旅のラゴス

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評判

旅のラゴスの評価:

3.95/5点 レビュー 265件。 C ランク

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平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全582件 241〜260 13/30ページ
No.342
(5pt)

旅は終わらない

物語はラゴスの一生を旅を通して見るものであるが、すべての物語が綿密に繋がっていることはないようだ。
本書は、全体的に章だてというか、短編とも言える断片的な旅のエピソードにより構成されており、各エピソード毎に作中で数ヶ月から数年の時間があく。
もちろんラゴスも年老い、本書の終わりには70歳の高齢になるが、それでも旅を求め北に向かう。
タイトルが"ラゴスの旅"でないのは、ラゴスにとって旅は切り離せないものであり、"旅にラゴス有り"と言うこの物語の本質を明確に示しているためだろう。

※以下はネタバレになるが、物語の大筋である。
ラゴスは彼の世界における人類のルーツを求め、キチと呼ばれる南の大陸の村を目指す。
このキチにはかつて他の星から人類がやって来た宇宙船があり、近くの村にはそれら人類の祖先の莫大な知識が保存されていて、それを故郷に持ち帰るべく、書物を紐解くのである(しかるに、この"キチ"とは"基地"のとこだろう)。

得ることができた知識を持ち帰ったラゴスは由緒ある生も手伝って、たちまちヒーローのように祭り上げられるのだが、彼は安定した生活・地位を投げ出し再び旅に出るのである。
ラゴスを旅に駆り立てたのは一つに先祖の知識であったのだろうが、常にそこには出会い、別れそして再開がある。
何処かで出会った人物との再開は常にラゴスの傍らに有り、この物語の見所だ。

物語の終わりも明確には示されない。
ラゴスは再び旅に出る。
最後の消息は遥か北の外れでドネルと言う老人とのやり取りが最後である。
寂しい老人ドネルはラゴスの旅を思い止まるよう説得するが、高齢をおして進むラゴスを止められないと悟ると罵声を浴びせるが、最後は泣きながら見送るのである。

ラゴスの最後の目的は、旅のはじめに出会ったデーデと言う少女の消息である。
結局ラゴスはデーデと出会えたのだろうか。
それとも高齢のため道中で息絶えたのだろうか。

結末は読者に委ねられている。

私にはデーデと再開し再び故郷に戻るラゴスも、途中で旅のなかに果てるラゴスも、どちらも想像できた。

本書を読み終わった後、是非旅の終わりを考えてほしい。
そして、読者各々が思い描く結末をしかと見届けてほしい。
それこそがこの物語の終幕にふさわしい。

そう、読者の皆と共にラゴスはあり、ラゴスの旅は我々の傍らで今も続いているのだ。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.341
(5pt)

旅は終わらない

物語はラゴスの一生を旅を通して見るものであるが、すべての物語が綿密に繋がっていることはないようだ。
本書は、全体的に章だてというか、短編とも言える断片的な旅のエピソードにより構成されており、各エピソード毎に作中で数ヶ月から数年の時間があく。
もちろんラゴスも年老い、本書の終わりには70歳の高齢になるが、それでも旅を求め北に向かう。
タイトルが"ラゴスの旅"でないのは、ラゴスにとって旅は切り離せないものであり、"旅にラゴス有り"と言うこの物語の本質を明確に示しているためだろう。

※以下はネタバレになるが、物語の大筋である。
ラゴスは彼の世界における人類のルーツを求め、キチと呼ばれる南の大陸の村を目指す。
このキチにはかつて他の星から人類がやって来た宇宙船があり、近くの村にはそれら人類の祖先の莫大な知識が保存されていて、それを故郷に持ち帰るべく、書物を紐解くのである(しかるに、この"キチ"とは"基地"のとこだろう)。

得ることができた知識を持ち帰ったラゴスは由緒ある生も手伝って、たちまちヒーローのように祭り上げられるのだが、彼は安定した生活・地位を投げ出し再び旅に出るのである。
ラゴスを旅に駆り立てたのは一つに先祖の知識であったのだろうが、常にそこには出会い、別れそして再開がある。
何処かで出会った人物との再開は常にラゴスの傍らに有り、この物語の見所だ。

物語の終わりも明確には示されない。
ラゴスは再び旅に出る。
最後の消息は遥か北の外れでドネルと言う老人とのやり取りが最後である。
寂しい老人ドネルはラゴスの旅を思い止まるよう説得するが、高齢をおして進むラゴスを止められないと悟ると罵声を浴びせるが、最後は泣きながら見送るのである。

ラゴスの最後の目的は、旅のはじめに出会ったデーデと言う少女の消息である。
結局ラゴスはデーデと出会えたのだろうか。
それとも高齢のため道中で息絶えたのだろうか。

結末は読者に委ねられている。

私にはデーデと再開し再び故郷に戻るラゴスも、途中で旅のなかに果てるラゴスも、どちらも想像できた。

本書を読み終わった後、是非旅の終わりを考えてほしい。
そして、読者各々が思い描く結末をしかと見届けてほしい。
それこそがこの物語の終幕にふさわしい。

そう、読者の皆と共にラゴスはあり、ラゴスの旅は我々の傍らで今も続いているのだ。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.340
(5pt)

旅は終わらない

物語はラゴスの一生を旅を通して見るものであるが、すべての物語が綿密に繋がっていることはないようだ。
本書は、全体的に章だてというか、短編とも言える断片的な旅のエピソードにより構成されており、各エピソード毎に作中で数ヶ月から数年の時間があく。
もちろんラゴスも年老い、本書の終わりには70歳の高齢になるが、それでも旅を求め北に向かう。
タイトルが"ラゴスの旅"でないのは、ラゴスにとって旅は切り離せないものであり、"旅にラゴス有り"と言うこの物語の本質を明確に示しているためだろう。

※以下はネタバレになるが、物語の大筋である。
ラゴスは彼の世界における人類のルーツを求め、キチと呼ばれる南の大陸の村を目指す。
このキチにはかつて他の星から人類がやって来た宇宙船があり、近くの村にはそれら人類の祖先の莫大な知識が保存されていて、それを故郷に持ち帰るべく、書物を紐解くのである(しかるに、この"キチ"とは"基地"のとこだろう)。

得ることができた知識を持ち帰ったラゴスは由緒ある生も手伝って、たちまちヒーローのように祭り上げられるのだが、彼は安定した生活・地位を投げ出し再び旅に出るのである。
ラゴスを旅に駆り立てたのは一つに先祖の知識であったのだろうが、常にそこには出会い、別れそして再開がある。
何処かで出会った人物との再開は常にラゴスの傍らに有り、この物語の見所だ。

物語の終わりも明確には示されない。
ラゴスは再び旅に出る。
最後の消息は遥か北の外れでドネルと言う老人とのやり取りが最後である。
寂しい老人ドネルはラゴスの旅を思い止まるよう説得するが、高齢をおして進むラゴスを止められないと悟ると罵声を浴びせるが、最後は泣きながら見送るのである。

ラゴスの最後の目的は、旅のはじめに出会ったデーデと言う少女の消息である。
結局ラゴスはデーデと出会えたのだろうか。
それとも高齢のため道中で息絶えたのだろうか。

結末は読者に委ねられている。

私にはデーデと再開し再び故郷に戻るラゴスも、途中で旅のなかに果てるラゴスも、どちらも想像できた。

本書を読み終わった後、是非旅の終わりを考えてほしい。
そして、読者各々が思い描く結末をしかと見届けてほしい。
それこそがこの物語の終幕にふさわしい。

そう、読者の皆と共にラゴスはあり、ラゴスの旅は我々の傍らで今も続いているのだ。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.339
(4pt)

面白かった!

読んですぐに引き込まれるファンタジーの世界で人との繋がりや旅の意味などを考えさせられるとても心に残る1冊でした。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.338
(4pt)

面白かった!

読んですぐに引き込まれるファンタジーの世界で人との繋がりや旅の意味などを考えさせられるとても心に残る1冊でした。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.337
(4pt)

面白かった!

読んですぐに引き込まれるファンタジーの世界で人との繋がりや旅の意味などを考えさせられるとても心に残る1冊でした。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.336
(5pt)

レヴューをみて購入しました。

読む手が止まりません。凄い起承転結があるわけでもないのに(いや、あるのでしょうが)次から次へとページを捲りたくなります。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.335
(5pt)

レヴューをみて購入しました。

読む手が止まりません。凄い起承転結があるわけでもないのに(いや、あるのでしょうが)次から次へとページを捲りたくなります。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.334
(5pt)

レヴューをみて購入しました。

読む手が止まりません。凄い起承転結があるわけでもないのに(いや、あるのでしょうが)次から次へとページを捲りたくなります。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.333
(5pt)

やっぱりな

筒井さんの作品を初めて読んだのは当時小説新潮だったかオール読物だったかに掲載された「アフリカの爆弾」だった。マンガ好きの成績もパッとしない中学生だった俺はそれ以来小説を読む、という行為にのめり込んでゆく。こんなにくだけた物も小説なのだと。近所に個人経営の書店があり本に理解のあった母は無条件でツケで買わせてくれた。筒井ファンになった俺は彼が一時期絶筆宣言をするまですべての刊行を読んだ。「日本以外全部沈没」が先で小松さんの本家は後で知った。「旅のラゴス」は筒井さんの作品の中ではシリアスなファンタジー(変な表現かな)で大好きな物語なんだけど、筒井ファンだったからこそ、この作品の評価がうまくできなかった。ただ大好きだとしか言えなかったのだ。なぜなら筒井康隆の小説には強いメッセージ性はないとおもうからだ。娯楽作品でそんな重いものはいらないし、読後なにか感じるものがあればあったで、それでいいと思う。筒井さん自身もそんなスタンスのはずだし。結婚して子供が生まれその子が中学生の時に読書感想文の宿題で「旅のラゴス」を勧めたが彼は選ばなかった。そしてそれからさらに10年、この物語がたくさんの人に読まれているそうな。やっぱりね。やっぱり多くの人が高評価するんだよね。頭の中で映像化されたラゴスが人生を生きている。息子よあの時お前は損をしたんだぞ。筒井さん、たくさんの作品をありがとう、そしてこれからも書いて下さい。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.332
(5pt)

やっぱりな

筒井さんの作品を初めて読んだのは当時小説新潮だったかオール読物だったかに掲載された「アフリカの爆弾」だった。マンガ好きの成績もパッとしない中学生だった俺はそれ以来小説を読む、という行為にのめり込んでゆく。こんなにくだけた物も小説なのだと。近所に個人経営の書店があり本に理解のあった母は無条件でツケで買わせてくれた。筒井ファンになった俺は彼が一時期絶筆宣言をするまですべての刊行を読んだ。「日本以外全部沈没」が先で小松さんの本家は後で知った。「旅のラゴス」は筒井さんの作品の中ではシリアスなファンタジー(変な表現かな)で大好きな物語なんだけど、筒井ファンだったからこそ、この作品の評価がうまくできなかった。ただ大好きだとしか言えなかったのだ。なぜなら筒井康隆の小説には強いメッセージ性はないとおもうからだ。娯楽作品でそんな重いものはいらないし、読後なにか感じるものがあればあったで、それでいいと思う。筒井さん自身もそんなスタンスのはずだし。結婚して子供が生まれその子が中学生の時に読書感想文の宿題で「旅のラゴス」を勧めたが彼は選ばなかった。そしてそれからさらに10年、この物語がたくさんの人に読まれているそうな。やっぱりね。やっぱり多くの人が高評価するんだよね。頭の中で映像化されたラゴスが人生を生きている。息子よあの時お前は損をしたんだぞ。筒井さん、たくさんの作品をありがとう、そしてこれからも書いて下さい。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.331
(5pt)

やっぱりな

筒井さんの作品を初めて読んだのは当時小説新潮だったかオール読物だったかに掲載された「アフリカの爆弾」だった。マンガ好きの成績もパッとしない中学生だった俺はそれ以来小説を読む、という行為にのめり込んでゆく。こんなにくだけた物も小説なのだと。近所に個人経営の書店があり本に理解のあった母は無条件でツケで買わせてくれた。筒井ファンになった俺は彼が一時期絶筆宣言をするまですべての刊行を読んだ。「日本以外全部沈没」が先で小松さんの本家は後で知った。「旅のラゴス」は筒井さんの作品の中ではシリアスなファンタジー(変な表現かな)で大好きな物語なんだけど、筒井ファンだったからこそ、この作品の評価がうまくできなかった。ただ大好きだとしか言えなかったのだ。なぜなら筒井康隆の小説には強いメッセージ性はないとおもうからだ。娯楽作品でそんな重いものはいらないし、読後なにか感じるものがあればあったで、それでいいと思う。筒井さん自身もそんなスタンスのはずだし。結婚して子供が生まれその子が中学生の時に読書感想文の宿題で「旅のラゴス」を勧めたが彼は選ばなかった。そしてそれからさらに10年、この物語がたくさんの人に読まれているそうな。やっぱりね。やっぱり多くの人が高評価するんだよね。頭の中で映像化されたラゴスが人生を生きている。息子よあの時お前は損をしたんだぞ。筒井さん、たくさんの作品をありがとう、そしてこれからも書いて下さい。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.330
(4pt)

イヤな予感がします・・・。

徳間文庫からこの新潮文庫版に移行してからズイブンな時間経ての新聞、雑誌といったメディアへの露出、書店での扱いといい・・・。確かに僕自身、何度も何度も読み返し、その度にラスト近くで号泣してしまう程、ホレこんだ1冊ではあるのですが・・・。隠れたベストセラーのたどる道、安易な企画、単にスケジュールと予算のカネアイだけで選出された制作陣にによる映像化。よっぽどフンドシしめてかからないと「男たちのかいた絵」やら「パプリカ」とかの二の舞になってしまいそうでイヤだ!
ちなみ過去の過去の筒井作品の映画化で成功してるといえるのは、中村幻児監督の「ウィークエンド・シャッフル」1本きりだと僕は思ってます。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.329
(4pt)

イヤな予感がします・・・。

徳間文庫からこの新潮文庫版に移行してからズイブンな時間経ての新聞、雑誌といったメディアへの露出、書店での扱いといい・・・。確かに僕自身、何度も何度も読み返し、その度にラスト近くで号泣してしまう程、ホレこんだ1冊ではあるのですが・・・。隠れたベストセラーのたどる道、安易な企画、単にスケジュールと予算のカネアイだけで選出された制作陣にによる映像化。よっぽどフンドシしめてかからないと「男たちのかいた絵」やら「パプリカ」とかの二の舞になってしまいそうでイヤだ!
ちなみ過去の過去の筒井作品の映画化で成功してるといえるのは、中村幻児監督の「ウィークエンド・シャッフル」1本きりだと僕は思ってます。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.328
(4pt)

イヤな予感がします・・・。

徳間文庫からこの新潮文庫版に移行してからズイブンな時間経ての新聞、雑誌といったメディアへの露出、書店での扱いといい・・・。確かに僕自身、何度も何度も読み返し、その度にラスト近くで号泣してしまう程、ホレこんだ1冊ではあるのですが・・・。隠れたベストセラーのたどる道、安易な企画、単にスケジュールと予算のカネアイだけで選出された制作陣にによる映像化。よっぽどフンドシしめてかからないと「男たちのかいた絵」やら「パプリカ」とかの二の舞になってしまいそうでイヤだ!
ちなみ過去の過去の筒井作品の映画化で成功してるといえるのは、中村幻児監督の「ウィークエンド・シャッフル」1本きりだと僕は思ってます。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X
No.327
(4pt)

氷の女王には出会えたのか

執筆者としてマルチな才能を発揮する筒井康隆氏によって86年に出版されたSF小説です。
主人公は世界を旅するラゴスという青年です。
(ネタバレを含みますので未読の方は注意して下さい)

冒頭はモンゴルを思わせる牧畜民族を道連れに放浪しているシーンから始まります。
世界観についての事前説明などはなく、物語が進むにつれて少しずつ明かされていきます。
この世界は他惑星から宇宙船で移住してきた者たちが切り開いたもので、旧世界のテクノロジーは失われましたが、代わりに超能力を身につけて、プリミティブな文化から少しずつ再出発した、と設定されていました。
中世のように所々で盗賊が跋扈しながらも、国にまとまりができて、電気や機械は発明される前夜のような時代です。
主人公のロゴスは北方の都市国家出身のインテリの青年で、旧世界の知識が保管されている図書館へ向けて知を探す旅を続けています。
その合間に出会った様々な人々との交流、珍しい文化や生き物の見聞などが一話ごとのエピソードとしてまとめられ、合間には科学文明がもたらす影響が思考実験のような形で示され、最終の12話では70歳間近となったロゴスが最期の旅に臨むシーンまでが描かれていました。

旅の目的は物語の中で少しずつ変化して行きますが、本質的には「旅そのものが目的である」ことが暗示されます。
ラストシーンは旅の最後まで描かれていないので、独特の余韻を残しました。
あまり情感を交えることなくサラッとすすむ物語ですが、所々の象徴的なエピソードが心に残り、読後感も良いものでした。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.326
(5pt)

著者の人生観

旅人ラゴスが人生をかけて旅を行う様子を著述した小説である。
この小説から著者である筒井氏の人生観を垣間見た。
ラゴスは旅の中で、時に鉱山で奴隷として働き、時に読書に耽り学問の習得に努め、時に教鞭をとり学問の繁栄に努めるなど旅の各場面において様々な役割を担う。旅の途中、様々な人々との交流の中でなんども旅の中断を示唆されるが、どんな場面においても自分の目的意識(=旅を続ける)をはっきりとさせ、一時的な感情に流されず、滞在した地を離れて街から街へと渡ってゆく。それは、ある種の冷酷さも感じられる。物語の終盤、故郷に戻り旅の終わりを悟るが、ラゴスにとって故郷凱旋はやはり旅の通過点に過ぎなかった。ついに、小説のラストシーンにおいても旅の終わりを迎えることはなく、人生の終焉まで旅を続けていくというところで物語の幕が閉じられる。
この小説からは、人生の途中にゴールなどなく、人生自体が旅であって、ゴールとは死を迎えることであるといった著者の考えかたが垣間見えた。
読後さわやかな感じはなかったが、これから続いてゆく長い人生を想起させる小説だった。
旅のラゴス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (新潮文庫)より
4101171319
No.325
(4pt)

氷の女王には出会えたのか

執筆者としてマルチな才能を発揮する筒井康隆氏によって86年に出版されたSF小説です。
主人公は世界を旅するラゴスという青年です。
(ネタバレを含みますので未読の方は注意して下さい)

冒頭はモンゴルを思わせる牧畜民族を道連れに放浪しているシーンから始まります。
世界観についての事前説明などはなく、物語が進むにつれて少しずつ明かされていきます。
この世界は他惑星から宇宙船で移住してきた者たちが切り開いたもので、旧世界のテクノロジーは失われましたが、代わりに超能力を身につけて、プリミティブな文化から少しずつ再出発した、と設定されていました。
中世のように所々で盗賊が跋扈しながらも、国にまとまりができて、電気や機械は発明される前夜のような時代です。
主人公のロゴスは北方の都市国家出身のインテリの青年で、旧世界の知識が保管されている図書館へ向けて知を探す旅を続けています。
その合間に出会った様々な人々との交流、珍しい文化や生き物の見聞などが一話ごとのエピソードとしてまとめられ、合間には科学文明がもたらす影響が思考実験のような形で示され、最終の12話では70歳間近となったロゴスが最期の旅に臨むシーンまでが描かれていました。

旅の目的は物語の中で少しずつ変化して行きますが、本質的には「旅そのものが目的である」ことが暗示されます。
ラストシーンは旅の最後まで描かれていないので、独特の余韻を残しました。
あまり情感を交えることなくサラッとすすむ物語ですが、所々の象徴的なエピソードが心に残り、読後感も良いものでした。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.324
(5pt)

著者の人生観

旅人ラゴスが人生をかけて旅を行う様子を著述した小説である。
この小説から著者である筒井氏の人生観を垣間見た。
ラゴスは旅の中で、時に鉱山で奴隷として働き、時に読書に耽り学問の習得に努め、時に教鞭をとり学問の繁栄に努めるなど旅の各場面において様々な役割を担う。旅の途中、様々な人々との交流の中でなんども旅の中断を示唆されるが、どんな場面においても自分の目的意識(=旅を続ける)をはっきりとさせ、一時的な感情に流されず、滞在した地を離れて街から街へと渡ってゆく。それは、ある種の冷酷さも感じられる。物語の終盤、故郷に戻り旅の終わりを悟るが、ラゴスにとって故郷凱旋はやはり旅の通過点に過ぎなかった。ついに、小説のラストシーンにおいても旅の終わりを迎えることはなく、人生の終焉まで旅を続けていくというところで物語の幕が閉じられる。
この小説からは、人生の途中にゴールなどなく、人生自体が旅であって、ゴールとは死を迎えることであるといった著者の考えかたが垣間見えた。
読後さわやかな感じはなかったが、これから続いてゆく長い人生を想起させる小説だった。
旅のラゴス (徳間文庫) Amazon書評・レビュー: 旅のラゴス (徳間文庫)より
4195788137
No.323
(4pt)

氷の女王には出会えたのか

執筆者としてマルチな才能を発揮する筒井康隆氏によって86年に出版されたSF小説です。
主人公は世界を旅するラゴスという青年です。
(ネタバレを含みますので未読の方は注意して下さい)

冒頭はモンゴルを思わせる牧畜民族を道連れに放浪しているシーンから始まります。
世界観についての事前説明などはなく、物語が進むにつれて少しずつ明かされていきます。
この世界は他惑星から宇宙船で移住してきた者たちが切り開いたもので、旧世界のテクノロジーは失われましたが、代わりに超能力を身につけて、プリミティブな文化から少しずつ再出発した、と設定されていました。
中世のように所々で盗賊が跋扈しながらも、国にまとまりができて、電気や機械は発明される前夜のような時代です。
主人公のロゴスは北方の都市国家出身のインテリの青年で、旧世界の知識が保管されている図書館へ向けて知を探す旅を続けています。
その合間に出会った様々な人々との交流、珍しい文化や生き物の見聞などが一話ごとのエピソードとしてまとめられ、合間には科学文明がもたらす影響が思考実験のような形で示され、最終の12話では70歳間近となったロゴスが最期の旅に臨むシーンまでが描かれていました。

旅の目的は物語の中で少しずつ変化して行きますが、本質的には「旅そのものが目的である」ことが暗示されます。
ラストシーンは旅の最後まで描かれていないので、独特の余韻を残しました。
あまり情感を交えることなくサラッとすすむ物語ですが、所々の象徴的なエピソードが心に残り、読後感も良いものでした。
旅のラゴス Amazon書評・レビュー: 旅のラゴスより
419123319X