(短編集)

パラダイス・ロスト

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評判

パラダイス・ロストの評価:

4.36/5点 レビュー 56件。 B ランク

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平均点4.36pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全96件 61〜80 4/5ページ
No.36
(5pt)

超能力者?!

とても人とは思えないけど、文句なしにおもしろいです。楽しめて考えて・・・ひっかっかたりしないぞと思いつつ・・・まず読んでから!できればシリーズ読むともっといい。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.35
(5pt)

超能力者?!

とても人とは思えないけど、文句なしにおもしろいです。楽しめて考えて・・・ひっかっかたりしないぞと思いつつ・・・まず読んでから!できればシリーズ読むともっといい。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.34
(4pt)

スパイに示されるもう一つの道

大戦中、日本帝国軍内に秘密裏に存在したスパイ養成機関通称D機関。
そこに所属するスパイ達を軸として、あるいは狂言回しに据えて語られる連作集第三弾。
今巻のテーマは「選択」と「岐路」と「決断」。
時間が進み第二次世界大戦の狼煙火が大きくなったせいか、今巻登場するスパイ達には、既刊とは一味違う印象を抱いた。
顕著なのは「追跡」と「暗号名ケルベロス」。
基本的に自らの頭脳のみを恃みとする自負心の塊であるD機関スパイの価値観はブレず、「誤算」のようにその先見の明で祖国の敗戦を見通しながらも任務に従事し続けるのだが、「追跡」と「ケルベロス」のラストでは、スパイのもう一つの人生が示唆されている。いわばスパイを降りたスパイの人生……スパイの余生だ。
あるものは己の負けと衰えを自覚し、あるものは己が引き受けた責任を果たす為、スパイとしての人生に見切りをつけるのだが、彼等が新しい人生に示す決意表明が潔く爽やか。
特に「ケルベロス」は結末だけ見ればバッドエンドなのに登場人物が覚悟を貫き通す読後感が清々しく、ハッピーエンドに見えてくるのが不思議。
「標的の目に世界がどう見えているのか、常に意識するのは当然」
これは作中の内海の言葉だが、ならば表題作のラストにおける奇妙な爽快感は、読者が内海と視点を共有しあたかも彼の目を通しカモメ舞う船上の青空を見ているからか。
そして事実、これから坂道を転がり落ちるかのように戦争の泥沼に沈んでいく日本軍の歴史を知る者にとっては、リタイアしたものこそ正しかったのではないか、幸せな余生を選び取ったのではないかという感慨も滲む。
内海が言う責任とはノブレス・オブリージュの亜種、貴きものが負いし義務改め優れたものが負いし義務。謎を解く行為に取り憑かれた人間の業深さ、義務を蔑ろにし戦果のみを求めた人間の滑稽さが招いた皮肉な結末が心に残った。
また、概ね高評価の中で低評価をつけている人の理由も理解はできる。
「人である前にスパイであれ」なD機関に非人間的完璧さを求めて読んだら、今巻では「スパイである前に人である」また「スパイから人に戻った」諜報員の在り方や人間味がフィーチャされ、物足りなさを感じたという所か。
しかし徹底した個人能力主義であるD機関において、結城中佐は各自の選択を否定せず、個々の判断を尊重するに違いない。それが原因で有能な人材を失う事になっても、だ。
スパイの賞味期限は自らの能力の限界を悟った時、守るべきものを託されてその責任を引き継いだ時。
最新刊では戦況とスパイの変化を感じ取ったが、結城中佐の一切ブレない圧倒的な存在感は健在。
「追跡」では英国のスパイが結城中佐の生い立ちに迫るのだが、その素顔は暴けなくても、老人の口から語られる結城中佐の輪郭がより濃くなるような終盤のエピソードが心憎い。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.33
(4pt)

スパイに示されるもう一つの道

大戦中、日本帝国軍内に秘密裏に存在したスパイ養成機関通称D機関。
そこに所属するスパイ達を軸として、あるいは狂言回しに据えて語られる連作集第三弾。
今巻のテーマは「選択」と「岐路」と「決断」。
時間が進み第二次世界大戦の狼煙火が大きくなったせいか、今巻登場するスパイ達には、既刊とは一味違う印象を抱いた。
顕著なのは「追跡」と「暗号名ケルベロス」。
基本的に自らの頭脳のみを恃みとする自負心の塊であるD機関スパイの価値観はブレず、「誤算」のようにその先見の明で祖国の敗戦を見通しながらも任務に従事し続けるのだが、「追跡」と「ケルベロス」のラストでは、スパイのもう一つの人生が示唆されている。いわばスパイを降りたスパイの人生……スパイの余生だ。
あるものは己の負けと衰えを自覚し、あるものは己が引き受けた責任を果たす為、スパイとしての人生に見切りをつけるのだが、彼等が新しい人生に示す決意表明が潔く爽やか。
特に「ケルベロス」は結末だけ見ればバッドエンドなのに登場人物が覚悟を貫き通す読後感が清々しく、ハッピーエンドに見えてくるのが不思議。
「標的の目に世界がどう見えているのか、常に意識するのは当然」
これは作中の内海の言葉だが、ならば表題作のラストにおける奇妙な爽快感は、読者が内海と視点を共有しあたかも彼の目を通しカモメ舞う船上の青空を見ているからか。
そして事実、これから坂道を転がり落ちるかのように戦争の泥沼に沈んでいく日本軍の歴史を知る者にとっては、リタイアしたものこそ正しかったのではないか、幸せな余生を選び取ったのではないかという感慨も滲む。
内海が言う責任とはノブレス・オブリージュの亜種、貴きものが負いし義務改め優れたものが負いし義務。謎を解く行為に取り憑かれた人間の業深さ、義務を蔑ろにし戦果のみを求めた人間の滑稽さが招いた皮肉な結末が心に残った。
また、概ね高評価の中で低評価をつけている人の理由も理解はできる。
「人である前にスパイであれ」なD機関に非人間的完璧さを求めて読んだら、今巻では「スパイである前に人である」また「スパイから人に戻った」諜報員の在り方や人間味がフィーチャされ、物足りなさを感じたという所か。
しかし徹底した個人能力主義であるD機関において、結城中佐は各自の選択を否定せず、個々の判断を尊重するに違いない。それが原因で有能な人材を失う事になっても、だ。
スパイの賞味期限は自らの能力の限界を悟った時、守るべきものを託されてその責任を引き継いだ時。
最新刊では戦況とスパイの変化を感じ取ったが、結城中佐の一切ブレない圧倒的な存在感は健在。
「追跡」では英国のスパイが結城中佐の生い立ちに迫るのだが、その素顔は暴けなくても、老人の口から語られる結城中佐の輪郭がより濃くなるような終盤のエピソードが心憎い。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.32
(5pt)

面白い!

文庫になったので即買った。相変わらず面白い。とりわけ「追跡」。結城中佐の生い立ちがこれで明らかにされるのかと期待したが、まだ謎のままなので、どこかの続編で書かれるのだろう。今から楽しみである。
「暗号名ケルベロス」の前篇の終わりではD機関の内海が殺したに違いないと思ったが、全く違っていた。お薦め。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.31
(5pt)

面白い!

文庫になったので即買った。相変わらず面白い。とりわけ「追跡」。結城中佐の生い立ちがこれで明らかにされるのかと期待したが、まだ謎のままなので、どこかの続編で書かれるのだろう。今から楽しみである。
「暗号名ケルベロス」の前篇の終わりではD機関の内海が殺したに違いないと思ったが、全く違っていた。お薦め。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.30
(4pt)

噛めば噛むほど…

第二次世界大戦について書かれた小説には、往々にして旧日本軍を美化するか、さもなくばステロタイプの悪玉論に終始するような作品が多く、なかなか手を出しづらい。しかし、結城中佐とD機関を主人公にしたこのシリーズは、純粋にスリリングな頭脳ゲームを楽しめる、良質なエンターテイメントである。この微妙な時代を描く場合、筆力の乏しい作者は政治的善悪論に逃げ込む傾向があるが、柳広司の作品にはそれがない。これは、著者が並々ならぬ筆力を持っていることの証明だろう。

本作は、シリーズ第三弾で中編小説という新しい試みもなされている。これも悪くはなかったが、私が最も楽しく読めたのは「追跡」と「失楽園」である。「追跡」は結城中佐の過去という、読者もぜひ知りたい話題を英国人新聞記者の目線を借りて取り上げている。しかし、結局は真相は闇の中で、そう簡単に正体を現わしてはくれない。話が二転三転し、いい意味で作者に振り回された一篇だった。

「失楽園」では、他の短篇とは異なり主人公であるスパイが表に出てこない。だから、超人的なスパイの活躍は見当たらないのだが、その分諜報活動の奥の深さ、おもしろさが際立っている。地味だが噛めば噛むほど味の出る作品だと言っていい。中編の「暗号名ケルベロス」ではなく、あえてその「失楽園」を表題作に選ぶ柳広司は、日本のミステリー作家として非常に希有な、一筋縄ではいかない作家だと思わずにいられない。

☆をあえて4つにしたのは、中篇の「暗号名ケルベロス」が他の作品と比べてやや大味な印象が強かったからである。とはいえ、中篇はこのシリーズでは初めての試みであるし、ややもするとマンネリ化しやすいシリーズものの鮮度を保つためにも、今後もいろいろな試みを続けて欲しい。本シリーズのファンとして、新作の発売を心待ちにしている。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.29
(4pt)

噛めば噛むほど…

第二次世界大戦について書かれた小説には、往々にして旧日本軍を美化するか、さもなくばステロタイプの悪玉論に終始するような作品が多く、なかなか手を出しづらい。しかし、結城中佐とD機関を主人公にしたこのシリーズは、純粋にスリリングな頭脳ゲームを楽しめる、良質なエンターテイメントである。この微妙な時代を描く場合、筆力の乏しい作者は政治的善悪論に逃げ込む傾向があるが、柳広司の作品にはそれがない。これは、著者が並々ならぬ筆力を持っていることの証明だろう。

本作は、シリーズ第三弾で中編小説という新しい試みもなされている。これも悪くはなかったが、私が最も楽しく読めたのは「追跡」と「失楽園」である。「追跡」は結城中佐の過去という、読者もぜひ知りたい話題を英国人新聞記者の目線を借りて取り上げている。しかし、結局は真相は闇の中で、そう簡単に正体を現わしてはくれない。話が二転三転し、いい意味で作者に振り回された一篇だった。

「失楽園」では、他の短篇とは異なり主人公であるスパイが表に出てこない。だから、超人的なスパイの活躍は見当たらないのだが、その分諜報活動の奥の深さ、おもしろさが際立っている。地味だが噛めば噛むほど味の出る作品だと言っていい。中編の「暗号名ケルベロス」ではなく、あえてその「失楽園」を表題作に選ぶ柳広司は、日本のミステリー作家として非常に希有な、一筋縄ではいかない作家だと思わずにいられない。

☆をあえて4つにしたのは、中篇の「暗号名ケルベロス」が他の作品と比べてやや大味な印象が強かったからである。とはいえ、中篇はこのシリーズでは初めての試みであるし、ややもするとマンネリ化しやすいシリーズものの鮮度を保つためにも、今後もいろいろな試みを続けて欲しい。本シリーズのファンとして、新作の発売を心待ちにしている。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.28
(5pt)

前作とは趣向の違うD機関

ジョーカー・ゲームからこのシリーズが大好きです。
「スパイ活動は戦争が始まれば成り立たない」という前提がありながら
前作の最終章で本格的な開戦を告げていたので、続編と聞いた時は「彼らはいったいどうやって活動するのか」と
思っていましたがどうやら時はまた太平洋戦争前に遡るようです。
今回も各話とも、ラストにどんな種明かしがあるのだろうと始めから終わりまでページを捲る速度をいっさい落とせない。

おなじみ主役は結城中佐率いるスパイ組織D機関の人間たちですが
前作までの「D機関の人間のイメージ」と比べれば今作は少々差違があるかもしれません。
他の方も仰るとおり、なんというか、あの完全無欠っぷりは少々失われつつあるかも。
能力とかそういうものでなく、人間的な意味で。

しかし却ってそれは新しい魅力にも感じられました。
中編の「暗号名ケルベロス」の主人公が最後にとった行動は個人的にとても好感がもてました。
どんなに完璧でも、今まで機関で習ったこととはまったく相容れない行動をしてしまうあたり
彼らは機械ではなく、やはり人間であるのだと感じました。
情や愛があるなどそういう良いものではなく、ただ単純にそれは人がもつ欠点であり美点であると
解釈しました。
ネタバレになるので省筆しますが、ある女性から託されたたったひとつの言葉で
彼自身まったく予想だにしていなかったであろう人生に方向転換するシーンは見事。その後の潔さには惚れ惚れしました。
珍しくとても後味の良い終わり方。これはこれで最高。
もう続編は出ないのかもしれませんが、次回があればまた新しいD機関の生き様を読みたいです。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.27
(5pt)

前作とは趣向の違うD機関

ジョーカー・ゲームからこのシリーズが大好きです。
「スパイ活動は戦争が始まれば成り立たない」という前提がありながら
前作の最終章で本格的な開戦を告げていたので、続編と聞いた時は「彼らはいったいどうやって活動するのか」と
思っていましたがどうやら時はまた太平洋戦争前に遡るようです。
今回も各話とも、ラストにどんな種明かしがあるのだろうと始めから終わりまでページを捲る速度をいっさい落とせない。

おなじみ主役は結城中佐率いるスパイ組織D機関の人間たちですが
前作までの「D機関の人間のイメージ」と比べれば今作は少々差違があるかもしれません。
他の方も仰るとおり、なんというか、あの完全無欠っぷりは少々失われつつあるかも。
能力とかそういうものでなく、人間的な意味で。

しかし却ってそれは新しい魅力にも感じられました。
中編の「暗号名ケルベロス」の主人公が最後にとった行動は個人的にとても好感がもてました。
どんなに完璧でも、今まで機関で習ったこととはまったく相容れない行動をしてしまうあたり
彼らは機械ではなく、やはり人間であるのだと感じました。
情や愛があるなどそういう良いものではなく、ただ単純にそれは人がもつ欠点であり美点であると
解釈しました。
ネタバレになるので省筆しますが、ある女性から託されたたったひとつの言葉で
彼自身まったく予想だにしていなかったであろう人生に方向転換するシーンは見事。その後の潔さには惚れ惚れしました。
珍しくとても後味の良い終わり方。これはこれで最高。
もう続編は出ないのかもしれませんが、次回があればまた新しいD機関の生き様を読みたいです。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.26
(4pt)

期待通り

文庫化が待ちきれず買ってしまいました。
ストーリーは相変わらずご都合主義感があるが、裏を返せば安心して読めるということか。
なんだかんだこのシリーズの新作が出たらまたすぐに買ってしまうのだろう。


パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.25
(4pt)

期待通り

文庫化が待ちきれず買ってしまいました。
ストーリーは相変わらずご都合主義感があるが、裏を返せば安心して読めるということか。
なんだかんだこのシリーズの新作が出たらまたすぐに買ってしまうのだろう。


パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.24
(4pt)

ポアロ最後の事件を彷彿とさせる、クールなスパイ小説。

1940年。
 すでにドイツに占領されていたパリに、そしてシンガポールに、密かに
うごめく日本の特務機関のエージェント。
 潜在意識に、気づかれないように刷り込みを行い、自分の思うままに
ひとを操る。

 敵の意図をすばやく察知し、未然に無力化する頭脳を持った男は、
その時々で名を変え、存在感のない自然な立ち居振る舞いで背景に
溶け込むのだ。
 そんな特務機関の長、結城中佐とはいかなる人物か?
 在日タイムズ記者が、必死に探る。

 そして日本参戦前夜、アメリカからの太平洋航路の船上で、暗号解読機
エニグマをめぐる事件が発生する。
 007の対応力、ホームズの観察力を兼ね備えた男の活躍が見もの。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.23
(4pt)

ポアロ最後の事件を彷彿とさせる、クールなスパイ小説。

1940年。
 すでにドイツに占領されていたパリに、そしてシンガポールに、密かに
うごめく日本の特務機関のエージェント。
 潜在意識に、気づかれないように刷り込みを行い、自分の思うままに
ひとを操る。

 敵の意図をすばやく察知し、未然に無力化する頭脳を持った男は、
その時々で名を変え、存在感のない自然な立ち居振る舞いで背景に
溶け込むのだ。
 そんな特務機関の長、結城中佐とはいかなる人物か?
 在日タイムズ記者が、必死に探る。

 そして日本参戦前夜、アメリカからの太平洋航路の船上で、暗号解読機
エニグマをめぐる事件が発生する。
 007の対応力、ホームズの観察力を兼ね備えた男の活躍が見もの。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.22
(4pt)

結城中佐の過去

シリーズ三作目で、今回も様々な状況下でのスパイ活動が描かれます。

 中で一番面白く読んだのは「追跡」でした。あの結城中佐の少年時代が明らかに?ということで、もしかしたらシリーズのターニングポイントになるのではないかと、わくわくしました。
 証言者の口から語られた少年の姿は、まさに神童そのもの。ちょっと天才すぎる感じもしますが、でもあの結城中佐ならそうかもしれない、と納得しながら読みました。

 ということで「追跡」はかなり楽しめたのですが、そうなると欲が出てきます。ファンとしては、渋い結城中佐にもっと登場してほしい気がします。続編に期待しています。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.21
(4pt)

結城中佐の過去

シリーズ三作目で、今回も様々な状況下でのスパイ活動が描かれます。

 中で一番面白く読んだのは「追跡」でした。あの結城中佐の少年時代が明らかに?ということで、もしかしたらシリーズのターニングポイントになるのではないかと、わくわくしました。
 証言者の口から語られた少年の姿は、まさに神童そのもの。ちょっと天才すぎる感じもしますが、でもあの結城中佐ならそうかもしれない、と納得しながら読みました。

 ということで「追跡」はかなり楽しめたのですが、そうなると欲が出てきます。ファンとしては、渋い結城中佐にもっと登場してほしい気がします。続編に期待しています。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.20
(5pt)

非常に続篇の難しい第3弾だったのだが、毛色の変わった作品を織り交ぜて、相変わらずレベ

前作の「ダブル・ジョーカー」の最終話で、筆者は、時代をついに太平洋戦争開戦時まで進めてしまったというだけでなく、失敗を知らない集団のはずのD機関が取り返しのつかない失敗をしてしまうという、非常に続篇の難しい物語を書いてしまっていた。日本がやがて敗戦に向かうこととなる太平洋戦争を舞台に、しかも、一旦、失敗を知らない集団というレッテルが剥がれてしまったD機関の超人的な活躍を今更描かれても、読者はしらけてしまうだけであり、筆者がどのようにこの難題を解決しているのか、興味津々でこの第3弾を読ませてもらったのだが、筆者は、全4話とも、時代を再び太平洋戦争開戦前に戻してきた。やはり、ファンの要望に応えて無理矢理?続篇を書くためには、こうするしかなかったのだろう。 

さて、そんな経緯の中で書かれた本書では、前半の「誤算」と「失楽園」は、従来路線をそのまま踏襲した作品となっているのだが(もちろん、ひねりが効いていて、レベルは高い)、後半の「追跡」と「暗号名ケルベロス」は、マンネリ化を避けるためか、ネタ切れ模様なのかはわからないが、かなり毛色の変わった作品となっている。 

「追跡」は、敵国スパイが結城中佐の生い立ち・素性を探るという物語だ。率直に言って、国対国の争いの中で、一個人の生い立ち・素性を明らかにすることに意味があるとは思えないのだが、そうした理屈はさておいて、物語自体は抜群に面白い。特異なキャラクターの持ち主である結城中佐の生い立ちが語られているとしたら、読者としても非常に関心をそそられるところであり、まずは、筆者のひねりの効いた仕掛けを存分に味わっていただきたいと思う。

「暗号名ケルベロス」は、前後篇に分かれたシリーズ初の中篇という構成の目新しさだけでなく、D機関が探偵役となったミステリ小説仕立ての物語になっているのが特徴だ。ミステリ小説仕立ての作品としては、第1弾「ジョーカー・ゲーム」に収録されていた「XX(ダブル・クロス)」が思い起こされるのだが、ミステリとしての完成度の高さという点では、この「暗号名ケルベロス」の比ではない。冒頭で描かれている惨劇を常に意識させつつ、後篇の最後の最後まで読者を引っ張っていく筆者の技も、実に上手い。エンディングでは、感情に左右されない精密機械から1人の人間に戻ったD機関の姿も描かれている。この含みのあるエンディングを読み取る限り、本書をもって、このシリーズもいよいよ本当に完結ということになるのだろうか。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.19
(5pt)

非常に続篇の難しい第3弾だったのだが、毛色の変わった作品を織り交ぜて、相変わらずレベ

前作の「ダブル・ジョーカー」の最終話で、筆者は、時代をついに太平洋戦争開戦時まで進めてしまったというだけでなく、失敗を知らない集団のはずのD機関が取り返しのつかない失敗をしてしまうという、非常に続篇の難しい物語を書いてしまっていた。日本がやがて敗戦に向かうこととなる太平洋戦争を舞台に、しかも、一旦、失敗を知らない集団というレッテルが剥がれてしまったD機関の超人的な活躍を今更描かれても、読者はしらけてしまうだけであり、筆者がどのようにこの難題を解決しているのか、興味津々でこの第3弾を読ませてもらったのだが、筆者は、全4話とも、時代を再び太平洋戦争開戦前に戻してきた。やはり、ファンの要望に応えて無理矢理?続篇を書くためには、こうするしかなかったのだろう。 

さて、そんな経緯の中で書かれた本書では、前半の「誤算」と「失楽園」は、従来路線をそのまま踏襲した作品となっているのだが(もちろん、ひねりが効いていて、レベルは高い)、後半の「追跡」と「暗号名ケルベロス」は、マンネリ化を避けるためか、ネタ切れ模様なのかはわからないが、かなり毛色の変わった作品となっている。 

「追跡」は、敵国スパイが結城中佐の生い立ち・素性を探るという物語だ。率直に言って、国対国の争いの中で、一個人の生い立ち・素性を明らかにすることに意味があるとは思えないのだが、そうした理屈はさておいて、物語自体は抜群に面白い。特異なキャラクターの持ち主である結城中佐の生い立ちが語られているとしたら、読者としても非常に関心をそそられるところであり、まずは、筆者のひねりの効いた仕掛けを存分に味わっていただきたいと思う。

「暗号名ケルベロス」は、前後篇に分かれたシリーズ初の中篇という構成の目新しさだけでなく、D機関が探偵役となったミステリ小説仕立ての物語になっているのが特徴だ。ミステリ小説仕立ての作品としては、第1弾「ジョーカー・ゲーム」に収録されていた「XX(ダブル・クロス)」が思い起こされるのだが、ミステリとしての完成度の高さという点では、この「暗号名ケルベロス」の比ではない。冒頭で描かれている惨劇を常に意識させつつ、後篇の最後の最後まで読者を引っ張っていく筆者の技も、実に上手い。エンディングでは、感情に左右されない精密機械から1人の人間に戻ったD機関の姿も描かれている。この含みのあるエンディングを読み取る限り、本書をもって、このシリーズもいよいよ本当に完結ということになるのだろうか。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387
No.18
(4pt)

ジョーカーゲーム・シリーズの殺人ミステリー編

結城中佐率いるD機関と第二次世界大戦というフォーマットで、魅力的なトリック・ストーリーを展開する人気シリーズ。
ま、このシリーズだけにある程度の面白さは間違いないです。

 ただ、やはり新鮮な驚きを感じることは少ない。
D機関メンバーの謎めいた完璧さが薄れ、人間臭さが出てきた。
それはそれで魅力を感じるが、D機関の不気味さ・底しれなさは薄らいだ。

 前後編仕立ての「暗号名ケルベロス」は、殺人ミステリーをD機関フォーマットで試した感じ。
えっ鯨?なんだそれ?と思ったけど意味があったんですねー。
私は結構好きですよ。
パラダイス・ロスト (角川文庫) Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロスト (角川文庫)より
4041008263
No.17
(4pt)

ジョーカーゲーム・シリーズの殺人ミステリー編

結城中佐率いるD機関と第二次世界大戦というフォーマットで、魅力的なトリック・ストーリーを展開する人気シリーズ。
ま、このシリーズだけにある程度の面白さは間違いないです。

 ただ、やはり新鮮な驚きを感じることは少ない。
D機関メンバーの謎めいた完璧さが薄れ、人間臭さが出てきた。
それはそれで魅力を感じるが、D機関の不気味さ・底しれなさは薄らいだ。

 前後編仕立ての「暗号名ケルベロス」は、殺人ミステリーをD機関フォーマットで試した感じ。
えっ鯨?なんだそれ?と思ったけど意味があったんですねー。
私は結構好きですよ。
パラダイス・ロスト Amazon書評・レビュー: パラダイス・ロストより
4041101387