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殺しの四重奏
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殺しの四重奏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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本書は、ヴァル・マクダーミドが、英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」のゴールド・ダガー(最優秀長編賞)受賞作『殺しの儀式』(’95年度)に次いで書いたサイコ・サスペンスである。 前作同様、警部に昇進した女性警察官キャロルと内務省の心理分析官でプロファイラーのトニーのコンビが登場する。いわば<キャロルとトニー>シリーズの第2弾といえよう。 今回は、連続少女誘拐殺人事件を扱っているが、冒頭から犯人や手口が具体的に示されている。倒叙もののスタイルをとっているために、社会的な知名度も地位もありながら、一方で精神的に病んだ犯人像がストレートに読者に明かされ、それが作品のインパクトになっている。 トニーはチームの若手刑事らと共にプロファイリングをはじめるのだが、ひとりが犯人の魔の手にかかり虐殺されてしまう。彼はキャロルの協力を得ながら、怒りを覚えながら本格的な捜査に取り掛かるが、さまざまな内外の障害が行く手を阻むことに・・・。 映画のカットバックのような手法の短い章立てで、どんどん視点が変わる三人称の構成はリーダビリティにあふれていて、読者は、真犯人を知っているだけに歯痒さを覚えながらも、トニーたちが一歩一歩犯人を追い詰めてゆく様子を追いかけて、つい先へ先へと読み進んでいってしまう。 本書は、マクダーミドの、実験的な、新しいミステリーへの挑戦かもしれない。 | ||||
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