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殺し屋 最後の仕事
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殺し屋 最後の仕事の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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評者は、ローレンス・ブロックのマット・スカダー・シリーズと泥棒バーニー・シリーズのほとんどを読んでいたが、殺し屋ケラー・シリーズは、『殺し屋』(原題:Hit Man)の一作しか読んでいなかった。 主人公が殺し屋を稼業にしているストーリーに多少抵抗感があり、次を読むのを避けてきたが、一作目の短編集が結構面白かったのを思い出して本作『殺し屋 最後の仕事』(原題:Hit and Run)を入手して読むことにした。 ケリーは、アルと名乗る男からの依頼でアイオワ州のデモインという街で一人の男を殺す依頼を受けて仕事に出かけていた。 空港に迎えに来た耳毛男の指示に従って殺しの日にちが一日伸ばしにされ少々違和感を覚えながら待機していた。 そんな折に、切手取集が趣味のケラーは、切手デーラーでスエーデンの古い切手セット5枚を600ドルの現金で支払って買ってしまった。 その店の親父がテレビを見ながら「なんてこった」と驚きの声をあげた。 そこでケラーは、オハイオ州知事が暗殺されたことを知り不安に襲われる。 やはり、「アルと名乗る男」の罠に嵌ったケラーは、殺しの仕事を受けてくれる友人でもあるドットとの連絡も取れなくなり、全国ネットのTVで顔写真も出るような知事殺しの容疑者として追われる身になってしまった。 そのあと、ドットも家ともども焼き殺されたことを知ったケラーの不安は深まるばかり。 切手に600ドル費やして手持ちの現金が残り200ドルあまり、さて、絶体絶命のケラーの逃避行は如何に! 出たとこ勝負で逃避行をすすめてゆくケラーの心理の綾をブロックならではの筆さばきで読ませてくれる。 ケラーがどのようにしてこの窮地から脱出できるのか? 読者はドットももちろん生きていて、ケラーもなんとか窮地から逃れてハッピーエンドになることを知ってはいる。 が、著者のブロックがどのようなメニューをこれから読者に与えてくれるだろうかという興味だけでページを繰ることになるのです。 ネタバレを一つだけ書かせてもらいますが、ドットと連絡がとれるようになったとき、電話を切るまえにドットがケラーに「これだけは守るのよ、いい?彼女を犬の散歩に行かせないこと。しっかりつかまえておくのよ」と語ったところで評者は笑ってしまったのです。 シリーズの第一作『殺し屋』を読まれた読者なら、第四章の「犬の散歩と鉢植えの世話、引き受けます」を必ず思い出していただけると思います。 ページが残り少なるのが惜しいような気がしながら最終ページまで楽しみながら読ませてもらいました。 | ||||
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気にいっています。(妻が) | ||||
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ご存知「殺し屋ケラー」シリーズの最終回(のはず)。 「殺し屋ケラー」シリーズは、その飄々としたストーリーが独特の持ち味。 今回ケラーは"仕事"のために訪れたアイオワ州で、遊説中のオハイオ州知事が何者かに射殺されたとのニュースを聞く。 今回の仕事を最後に引退を考えていたケラーだが、テレビに知事の暗殺犯としてケラーの顔写真が映しだされる。 まんまと嵌められたケラー。必死の逃亡生活が始まる…。 実際、ストーリーの大部分はたいした趣向もないケラーの逃避行。 しかし読みだすと止まらない。淡々としながらも目を離せないストーリーはみごと。 ラストのオチは??。 読んでのお楽しみだが、あまりにも淡々としすぎてる? | ||||
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暗殺犯に仕立てられて、アイオワからNYまで結構きつい逃避行を強いられるが、(この辺りまでは、シリーズの何時もの展開と異なり、 後半での、凄まじいpay backの予感があったのだが....)ガス・ステーションの老店主を殺害する事で、何とか生き延びると、 後は幸運というか僥倖に恵まれっぱなしで、口の堅い恋人と新しい住まい、定職まで確保、されには 失くしたはずの膨大なコレクションがひょんな成り行きになったり、一文無しに陥ったはずが、"あの人"の機転で... 最後には、今まで以上の物を手にしたにも係わらず、復讐も...こりゃァ、ケラーファンには堪らん結末である事は間違いなかろう. そういった作者の意向(?)に沿って本書を読了できれば、多少の筋の大まかなところに目をつむり、大満足の☆5になったんだが、 私は本シリーズに関してはそれほど熱心なファンと言うわけではなく、純粋にミステリーとして本の’裏書の粗筋’の面白さにつられて読了したのだが、 やっぱり、その方向から見ると、オハイオ州知事暗殺の種明かしもなく(実行犯は誰?その結末は?何故ケリーがダミーに?etc.) 確かに逃避行中のお話に思わず引き込まれる事は確かだが、プロット全体的には雑さが気になる。 (と言うか元々ケリー中心でそれ以外は、さして練られた物語でないのは確か、ジュリアにしても、今度は自分が消される、とかいう恐怖心はないのか?) 繰り返しになるが、私に言わせれば結構残忍で、利己的な(殺し屋が利己的なのは当たり前か...)ケリー&ドット・チームに、 どれくらい肩入れ出来るかで、評価が変わる本でしょう。 続編があるなら、今度はケラーが過去に殺した人間の関係者に徹底的に追いまくられる、その中で無くしたくない物をいっぱい手にした ケラーが今度は如何対処していくのか、読んでみたい気がする。 | ||||
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解説の伊坂幸太郎氏に激しく共感。立ち読みで解説を読んでから購入というのもありかも。正直、短編連作のこれまでの作品ほど、熱中できなかったものの、ファンならやっぱりケラーがどうなってしまうのか、気になって一気に読んでしまう。公園で襲われている女性を助けて、知り合うなどなんかストーリーの安直さも感じますが、ケラーの第二の人生というか新たな居場所を確保していく様は興味深い。過去の作品のエピソードが、結構散りばめられているので、最初の「殺し屋」くらいは読んでおいたほうが楽しめるかと思います。 | ||||
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このシリーズの魅力は、とにかく主人公の殺し屋・ケラーの描き方にあると思う。 ふつうイメージする「殺し屋」とは全く違う、まったりのんびりした雰囲気すらする殺し屋。 殺し屋なので仕事もきっちりこなすのだが、なぜか怖くない。憎めない。 今回、ケラーはそれまでのシリーズと違って、罠にはまって危険な目に遭うのだが、 それでもどこか穏やかな雰囲気がなくならないのはさすがである。 読後感も爽やか。これで最後なのはやっぱりさびしい。 どこかでまた、ケラーに会えることを祈りたい。 | ||||
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待ちかねましたよ、殺し屋シリーズ。 この人の作品は全部そうなんだけど、あらすじだけ振り返って見れば、かなり単純で、さほど工夫が凝らされているようには思えなません。 ところが、読み始めると、食事中も手放せなくなります。 その原因は多分に、登場人物が魅力的なところにあります。 解説の伊坂幸太郎さんは、ゴルフ場での描写に特に興味を持たれたようですが、私は、敵役の一人が、老犬の心配を本気でしている場面が、たまりませんでした。 残念なのは、翻訳がなされるのに4年もかかったこと、心配なのは、高齢化した著者が、全てのシリーズに終止符を打とうとしていることです。 | ||||
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