(短編集)

家族八景

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評判

家族八景の評価:

4.33/5点 レビュー 110件。 C ランク

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平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全160件 141〜160 8/8ページ
No.20
(5pt)

人の心が読めるのも・・・

筒井康隆の代表作の一つです。

SF作家でもある著者の、実験的な意欲作で、

文体や、時系列の妙は、流石としかいいようがありません。

様々な問題を抱えている家庭を、

家政婦の目線で、その家庭の行く末を見つめていくのですが、

これが市原悦子だったら、テレ朝の2時間ドラマでげんなりしちゃうのですが、

主人公の七瀬は、うら若き美貌の少女。

しかも特別な能力を持っているのです。

人の心を読むことの出来るテレパシーの持ち主なんです。

人の心を読むことで、働く家庭が抱えている問題を、

外面と内面の2方向から見ることのできる七瀬。

この内面と外面を、絶妙な文体で表現していきます。

初めは、自分の能力のせいで、人間観察が主体だった七瀬が、

次第に自分の能力そのものについて、考えるようになっていく頃になると、

物語中では、特殊な能力ゆえに、決して理解者は得られないと思っている七瀬の

理解者になっている自分がいることに気づきます。

果たして七瀬は、最後にどんな心を読むことになるのでしょうか。

作者自身、このキャラクターが気に入ったらしく、続編『七瀬ふたたび』を書いています。
家族八景 (1972年) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (1972年)より
B000J95SD6
No.19
(5pt)

家族八景

テレパス能力をもつお手伝いさん七瀬が行く先々で起きる出来事の連作。
どれもいまとかわらない目線で描かれています。
ただ、どうしてこの作品だけで七瀬を終わらせなかったのか。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.18
(5pt)

筒井先生らしい作品。

筒井康隆好きにはたまらない作品です。

様々な家族と、お手伝いとして働くヒロイン七瀬の物語。

描写の生々しさと、筒井ワールド独特のエロティシズム。

活字ならではの世界が広がっている素晴らしい作品だと個人的には思います。

短編で読みやすいので、時間のない方にもお勧めです。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.17
(5pt)

ぜひ人に薦めたい

七瀬三部作といわれるそうですが、その中でもやはり本作が最高の出来だと思います。
よくよく考えると、超能力者七瀬の視点を通して、人間に対してかなり厳しい見方をしているわけですが、それでも読む側に嫌悪感を与えることも無く「うんうん、そうだよな」と思わせます。途中からはSF作品であることも忘れて引き込まれます。それもたぶん、七瀬という絶妙なキャラの恩恵だと思うのですが、筒井康隆のすごさをまざまざと見せ付けられました。
ただ二作目「七瀬ふたたび」以降は普通のSFっぽくなりすぎてて、個人的にはガッカリしました。一作目の日常っぽい雰囲気のままで続編を書いてほしかったです。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.16
(5pt)

恐ろしく、悲しい物語

七瀬3部作と称される、七瀬が主人公の第1作が本書です。
人の心が読めるテレパス七瀬が、家政婦として幾つかの家を渡り歩く中でのエピソードを短編形式で数編収録しています。

人の心を読んでしまえるが故に思い知らされる七瀬の、怒り、失望、葛藤、などの描写を通じて、人間の持つ天使の半面(悪い面)が、異様な心理的迫力を伴って描かれています。

プロットも手堅くまとまりがあり、娯楽的要素にも落ち度なく、筒井短編の中では出色の出来だと思います。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.15
(4pt)

珍しくもまともな正攻法

テレパシーの能力を持つ美少女七瀬をヒロインをそえた華のあるべき短編集の名前を「家族八景」という地味な題名にした作者。筒井らしくない、と思うのは早計で、作者の意図はエスパー七瀬をある意味狂言回しにして色々な家族の人間模様を描き、人間・家族の問題を正面から見据えた、正攻法の作品なのである。

読者は魅力ある女へと変貌しつつある七瀬の行く末を心配しながらも、物語に吸い込まれる。読みごたえがある。特に七瀬が、同じエスパーではないかと疑う主婦が、ワザとであるかのように日常の瑣末事ばかり頭の中に思い浮かべる様子に、自身の将来を見るようで慄然とするシーンが印象的。

しかし、作者自身も(読者も)七瀬の魅力に抗しきれなかったのであろう。2作目(七瀬ふたたび)、3作目(エディプスの恋人)とシリーズ化され、打って変わって本格的SF路線に走ってしまった。2,3作目もSFとして良く出来た作品だが、七瀬の魅力・作者の真の意図を味わたいならやはり本作がお勧めである。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.14
(5pt)

超能力物はたくさんありますが

この本を最初に読んだ時は本当に驚き、恐ろしくなりました。

SFには超能力物のジャンルがありますが、超能力を持ったための

恐怖を知らしめてくれた本です。心理状態の表現も筒井康隆でなければ、

できないものがあります。

三部作の最後には、とんでもない領域まで行ってしまいますが、これは

日常の普通の家庭に起こることが主な設定なので、余計に怖い。

筒井康隆の才能がとんでもないものだとわかる作品です。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.13
(5pt)

七瀬かわいい

美少女テレパス火田七瀬――彼女は生まれながらに目の前の人の心を読みとることができるのだ。世間の迫害を恐れた七瀬はテレパシー能力に勘づかれないよう、お手伝いさんとして様々な家庭を転々とする。一見ごく平凡で幸せそうに見える8つの家庭で七瀬が見たものは、小市民たちの欲望と狂気に満ちた猥雑な心理であった・・・・・・

 コミカルな筆致で人間の心の暗部を残酷に抉る、恐ろしくも哀しいオムニバス作品である。テレパス七瀬初登場の作品で、他にも七瀬シリーズは『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』があるが、この続篇2つは駄作だと思う。ただ『家族八景』は素晴らしい作品なので、ぜひ読んでいただきたい。直木賞候補作にも上った。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.12
(5pt)

引き込まれる作品

超能力者で家政婦を生業とする主人公七瀬の短編物語集。

1家族の出来事が一つの物語になっているのですが、どの家族編も最後

の七瀬の身の振り方が見所で、本当にワクワクしました。

超能力者であることをひた隠しにしているのですが、気づかれそうにな

る物語もあり、超能力者である事の苦悩も描かれています。

登場人物一人ひとりのメンタル的な面も丁寧に書かれていて本当に引き

込まれました。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.11
(5pt)

七瀬シリーズ最高の出来

シリーズ物は第1作が一番良いことが多いが、七瀬シリーズも例外ではなく本書が一番面白いと思う。人間の醜いところをこれでもかとえぐりだす様はまさに筒井流。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.10
(4pt)

ちょっと難しいかな

難しい単語があるので読みこなすのは難しいです。超超能力・・科学分野が多いです。日本語版を読んでからの方がより理解しやすいかもしれません。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.9
(4pt)

家族の心理

この本は家族の心理のお話。テレパシーで家族の心が読めるなんて・・読んでいておもしろいような寂しい気分になりました。この本は、お手伝いと言う立場を通して他人の家の家族心理を読み取っています・・。描き方はかなりおもしろいと思います。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.8
(5pt)

七瀬の精神力の強さに頭が下がります

テレパスで人の心が読める、となれば普通の人なら人間不信に陥いり、やがては精神的に崩れていくかもしれません。この小説の主人公、通称「ななちゃん」は醜い人間の本心を知るたびに落胆し、ときには防衛のために攻撃をします。しかし、また「心の清らかな人」を追い求めて、お手伝いの先を探していきます。人間の弱さを知り尽くした「ななちゃん」の心は決してすさむことはなく、ますます強靭で繊細になっていきます。僕はこれは悲しい話ではなく、世の中をクールに見つめながらも、本質を見抜き心の純粋さを捨てずに強く生きる、頼もしい女性の話だと思います。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.7
(4pt)

人間の醜さを見たい人向け

人の心を読むことができる超能力者である七瀬が、家政婦として8軒の家庭に住み込み、その家庭の家族関係に触れるという物語です。一カ所に長く務めると超能力者であることがバレてしまうおそれがあるから、彼女は様々な家庭を転々とするのです。とは言え、本作の本当の主人公は七瀬ではありません。七瀬はあくまで狂言回しであり、本当の主人公はそれぞれの家庭の構成員たちなのです。超能力者の目を通すことによって、作者は人間というもの、あるいは家庭というものの醜さや欺瞞を「これでもか」と言わんばかりに暴いていきます。七瀬シリーズは筒井康隆作品の中ではジュヴナイル的な部類に入るとされているのですが本当でしょうか?いたいけな少年少女たちにこんな本を読ませていいのか?と疑問に思ってしまうほど、この本で描かれている家族間の“言葉にならない言い争い”は壮絶です。日常生活では普通の人は耳にしなくても良いそれらの言い争いを聞かなければならない七瀬という人は本当に不幸な人だなあと思います。類書として連城三紀彦の『白光』もおすすめです。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.6
(5pt)

心のスイッチの切り替え方

他人の気持ちが、まさに手にとるようにわかる、七瀬の苦悩と防御と御し方をテンポを良く描いた傑作だと思います。もちろん七瀬ほどではなくとも、他人の気持ちを斟酌できる人、空気を読める、間合いを感じ取れる人はいるわけで、しかし同時にそれらができる人は、他人の気持ちにあれこれ左右されずに、確固たる自己を持って、心のスイッチを切り替えて賢明に生きる、そういう術を身につけようとすること、私には、これがこの傑作の主題だと思います。読んでいくうちに、知らず知らずのうちに、心のスイッチの切り替え方のコツを身につけることができるような気がします。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.5
(5pt)

純文学でありながらエンターテインメント

この当時の筒井康隆は今読んでも面白いですね。この「家族八景」は七瀬三部作の1冊目で、人の心を読んでしまう超能力者七瀬がお手伝いさんとして8つの家庭を渡り歩き、家庭の裏側を垣間見ていきます。一つ一つのエピソードは筒井康隆節と言える皮肉まじりの視点で人間と家庭の悲哀を描き出していきます。これが文学ならではの面白さで、映像化してしまうと魅力が半減しそうです。この本は普段漫画しか読まない人に薦めますね。文学ってこんなに面白いのかと思うこと請け合いです。活字入門には最適と言えるでしょう。筒井康隆作品であとお薦めとしては、七瀬3部作の2作目「七瀬ふたたび」3作目「エディプスの恋人」「俗物図鑑」「霊長類南へ」「脱走と追跡のサンバ」等です。あと短編でもかなり傑作が揃ってます。筒井康隆は純文学扱いですが、七瀬3部作はエンターテインメント度が高いです。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.4
(5pt)

人間の赤裸々な心理の恐ろしさ

テレパスの七瀬を通して、人間の
心の奥底が探られる!どんなに表面上、いい人を装っても
心の中では、みんなドロドロして
いるものですよね。SF小説でしか出しえなかった、
人間の本質を描いた意欲作。読む前と読んだ後では、考え方が
かなり変わると思いますよ。日々の生活で、いろいろ疑問を
持っている人にお勧めの一冊です!
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.3
(5pt)

何度読んでも、楽しい本だなぁ

他人の思考を読むことのできる能力を隠すため、「お手伝いさん」となって、いろいろな家を巡り歩く主人公、七瀬。七瀬が見た、8つの家庭の物語です。家族の中の秘密、人々の怒り、嫉妬、恐怖、死などが、七瀬の視点から描かれてます。話自体の筋や結末も気になり、一つ一つの話を、一気に読みきりました。話の長さも丁度よい。また、話の作り方、描写の仕方、テーマの捉え方など、何回よんでも、上手いなぁ、と思わせます。一方で、登場人物と比較して、自分はどうなの?と考えさせられることも多い本です。また、若くて美人だが、特殊能力を持ってしまったばかりに、屈折を抱える七瀬の人々の捉えかた、感じ方も興味深いです。結局、何回読んでも、飽きない本でした。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.2
(4pt)

人間の生々しい表と裏

七瀬の読みとる心の声がとても生々しく、醜いです。
あまりに裏と表がありすぎ、それがとてもリアルなので、読んで
いてドキッとすることも。
七瀬は人の心を幼い頃から読んできたせいか、一般人から見れば
冷酷とも思える態度を時にとります。
そうすることでしか異端者である彼女はこの世を生きられないの
かもしれません。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017
No.1
(5pt)

人間の心を読めことができるのは幸せか?

『あの人の心を読むことが出来たらなあ』と、一度は思ったことがありますよね?それは、現実にはありえないし、人間には誰しも表と裏があって、それを使い分けていることで、人間関係が成立しているのでしょう。この『家族八景』の主人公、七瀬(ななせ)は、人の心を読むことが出来ます。それは必ずしも良いことばかりではありません。七瀬は様々な家族の本当の心の言葉を聞き取っていき、表面上からはわからない、本当の家族を見ていくことになります。それが興味深いところでもあり、残酷なところでもあります。
家族八景 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 家族八景 (新潮文庫)より
4101171017