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一夢庵風流記



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一夢庵風流記の評価: 4.71/5点 レビュー 101件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.71pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全95件 81~95 5/5ページ
No.15:
(5pt)

理想の原点に触れられる気になるバイブル的作品

戦国末期から徳川初期を生きた,天下の傾奇者,前田慶次郎を描いた時代小説.男として『こう生きたい』と思わせる,強く潔く優しい心を持った愛すべき前田慶次郎に出会うことができる.どれも読み応えのある隆慶一郎の小説だが,この作品のもつ颯爽感がとても好き.関白秀吉との対決や朝鮮での活躍のあたりが充実しきっていて時の経つのを忘れさせる.何度も読んでいる作品だが,なにか原点を忘れそうになった時にまた読むだろうと思う.とにかくお薦めの1冊です.
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.14:
(5pt)

爽快歴史小説最高峰

学生時代漫画で読んだが、友人より実在の人物だと聞いて驚いた。驚きのあまり私はそれを否定してしまった。
 巻末に「石原裕次郎主演で映画化した際に原作者がシナリオを担当した」と書かれている。時間がなかったため、あまりの出来の悪さにリベンジしたのが本作品だそうだ。
 しかし、必死で集めた資料がペラ紙1枚・・・。よくそれだけの資料でこれだけの本が書けるものだと脱帽するばかりである。
 その心意気が主人公 前田慶次郎と相通ずるものがある。
 隆慶一郎というもののふが前田慶次郎というもののふの話を書く。
 その心意気があればペラ紙一枚で十分であったのかもしれない。 最後になったが現在でも歴史小説の基準がこの作品となっている。
 この作品を超えるものが果たして出るのであろうか、その日を心待ちにしてはいるものの、その日が来て欲しくないという思いもある。
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.13:
(4pt)

あくせく働く中で、ふと読み返したくなる一書

時代小説をよく読む。特に隆慶一郎が好きだ。
モチーフのど真ん中に、特異な仮説をドーンと打っ立てて、そのくせ描写はやけに柔らか。
初めて読んだのは本書「一夢庵風流記」だった。
本当なら「影武者徳川家康」辺りから入るのが王道なのかもしれないが、何となくタイトルに惹かれて手に取ったような記憶がある。
とにかく前田慶次郎という男が、その破天荒な生き方が、その武辺の陰にある繊細な感性が、とにかく面白く、そしてもの悲しくなった。
終幕前の雨の中で直江兼続を見送る情景が、今でも思い浮かぶ。
思うに隆慶一郎の魅力とは、登場人物に注がれる作者の温かい視線が、行間から感じられるところにある。
そんな愚見はともかく、あくせく働く中で、ふと読み返したくなる一書であることは確かだ。
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.12:
(5pt)

男の生き様。その美学。

本書は私が手垢が付くまで繰り返し読み返した座右の書。
隆慶一郎文学の中で、最も好きな一冊。漫画化されており、それはそれで別の魅力があるのですが、是非活字で本書も読んでもらいたい。本書は、漫画よりも遥かに深い。恐ろしく深い。それでいて華やかである。この主人公は一言で言えば無茶苦茶である。
猿を殴った猿回しを気に入らないと言ってぶっ飛ばし、失恋して便所でオイオイ泣き、太閤秀吉を刺殺しようとしたかと思えば槍一本で負け戦の戦況を一変させる。自分を狙う刺客と酒を酌み交わし、朝鮮で腕比べをし、それでいて古典に通じ、当代きっての文化人でもある。この物語、主人公が貫いているのは、漢としての美学である。信念と言ってもいい。漢が10人いたら10通りの漢の道があると思ってよい。
だから、慶次郎の命を狙いつつ慶次郎の男ぶりに惚れぬく刺客がいてもいいし、この男につきあったら身の破滅や!と叫びつつ徹底した商人道を目指す男や吉原色町の首領になった男、逆に組織の為に己の身を全て捧げる男や、義を貫く為になら重臣達の息子すら斬り捨てて眉一つ動かさぬ直江などが、それぞれの持ち味と信念の元に生き生きと活躍するのである。徹底した信念は覚悟に通じ、覚悟から醸される迫力がこの登場人物達に宿り、その決して報われるとは限らない、どこか悲しげですらある生き様を、日常生活のふとした瞬間に思い出させるのである。男の生き様、是非ご一読を。
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.11:
(5pt)

男ならば誰もが憧れる生き様。女なら誰もが惚れる男っぷり。

強者に媚びず、己を曲げない。誰より強く、誰より優しく。
天下人にすら尻を食わせる痛快ぶり。
男ならば誰もが憧れる生き様。女なら誰もが惚れる男っぷり。
それが天下無双の傾き者、前田慶次郎利益。
読んでいると「こんな面白い男が居たんだよ。」と作者:隆慶一郎氏の語りかける声が聞こえるようだ。

「一夢庵風流記」は、漫画「花の慶次」の原作でもある。
原作があって、それがマンガやアニメや映画に展開されてゆく事はしばしばあるが、ほぼ9割の確率で台無しになっている。
そして原作から入ったファン・展開された作品から入ったファンそれぞれを失望させる。

だが、この作品は違う。原作から漫画に入っても、漫画から入って原作に入っても慶次は生き生きと駆け抜ける。
それは描き手の手腕もさる事ながら、読み解き手が誰であろうと有無を言わせない慶次そのものの魅力という物が大きいのではないかなと思う。

こんな気持ちのいい男が、歴史上確かにいたという事実。
人は、世界は、面白い。
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.10:
(4pt)

じっくり読む価値あり

男でも女でも、主人公慶次郎の生き方には感銘する部分が必ずあると思います。不運な人生の出発であったとはいえ、彼の人格や彼の持つ「オーラ」のようなものが、慶次郎が彼らしく生きることを可能にし、また、彼に関わる他の人間も、そんな慶次郎に惚れたのでしょう。個人的には、彼の最期は期待とは違ったものでしたが、気持ちのいい終わりではありました。漢文や歴史書の引用など、詳しい歴史の知識を踏まえた内容もあり、簡単には読めない感もありますが、主人公や他の登場人物の心情・行動を中心に話が進むので、歴史的背景が必ずしも100%理解できなくても、話に入っていけると思います。そして、この時代の歴史について勉強したことがある人も、前田利家や豊臣秀吉などの、歴史上の人物を、違う角度から見ることができて、面白いと思います。どっしりとした時代小説であると同時に、本当の「風流」を生き抜いた男・慶次郎の痛快な人生の描写が見事で、読んでよかった、と思える本です。
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4087498778
No.9:
(5pt)

今の日本人に欠けているもの

隆さんはシナリオライターでもあったことから、文章もかなり映画的で頭の中に風景が描かれます。内容では、出てくるいくさ人たちがとにかく格好いい。慶次が「なんていやらしい餓鬼だ」と言って若者をぶった斬れば、斬られた側の上杉景勝も「驚いたまま死ぬ奴があるか」と言う。子供に対する毅然とした態度は今のわれわれに一番欠けているものではないか。今の世の中、親は子供を甘やかし、大人は子供に遠慮しすぎである。いろいろ問題はあるだろうが、世の中をなめた餓鬼には懲らしめる人間が必要だろう。
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4087498778
No.8:
(5pt)

破天荒な主人公 傑作 豪快 痛快

隆慶一郎氏の伝奇歴史小説で、この「一夢庵風流記」は最高の出来です。もちろん、「影武者 徳川家康」や「死ぬ事とみつけたり」なども大変おもしろいのですが、破天荒で、豪快で、傑作という3拍子揃った作品は、これでしょう。元々、テレビのシナリオライター生活が長かった隆氏は、小説の構成もまさにドラマ仕立て。そのまま、映像化したら面白いとは、皆さんの評の通り。大歴史小説家先生が描く、大英雄成功物語でなく、人生の裏街道を悠々と生きる人物を描く隆氏に共感! 隆氏は天才的視点を持ていた人物でした。
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.7:
(5pt)

読んだ後に爽やかさが漂うこの一冊

傾奇者であるが風流人でもある前田慶次郎の半生がダイナミックに描かれており、読んでいてその面白さに引き込まれていく。この物語に登場している脇役達は、他の隆慶一郎作品にも主役級で登場しており、他の作品へもスーッと入っていける。隆慶一郎作品への入門編としては最適の一冊だ。物語の内容で特に面白いのは、秀吉との対面シーン。慶次郎と秀吉、利家のそれぞれの心模様が垣間見え、手に汗にぎる緊張感がたまらない。
そして最後まで読み終わると、なぜか心に爽やかさが漂うとても面白い本だと思う。時代小説を始めて読む人にも読みやすい本だと思う。
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No.6:
(5pt)

ドラマチック時代小説。

これ、漫画先に読んで原作に興味が出て読みました。いやあ、面白かった。特に利家が死ぬ前の慶次とのやり取りと、それを障子の向こうでまつが聞きつつ涙を流してる事を二人は知らない・・・ってくだり、漫画にはなかったけど、来ましたね、ぐっと。隆氏の書く文章って無骨だけど、凄く絵画的で熱いよね。なんか、時代小説の堅苦しさが全くなくて凄くリアルでドラマチック。大河ドラマでやってくんねえかなあ・・。まあ、慶次役には日本人いや人類じゃあ無理かなあ・・・。
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No.5:
(5pt)

ドラマチック時代小説。

これ、漫画先に読んで原作に興味が出て読みました。いやあ、面白かった。特に利家が死ぬ前の慶次とのやり取りと、それを障子の向こうでまつが聞きつつ涙を流してる事を二人は知らない・・・ってくだり、漫画にはなかったけど、来ましたね、ぐっと。隆氏の書く文章って無骨だけど、凄く絵画的で熱いよね。なんか、時代小説の堅苦しさが全くなくて凄くリアルでドラマチック。大河ドラマでやってくんねえかなあ・・。まあ、慶次役には日本人いや人類じゃあ無理かなあ・・・。
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4087498778
No.4:
(5pt)

魂を震わす、歴史的大傑作。

群雄割拠の戦国時代、巨馬に跨り皆朱の槍で戦場を駆け抜けた涼やかなる武者『前田慶次郎利益』。
隆慶一郎の代表作を一つだけといわれれば、この作品をおいてほかにありません。
吉川英治が宮本武蔵を、司馬遼太郎が坂本龍馬をそれぞれ英雄にしました。前田慶次郎は21世紀でも語り継いでいきたい英雄の一人です。
黙って読むべし!
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4087498778
No.3:
(5pt)

この傾奇者が!

戦国時代という日本中がドサクサだった頃、こんなに痛快に生きた男の一代記。久々、小説ってやっぱりエンターテイメントじゃなきゃなぁと
存分に楽しめました。ページを閉じる事ができないので、通勤の愛読書には不向きかも。すごく映像的な作品だけど、映画化はしないでいただきたいなぁ。疲れ気味の人に、お薦めですよ。
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No.2:
(5pt)

エンターテイメントってこうじゃなきゃ!

この作家の作品は初読だったのですが、いやいや参った。面白い!
オモシロイじゃレビューにならないけど、主人公、前田慶次郎の「傾き者」という生き方と戦国時代という甚だスラップスティックな時代とが、全編数百ページに渡ってたるみなく綴られる。惜しくも早逝されてしまったそうで、追悼の念にたえません。時代考証そっちのけで読んでもハラハラドキドキって、これぞ娯楽小説の王道です。私的には
本年度ベストテン入り作品です。ただ、映画化だけは止めて欲しいな。老若男女、年令不問で一読をおすすめしまっせ!
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778
No.1:
(5pt)

傾奇者 前田慶次郎の生き様(漫画 花の慶次-雲のかなたに の原作)

作家 隆慶一郎 氏を知ったのは、本書が初めてだった。
漫画で読んだ花の慶次の原作を僕も読んでみようと思ったのだ。
本書は傾奇者、前田慶次郎の一生を鮮やかに描く歴史小説である。
本書を読んで、原哲夫氏が漫画にしたいと思った理由がよく分かった。
脚本家だった氏の文章には、いつも鮮やかな華がある。
そして、それはいつでも絵になる文章なのだ。本書は、それがもっともよく現れた本のひとつだと思う。
それは、氏の描く小説世界にいつも共通する美しさであり、恐らく氏の生き方に深くかかわった美意識なのだろう。
一夢庵風流記 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:一夢庵風流記 (集英社文庫)より
4087498778

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