半島を出よ

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

半島を出よの評価:

4.00/5点 レビュー 320件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全383件 161〜180 9/20ページ
No.223
(5pt)

イラク戦争(アメリカ=北朝鮮 イラク=日本)

この作品のポイントは、章ごとに話の主観人物が切り替わり、役人、イシハラグループ、北朝鮮の兵士と様々な立場からこの事件を眺められることだ。北朝鮮の兵士は「木でできた短い箸は使いづらい」と嘆いたり、日本人が金正日と呼ぶのを「偉大なる首領同士」と呼んだり、徹底的に北朝鮮兵士としての立場を踏まえている。
 イラク戦争で米兵に正義を名目に勝手に侵入して勝手に略奪、虐殺、強姦されるイラク人の気持ちが少し分かるような気がした。むしろこの北朝鮮兵士のほうが紳士的といえるぐらいだ。しかし外敵には変わりは無い。
 その外敵に媚びて順応する福岡市民。臭いものには蓋をと福岡を封鎖する政府。そして外敵との戦闘に何かを見出そうとしているイシハラグループ。何が本当の正義なのか。それは実は結果論なのかもしれない。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.222
(5pt)

イラク戦争(アメリカ=北朝鮮 イラク=日本)

この作品のポイントは、章ごとに話の主観人物が切り替わり、役人、イシハラグループ、北朝鮮の兵士と様々な立場からこの事件を眺められることだ。北朝鮮の兵士は「木でできた短い箸は使いづらい」と嘆いたり、日本人が金正日と呼ぶのを「偉大なる首領同士」と呼んだり、徹底的に北朝鮮兵士としての立場を踏まえている。
 イラク戦争で米兵に正義を名目に勝手に侵入して勝手に略奪、虐殺、強姦されるイラク人の気持ちが少し分かるような気がした。むしろこの北朝鮮兵士のほうが紳士的といえるぐらいだ。しかし外敵には変わりは無い。
 その外敵に媚びて順応する福岡市民。臭いものには蓋をと福岡を封鎖する政府。そして外敵との戦闘に何かを見出そうとしているイシハラグループ。何が本当の正義なのか。それは実は結果論なのかもしれない。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.221
(5pt)

なぜ人を殺してはいけないのか、の一つの答えを示す物語

近未来の起こっても不思議のないことを描いて、現代社会を風刺していますが、いつも希望があります。社会に適応できない(しない)人たちに生きる場所と意味を与える希望が書かれています。

なぜ人を殺してはいけないのか、と問いかけたかった少年たちが、自らその意味を知るようなる物語を軸に、さまざまな人生を歩んできた人たちの独白によって、人間と人間社会が抱える問題と希望を描いています。

そんなことを抜きにしても十分面白い小説です。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.220
(5pt)

なぜ人を殺してはいけないのか、の一つの答えを示す物語

近未来の起こっても不思議のないことを描いて、現代社会を風刺していますが、いつも希望があります。社会に適応できない(しない)人たちに生きる場所と意味を与える希望が書かれています。

なぜ人を殺してはいけないのか、と問いかけたかった少年たちが、自らその意味を知るようなる物語を軸に、さまざまな人生を歩んできた人たちの独白によって、人間と人間社会が抱える問題と希望を描いています。

そんなことを抜きにしても十分面白い小説です。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.219
(5pt)

イイッス!

先ほどようやく読み終えました。いや〜面白かった。

他のレビューもチラッと見ましたが結構辛口の批評も多いですね〜どこがそんなに問題なのか良く分かりませんが。批判的に見ることができないのは、私が自分の頭で社会的にリアルにシミュレーションする能力が乏しい、龍氏のファンなので心情的に氏に擦り寄っているだけ、というのはあると思います。

でも面白かったですね〜個人的にはやはり。北朝鮮の軍人たちが作戦会議の様なものを経て攻めてくるところは実にドキドキワクワクでした。そういう言い方は不謹慎なのかもしれませんが。また、普通の人が日常の中で見過ごしがちな問題、特に日本人が抱える問題で、あまり人が言わないことをズバリと指摘する、それも評論家のような難しい言い方ではなくて、というところがさすが人気小説家の技量だな、と思いました。あと随所に出てくる人間観察も鋭い!と思いました。私が印象に残っているのは、自分にとって重要でない人間に対してだけ威張る首相とか、最後の方に登場するたくましい主婦たちの描写です。首相については、そういう人いるんだよな〜という感じで、主婦については、女性の強さをたたえられるっていいな〜という感想でした。

でも全体を通して意外だな〜と思ったのは、激しい戦闘シーンが短いことです。結構大激戦みたいなのが出てくるんだろうな〜と思ったら、居座ろうとする朝鮮軍に対して周りがどう対処しようとするか、というのがメインでしたね。そういうのは返ってリアルな感じがするとは思いますけどね。朝鮮軍人の心理描写も見事だと思います。朝鮮軍の人が自分の育った過酷な境遇を思い出す場面では、思わず涙がこみ上げそうになったときもありました。私自身、田舎の中流家庭で育ったということもあり、あまり開けていない環境や貧しさというものに対して少しは想像ができる気がします。

しかし、最初の農民の殺人や、福岡の犯罪人に対する拷問など、やはり描写が残酷というかグロいというか、この人はこんなにグロいシーンを書き続けていい加減神経が参らないのかな、と思ったこともありました。ただこういう状況ではそれぐらいの方がリアル、また小説に求められる刺激、ということなのかもしれません。

また、イシハラたち(フリーター、プータローですかね?)の間のやり取りもアホラシイものが多い気がして、私は個人的にはこういう変わったキャラは興味がそそられるんですが、世間の読者に受け入れられるのかな?という気がしたこともありました。

あとすごく気になったのは福岡人の博多弁です。これは細かいことかもしれませんが。ハードカバーの方のレビューで他の人も書いてるかな? 龍氏は長崎出身なのに意外だな?と思ったんですが、いまバリバリの博多弁は、福岡市の若い人はあまり使いません。語尾にちょっと特徴があるくらいで、会話にはあまり方言は出てきません。おそらく40代くらいの人までそうだと思います。昔ながらの福岡弁でしゃべる人は結構年配の人か、福岡でも市から離れた地方の人だと思います。会話がものすごい博多弁なので心の中でちょっと笑ってしまいました。でもこれは地方感を出すための計算なんでしょうかね?

でもイシハラたちの集団が軍と戦う流れはイイな〜と思いましたけどね。確かにリアルでない部分があるかもしれませんが。良質なハリウッド映画のアクションを見ているようなワクワク感がありました。少数の人、マイノリティの人が大きなものに立ち向かう、という龍氏の中にあるロマンティシズムなんだろうな〜と勝手に解釈しています。西日本新聞の記者が優秀、という場面にもそういうのがあるような気がしました。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.218
(5pt)

待ってました

通勤時に読むので文庫化を心待ちにしていました。
北朝鮮反乱軍、九州封鎖、無能な政府、イシハラ達のそれぞれを時系列的に読み進められ、それぞれの時間が同じ時間(期間)でも、濃さの違いを感じるのは、その目的意識の違いでしょうか。確かに身につまされる部分もありました。
また、新しい世界が出てきますね。今度は猛毒蛙に建築学・住基ネットも出てきました。
いつもの村上龍さんらしい、小説だと思います。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.217
(5pt)

半島を出たものの

上巻をあっという間に読みすすめ、下巻にすすむ。
この時点である程度の展開は読めますが、それでも事細かなディテールをひとつひとつ読みたくなるのが、村上龍さんの小説です。
「退廃の発見」という小題と、「教養の無さが崩壊に繋がっていく...」云々というコトバが、それ以後の展開を一気に加速させた、という感じでした。
その後の政府の対応や、米中との関係、自立する九州:福岡....で、興味の残る生き残った反乱軍達。いつもの村上龍さんらしい、「だから何なのさ」ですね。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.216
(5pt)

待ってました

通勤時に読むので文庫化を心待ちにしていました。
北朝鮮反乱軍、九州封鎖、無能な政府、イシハラ達のそれぞれを時系列的に読み進められ、それぞれの時間が同じ時間(期間)でも、濃さの違いを感じるのは、その目的意識の違いでしょうか。確かに身につまされる部分もありました。
また、新しい世界が出てきますね。今度は猛毒蛙に建築学・住基ネットも出てきました。
いつもの村上龍さんらしい、小説だと思います。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.215
(4pt)

リアルな絶望感と未来への希望

この「半島を出よ」という作品は、上巻と下巻で少しスタイルが違っていて、上巻が徹底的にリアルな想像を元に執筆された話であり、下巻はエンターテイメント性を重視した物語へと展開される。それ故、若干上巻・下巻で読者として戸惑ってしまう部分はあったが、全体的にとても楽しむ事が出来た。話のボリュームは多いけれど、作品通してスリリングな展開が広がり、飽きずに読ませてしまうのはやはり流石だと感じた。

この下巻は何も有効な対策が取れない日本の政府やメディア、そして諦めに支配された風潮に代わり、社会のはみ出しモノ達が北朝鮮のテロリスト達に対し、必死の抵抗を行うという話がメイン。前述したように上巻とのスタイルが少し違う為に、期待を裏切られる読者も多いかと思うのだけれど、一貫した村上龍の意志は受け継がれているし、本来彼の小説はこういった壮大なスケールをもった物語こそが持ち味だと思うので、僕自身はこういうやり方は上手くはまったというように思えた。ただ、あまりにも話に無理がありすぎる部分も多い為、以前の名作に比べると若干物語りの信憑性が薄いと感じる部分があった事も否めなかった。

物語重視故に、上巻に比べると、この下巻は魅力的な人物が多数現れる。北朝鮮軍のブレイン達、占領された福岡の果敢な人間達、そしてはみ出しモノであるイシハラグループのメンバー達。緻密な人間描写と彼らの生き様、状況が変わるにつれて変化する心理描写等、とてもスリリングで読み応えがある。傍目では優秀な人間でも、色々な葛藤や驚き、そして弱さを持っていて、そういったものに対し果敢に挑んでいく姿は、やはり美しいし、僕自身力を与えられる部分でもある。ラストがあまりにも綺麗に決まりすぎていて、何処か矛盾を感じてしまうのが勿体無いのだが、あまりにもリアルで残酷な現状を暴き出してしまった上巻に対して、未来への希望というものを村上龍自身、最後に示したかったのではないのだろうか?そんな風にも思えた。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.214
(5pt)

リアルなシミュレーションと壮大な物語

この「半島を出よ」という作品は、上巻と下巻で少しスタイルが違っていて、上巻が徹底的にリアルな想像を元に執筆された話であり、下巻はエンターテイメント性を重視した物語へと展開される。それ故、若干上巻・下巻で読者として戸惑ってしまう部分はあったが、全体的にとても楽しむ事が出来た。話のボリュームは多いけれど、作品通してスリリングな展開が広がり、飽きずに読ませてしまうのはやはり流石だと感じた。

この上巻は北朝鮮が日本でテロを起こす事がメインで描かれているが、これに関しては非常に緻密な情報収集を行った上での、一種のシミュレーションといった感じで、前述したように、話が現在の日本の状況に即していて、とてもリアルな緊張感に満ち溢れている。村上龍の戦争小説として、「愛と幻想のファシズム」や「五分後の世界」といったものは、ある条件を最初に設定しておく事で、物語を構成していた故に、読んでいて現実感というものがとても遠くにあった気がするのだが、この小説はとてもタイムリーな話題ゆえ、僕自身、身の毛のよだつような、恐怖を感じる事が出来た。

特筆されるべき点は、様々な人々の目線より作品が構成されていく所だろうと思う。政治家、一般市民、北朝鮮の兵士、マスメディア、社会からはみ出したもの達等、それぞれの価値観の違いがあり、優先するべきものも違う。そういった中で発生する、ほんの少しの認識のズレが、様々な問題を引き起こし、事態はどんどん悪化していく事になる。実際僕がこの人だったら、どういう行動を取ったのだろう?そういった想像をしながら読んでいくと、やはりこの小説に出てくる人々と同じ行動を取らざるを得なかったのではないか?そんな風にも感じさせられる。本当に取らなくてはならない行動を示されていても、それぞれの立場でモノを考えると、とてもややこしい問題が数多く存在し、正しい行動に繋がっていかないように思う。そういう意味で色々と僕自身も考えさせられる事となった。

多くの情報量を含み、読者に飽きさせない緊張感を作品中に張り巡らせた、村上龍の渾身の作品であるように思う。読んで決して損は無い小説だと思う。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.213
(4pt)

リアルな絶望感と未来への希望

この「半島を出よ」という作品は、上巻と下巻で少しスタイルが違っていて、上巻が徹底的にリアルな想像を元に執筆された話であり、下巻はエンターテイメント性を重視した物語へと展開される。それ故、若干上巻・下巻で読者として戸惑ってしまう部分はあったが、全体的にとても楽しむ事が出来た。話のボリュームは多いけれど、作品通してスリリングな展開が広がり、飽きずに読ませてしまうのはやはり流石だと感じた。

この下巻は何も有効な対策が取れない日本の政府やメディア、そして諦めに支配された風潮に代わり、社会のはみ出しモノ達が北朝鮮のテロリスト達に対し、必死の抵抗を行うという話がメイン。前述したように上巻とのスタイルが少し違う為に、期待を裏切られる読者も多いかと思うのだけれど、一貫した村上龍の意志は受け継がれているし、本来彼の小説はこういった壮大なスケールをもった物語こそが持ち味だと思うので、僕自身はこういうやり方は上手くはまったというように思えた。ただ、あまりにも話に無理がありすぎる部分も多い為、以前の名作に比べると若干物語の信憑性が薄いと感じる部分があった事も否めなかった。

物語重視故に、上巻に比べると、この下巻は魅力的な人物が多数現れる。北朝鮮軍のブレイン達、占領された福岡の果敢な人間達、そしてはみ出しモノであるイシハラグループのメンバー達。緻密な人間描写と彼らの生き様、状況が変わるにつれて変化する心理描写等、とてもスリリングで読み応えがある。傍目では優秀な人間でも、色々な葛藤や驚き、そして弱さを持っていて、そういったものに対し果敢に挑んでいく姿は、やはり美しいし、僕自身力を与えられる部分でもある。ラストがあまりにも綺麗に決まりすぎていて、何処か矛盾を感じてしまうのが勿体無いのだが、あまりにもリアルで残酷な現状を暴き出してしまった上巻に対して、未来への希望というものを村上龍自身、最後に示したかったのではないのだろうか?そんな風にも思えた。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.212
(5pt)

リアルなシミュレーションと壮大な物語

この「半島を出よ」という作品は、上巻と下巻で少しスタイルが違っていて、上巻が徹底的にリアルな想像を元に執筆された話であり、下巻はエンターテイメント性を重視した物語へと展開される。それ故、若干上巻・下巻で読者として戸惑ってしまう部分はあったが、全体的にとても楽しむ事が出来た。話のボリュームは多いけれど、作品通してスリリングな展開が広がり、飽きずに読ませてしまうのはやはり流石だと感じた。

この上巻は北朝鮮が日本でテロを起こす事がメインで描かれているが、これに関しては非常に緻密な情報収集を行った上での、一種のシミュレーションといった感じで、前述したように、話が現在の日本の状況に即していて、とてもリアルな緊張感に満ち溢れている。村上龍の戦争小説として、「愛と幻想のファシズム」や「五分後の世界」といったものは、ある条件を最初に設定しておく事で、物語を構成していた故に、読んでいて現実感というものがとても遠くにあった気がするのだが、この小説はとてもタイムリーな話題ゆえ、僕自身、身の毛のよだつような、恐怖を感じる事が出来た。

特筆されるべき点は、様々な人々の目線より作品が構成されていく所だろうと思う。政治家、一般市民、北朝鮮の兵士、マスメディア、社会からはみ出したもの達等、それぞれの価値観の違いがあり、優先するべきものも違う。そういった中で発生する、ほんの少しの認識のズレが、様々な問題を引き起こし、事態はどんどん悪化していく事になる。実際僕がこの人だったら、どういう行動を取ったのだろう?そういった想像をしながら読んでいくと、やはりこの小説に出てくる人々と同じ行動を取らざるを得なかったのではないか?そんな風にも感じさせられる。本当に取らなくてはならない行動を示されていても、それぞれの立場でモノを考えると、とてもややこしい問題が数多く存在し、正しい行動に繋がっていかないように思う。そういう意味で色々と僕自身も考えさせられる事となった。

多くの情報量を含み、読者に飽きさせない緊張感を作品中に張り巡らせた、村上龍の渾身の作品であるように思う。読んで決して損は無い小説だと思う。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.211
(5pt)

実際に

起こる可能性がないともいえない北朝鮮の侵攻。

戦後から現在までの経済発展の中で我々は「危機感」とか「死」とかいうものをどこかに置き忘れてしまっている

殺し合いや飢餓なんて自分の世界の外側だとたかをくくっていると実際の危機に直面したときまさにこの福岡県の職員のようになってしまうのではないか

相変わらず村上龍は僕の心を揺さぶってくれた
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.210
(5pt)

実際に

起こる可能性がないともいえない北朝鮮の侵攻。

戦後から現在までの経済発展の中で我々は「危機感」とか「死」とかいうものをどこかに置き忘れてしまっている

殺し合いや飢餓なんて自分の世界の外側だとたかをくくっていると実際の危機に直面したときまさにこの福岡県の職員のようになってしまうのではないか

相変わらず村上龍は僕の心を揺さぶってくれた
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.209
(5pt)

「退廃の発見」

上巻から続く、圧倒的なダイナミズムと構成力は当然のことしてさておき・・・

村上龍の、言葉の使い方の正確さに脱帽させられた。

下巻のチャプターのひとつに、「退廃の発見」というのがあります

北朝鮮の軍人の一人が主人公になっている章で、その軍人は、ある1枚のポスターをきっかけに「退廃」というものは一体どういうものなのか、その概念を探し始める

この章を通じて彼は試行錯誤して、最後に「退廃」が何なのか、どこにあったのかを見つける

文字通り、退廃の発見。

ネタバレになるのでそれが何だったのかは書きませんが、ここで村上龍(というか、その章の主人公?)が「退廃」と称したもの、まさにそのとおりで、今も頭から離れません・・・

実は、この章自体メインプロットに欠かせない部分ではない

実際、私も再読したときにこの部分のすごさに気づいた

上巻下巻あわせて、何度読み返しても時間の無駄にはなり得ない、新しい発見がある本
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.208
(5pt)

マジョリティの外側

『輪の内側にいるとわかりにくいけれど、外側に立って見てみるといかに異様なことをしているかがわかる・・・』

「半島を出よ」に詰められた数多くのメッセージの中の一つ。

特に上巻は、北朝鮮コマンドの福岡制圧が表のストーリーなら、裏のストーリーは、マジョリティ集団を端から見たときの視点、だと思う。

村上龍は、マジョリティ集団に属するものと属さないものの違いをいつも描く。

でも、実はそれが全く別ものとしてあるわけじゃなく、誰でもいつでも立場が逆転することがあると、これを読むとよくわかる。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.207
(5pt)

マジョリティの外側

『輪の内側にいるとわかりにくいけれど、外側に立って見てみるといかに異様なことをしているかがわかる・・・』

「半島を出よ」に詰められた数多くのメッセージの中の一つ。

特に上巻は、北朝鮮コマンドの福岡制圧が表のストーリーなら、裏のストーリーは、マジョリティ集団を端から見たときの視点、だと思う。

村上龍は、マジョリティ集団に属するものと属さないものの違いをいつも描く。

でも、実はそれが全く別ものとしてあるわけじゃなく、誰でもいつでも立場が逆転することがあると、これを読むとよくわかる。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.206
(4pt)

ストックホルム症候群

敗戦以来、我々日本人は過度の平和主義に毒されてしまった。傷つくことを覚悟して戦うべき時には戦わなければ、民族崩壊の危機に瀕する可能性もある。

この小説の中で、被占領者がストックホルム症候群に冒され、北朝鮮のコマンドに過度の好意を抱いてしまうところが特に印象に残っています。韓流スターと同列に扱って追っかけもどきになる女性の描写など、かなりの現実味があり、背筋が寒くなる思いをしました。村上龍氏は国民をよく見ていますね。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.205
(4pt)

ストックホルム症候群

敗戦以来、我々日本人は過度の平和主義に毒されてしまった。傷つくことを覚悟して戦うべき時には戦わなければ、民族崩壊の危機に瀕する可能性もある。

この小説の中で、被占領者がストックホルム症候群に冒され、北朝鮮のコマンドに過度の好意を抱いてしまうところが特に印象に残っています。韓流スターと同列に扱って追っかけもどきになる女性の描写など、かなりの現実味があり、背筋が寒くなる思いをしました。村上龍氏は国民をよく見ていますね。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.204
(5pt)

コンキチ&ナターシャの絵本ナビ

日本の国防の欠点を見事に突き、ぬるま湯につかっている日本人に鉄槌を

くらわす村上龍の最高傑作、全ての日本人に読んで欲しい一冊です。

完璧な作品に仕上がったと思います。参考資料が数ページにわったって

書いてあるのが凄い、この一冊にかけた時間と労力はこの作品に品位を

与えリアルな近未来への警告に昇華したと思います。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009