■スポンサードリンク


(短編集)

プライベートフィクション



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
プライベートフィクション (講談社ノベルス)

プライベートフィクションの評価: 3.20/5点 レビュー 5件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.20pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(2pt)

機会があればこの著者の本をまた読んでみたい。

-

身長155cm、体重78kg(一瞬46kg)、「デブでブサイク」のヨシエ、

10年前に1箇月で10kgのダイエットに成功した経験を持つもすぐにリバウンド、

今や「脂肪をたっぷりと蓄え」「髪にも白いものがちらほら」混じり、「すっかりおばさん化してしまった」が、

実は高校時代も「おかあさん」が綽名だった「丸い頬に笑窪」「豊満なバスト」のクミ、

「痩せの大食い」が自慢ながら「さすがに歳にはかなわ」ず「会うたびに体型が崩れ」

その日着ていた何年か前のカットソーも「襟ぐりも袖ぐりもぱつぱつで、

バストとウエストのところに生地の悲鳴のような不自然な皺がいくつもできてい」た「色気ゼロのマキ」、

「擦れた厚化粧のアイコ」ら15年前に同じ高校を卒業した5人の微妙な友情を描いた

「いつまでも、仲良く」は女性同士の陰湿な嫉妬を

女性の著者ならではの(同性に厳しい)視点で軽やかに描いており良かったが、

「デブでブサイクで吃音」の幼少期を経て「相変わらず太っている」

「どうしても痩せない、痩せてもすぐにリバウンド、でも吃音はなくなった」ものの

「四十にもなってフリーターに近いその場凌ぎの稼ぎでこせこせ暮らしている」

なっちゃんことエノダナツミの話(「自由研究――プライベートフィクション」)はひどい。

「デブでブサイク」な主人公(ヨシエ、なっちゃん)と各々の母親の関係も何やら円滑を欠いている。

-

しかし最後の「夢見ヶ崎――プライベートフィクション2」に於けるなっちゃんの

「自分がここにいると認識してくれるのは自分ではなく、自分を観る他者だということだ」

「他者の視線があってはじめて、人は存在するのである。言い換えれば、相手あっての自分だ。

もっと言えば、他者が自分であるのだ。自分が他者であるとも言える」という独白は哲学であり

また職場の元同僚K子が再登場するのも面白い。

何でもK子や元同級生のミカちゃんやその姉エミちゃんは

「私の小説になくてはならない重要キャスト」で、

エミちゃん・ミカちゃんは『更年期少女』でも大活躍する由(読んでみたくなった)。

-

尚、カヴァー裏の近影で微笑むショート・ヘアの著者は愛嬌のあるかわいらしい顔立ちとお見受けした。

-
プライベートフィクション (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:プライベートフィクション (講談社ノベルス)より
4061828436

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!