ホテル・アイリス

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

ホテル・アイリスの評価:

3.91/5点 レビュー 32件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.91pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全48件 1〜20 1/3ページ
No.48
(5pt)

心の空洞を抱えた少女と老人の交流を描く それでもからりと明るいのが不思議

〇 この作者には珍しく官能描写(それもSMかつロリータ)が豊富だ。作者はすこし遠慮がちにそれでも精一杯念入りに描いているように思う。

〇 この本の紹介文は「SM愛」をずいぶん強調するが、これに騙されてはいけない。作者が描きたかったのは心の闇に潜む非日常の世界で、そこにたまたま官能の世界があったということのように思う。

〇 この小説の着想はこうではなかったか。まず、他から隔絶された老人と少女だけの世界を描こうと思い、それに相応しい舞台として小さな島の一軒家がうかんだ。そこで演じられるのは常軌を逸したエロス。それを必然とするためには、それぞれが心に深い空洞を抱えていなくてはならず、少女は父を喪失し(かつ厭わしい母の存在に苦しめられ)、老人は悲劇的な妻の死に立ち会っていた、という設定とした。パートのおばさんと甥は、物語の進行のために配置された狂言回しだ。

〇 別の文庫本の解説で、川上弘美が「小川洋子がこれまでに書いた長編小説のなかではホテル・アイリスが一番好きだ」と書いていた。たしかに、そうだろうな。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.47
(5pt)

心の空洞を抱えた少女と老人の交流を描く それでもからりと明るいのが不思議

〇 この作者には珍しく官能描写(それもSMかつロリータ)が豊富だ。作者はすこし遠慮がちにそれでも精一杯念入りに描いているように思う。

〇 この本の紹介文は「SM愛」をずいぶん強調するが、これに騙されてはいけない。作者が描きたかったのは心の闇に潜む非日常の世界で、そこにたまたま官能の世界があったということのように思う。

〇 この小説の着想はこうではなかったか。まず、他から隔絶された老人と少女だけの世界を描こうと思い、それに相応しい舞台として小さな島の一軒家がうかんだ。そこで演じられるのは常軌を逸したエロス。それを必然とするためには、それぞれが心に深い空洞を抱えていなくてはならず、少女は父を喪失し(かつ厭わしい母の存在に苦しめられ)、老人は悲劇的な妻の死に立ち会っていた、という設定とした。パートのおばさんと甥は、物語の進行のために配置された狂言回しだ。

〇 別の文庫本の解説で、川上弘美が「小川洋子がこれまでに書いた長編小説のなかではホテル・アイリスが一番好きだ」と書いていた。たしかに、そうだろうな。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.46
(4pt)

小川さんにしか描けない世界

母の言う通り忠実に仕事をし、変わらない日常を過ごす娘。過去を抱えて下町の海にやって来た老人。
二人は心の埋められないパズルを二人で存在することでやっと埋められた気がした。
それが人とは違うエロスの世界でも、二人にはそれが必要だったのに。
そんな夢のような二人の世界は儚く終る。その現実感が切なすぎて、しばし呆然としてしまった。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.45
(4pt)

小川さんにしか描けない世界

母の言う通り忠実に仕事をし、変わらない日常を過ごす娘。過去を抱えて下町の海にやって来た老人。
二人は心の埋められないパズルを二人で存在することでやっと埋められた気がした。
それが人とは違うエロスの世界でも、二人にはそれが必要だったのに。
そんな夢のような二人の世界は儚く終る。その現実感が切なすぎて、しばし呆然としてしまった。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.44
(5pt)

純粋だけどぶっ飛んだエロスの話

おもしろかったですが、相手が老人なので、私は少女に感情移入できず、興奮もできませんでした。でも少女と老人の愛は純粋で2人にしかわからないものなのだろうと思います。SとMの話ですが、少女が髪を切られたりするのは、痛々しく、それでも愛を感じるのかなと疑問に思いましたが、そこはぶっ飛んだ2人の愛の世界なのでしょう。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.43
(5pt)

純粋だけどぶっ飛んだエロスの話

おもしろかったですが、相手が老人なので、私は少女に感情移入できず、興奮もできませんでした。でも少女と老人の愛は純粋で2人にしかわからないものなのだろうと思います。SとMの話ですが、少女が髪を切られたりするのは、痛々しく、それでも愛を感じるのかなと疑問に思いましたが、そこはぶっ飛んだ2人の愛の世界なのでしょう。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.42
(5pt)

純粋だけどぶっ飛んだエロスの話

おもしろかったですが、相手が老人なので、私は少女に感情移入できず、興奮もできませんでした。 でも少女と老人の愛は純粋で2人にしかわからないものなのだろうと思います。 SとMの話ですが、少女が髪を切られたりするのは、痛々しく、それでも愛を感じるのかなと疑問に思いましたが、そこはぶっ飛んだ2人の愛の世界なのでしょう。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.41
(5pt)

純粋だけどぶっ飛んだエロスの話

おもしろかったですが、相手が老人なので、私は少女に感情移入できず、興奮もできませんでした。 でも少女と老人の愛は純粋で2人にしかわからないものなのだろうと思います。 SとMの話ですが、少女が髪を切られたりするのは、痛々しく、それでも愛を感じるのかなと疑問に思いましたが、そこはぶっ飛んだ2人の愛の世界なのでしょう。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.40
(5pt)

文章構成が良く、小説の世界にのめり込んでしまいます

主人公マリ、登場人物、町の様子、自然風景が良く表現されており、小説の世界へのめり込んでしまいます、まだ途中ですが結末がどうなるのか、私の中で空想の世界が広がって行きます。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.39
(5pt)

文章構成が良く、小説の世界にのめり込んでしまいます

主人公マリ、登場人物、町の様子、自然風景が良く表現されており、小説の世界へのめり込んでしまいます、まだ途中ですが結末がどうなるのか、私の中で空想の世界が広がって行きます。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.38
(4pt)

小川ワールド

いつもの通り 心にしみてくる素敵な文章なのですが、あまりしっくりこないテーマに☆みっつ。 でも小川洋子ワールドに浸りたい人は 読んでみる価値があると思います。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.37
(4pt)

小川ワールド

いつもの通り 心にしみてくる素敵な文章なのですが、あまりしっくりこないテーマに☆みっつ。
でも小川洋子ワールドに浸りたい人は 読んでみる価値があると思います。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.36
(4pt)

冷静、知的な文章です

何だか日本とは思えない、北フランスノルマンディー海岸みたいな、場末感ただようリゾートの小ホテル。主人公の彼女の閉ざされた生活に、突然侵入してきた怪しい中年男。ストーリーはやや奇をてらった感がありますが、一部書評にあるようなエッチ感は薄く、ひと夏のお話なのに、暑さや湿気を感じない、何だか北ヨーロッパのような乾燥したクールなお話でした。スカーフと死は、南フランスのイサドラ・ダンカンさんの事件がありますね。これも、お話全体の舞台をヨーロッパのような感覚にしたのだと思います。小川先生の文章はさすがですね。端々まで、神経が行き通っているというか、パリッとした感じです。たまに、ぬるっとした文章を書く人がいらっしゃいますが、すごく知的で端正です。抑圧されることの喜びを知ってしまった彼女、このまま無事に生きていけるのでしょうか。拒絶感を覚える方もいらっしゃると思います。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.35
(4pt)

冷静、知的な文章です

何だか日本とは思えない、北フランスノルマンディー海岸みたいな、場末感ただようリゾートの小ホテル。主人公の彼女の閉ざされた生活に、突然侵入してきた怪しい中年男。ストーリーはやや奇をてらった感がありますが、一部書評にあるようなエッチ感は薄く、ひと夏のお話なのに、暑さや湿気を感じない、何だか北ヨーロッパのような乾燥したクールなお話でした。スカーフと死は、南フランスのイサドラ・ダンカンさんの事件がありますね。これも、お話全体の舞台をヨーロッパのような感覚にしたのだと思います。小川先生の文章はさすがですね。端々まで、神経が行き通っているというか、パリッとした感じです。たまに、ぬるっとした文章を書く人がいらっしゃいますが、すごく知的で端正です。抑圧されることの喜びを知ってしまった彼女、このまま無事に生きていけるのでしょうか。拒絶感を覚える方もいらっしゃると思います。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.34
(5pt)

小川洋子を堪能いたしました。

50くらい年の差のある男女の愛のお話。
老人と少女の愛のお話。

少女にとって初めての人を愛する感情
老人にとっては最後になるであろう人を愛する感情

だからこそ2人とも真剣だ。

彼らの愛情の表現は縛り、縛られる、
命令し服従する「SM」の世界なんだけれど

いかに老人が少女を痛々しく縛り、傷つけ屈服させていようとも
私には少女のほうが老人を屈服させ弄んでいるように思えてならなかった。
もちろん、少女はそんなことは無意識で、気づいてもいないだろうけれど。

生と死
始まりと終わり

そんなことさえ思い巡らされる。

「始まり」とか「生」。は力強い。勢いがある。無知であるからこそのパワーがある。

そして、

「終わり」とか「死」には静かで穏やかな諦め、優しさ、悲しみ。そんなものが
まとわりついて、そのものが力になっている。

老人と少女の愛は同じようなパワーでぶつかりながらも
まったく種類の違う力であり、
残酷で残忍なのはやはり、生の力をもつ少女なんじゃないだろうか。

どんなに老人が少女をひざまずかせ、身体を身動きできないように
縛り、肌に傷つけても、
いたぶられてる少女こそが
老人の心をザクザクときりつけてるようにも思える。

と、色々思うことありますが、

とっても素敵ないやらしさでとことん魅了されました。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.33
(5pt)

小川洋子を堪能いたしました。

50くらい年の差のある男女の愛のお話。
老人と少女の愛のお話。

少女にとって初めての人を愛する感情
老人にとっては最後になるであろう人を愛する感情

だからこそ2人とも真剣だ。

彼らの愛情の表現は縛り、縛られる、
命令し服従する「SM」の世界なんだけれど

いかに老人が少女を痛々しく縛り、傷つけ屈服させていようとも
私には少女のほうが老人を屈服させ弄んでいるように思えてならなかった。
もちろん、少女はそんなことは無意識で、気づいてもいないだろうけれど。

生と死
始まりと終わり

そんなことさえ思い巡らされる。

「始まり」とか「生」。は力強い。勢いがある。無知であるからこそのパワーがある。

そして、

「終わり」とか「死」には静かで穏やかな諦め、優しさ、悲しみ。そんなものが
まとわりついて、そのものが力になっている。

老人と少女の愛は同じようなパワーでぶつかりながらも
まったく種類の違う力であり、
残酷で残忍なのはやはり、生の力をもつ少女なんじゃないだろうか。

どんなに老人が少女をひざまずかせ、身体を身動きできないように
縛り、肌に傷つけても、
いたぶられてる少女こそが
老人の心をザクザクときりつけてるようにも思える。

と、色々思うことありますが、

とっても素敵ないやらしさでとことん魅了されました。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.32
(5pt)

少女を弄ぶ究極の変態じじい物語!

読み終わった直後の感想としては、グリム童話のような陰気でジメジメしている雰囲気が後味として強く残った。しかしながら、老人と少女の妖しい関係が深まっていけばいくほど、私はストーリーにのめり込んでしまい、早く次の展開が知りたいという欲求により、3時間ぶっ通しで読み終えてしまった。
特に難解な表現などもなく、登場人物も少ないため、容易にストーリーをイメージしながら読めるのが良かった。
ただ、究極のエロティシズム!などと文庫裏に書かれているが、そこまでエロくない。どちらかというと少女を弄ぶ究極の変態じじい!をジメジメと巧みに描いた作品だ。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.31
(5pt)

少女を弄ぶ究極の変態じじい物語!

読み終わった直後の感想としては、グリム童話のような陰気でジメジメしている雰囲気が後味として強く残った。しかしながら、老人と少女の妖しい関係が深まっていけばいくほど、私はストーリーにのめり込んでしまい、早く次の展開が知りたいという欲求により、3時間ぶっ通しで読み終えてしまった。
特に難解な表現などもなく、登場人物も少ないため、容易にストーリーをイメージしながら読めるのが良かった。
ただ、究極のエロティシズム!などと文庫裏に書かれているが、そこまでエロくない。どちらかというと少女を弄ぶ究極の変態じじい!をジメジメと巧みに描いた作品だ。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209
No.30
(4pt)

一人で読みたい

著者の小川洋子さんの小説は、いくつか読んで(「博士の愛した数式」とか)、冷静で静謐に描かれる特異な状況やその中における心情のゆらぎ、といったことをくみとっているところが、とても好きで、その流れでこの小説も読みました。
「偶然の祝福」の文庫版後書きで川上弘美氏が、一番好きなのが「ホテルアイリス」と書いていたこともありました。

しかし、通勤の電車の中で読むにはあまりにSM.すぐ閉じました。

といって、いわゆるエロな印象ともちがって、やはり冷静で静謐だからでしょうか、それ以上に感じるものがあります。

特に、主人公の少女は、「M」なのですが、その内面はむしろ残酷。
たまに会う若い恋人がいる人には、つらく感じられるところもあるかもしれないと思いました。
また、主人公の母に対する気持ちも、残酷とえば残酷。
大人になりきらない女の脱皮する瞬間を視た気がしました。
ホテル・アイリス Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリスより
4054007740
No.29
(4pt)

一人で読みたい

著者の小川洋子さんの小説は、いくつか読んで(「博士の愛した数式」とか)、冷静で静謐に描かれる特異な状況やその中における心情のゆらぎ、といったことをくみとっているところが、とても好きで、その流れでこの小説も読みました。
「偶然の祝福」の文庫版後書きで川上弘美氏が、一番好きなのが「ホテルアイリス」と書いていたこともありました。

しかし、通勤の電車の中で読むにはあまりにSM.すぐ閉じました。

といって、いわゆるエロな印象ともちがって、やはり冷静で静謐だからでしょうか、それ以上に感じるものがあります。

特に、主人公の少女は、「M」なのですが、その内面はむしろ残酷。
たまに会う若い恋人がいる人には、つらく感じられるところもあるかもしれないと思いました。
また、主人公の母に対する気持ちも、残酷とえば残酷。
大人になりきらない女の脱皮する瞬間を視た気がしました。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)より
4877286209