半島を出よ

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評判

半島を出よの評価:

4.00/5点 レビュー 320件。 A ランク

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Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全383件 201〜220 11/20ページ
No.183
(5pt)

文句なしに面白く、そして深い。

まずは手にとって見てその分厚さと密度に驚くが、内容はそれほど難しくない。

しかし綿密に調べ上げられた軍事、政治、国際情勢に裏打ちされたリアルな描写。人物の心情表現。情景描写の残酷なまでのリアルさ。どれをとっても驚嘆する。今まで村上龍の小説はあまり好きではなかったが、この作品で一気に村上龍を見直した。

この作品には、コリョによる福岡ドーム占拠、SATによる攻撃、イシハラグループによるホテル潜入とそれに続く、迫ってくるコリョとの息をもつかせぬ戦い。そしてホテル脱出。ホテルの崩壊。という4つの見所があると思う。

占領されたときのホークスファンの態度、政府の対応。どれを取っても実際にこうなるかもと思わせるリアルさがあり怖いほどだ。

しかし何よりイシハラグループの戦いはすばらしい。誰も束縛しないで誰にも束縛されない。絶対多数派に組しない。社会のごみのような扱いを受けた彼らが最後には日本を救う。しかしそこには正義はない。ただあるのは快楽だけである。一見ばらばらで、ひどい集団のように見えるが、その実態は社会の裏を見抜き自分たちはいかにして生きるかということを確立した集団である。そして彼らには友情や愛情などの陳腐な言葉では語れない何かしらの深いつながりがある。そのような集団、イシハラの考え方に僕は深く共鳴した。

自由とは何か、それはこの物語の最後の一行にこめられている。

この物語を読むも読まないも「それは、お前の自由だ。」
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.182
(5pt)

文句なしに面白く、そして深い。

まずは手にとって見てその分厚さと密度に驚くが、内容はそれほど難しくない。

しかし綿密に調べ上げられた軍事、政治、国際情勢に裏打ちされたリアルな描写。人物の心情表現。情景描写の残酷なまでのリアルさ。どれをとっても驚嘆する。今まで村上龍の小説はあまり好きではなかったが、この作品で一気に村上龍を見直した。

この作品には、コリョによる福岡ドーム占拠、SATによる攻撃、イシハラグループによるホテル潜入とそれに続く、迫ってくるコリョとの息をもつかせぬ戦い。そしてホテル脱出。ホテルの崩壊。という4つの見所があると思う。

占領されたときのホークスファンの態度、政府の対応。どれを取っても実際にこうなるかもと思わせるリアルさがあり怖いほどだ。

しかし何よりイシハラグループの戦いはすばらしい。誰も束縛しないで誰にも束縛されない。絶対多数派に組しない。社会のごみのような扱いを受けた彼らが最後には日本を救う。しかしそこには正義はない。ただあるのは快楽だけである。一見ばらばらで、ひどい集団のように見えるが、その実態は社会の裏を見抜き自分たちはいかにして生きるかということを確立した集団である。そして彼らには友情や愛情などの陳腐な言葉では語れない何かしらの深いつながりがある。そのような集団、イシハラの考え方に僕は深く共鳴した。

自由とは何か、それはこの物語の最後の一行にこめられている。

この物語を読むも読まないも「それは、お前の自由だ。」
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.181
(4pt)

細部のリアリティ

「共生虫」「希望の国のエクソダス」等、ここ数年の現代〜近未来日本を描く著者の一つの集大成的作品ではないでしょうか。メールマガジンやエッセイなどで見せている圧倒的情報量を、あえて小説形式で発表する姿勢をまず評価したいと思います。小説(フィクション)という大きな嘘を生かすための徹底的とも言える細部のリアリティがこの物語を並のエンターテイメント小説から大きく隔てています。(その過剰さが読者の好き嫌いを分けるのも致し方ないです。)近未来経済破綻した日本、それを取り巻く国際情勢、北朝鮮軍侵攻後の後手に回る政府、マスコミの対応等は非常にリアルです。危機に対応できない(決断できない)日本的な曖昧さは(自分に置き換えても)決してフィクションの中だけではないと思わせます。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.180
(4pt)

細部のリアリティ

「共生虫」「希望の国のエクソダス」等、ここ数年の現代〜近未来日本を描く著者の一つの集大成的作品ではないでしょうか。メールマガジンやエッセイなどで見せている圧倒的情報量を、あえて小説形式で発表する姿勢をまず評価したいと思います。小説(フィクション)という大きな嘘を生かすための徹底的とも言える細部のリアリティがこの物語を並のエンターテイメント小説から大きく隔てています。(その過剰さが読者の好き嫌いを分けるのも致し方ないです。)近未来経済破綻した日本、それを取り巻く国際情勢、北朝鮮軍侵攻後の後手に回る政府、マスコミの対応等は非常にリアルです。危機に対応できない(決断できない)日本的な曖昧さは(自分に置き換えても)決してフィクションの中だけではないと思わせます。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.179
(5pt)

村上龍の最高傑作

複雑に交錯した何百人というキャラクターがいながら、

少しも破綻することなく、最後の1行まで美しい小説である。

スピード感と軽快さあふれる文体。

少年たちの破壊願望を1つの目的へと昇華させていき、

過去をふりかえり、 癒されていく過程には胸が熱くなる。

私はこの作品を、特に10代の子供たちに読んでほしい。

残酷なシーンが多いけれど、あえてその残酷さから目をそむけずに、

読んでもらいたいと思った。

血と孤独の問いかけの中から、考えるべきものを見いだしてほしい。

人間は簡単に死ぬ生き物だということを。

少数派だという気取りは、ある瞬間多数派の傲慢さに

変わるかもしれない、という脆さを・・・・。

特にどこが好きかと言われたら、ラストシーンだ。

小さく書かれた文字の中に込められた思いは、敵/味方を問わず、

限りない生への尊重と哀悼の気持ちである。

語られずして語る言葉とは、こういった万感の思いを指すのではなかろうか。

ヒューマニズムを声高に叫ぶいかがわしさを、改めて感じる。

読み終わって数日たっても、なお余韻が残る現代小説はこれが

初めてだった。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.178
(5pt)

村上龍の最高傑作

複雑に交錯した何百人というキャラクターがいながら、

少しも破綻することなく、最後の1行まで美しい小説である。

スピード感と軽快さあふれる文体。

少年たちの破壊願望を1つの目的へと昇華させていき、

過去をふりかえり、 癒されていく過程には胸が熱くなる。

私はこの作品を、特に10代の子供たちに読んでほしい。

残酷なシーンが多いけれど、あえてその残酷さから目をそむけずに、

読んでもらいたいと思った。

血と孤独の問いかけの中から、考えるべきものを見いだしてほしい。

人間は簡単に死ぬ生き物だということを。

少数派だという気取りは、ある瞬間多数派の傲慢さに

変わるかもしれない、という脆さを・・・・。

特にどこが好きかと言われたら、ラストシーンだ。

小さく書かれた文字の中に込められた思いは、敵/味方を問わず、

限りない生への尊重と哀悼の気持ちである。

語られずして語る言葉とは、こういった万感の思いを指すのではなかろうか。

ヒューマニズムを声高に叫ぶいかがわしさを、改めて感じる。

読み終わって数日たっても、なお余韻が残る現代小説はこれが

初めてだった。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.177
(5pt)

読み応えアリ

こんなに読み応えのある本はナカナカないと思う。

ホットなテーマにリアルで緻密な世界観、強烈な物語と深くて濃いキャラクター達。

途中で消化不良を起こして吐きそうになる程でした。

しかし上巻で読まされたくどい程の描写が頭に入っていたからこそ、下巻で共感し難いキャラ達やピンと来難いエピソードへも素直に入っていけたんですよね。

各々主役となって一作出来てしまうようなキャラやエピソード(しかもドロドロした陰惨な部分が多々ある)が何十本も含まれているのに、読み終えてみると物凄くすっきりした後味の良い作品でした。

おどろおどろしい描写に負けないで、多くの人に読んで欲しいと思いました。

読み終えると、爽やかな・・・と言ってもいい気持になれますから。

余談ですが、イシハラには教えられたので「昭和歌謡大全集」も読んでみたくなりました。

・・・ガッカリしそうな気がするけど^^;
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.176
(4pt)

つらい

描かれている社会がもう暗澹たるもので、登場人物も殆どが物凄い過去を背負った歪んだ人格で共感できない。

しかも読んでて気が遠くなるような緻密な描写。(というか、その場に居る大勢の人の名前や役職とか、細かな手続き関係の説明とか、別に教えてくれなくていい)

正直読むのが辛くて、上巻読んでる間に6冊も浮気してしまいました。

けど最後の方になると急に面白くなってきましたね。

長い前置きが終わり、例の事件で物語が本格的に動き始めたって感じ。

私もこの頃漸くこの世界観や登場人物たちに慣れてきてたし。

挫折しないで良かった〜と思いましたよ。

上巻読み終わったら、すぐに下巻が欲しくなりますよ^^
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.175
(4pt)

つらい

描かれている社会がもう暗澹たるもので、登場人物も殆どが物凄い過去を背負った歪んだ人格で共感できない。

しかも読んでて気が遠くなるような緻密な描写。(というか、その場に居る大勢の人の名前や役職とか、細かな手続き関係の説明とか、別に教えてくれなくていい)

正直読むのが辛くて、上巻読んでる間に6冊も浮気してしまいました。

けど最後の方になると急に面白くなってきましたね。

長い前置きが終わり、例の事件で物語が本格的に動き始めたって感じ。

私もこの頃漸くこの世界観や登場人物たちに慣れてきてたし。

挫折しないで良かった〜と思いましたよ。

上巻読み終わったら、すぐに下巻が欲しくなりますよ^^
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.174
(4pt)

村上が打つ!日本社会への警鐘

人間の残虐性について、村上は、常に警鐘を鳴らしている。作品の中の凄惨な描写は、「これでも君たちの目は覚めないのか!」と、机にぶつける拳が鳴り響くようだ。自己コントロールのできない人間と国家は、嫌われる−。無能な上司は、罪のない部下を死地に追いやる。しかし…何がいけなかったのか、誰が悪かったのか。作品の中で、村上は、読者に問いかけ続ける。北朝鮮の侵略軍は、作戦を成功させ、九州は、日本から独立するのか。日本社会から嫌われ続けた異常性格者の集団−彼らの立場から見れば正常者が異常となるが−は、北朝鮮の特殊部隊の仲間となるのか、対立するのか、全く違うスタンスをとることになるのか…。下巻へと物語は、突入してゆく。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.173
(4pt)

村上が打つ!日本社会への警鐘

人間の残虐性について、村上は、常に警鐘を鳴らしている。作品の中の凄惨な描写は、「これでも君たちの目は覚めないのか!」と、机にぶつける拳が鳴り響くようだ。自己コントロールのできない人間と国家は、嫌われる−。無能な上司は、罪のない部下を死地に追いやる。しかし…何がいけなかったのか、誰が悪かったのか。作品の中で、村上は、読者に問いかけ続ける。北朝鮮の侵略軍は、作戦を成功させ、九州は、日本から独立するのか。日本社会から嫌われ続けた異常性格者の集団−彼らの立場から見れば正常者が異常となるが−は、北朝鮮の特殊部隊の仲間となるのか、対立するのか、全く違うスタンスをとることになるのか…。下巻へと物語は、突入してゆく。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.172
(5pt)

リアルに怖い

反乱軍に対する、日本人の反応や対応、日本が世界から、相手にされなくなる経過など、全てにおいてリアルで、読んだ後に友人に日本は、このままじゃ危ないと色々この本の話をしたが信じないので、ある人に実際に読んでもらい、感想を聞いたら、本当に怖いね、といった。

人物の有り様や言葉の選びかた全てにおいてリアルで読んでいて苦痛でしかし最後が気になるので読んでしまう。

最終的な感想は、人の死は、あっけない 日本どうするの、平和なんて無理じゃないか。

これは、村上龍さんの日本そして世界に対する警告だと思う。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.171
(4pt)

コリョは怖い?!

あまりのリアルさに時には気持ち悪くなったり、泣けてきたり、人間の内面の不条理さを再確認したりと読んでいて、とても疲れた。。。

日本人の緊張感の欠如と北朝鮮で超張り詰め、ギリギリの所で命をつないでいる国民のどちらも、限りなく危うさを孕んでいるところに気づき、表現し難い恐怖を感じた。

そして、何より作者の徹底した調査と取材に脱帽!!! 特に、ホームレスの人達の存在感が現代への痛烈なアンソロジーのような感じもした。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.170
(4pt)

コリョは怖い?!

あまりのリアルさに時には気持ち悪くなったり、泣けてきたり、人間の内面の不条理さを再確認したりと読んでいて、とても疲れた。。。

日本人の緊張感の欠如と北朝鮮で超張り詰め、ギリギリの所で命をつないでいる国民のどちらも、限りなく危うさを孕んでいるところに気づき、表現し難い恐怖を感じた。

そして、何より作者の徹底した調査と取材に脱帽!!! 特に、ホームレスの人達の存在感が現代への痛烈なアンソロジーのような感じもした。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.169
(4pt)

上巻は負のパワーに満ち満ちている

近未来と言うにはあまりに近い数年後の日本。確かに現在の延長上なら、国際社会からコケにされているこんな日本なのかもしれない。

 しかし特筆すべきは、北朝鮮のゲリラ侵略という、テーマの凄さである。村上龍でもなければ、このテーマをギャグにせずにSFにもせずに取り組むことはできなかっただろう。そして予想通り展開される日本の無責任体質。絶対にこうなる。大きな問題ほど、誰も責任を取らない国、日本である。

 北朝鮮の兵士の一人一人の背景が凄い。そして、日本人アウトロー達の過去も凄い。これらの圧倒的な歴史の集積が、重ハンマーの連打のように読み手を打ちのめす。ストーリー以前に、社会のひずみが集約的に顕在化した人生の数々に圧倒された。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.168
(4pt)

上巻は負のパワーに満ち満ちている

近未来と言うにはあまりに近い数年後の日本。確かに現在の延長上なら、国際社会からコケにされているこんな日本なのかもしれない。

 しかし特筆すべきは、北朝鮮のゲリラ侵略という、テーマの凄さである。村上龍でもなければ、このテーマをギャグにせずにSFにもせずに取り組むことはできなかっただろう。そして予想通り展開される日本の無責任体質。絶対にこうなる。大きな問題ほど、誰も責任を取らない国、日本である。

 北朝鮮の兵士の一人一人の背景が凄い。そして、日本人アウトロー達の過去も凄い。これらの圧倒的な歴史の集積が、重ハンマーの連打のように読み手を打ちのめす。ストーリー以前に、社会のひずみが集約的に顕在化した人生の数々に圧倒された。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.167
(5pt)

村上龍の最高傑作

複雑に交錯した何百人というキャラクターがいながら、少しも破綻することなく
最後の1行まで美しい小説である。
スピード感と軽快さあふれる文体。
少年たちの破壊願望を1つの目的へと昇華させていき、過去をふりかえり、
癒されていく過程には胸が熱くなる。

私はこの作品を、特に10代の子供たちに読んでほしい。
残酷なシーンが多いけれど、あえてその残酷さから目をそむけずに、
読んでもらいたいと思った。
血と孤独の問いかけの中から、考えるべきものを見いだしてほしい。
人間は簡単に死ぬ生き物だということを。
少数派だという気取りは、ある瞬間多数派の傲慢さに
変わるかもしれない、という脆さを・・・・。

特にどこが好きかと言われたら、ラストシーンだ。
小さく書かれた文字の中に込められた思いは、敵/味方を問わず、限りない生への尊重と哀悼の気持ちである。
語られずして語る言葉とは、こういった万感の思いを指すのではなかろうか。
ヒューマニズムを声高に叫ぶいかがわしさを、改めて感じる。
読み終わって数日たっても、なお余韻が残る現代小説はこれが初めてだった。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.166
(5pt)

新刊を時間を開けずに今、読めるというのは本当に嬉しく思う。本当に美しい時間は短いよな

一度読んでからもお気に入りのチャプターが何箇所か在ってたまに読み返している。ヒノ君がヒノ君のお母さんがかつて嬉しそうにマーボー豆腐弁当を食べていた時の事を思いだしたくだりとかキム・ヒョンヒモクさんが世良木先生にアンデルセンの童話の一つの物語を聞いている所などである。

今更ではあるがこの小説家の新刊を時間を開けずに今、読めるというのは本当に嬉しく思う。本当に美しい時間は短いよな
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.165
(5pt)

新刊を時間を開けずに今、読めるというのは本当に嬉しく思う。本当に美しい時間は短いよな

一度読んでからもお気に入りのチャプターが何箇所か在ってたまに読み返している。ヒノ君がヒノ君のお母さんがかつて嬉しそうにマーボー豆腐弁当を食べていた時の事を思いだしたくだりとかキム・ヒョンヒモクさんが世良木先生にアンデルセンの童話の一つの物語を聞いている所などである。

今更ではあるがこの小説家の新刊を時間を開けずに今、読めるというのは本当に嬉しく思う。本当に美しい時間は短いよな
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.164
(4pt)

マイノリティー

ストーリーは、まず北朝鮮である計画が立てられる。その計画とは、福岡を占領するというものだった。立ち向かうのは、たった10数人の少年たちのみ。しかも、彼らはみな、暗い過去を持ち、心に傷を負っていた…

 読み進むにつれ、日本という国のシステムの問題点が鮮明に浮かび上がってくる。経済の破綻、防衛システムの欠陥、有事体制の甘さなど。

 心に傷を持つ少年たちだけが福岡を救おうとするというのは、日本の現在のシステムを破壊し、新たな道を提示できるのは政治家でも官僚でもなく、マイノリティーだけだということを暗に示唆しているように思える。特定の登場人物(少年たち、重犯罪人)をカタカナで表示したのは、彼らが一般大衆とは異なるマイノリティーなのだということを強調したかったのだろう。

 心に深い傷を負った少年たちは、北朝鮮の兵士たちと戦うために協力しあう。その中で、自分の心の傷と向き合い、解消できる者もいる。彼らにとって、北朝鮮軍と戦うことは、一種の「いやし」だったのかもしれない。そこで彼らはおのれ自身の中にある破壊欲求を満たすことができ、普通の人間に戻ることができたのではないだろうか。

 いろいろなことを考えさせられる本である。もちろん、単なる読み物としても十分に面白い。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603