半島を出よ

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評判

半島を出よの評価:

4.00/5点 レビュー 320件。 A ランク

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平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全88件 21〜40 2/5ページ
No.68
(3pt)

特技が発する 一瞬の輝き

物語が小分けにされているので読みやすい。
平和ボケしているようなら読んでおいたほうが吉。
イザという時、パニックが軽減される。

それに、何かを犠牲にして
何かを守らなければならない状況になった時、
慌てずに済むかもしれない。

各章のタイトルはあえて見ないこと。
ドキドキが薄れてもったいない。

物語内の状況は、執筆時より現在の方が近くなっていて、
貧乏で捻くれて、危なっかしい日本が舞台。

様々な組織単位が出てくるが、
多くの資料や取材を積み重ねたのだろう、
物事は現実に沿って進んでいく。

物流の重要性、政治家や官僚の態度、死との遭遇・・・
対立という環境を通し、最優先事項を決定する大切さも提示される。

作品を通して、ビジネス面や普段の生活で取捨択一する時に
役に立ちそうな教訓も語られている。

平時でも緊急時でも、いつでも教訓は、
少ない情報、些細な兆候を見逃さない。
ということであり。

いつ、どのタイミングでリスクを取って、犠牲を出すのか思案することが
その後の命運を分けていく。

何かを選ぶコトと、何かを捨てるコトの差は同じかもしれないし、
そもそも、この"何か"が決まっているのかいないのか、
そのことが柱になってくる。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.67
(3pt)

特技が発する 一瞬の輝き

『13歳のハローワーク』の直後に執筆されたというのもあり、
「オマエら・・・ 好きなコトやってていいんだよ」
という村上龍さんの声が聞こえてきそうだ。

"経験していない"という恐怖が見え隠れしつつ、
突飛な登場人物は、限りなく突飛していて、
魅力的なキャラに仕上がっている。 (若干、登場人物が多過ぎるが・・・)

子どものように自由な世界と、
大人のリアルな現実が入り混じりながら話は展開してゆく。

『AKIRA』や『グーニーズ』『ぼくらの七日間戦争』『バトル・ロワイアル』
のように、笑い、涙、暴力、権力、恋愛、青春、戦争。
キラキラとドロドロが混ざったごった煮感覚を味わいたい方にお薦め。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.66
(3pt)

特技が発する 一瞬の輝き

物語が小分けにされているので読みやすい。
平和ボケしているようなら読んでおいたほうが吉。
イザという時、パニックが軽減される。

それに、何かを犠牲にして
何かを守らなければならない状況になった時、
慌てずに済むかもしれない。

各章のタイトルはあえて見ないこと。
ドキドキが薄れてもったいない。

物語内の状況は、執筆時より現在の方が近くなっていて、
貧乏で捻くれて、危なっかしい日本が舞台。

様々な組織単位が出てくるが、
多くの資料や取材を積み重ねたのだろう、
物事は現実に沿って進んでいく。

物流の重要性、政治家や官僚の態度、死との遭遇・・・
対立という環境を通し、最優先事項を決定する大切さも提示される。

作品を通して、ビジネス面や普段の生活で取捨択一する時に
役に立ちそうな教訓も語られている。

平時でも緊急時でも、いつでも教訓は、
少ない情報、些細な兆候を見逃さない。
ということであり。

いつ、どのタイミングでリスクを取って、犠牲を出すのか思案することが
その後の命運を分けていく。

何かを選ぶコトと、何かを捨てるコトの差は同じかもしれないし、
そもそも、この"何か"が決まっているのかいないのか、
そのことが柱になってくる。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.65
(3pt)

作者の頭脳に感心

日本あるいは世界の枠組みを正確に理解していなければ、こんなストーリーは描けないだろう。作者自身がじつによく勉強されていることが伝わるような文体、内容となっております。インフォメーションを精査した上での村上龍独自のインテリジェンスがこの一冊に込められている。日本のことをこれだけ真剣に考えている作家ってそんなには多くないと思います。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.64
(3pt)

作者の頭脳に感心

日本あるいは世界の枠組みを正確に理解していなければ、こんなストーリーは描けないだろう。作者自身がじつによく勉強されていることが伝わるような文体、内容となっております。インフォメーションを精査した上での村上龍独自のインテリジェンスがこの一冊に込められている。日本のことをこれだけ真剣に考えている作家ってそんなには多くないと思います。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.63
(3pt)

冗長で散漫なのが欠点

北朝鮮のテロリストが突如福岡を制圧、日本の構造問題が多数噴出するが、異能のはぐれ者の少年達の人知れぬ奮闘と犠牲によって解決される、というお話。作者の現代社会に対する問題意識が全編に盛り込まれており、それを鋭い、興味深い、新しいと思うか、浅い、説教くさい、古くさいと思うかどうかでこの作品の評価は別れるだろう。

荒唐無稽な物語ではあるが、筋立ての魅力と作者の筆力によって娯楽として成立している。一方で、リアリティー創出のための細かい薀蓄(うんちく)と登場人物の掘り下げが行き過ぎており、冗長で散漫なのは顕著な欠点。

白眉(はくび)は、少年達がビルに侵入してテロリストと戦闘を繰り広げるクライマックス。凝縮された時間の中での無常な大量死を描く手腕は見事。丁寧に魂を吹きこまれてきた登場人物が、次々とあっけなく死んでいく様は圧巻。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.62
(3pt)

冗長で散漫なのが欠点

北朝鮮のテロリストが突如福岡を制圧、日本の構造問題が多数噴出するが、異能のはぐれ者の少年達の人知れぬ奮闘と犠牲によって解決される、というお話。作者の現代社会に対する問題意識が全編に盛り込まれており、それを鋭い、興味深い、新しいと思うか、浅い、説教くさい、古くさいと思うかどうかでこの作品の評価は別れるだろう。

荒唐無稽な物語ではあるが、筋立ての魅力と作者の筆力によって娯楽として成立している。一方で、リアリティー創出のための細かい薀蓄(うんちく)と登場人物の掘り下げが行き過ぎており、冗長で散漫なのは顕著な欠点。

白眉(はくび)は、少年達がビルに侵入してテロリストと戦闘を繰り広げるクライマックス。凝縮された時間の中での無常な大量死を描く手腕は見事。丁寧に魂を吹きこまれてきた登場人物が、次々とあっけなく死んでいく様は圧巻。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.61
(3pt)

「目的」と「目標」を設定することの大切さ

村上龍の経済関係やサッカーのエッセイが好きです。小説はほとんど読んだこ
とがなかったのですが、今回初めて読んでみました。何かのエッセイで村上氏は
箱根の別荘に籠ってこの本を書き上げたと書いていました。その時は、
北朝鮮の特殊部隊や兵器、ヤドクガエル、化学関係の書籍を大量に購入
して、お薦め商品のリストがその手の本ばかりになって、びっくりした(警察が
みたら捕まるんじゃないか)と書かれていました。毎日、執筆に没頭して時々下
界のスーパーに買い物に行った時は、ものすごい外観だったようです。

 また、他のレビュアーの方の指摘によると、実際の福岡の街がリアルに書かれ
ているようです。書物での調査や現地に滞在して、取り憑かれるようにして書き
続けたことが良く分かります。

 日本国政府の対応として、「目的」と「目標」を最初に明確に設定せず。目先
のことにとらわれて場当たり的に対応したと書かれています。確かに、人間は大
きな問題にぶつかるとその問題を直視せずに、周りの細かいことや急ぎのことか
ら手を付けてしまい、大きな問題の存在から目を背けることがあると思います。
本当のリーダーシップとはこのような危機的な状況に発揮されると思うのですが、
現実の世界で起こっても同じような対応だろうと思い、悲しい気持ちになります。

 明確な「目的」と「目標」(上層部のみで末端には知らされていないのだろうが)
を持った、北朝鮮特殊部隊と状況に流されてしまう日本政府との対比が明確に書
かれています。

 上巻では北朝鮮特殊部隊の独壇場ですが、下巻でどのような反撃がイシハラグ
ループからあるのか楽しみです。


半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.60
(3pt)

「目的」と「目標」を設定することの大切さ

村上龍の経済関係やサッカーのエッセイが好きです。小説はほとんど読んだこ
とがなかったのですが、今回初めて読んでみました。何かのエッセイで村上氏は
箱根の別荘に籠ってこの本を書き上げたと書いていました。その時は、
北朝鮮の特殊部隊や兵器、ヤドクガエル、化学関係の書籍を大量に購入
して、お薦め商品のリストがその手の本ばかりになって、びっくりした(警察が
みたら捕まるんじゃないか)と書かれていました。毎日、執筆に没頭して時々下
界のスーパーに買い物に行った時は、ものすごい外観だったようです。

 また、他のレビュアーの方の指摘によると、実際の福岡の街がリアルに書かれ
ているようです。書物での調査や現地に滞在して、取り憑かれるようにして書き
続けたことが良く分かります。

 日本国政府の対応として、「目的」と「目標」を最初に明確に設定せず。目先
のことにとらわれて場当たり的に対応したと書かれています。確かに、人間は大
きな問題にぶつかるとその問題を直視せずに、周りの細かいことや急ぎのことか
ら手を付けてしまい、大きな問題の存在から目を背けることがあると思います。
本当のリーダーシップとはこのような危機的な状況に発揮されると思うのですが、
現実の世界で起こっても同じような対応だろうと思い、悲しい気持ちになります。

 明確な「目的」と「目標」(上層部のみで末端には知らされていないのだろうが)
を持った、北朝鮮特殊部隊と状況に流されてしまう日本政府との対比が明確に書
かれています。

 上巻では北朝鮮特殊部隊の独壇場ですが、下巻でどのような反撃がイシハラグ
ループからあるのか楽しみです。


半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.59
(3pt)

挫折してしまった、、、、、完読できず

本書が単行本で出た当時は、時期も時期であったことから大きな注目を浴び、図書館では驚くべき予約の数が入っていたことを思い出す。

文庫本で出版ということだが、とにかく分厚い(しかも上下の2巻)。

期待をもって読み始めたのだが、、、、、、、、、挫折してしまいました。
あまりに長編すぎて、途中で耐えられなくなってしまった。
何とも、ストーリーが重く(特に日本側の登場人物が、難解)こちらの心がもたなくなってしまった。

ただ、作者の想定している近未来の東アジア、日本の情勢というのは非常に興味深い。このようなことにならぬよう、われわれひとりひとりが日々努力をしていくしかないのであろう。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.58
(3pt)

挫折してしまった、、、、、完読できず

本書が単行本で出た当時は、時期も時期であったことから大きな注目を浴び、図書館では驚くべき予約の数が入っていたことを思い出す。

文庫本で出版ということだが、とにかく分厚い(しかも上下の2巻)。

期待をもって読み始めたのだが、、、、、、、、、挫折してしまいました。
あまりに長編すぎて、途中で耐えられなくなってしまった。
何とも、ストーリーが重く(特に日本側の登場人物が、難解)こちらの心がもたなくなってしまった。

ただ、作者の想定している近未来の東アジア、日本の情勢というのは非常に興味深い。このようなことにならぬよう、われわれひとりひとりが日々努力をしていくしかないのであろう。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.57
(3pt)

長かったぁー、活字地獄。

とにかく長かった。
もう私には村上龍を読む力が残っていないのかと何度も自問自答した。
結局誰に感情移入してよいかわからず、くどくどと長い文章の中で、とっとと終われよとばかり思っていた。
内容的には、こんなに引っ張らなくてはならないものかなという疑問でいっぱい。
ディテールにこだわっているんですよというのであれば、住宅ローンを抱えた人たちのローンの支払いがどうなるのかとかというところまでこだわってほしかった。
あまりにも、のんきに暮らしすぎている。
まぁ、村上龍は、住宅ローンなど抱えていない、仮に抱えていたとしても、負担感などないから想像できないんだろうな。
いずれにせよ、若者向きの作家だな。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.56
(3pt)

面白いが、愉快ではない

先ずは非常にショッキングな、ある意味タイムリーなテーマを取り上げたことが、最大のポイントでしょう。作者の強い主張、あから様なメッセージもふんだんに散りばめられており、日本の平和ボケからくる無防備さ、北朝鮮の悲惨さからくる異常さが大変良く描けています。同時に両者は決定的に何かを欠いており不幸であるという点で共通しており、そこに、疎外され全ての常識に囚われない規格外のイシハラ軍団を置くことで第三の視点を提供します。そうした落ちこぼれ達が常識外れの才能の持ち主で、テロリストを根こそぎ叩き潰すというストーリーは考えてみれば恐ろしく陳腐で稚拙なのですが、余り気になりませんでした。

むしろ非常に気になったのは、過度な暴力、エログロ描写です。分からず屋のPTAのようなことを言う積りはありませんが、何故こうした描写がそこまで必要なのか全く理解出来ません。リアリティーの為だとすればお門違いも甚だしいですし、またそれ自体を目的とするならば、もっとストレートにエロや暴力を極めるべきで(売れないでしょうね)、リアルな軍事モノもありでしょう(こちらの方が売り易い)。私にとっては気持ち悪いだけで、ストーリーを追う妨げにしかなりませんでした。
半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344410017
No.55
(3pt)

あくまでもエンタメ小説です

この小説の出版時、著者がTVに出演しプロモ−ションしていた。翌日書店で即購入した。
しかし、期待していたものとは少し違っていた。

個人的には麻生幾の”宣戦布告”などのリアルなノンフィクションチックな作品を期待していたのですが。。。

確かに冒頭部や、九州が北朝鮮に占拠されるまではぐいぐいと引き込まれ、文句無く面白いのですが、その後の展開の意義が必要性が感じられない。

なぜ、世捨て人のような民間人が北朝鮮軍と戦えるのか?
前半が面白かっただけに、今展開が残念でならない。

小説としては、まぁ面白いし、エンタメと割り切ればこの上なく面白い作品ですが、私の先入観が、こういう意見を生んだのかも・・・
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.54
(3pt)

あくまでもエンタメ小説です

この小説の出版時、著者がTVに出演しプロモ−ションしていた。翌日書店で即購入した。
しかし、期待していたものとは少し違っていた。

個人的には麻生幾の”宣戦布告”などのリアルなノンフィクションチックな作品を期待していたのですが。。。

確かに冒頭部や、九州が北朝鮮に占拠されるまではぐいぐいと引き込まれ、文句無く面白いのですが、その後の展開の意義が必要性が感じられない。

なぜ、世捨て人のような民間人が北朝鮮軍と戦えるのか?
前半が面白かっただけに、今展開が残念でならない。

小説としては、まぁ面白いし、エンタメと割り切ればこの上なく面白い作品ですが、私の先入観が、こういう意見を生んだのかも・・・
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.53
(3pt)

おもしろいのだけれど

村上龍作品を読むのは初めて。この本は一気に読まされた。おもしろかった。
私小説風なものが多い日本人作家の小説と違って、ストーリー自体がおもしろかった。
今の日本のどうしようもないだらしなさもよく描かれていて、日本の指導的政治家には
是非とも読んでほしいものだ。
ただ、はみ出しものの若者集団が、どうして高麗遠征軍に立ち向かうことになるのか、
しかもプロも及ばないと思う見事なチームワークで。そこにあまりに大きい話の飛躍が
あって、いかにも作り話と思わせるのだ。惜しいと思う。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.52
(3pt)

おもしろいのだけれど

村上龍作品を読むのは初めて。この本は一気に読まされた。おもしろかった。
私小説風なものが多い日本人作家の小説と違って、ストーリー自体がおもしろかった。
今の日本のどうしようもないだらしなさもよく描かれていて、日本の指導的政治家には
是非とも読んでほしいものだ。
ただ、はみ出しものの若者集団が、どうして高麗遠征軍に立ち向かうことになるのか、
しかもプロも及ばないと思う見事なチームワークで。そこにあまりに大きい話の飛躍が
あって、いかにも作り話と思わせるのだ。惜しいと思う。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.51
(3pt)

“組織から疎外された若者達”に希望が感じられない

この小説では、誰ひとり判断のできない国「日本」と、ひとりの判断に誰もが従う国「北朝鮮」が対照的に描かれている。
 そして作者はその両者にNOを叩き付ける。形こそ違え、組織(国)のために個人が存在する、という構造に変わりはないのだ。
 これまでの村上龍の小説では、組織から疎外された若者達に“突破口”としての希望が託されていた。今回もそうした若者達が登場し、「日本」でも「北朝鮮」でもない第三者として物語のキャスティングボートを握る。しかし「コインロッカー・ベイビーズ」「愛と幻想のファシズム」「希望の国のエクソダス」と徐々に、そうした若者達の人間的な魅力が薄れてきている。今回の小説の“彼ら”に至っては“絶望”に近い。物語の締めくくりに、彼らはビル爆破を企てるが、そこに希望や未来はなく、単なる彼らの“リハビリ”にしかなっていないのだ。

 登場人物の魅力と同様に、物語としての魅力も薄まってきている。何かが乗り移ったように饒舌が連なっていくようなアドレナリン全開の文章、辻褄があってもなくてもお構いなしのエネルギーのうねりのような物語のダイナミズム、そうした村上龍初期の魅力がこの作品には残念ながら無い。体力と想像力の欠如を知識のパッチワークで補っている、そんな感じがしてしまうのだ。現実がどんどん想像を超えていく時代、それはわかるんだけど、だからって村上龍に麻生幾みたいな近未来シミュレーション小説を誰が期待するのだろう。次作には圧倒的な想像力による高揚感、ねじ伏せ感のある作品を期待したい。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.50
(3pt)

“組織から疎外された若者達”に希望が感じられない

この小説では、誰ひとり判断のできない国「日本」と、ひとりの判断に誰もが従う国「北朝鮮」が対照的に描かれている。
 そして作者はその両者にNOを叩き付ける。形こそ違え、組織(国)のために個人が存在する、という構造に変わりはないのだ。
 これまでの村上龍の小説では、組織から疎外された若者達に“突破口”としての希望が託されていた。今回もそうした若者達が登場し、「日本」でも「北朝鮮」でもない第三者として物語のキャスティングボートを握る。しかし「コインロッカー・ベイビーズ」「愛と幻想のファシズム」「希望の国のエクソダス」と徐々に、そうした若者達の人間的な魅力が薄れてきている。今回の小説の“彼ら”に至っては“絶望”に近い。物語の締めくくりに、彼らはビル爆破を企てるが、そこに希望や未来はなく、単なる彼らの“リハビリ”にしかなっていないのだ。

 登場人物の魅力と同様に、物語としての魅力も薄まってきている。何かが乗り移ったように饒舌が連なっていくようなアドレナリン全開の文章、辻褄があってもなくてもお構いなしのエネルギーのうねりのような物語のダイナミズム、そうした村上龍初期の魅力がこの作品には残念ながら無い。体力と想像力の欠如を知識のパッチワークで補っている、そんな感じがしてしまうのだ。現実がどんどん想像を超えていく時代、それはわかるんだけど、だからって村上龍に麻生幾みたいな近未来シミュレーション小説を誰が期待するのだろう。次作には圧倒的な想像力による高揚感、ねじ伏せ感のある作品を期待したい。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.49
(3pt)

賞味期限が、

あくまで私個人の感想ですが、村上 龍さんの作品の賞味期限は極めて短いのではないかと。

ソノカワリ!強烈な、出版された時期限定の、鋭く、熱く、強いチカラのある作品です。

しかし、今読み返すと、もう少し古く感じてしまいます。

文章にチカラはあるし、描写も丁寧で、細かく、それでいて滞らせない計算された文章ではありますが、読者の想像の遊びを許さない厳密さが、評価の分かれる所ではないでしょうか?

私個人にとっては「インザ・ミソスープ」がベストの作品です。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603