渋しているのに、それは難しいことでした。そんな時、三人組のひとりが変死体となって発見されるのでした。残った二人は、すぐにもう一人の女、鴇子の復讐だと気が付きます、が、警察には届けられません。

ここから中道鴇子の男たちへの復讐が始まります。しかし鴇子には復讐目的以外に知られてはいけない身体の秘密が有ったのです。秘密を知った、この三人が生きていては自分の恵まれた安穏とした生活が失われてしまうからでした。ここからが読み応えのあるところなので梗概(あらすじ)は控えたいと思います。

森村氏は、これまでに大企業や政治家、官僚といった巨大な権力を持つ者から、虫けらのように切り捨てられた若者たちが徒手空拳(なにも持たない。武器や資金が無い)で、その権力に立ち向かう姿を多く書いてきました。その若者たちの活躍により権力を失い無一物となり落ちぶれる姿に溜飲が下がる思いでした。

本作品は暴行を受けた鴇子が、悪しき三人組に復讐してゆく話です。しかし鴇子には先天的に女性器に異常があり、また謎の神秘学会と関係があるという背景を持たせて復讐行為を実にオカルティズムに描いているところに妙味があります。三人組が勤める日平開発は土地取得にあたり政界工作を行うというプロットを横軸に絡めるのですから、読み応え十分です。

森村氏は本作中で、企業の実績主義とは、社員たちの過去や学歴など問わず能力があり成績が優秀なら、その人間を評価するという、いかにも公明正大な制度のように思えるが、実績が下がってしまえば過去の実績に対し恩給は払わない“人間の使い捨て制度”なのだと書いています。使い捨てされるべき男たち、まさに三人組のことを表していると思います。
黒魔術の女 (BESTコミック文庫―森村誠一ミステリー) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (BESTコミック文庫―森村誠一ミステリー)より
4584360022
No.20
(5pt)

オカルティズムに満ちた鴇子の復讐劇。営業成績が良いだけで人の心を持たない男たちが怯える姿が痛快です。

1974年8月光文社から出版されました。同年「小説宝石」新年号から5回にわたって連載された作品です。1969年「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し「腐食の構造」で日本推理作家協会賞を受賞した森村氏は、社会派的な作風と推理小説をミックスしたかたちの作品を多く書き硬質派作家として一躍世間に名を広めました。

ところが前作の「星のふる里」「霧の神話」と続けて女性向けのサスペンス小説を書き著作の範囲を広範なものとし、一層活躍の場を増やしました。しかし本作品は女性にとってはショッキングな内容の序章から始まります。

総合レジャーランドの経営で急伸した日平開発のエリート営業マン、山際三郎・尾賀高良・海原正司の三人は週末の楽しみとしていたガールハントのため最寄りの駅前(駅名は伏せます)で待ち伏せます。電車から降りて家路へ向かう女性に声をかけ、家まで送ると巧みに近寄り二人の女性を車に連れ込みます。

ところが三人は、家まで送るどころか人気の無く光の無い沼地の畔に車を乗り入れ、二人の女性を暴行して置き去りにします。翌日三人は、ニュースを見ると昨日男の欲望を果たし棄て去ったはずの一人の女性が全裸で、しかも局部を切り刻まれた姿で遺体となって発見されたのでした。

その晩連れ去られた女は、中道鴇子と深杉啓子でした。惨殺された遺体は深杉啓子のものと確認されました。男三人は強姦(これだけでも極悪犯罪)したものの殺人はしていない。このままでは自分たちが殺人の罪まで被ってしまうと危惧します。盗人猛々しいとはこのことで、なんとか殺人の罪は免れねばと自分勝手で卑怯、下劣な考えをします。

一方、二人のうち深杉啓子を惨殺遺体となって発見されたものの、もう一人の女、中沢鴇子の消息が分からない。これだけ県下で大きなショッキングなニュースになり大規模な捜査が行われているにも関わらず鴇子の行方がどうしても分からないのでした。

三人は、この女の行方が非常に気になります。エリート営業社員として地位、さらには将来の出世が目の前に見えているだけに、少しのスリルを味わうための遊びで行ったこと(犯罪です、遊びではありません)が、自分たちの身を滅ぼしかねないと狼狽えるのでした。自分たちの行ったことを反省もせずに、なんと勝手なことでしょう。

三人は中道鴇子の所在を懸命に探り出そうとします。警察捜査でも難渋しているのに、それは難しいことでした。そんな時、三人組のひとりが変死体となって発見されるのでした。残った二人は、すぐにもう一人の女、鴇子の復讐だと気が付きます、が、警察には届けられません。

ここから中道鴇子の男たちへの復讐が始まります。しかし鴇子には復讐目的以外に知られてはいけない身体の秘密が有ったのです。秘密を知った、この三人が生きていては自分の恵まれた安穏とした生活が失われてしまうからでした。ここからが読み応えのあるところなので梗概(あらすじ)は控えたいと思います。

森村氏は、これまでに大企業や政治家、官僚といった巨大な権力を持つ者から、虫けらのように切り捨てられた若者たちが徒手空拳(なにも持たない。武器や資金が無い)で、その権力に立ち向かう姿を多く書いてきました。その若者たちの活躍により権力を失い無一物となり落ちぶれる姿に溜飲が下がる思いでした。

本作品は暴行を受けた鴇子が、悪しき三人組に復讐してゆく話です。しかし鴇子には先天的に女性器に異常があり、また謎の神秘学会と関係があるという背景を持たせて復讐行為を実にオカルティズムに描いているところに妙味があります。三人組が勤める日平開発は土地取得にあたり政界工作を行うというプロットを横軸に絡めるのですから、読み応え十分です。

森村氏は本作中で、企業の実績主義とは、社員たちの過去や学歴など問わず能力があり成績が優秀なら、その人間を評価するという、いかにも公明正大な制度のように思えるが、実績が下がってしまえば過去の実績に対し恩給は払わない“人間の使い捨て制度”なのだと書いています。使い捨てされるべき男たち、まさに三人組のことを表していると思います。
黒魔術の女 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (光文社文庫)より
4334709893
No.19
(5pt)

オカルティズムに満ちた鴇子の復讐劇。営業成績が良いだけで人の心を持たない男たちが怯える姿が痛快です。

1974年8月光文社から出版されました。同年「小説宝石」新年号から5回にわたって連載された作品です。1969年「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し「腐食の構造」で日本推理作家協会賞を受賞した森村氏は、社会派的な作風と推理小説をミックスしたかたちの作品を多く書き硬質派作家として一躍世間に名を広めました。

ところが前作の「星のふる里」「霧の神話」と続けて女性向けのサスペンス小説を書き著作の範囲を広範なものとし、一層活躍の場を増やしました。しかし本作品は女性にとってはショッキングな内容の序章から始まります。

総合レジャーランドの経営で急伸した日平開発のエリート営業マン、山際三郎・尾賀高良・海原正司の三人は週末の楽しみとしていたガールハントのため最寄りの駅前(駅名は伏せます)で待ち伏せます。電車から降りて家路へ向かう女性に声をかけ、家まで送ると巧みに近寄り二人の女性を車に連れ込みます。

ところが三人は、家まで送るどころか人気の無く光の無い沼地の畔に車を乗り入れ、二人の女性を暴行して置き去りにします。翌日三人は、ニュースを見ると昨日男の欲望を果たし棄て去ったはずの一人の女性が全裸で、しかも局部を切り刻まれた姿で遺体となって発見されたのでした。

その晩連れ去られた女は、中道鴇子と深杉啓子でした。惨殺された遺体は深杉啓子のものと確認されました。男三人は強姦(これだけでも極悪犯罪)したものの殺人はしていない。このままでは自分たちが殺人の罪まで被ってしまうと危惧します。盗人猛々しいとはこのことで、なんとか殺人の罪は免れねばと自分勝手で卑怯、下劣な考えをします。

一方、二人のうち深杉啓子を惨殺遺体となって発見されたものの、もう一人の女、中沢鴇子の消息が分からない。これだけ県下で大きなショッキングなニュースになり大規模な捜査が行われているにも関わらず鴇子の行方がどうしても分からないのでした。

三人は、この女の行方が非常に気になります。エリート営業社員として地位、さらには将来の出世が目の前に見えているだけに、少しのスリルを味わうための遊びで行ったこと(犯罪です、遊びではありません)が、自分たちの身を滅ぼしかねないと狼狽えるのでした。自分たちの行ったことを反省もせずに、なんと勝手なことでしょう。

三人は中道鴇子の所在を懸命に探り出そうとします。警察捜査でも難渋しているのに、それは難しいことでした。そんな時、三人組のひとりが変死体となって発見されるのでした。残った二人は、すぐにもう一人の女、鴇子の復讐だと気が付きます、が、警察には届けられません。

ここから中道鴇子の男たちへの復讐が始まります。しかし鴇子には復讐目的以外に知られてはいけない身体の秘密が有ったのです。秘密を知った、この三人が生きていては自分の恵まれた安穏とした生活が失われてしまうからでした。ここからが読み応えのあるところなので梗概(あらすじ)は控えたいと思います。

森村氏は、これまでに大企業や政治家、官僚といった巨大な権力を持つ者から、虫けらのように切り捨てられた若者たちが徒手空拳(なにも持たない。武器や資金が無い)で、その権力に立ち向かう姿を多く書いてきました。その若者たちの活躍により権力を失い無一物となり落ちぶれる姿に溜飲が下がる思いでした。

本作品は暴行を受けた鴇子が、悪しき三人組に復讐してゆく話です。しかし鴇子には先天的に女性器に異常があり、また謎の神秘学会と関係があるという背景を持たせて復讐行為を実にオカルティズムに描いているところに妙味があります。三人組が勤める日平開発は土地取得にあたり政界工作を行うというプロットを横軸に絡めるのですから、読み応え十分です。

森村氏は本作中で、企業の実績主義とは、社員たちの過去や学歴など問わず能力があり成績が優秀なら、その人間を評価するという、いかにも公明正大な制度のように思えるが、実績が下がってしまえば過去の実績に対し恩給は払わない“人間の使い捨て制度”なのだと書いています。使い捨てされるべき男たち、まさに三人組のことを表していると思います。
黒魔術の女 (1979年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (1979年) (角川文庫)より
B000J8BMOQ
No.18
(5pt)

オカルティズムに満ちた鴇子の復讐劇。営業成績が良いだけで人の心を持たない男たちが怯える姿が痛快です。

1974年8月光文社から出版されました。同年「小説宝石」新年号から5回にわたって連載された作品です。1969年「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し「腐食の構造」で日本推理作家協会賞を受賞した森村氏は、社会派的な作風と推理小説をミックスしたかたちの作品を多く書き硬質派作家として一躍世間に名を広めました。

ところが前作の「星のふる里」「霧の神話」と続けて女性向けのサスペンス小説を書き著作の範囲を広範なものとし、一層活躍の場を増やしました。しかし本作品は女性にとってはショッキングな内容の序章から始まります。

総合レジャーランドの経営で急伸した日平開発のエリート営業マン、山際三郎・尾賀高良・海原正司の三人は週末の楽しみとしていたガールハントのため最寄りの駅前(駅名は伏せます)で待ち伏せます。電車から降りて家路へ向かう女性に声をかけ、家まで送ると巧みに近寄り二人の女性を車に連れ込みます。

ところが三人は、家まで送るどころか人気の無く光の無い沼地の畔に車を乗り入れ、二人の女性を暴行して置き去りにします。翌日三人は、ニュースを見ると昨日男の欲望を果たし棄て去ったはずの一人の女性が全裸で、しかも局部を切り刻まれた姿で遺体となって発見されたのでした。

その晩連れ去られた女は、中道鴇子と深杉啓子でした。惨殺された遺体は深杉啓子のものと確認されました。男三人は強姦(これだけでも極悪犯罪)したものの殺人はしていない。このままでは自分たちが殺人の罪まで被ってしまうと危惧します。盗人猛々しいとはこのことで、なんとか殺人の罪は免れねばと自分勝手で卑怯、下劣な考えをします。

一方、二人のうち深杉啓子を惨殺遺体となって発見されたものの、もう一人の女、中沢鴇子の消息が分からない。これだけ県下で大きなショッキングなニュースになり大規模な捜査が行われているにも関わらず鴇子の行方がどうしても分からないのでした。

三人は、この女の行方が非常に気になります。エリート営業社員として地位、さらには将来の出世が目の前に見えているだけに、少しのスリルを味わうための遊びで行ったこと(犯罪です、遊びではありません)が、自分たちの身を滅ぼしかねないと狼狽えるのでした。自分たちの行ったことを反省もせずに、なんと勝手なことでしょう。

三人は中道鴇子の所在を懸命に探り出そうとします。警察捜査でも難渋しているのに、それは難しいことでした。そんな時、三人組のひとりが変死体となって発見されるのでした。残った二人は、すぐにもう一人の女、鴇子の復讐だと気が付きます、が、警察には届けられません。

ここから中道鴇子の男たちへの復讐が始まります。しかし鴇子には復讐目的以外に知られてはいけない身体の秘密が有ったのです。秘密を知った、この三人が生きていては自分の恵まれた安穏とした生活が失われてしまうからでした。ここからが読み応えのあるところなので梗概(あらすじ)は控えたいと思います。

森村氏は、これまでに大企業や政治家、官僚といった巨大な権力を持つ者から、虫けらのように切り捨てられた若者たちが徒手空拳(なにも持たない。武器や資金が無い)で、その権力に立ち向かう姿を多く書いてきました。その若者たちの活躍により権力を失い無一物となり落ちぶれる姿に溜飲が下がる思いでした。

本作品は暴行を受けた鴇子が、悪しき三人組に復讐してゆく話です。しかし鴇子には先天的に女性器に異常があり、また謎の神秘学会と関係があるという背景を持たせて復讐行為を実にオカルティズムに描いているところに妙味があります。三人組が勤める日平開発は土地取得にあたり政界工作を行うというプロットを横軸に絡めるのですから、読み応え十分です。

森村氏は本作中で、企業の実績主義とは、社員たちの過去や学歴など問わず能力があり成績が優秀なら、その人間を評価するという、いかにも公明正大な制度のように思えるが、実績が下がってしまえば過去の実績に対し恩給は払わない“人間の使い捨て制度”なのだと書いています。使い捨てされるべき男たち、まさに三人組のことを表していると思います。
黒魔術の女 (角川文庫 緑 365-46) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (角川文庫 緑 365-46)より
4041365465
No.17
(5pt)

オカルティズムに満ちた鴇子の復讐劇。営業成績が良いだけで人の心を持たない男たちが怯える姿が痛快です。

1974年8月光文社から出版されました。同年「小説宝石」新年号から5回にわたって連載された作品です。1969年「高層の死角」で江戸川乱歩賞を受賞し「腐食の構造」で日本推理作家協会賞を受賞した森村氏は、社会派的な作風と推理小説をミックスしたかたちの作品を多く書き硬質派作家として一躍世間に名を広めました。

ところが前作の「星のふる里」「霧の神話」と続けて女性向けのサスペンス小説を書き著作の範囲を広範なものとし、一層活躍の場を増やしました。しかし本作品は女性にとってはショッキングな内容の序章から始まります。

総合レジャーランドの経営で急伸した日平開発のエリート営業マン、山際三郎・尾賀高良・海原正司の三人は週末の楽しみとしていたガールハントのため最寄りの駅前(駅名は伏せます)で待ち伏せます。電車から降りて家路へ向かう女性に声をかけ、家まで送ると巧みに近寄り二人の女性を車に連れ込みます。

ところが三人は、家まで送るどころか人気の無く光の無い沼地の畔に車を乗り入れ、二人の女性を暴行して置き去りにします。翌日三人は、ニュースを見ると昨日男の欲望を果たし棄て去ったはずの一人の女性が全裸で、しかも局部を切り刻まれた姿で遺体となって発見されたのでした。

その晩連れ去られた女は、中道鴇子と深杉啓子でした。惨殺された遺体は深杉啓子のものと確認されました。男三人は強姦(これだけでも極悪犯罪)したものの殺人はしていない。このままでは自分たちが殺人の罪まで被ってしまうと危惧します。盗人猛々しいとはこのことで、なんとか殺人の罪は免れねばと自分勝手で卑怯、下劣な考えをします。

一方、二人のうち深杉啓子を惨殺遺体となって発見されたものの、もう一人の女、中沢鴇子の消息が分からない。これだけ県下で大きなショッキングなニュースになり大規模な捜査が行われているにも関わらず鴇子の行方がどうしても分からないのでした。

三人は、この女の行方が非常に気になります。エリート営業社員として地位、さらには将来の出世が目の前に見えているだけに、少しのスリルを味わうための遊びで行ったこと(犯罪です、遊びではありません)が、自分たちの身を滅ぼしかねないと狼狽えるのでした。自分たちの行ったことを反省もせずに、なんと勝手なことでしょう。

三人は中道鴇子の所在を懸命に探り出そうとします。警察捜査でも難渋しているのに、それは難しいことでした。そんな時、三人組のひとりが変死体となって発見されるのでした。残った二人は、すぐにもう一人の女、鴇子の復讐だと気が付きます、が、警察には届けられません。

ここから中道鴇子の男たちへの復讐が始まります。しかし鴇子には復讐目的以外に知られてはいけない身体の秘密が有ったのです。秘密を知った、この三人が生きていては自分の恵まれた安穏とした生活が失われてしまうからでした。ここからが読み応えのあるところなので梗概(あらすじ)は控えたいと思います。

森村氏は、これまでに大企業や政治家、官僚といった巨大な権力を持つ者から、虫けらのように切り捨てられた若者たちが徒手空拳(なにも持たない。武器や資金が無い)で、その権力に立ち向かう姿を多く書いてきました。その若者たちの活躍により権力を失い無一物となり落ちぶれる姿に溜飲が下がる思いでした。

本作品は暴行を受けた鴇子が、悪しき三人組に復讐してゆく話です。しかし鴇子には先天的に女性器に異常があり、また謎の神秘学会と関係があるという背景を持たせて復讐行為を実にオカルティズムに描いているところに妙味があります。三人組が勤める日平開発は土地取得にあたり政界工作を行うというプロットを横軸に絡めるのですから、読み応え十分です。

森村氏は本作中で、企業の実績主義とは、社員たちの過去や学歴など問わず能力があり成績が優秀なら、その人間を評価するという、いかにも公明正大な制度のように思えるが、実績が下がってしまえば過去の実績に対し恩給は払わない“人間の使い捨て制度”なのだと書いています。使い捨てされるべき男たち、まさに三人組のことを表していると思います。
黒魔術の女 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (カッパ・ノベルス)より
4334022537
No.16
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (角川文庫 緑 365-46) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (角川文庫 緑 365-46)より
4041365465
No.15
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (双葉文庫)より
4575505404
No.14
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (光文社文庫)より
4334709893
No.13
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (カッパ・ノベルス)より
4334022537
No.12
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (光文社文庫)より
B009KZ63CA
No.11
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (ハルキ文庫)より
4894563630
No.10
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (BESTコミック文庫―森村誠一ミステリー) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (BESTコミック文庫―森村誠一ミステリー)より
4584360022
No.9
(4pt)

あまりに現実的 だがその過程こそ何よりも怖い

気鋭・森村誠一が挑む怪奇ミステリー。元々は『闇の奥に火が見える』という題名で連載されていたものを著者が加筆して改名した作品。著者は
本書においてオカルティズムとは相容れない現実性を表現する事に試みたそうだが、それが見事に嵌っています。
まずオドロオドロしさと、リアルに艶かしい対照が際立つ導入部の妙。両親に深夜密林に連れて行かれ黒ミサの洗礼を受ける少女時分の記憶を
持つ女性と、歪形した欲望でハント(強姦)を行う三人の若者達の描写。まずつかみは抜群。
そして起こる、殺人事件。殺されたのは強姦された被害者。だが強姦はしたが殺した覚えだけはないぞ(?)。残虐な手口に怒れる愛甲刑事達が
立ち向かう。ここで上述の現実性が生きてくる。立場も価値観も異なる刑事達の人間ドラマを見事に描いていて読み応えあり。
そして、ミステリーには欠かせない密室殺人。第二の現場は、密閉された別荘。そして、捜査本部が犯人の目星をつけていたところで、それを
覆すようにして起こる第三の殺人と、きっちりサスペンスを引っ張る。
そして本書の底流を流れる重要要素として、国際神秘学会なる邪教めいた集団の存在がある。彼らの目的とは一体何か(?)。本書はどちらかと
言うと、サスペンスと不可思議さで読ませる小説であって、本格的に謎解きを愉しみたい人向けではありません。だが、最後になってようやく
明かされる真意には驚倒ものです。考えてみれば主要人物が執る不可思議な行動にはその動機しか存在しないのだ。。あまりに現実的な動機。
別レビュアーさんの批判は最もで、確かに安直で判りやすい人間関係だが、それが反って奇妙にリンクする怪奇性を盛り上げるとも云えます。

現実を突き詰めれば、エゴを突き詰めれば、それ自体がオカルティズム然として見えてくる。。そこが面白さですね。仕事、宗教、時代性など
様々な構成要素が最終的には一つの現実(オカルティズム)になる。
黒魔術の女 (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (徳間文庫)より
4198917272
No.8
(2pt)

微妙な警察小説

『黒魔術の女』と題されている割には、意外にまっとうな警察小説。強姦殺人と密室殺人という二つの事件を描くと同時に、黒魔術を行っている謎の団体も微妙に絡んでくる。それらをリンクするのが要するに「黒魔術の女」であるわけだが、このリンクのさせ方は相当にマズイ。読めばわかるが、これらの事件の底流を流れるものが果してこの程度の描写で済んでしまっていいのだろうか? いささか安直な人間把握が問題を感じさせる。
黒魔術の女 (角川文庫 緑 365-46) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (角川文庫 緑 365-46)より
4041365465
No.7
(2pt)

微妙な警察小説

『黒魔術の女』と題されている割には、意外にまっとうな警察小説。強姦殺人と密室殺人という二つの事件を描くと同時に、黒魔術を行っている謎の団体も微妙に絡んでくる。それらをリンクするのが要するに「黒魔術の女」であるわけだが、このリンクのさせ方は相当にマズイ。読めばわかるが、これらの事件の底流を流れるものが果してこの程度の描写で済んでしまっていいのだろうか? いささか安直な人間把握が問題を感じさせる。
黒魔術の女 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (双葉文庫)より
4575505404
No.6
(2pt)

微妙な警察小説

『黒魔術の女』と題されている割には、意外にまっとうな警察小説。強姦殺人と密室殺人という二つの事件を描くと同時に、黒魔術を行っている謎の団体も微妙に絡んでくる。それらをリンクするのが要するに「黒魔術の女」であるわけだが、このリンクのさせ方は相当にマズイ。読めばわかるが、これらの事件の底流を流れるものが果してこの程度の描写で済んでしまっていいのだろうか? いささか安直な人間把握が問題を感じさせる。
黒魔術の女 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (光文社文庫)より
4334709893
No.5
(2pt)

微妙な警察小説

『黒魔術の女』と題されている割には、意外にまっとうな警察小説。強姦殺人と密室殺人という二つの事件を描くと同時に、黒魔術を行っている謎の団体も微妙に絡んでくる。それらをリンクするのが要するに「黒魔術の女」であるわけだが、このリンクのさせ方は相当にマズイ。読めばわかるが、これらの事件の底流を流れるものが果してこの程度の描写で済んでしまっていいのだろうか? いささか安直な人間把握が問題を感じさせる。
黒魔術の女 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (カッパ・ノベルス)より
4334022537
No.4
(2pt)

微妙な警察小説

『黒魔術の女』と題されている割には、意外にまっとうな警察小説。強姦殺人と密室殺人という二つの事件を描くと同時に、黒魔術を行っている謎の団体も微妙に絡んでくる。それらをリンクするのが要するに「黒魔術の女」であるわけだが、このリンクのさせ方は相当にマズイ。読めばわかるが、これらの事件の底流を流れるものが果してこの程度の描写で済んでしまっていいのだろうか? いささか安直な人間把握が問題を感じさせる。
黒魔術の女 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (光文社文庫)より
B009KZ63CA
No.3
(2pt)

微妙な警察小説

『黒魔術の女』と題されている割には、意外にまっとうな警察小説。強姦殺人と密室殺人という二つの事件を描くと同時に、黒魔術を行っている謎の団体も微妙に絡んでくる。それらをリンクするのが要するに「黒魔術の女」であるわけだが、このリンクのさせ方は相当にマズイ。読めばわかるが、これらの事件の底流を流れるものが果してこの程度の描写で済んでしまっていいのだろうか? いささか安直な人間把握が問題を感じさせる。
黒魔術の女 (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 黒魔術の女 (ハルキ文庫)より
4894563630