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一夢庵風流記
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一夢庵風流記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全95件 61~80 4/5ページ
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漫画が先、原作を後に読んだ。 原哲夫が原作に忠実に、かつ自身の味を加えながら発展させたような気がする。 そして、原哲夫にそうさせたのも、原作なんだろうな。 世間一般での前田慶次の評価はどうなんだろう? | ||||
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「傾奇者」前田慶次郎の生き様を、 小説を読むというより、学ぶような感覚で 読んでいった。 知っているようで知らなかった出来事や因果関係が 面白くわかりやすく自分の断片的な記憶をつないでくれたり、 生き生きとしたものに変えてくれ、 知識欲みたいな部分も満たされた。 前田慶次郎の生き方は自分に正直で自由でとても気持ちよく、 自分で自分の責任を取るのが当たり前という強さに、 惹かれた。こんな風に生きられたら、と、うらやみつつも 恥ずかしながら、恐ろしすぎて私には歩きだせるものではないとも感じた。 読み終わった後、清涼感を覚え、気持ちの良い余韻に浸れた。 (2010.12.13読) | ||||
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誰にも乗りこなせない野生の名馬に乗って、好きなときに好きなように駆け、良い女が居れば誰にも気兼ねせずに(叔父の妻でも、言葉が通じなくても)、好きなときに好きなように愛する。過去は振り返らず、今をのびのびと生きる。 義理の叔父の妻、おまつとの奔放な恋や、朝鮮に乗り込んでの大冒険、伽耶姫との恋。同じ数寄者としてともに風雅・書物を楽しむ上杉の執政直江兼続や、二人の偉大な父を持ちながら情熱を燻らせる栄光ある孤児・結城秀康との友情。息をつかせない小気味良い文体で、一気に読めてしまいます。次々にやって来るエピソードが本当に生き生きとして面白く、読み終わるのが残念なほどでした。 かの有名な(濃ゆい)少年漫画「花の慶次雲のかなたに」の原作とのことですが、漫画(というか劇画)よりずっと爽やかな読後感です。少年誌に載っていた漫画版と違い、濃厚な濡れ場がありますが、そんなにいやらしくなく、女性にも好感が持てるのではないかと思いました。 | ||||
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傾奇者の名をほしいままに風流な生活と独自の考えによる行動がおもしろい。朝鮮見学部分にかなりのウェイトを置いている。最初から最後まで名馬松風が作品に重要なわき役になっているところが面白い。近衛龍春氏の「前田慶次郎」と比較しても本作品の方が読みごたえはある。歴史小説279作品目の感想。2010/08/21 | ||||
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前田慶次郎は六尺三寸、二十四貫の巨漢、朱塗りの槍を軽々と振り回す天下無双のいくさ人です。加賀の前田家に身を寄せていたころ、剽悍な野生馬を手なずけますが、この黒馬が尋常の馬ではない。足が速いだけでなく、危険を察知する能力に優れ、強力な蹴りで敵を倒します。利家は配下の忍者にこの馬を盗ませようとしますが、八人全員が殺されました。慶次郎はこの事件で前田家を追われ、京に出て傾奇者として名をあげます。 慶次郎の評判を聞いた太閤殿下は慶次郎を呼び出し、かぶいて見せろと所望するのですが、慶次郎はこともあろうに猿踊りを披露。利家をはじめ、なみいる大名は真っ青になりますが、いくさ人秀吉は慶次郎の真意を察知します。秀吉と慶次郎の心中の対決にしびれました。結局、秀吉は慶次郎に今後はどこででも意地を貫いてよいと許可します。 慶次郎は風流の道にも通じています。おかげで朝鮮旅行中、役人に厚遇されました。漢城府へ行く途中、古の伽耶国の末裔で伽耶琴の名手伽姫の危難を救い、日本に連れて帰りますが、この二人の関係がまことにほほえましい。殺伐な闘争世界における一服の清涼剤です。加賀の抜忍捨丸、えせ倭寇金悟洞、天才的な元武田忍者骨はいずれも一度は慶次郎の命を狙った危険な連中ですが、頼もしい味方になりました。話の展開がはやく、読みだしたらやめられない、読み終わったらまた読みたくなる。時代小説の傑作中の傑作です。 | ||||
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私はまだ二十代の若輩者なのですが、最近のメディアでいう『サムライ』の意味に非常に不満を持っています。 昨今使われている『サムライ』が江戸時代、権力者が安定統治を目的に儒教道徳や朱子学を用いて下剋上を最大悪とし、権力者に従順な犬にしようとかたちづくられた『サムライ』をあたかも日本人の美学の様に礼賛している事にです。 察するに現代において権力の頂点に君臨している長老達の幼少時代の『葉隠』『山中鹿介』の『サムライ』像が基本にあるかも知れません。 少々卑屈になりましたが、この小説の前田慶次郎はそんな『サムライ』とは圧倒的に違います。私は作中の慶次郎こそ『侍』たれと、信じています。 最近の朝青龍問題で協会側の人間がしきりに『サムライ』という単語を用い、彼を批判していますが、朝青龍にあとちょっとの教養が備わっていれば協会側の『サムライ』がいかに自分に都合の良い単語になっているか露呈しただろうに…… 隆慶一郎氏の作品には、真の侍が生きてます。 「見知らぬ海へ」「死ぬことと見つけたり」は侍の意味を考えるため合わせて読んで頂きたい作品です。 (どちらも未完、早世を悼みます) | ||||
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何度読んだのか数え切れない。 これからも繰り返し繰り返し読むであろう。 最後の一行を読み終わった途端に、また最初の一行に戻って読み始める… そんなことをしたくなる小説だ。 果たして前田慶次郎が本当にこういう人物であったのか、真相は判らないが、 この「一夢庵風流記」の中に生きている前田慶次郎には「惚れ申した!」。 漫画の原作である。漫画のほうが登場人物、エピソード、ともに多い。 しかし、私は、この原作のほうに軍配を上げる。 著者がシナリオライターだったせいなのだろう、 目の前にその情景が鮮やかに浮かび上がる素晴らしい文章である。 画が無くとも、慶次郎は生き生きとして傾いている。 | ||||
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一気に読んでしまいました。。 この作品は花の慶次〜雲の彼方に〜の原作で知られていますが、大筋では同じものの、 マンガの方は原先生オリジナルの登場人物やストーリーが展開されていたのだと判り、 改めて先生の脚色の素晴らしさを実感しました。 本題ですが、風流記は、マンガを先に読んだ人(殆どだと思いますが)からすると、 花の慶次〜外伝〜という感じがすると思います。 単純にマンガを字だけにした、と思っていたら大間違い。 マンガを読み切って、あぁもっと慶次の逸話に触れたい!という人にはまさにオススメです。 原先生の絵の印象が強いだけに、風流記を読んでいても情景がイメージしやすく、 小説嫌いの人にも是非一度読んで欲しい一冊です。 | ||||
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花の慶次を読んで原作がこの本だと知りました。数年前から気になっていましたが最近パチンコで花の慶次が話題でこの本の事を思い出して購入しました。この本を読む前に別の前田慶次郎の本を読みましたが、良く調べてたけど歴史書の引用が多くなんかイマイチで納得できなかったのですが、この本を読むと満足しました。花の慶次との違いも分かり前田慶次郎の魅力と凄さも文章力で充分に伝わってきます。本当に買ってよかったです。 | ||||
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前田慶次ほど、資料の乏しさの割りに有名な人物はいないのではないでしょうか。 僅かな資料からでも窺える、その男っぷりが傑出しているからに違いありません。 誰よりも強く、優しく、誰にも媚びないその刹那的な生き方は、全ての男の憧れ であり、夢を具現化したヒーローそのものです。 あまりの痛快ぶりに、正直どこまで史実なのかわかりませんが、全て本当であって 欲しいものです。そうでなくとも夢を見るには十分な作品でありますが。 原作より先に漫画「花の慶次」を読みましたが、印象は変わりませんでした。 どうしても原哲夫の絵が頭に浮かびますが、それだけうまく原作を生かしたと いうことでしょう。 冷静に考えてみれば、前田慶次は小説的にも稀にみる強烈なキャラクターです。 これほど強いキャラクターもそうはお目にかかれませんね。 | ||||
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原哲夫さんの傑作「花の慶次」の原作本です。 購入するとまず最初に驚くのは本の分厚さ。 しかも今の文庫本とは違って大活字版じゃないのに半端じゃない厚さ。 そしてもっと驚くのはその読みやすさと光景がまざまざと浮かび上がる描写力です。 文章のリズムが軽快にして深遠。名文です。 漫画の慶次と寸分変わらない生き様の慶次郎がそこにありました。 逆に言えば隆慶一郎さんの原作と慶次郎に惚れこんだ原哲夫さんが ご自分の美しい画に写し取ったのが「花の慶次」という作品だったのかもしれません。 歴史小説はとっつきにくいからと敬遠されている戦国ファンも 是非一度手に取ってお読みください。 絶対引き込まれる事、まちがいなし!! | ||||
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ひょうきんでイタズラ好きだが賢く、情け深い。しかし合戦では悪鬼羅刹の様な戦いぶりを見せるほど強く、勇敢である。物語に登場する人物のほとんどは慶次郎の魅力にやられてしまう。伽姫の「変な人なの、でも大好き!」に対して骨が「私だってそうですよ」と返したときは自分も「私だってそうですよ!」と言ってしまった。正に理想の男であり、読み終わるころには誰もが慶次郎に惚れているはずである。 | ||||
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傑作漫画「花の慶次」を読んだ後に、この原作小説を読みました。 原作は漫画ほど色々な事は起きませんが、登場人物の心情やはかなさは原作の方が強く感じました。 漫画との違いを探して楽しむだけでも読む価値は十二分にある小説だと思います。 俺は戦国武将に詳しくないので、こういう感想しか書けません。 ちなみに、昔、姉から聞いた話ですが「【大草原の小さな家】の原作を読んだらドラマ版ほど色々な事が起きないので友人がガッカリした。」そうです。 | ||||
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男と男の友情が熱い! 熱すぎる! 私の人生に多大な影響を与えた一冊です。 こういう小説ですと、主人公がカッコよすぎると他の人物の影が薄くなりがちなのですが 他のキャラも実在、架空ともにいきいきと動きまわります。 特に私が好きなのは親友の奥村助衛門ですね。 慶次が前田家を出て行こうとした時、奥村がやってきてこう言います。 「鞍だ」 慶次は最初、蔵の事かとも思いましたが、すぐに違うと気付き馬小屋に案内します。 「鞍だ」 それでもしつこく言う奥村に馬の鞍を差し出すと、奥村は鞍に袋をどさっと乗せて言います。 「金だ。 重いが、役に立つ」 シビレましたね。(私の友達もこの場面が大好きで、お金を私に渡す時にたまに言います) 他にもどうしても慶次を前田家の為に斬らねばならない事になり、奥村が親友として 斬りに来るのですが、慶次がかたびらを着込んでいたので斬り損ねてしまいます。 慶次は「この男に斬られるんじゃあしょうがない」とあきらめてたので 「腹は駄目だ。 首をやれ」と言うのですが奥村は「もうこの刀では斬れん」と斬りません。 「脇差がまだあるじゃないか」となおも催促すると 「友を二度斬るのかね。 俺が、そんなにお前を斬りたいと思うのか」 慶次を斬った後自分も死のうと考えていた奥村は泣き出してしまいます。 すごく大好きです。 マンガ化されたのも頷けます。 2009年の大河ドラマは「天地人」らしいですが、登場する前田慶次がどんな風か今から楽しみです。 ・・・でも、原作は大して面白くなかったので(あれで賞をとったのがよくわからない) どうせなら、この一夢庵風流記を大河ドラマ化して欲しいです。 | ||||
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もちろん最初は漫画「花の慶次」からでした。 たまたまこの原作本を手にしてから、今手元にあるのが3冊目。 1冊目はボロボロになり、2冊目は知り合いにあげた。 ぜひ彼に読んで欲しかったから。 もうストーリーも慶次郎の生き方も全て知っているはずなのに、 何度読み返しても泣ける。感動する。胸が熱くなり血が滾る。 最高の物語です。 何より、こんなに痛快な男が実在していたというのが何よりも最高。 明日、慶次郎の供養塔がある米沢・善光寺に行ってきます! | ||||
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真の傾奇者は実力があり気位も高くなければならない。 男ならかくもありたい。 | ||||
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僕は、週刊少年ジャンプに掲載された「花の慶次」から興味をひかれてこの本を手に取りました。漫画の世界で魅了された前田慶次郎や、その周辺の漢(おとこ)たちに、もう一度会いたいと思って読み始めたのです。 そして、隆慶一郎氏の世界に魅了されてしまいました。 描かれる主人公達の男ぶりがとてもいい!そして、逆説的に敵役として描かれる男達の、女々しさがいい!さらに、女達の美しさやなんともいえない性的な魅力がたまらない。 原作を読んで、原哲夫さんはほんとうにこの作品の良さをわかって、僕たちに伝えてくれたんだって思いました。 | ||||
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さて困った。この本に一体何かレビューが必要だろうか。面白く、かつ読後感さ わやか。今更そんなレビューは必要ないだろう。とにかく、この本には人生が詰 まっている。未履修問題でくだらない補習を何十時間とするぐらいなら、その分 この本を読む方がよほど今後の人生に役立つだろう。これからの日本を背負う若 者に是非とも読んでもらいたい。ついでに、同じ作者の「死ぬことと見つけたり」 も。 | ||||
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正直、どの前田慶次郎利益が正しいのかは判りません。 ただ、私的には隆慶一郎氏の書く前田慶次郎利益が一番好きです。 文武両道、そのくせそれをおくびにも出さず、風の吹くまま気の向くまま、 海を渡るのもヒョイと。 ただ自分の思ったことを実行する。それが難しいのはいつの時代も同じこと。 それをしている手本としてこの本を読みました。 | ||||
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私が「前田慶次郎」に興味を持ったのは、ついつい最近のこと。 Blogのお友達に勧められたのがきっかけです。 戦国末期の時代をしたたかに、そして自由に生き抜いた一匹狼。 恐ろしいほどのいたずら好きで身を滅ぼしかねない。 前田慶次郎は、この世の中を吹き過ぎる一陣の涼風のように行動する。 とくに朝鮮行きの話、 俺は朝鮮を知りたいわけじゃない。地図が描きたいとも思わない。 ただただうろうろ歩いて、風土を見、人に会えばいい。朝鮮の人間が何を着、何を喰い、 どんな酒を呑み、どんな夢を見るか。そいつが判ればそれでいい。 出来れば心の許せる友の一人も見つかればこれに過ぎたるものはない。 この場面に慶次郎の人柄・考え方が凝縮されているように思える。 そして、直江兼続との友情により負けると分かっている戦いに参戦する。 直江兼続ほどの人物が友と認めた人物であれば、相当の人物であろうと推測するのは難しくない。 そして全部を通して感じたこと。 それは解説の秋山氏も書いているが、この小説は「友情物語」であるということ。 愛馬:「松風」との出会いから、自分を狙ってくる刺客と、あるいは直江兼続や結城秀康との友情。 慶次郎に言わせれば、友情とは心の交流であり、敵味方に分かれて戦っても、友は友である。 潔い男だと相手を認めること、それが友情だという。 だから裏切られるかもしれないが、それなら裏切られたっていいという覚悟の中にいること。 そこに慶次郎のような潔い男の生の態度が生じるのかもしれない。 歴史上、決して傑出した英雄ではないが、一人の人間として、男として、非常に魅力のある人物である。 | ||||
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