夜啼きの森

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評判

夜啼きの森の評価:

3.50/5点 レビュー 22件。 B ランク

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平均点3.50pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全32件 21〜32 2/2ページ
No.12
(3pt)

ゴースト?

プロローグとエピローグを除いた5つの章のうち、第一章のみが、ほかの4つと文体が異なる。二人の人間が書いている気がする。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.11
(5pt)

答え合わせのおもしろさあり

本作は長く世界記録であった短時間同一犯人による大量殺人事件を題材にした伝奇ホラー「小説」である。プラスの材料としては、惨劇の舞台となった農村が著者の得意分野である岡山弁が使える場所であったこと、著者の敬愛する松本清張もまたモデルとなった事件を、こちらはドキュメンタリーとして扱っていること、マイナスの材料はモデルの事件の形を尊重したため、いつものホラー小説世界とやはり多少の味わいの違いがあることだ。
しかし、事実を極力いじらず、記録に残らぬ部分に目に見えぬ恐怖をたっぷりと塗り込めて奇怪な全体像を再生してみせたやり方は「実話に材を取る小説」という形式である以上、バランス的に正解だ。
ただの悲しく怖い小説として読んでもちろんかまわないのだろうが、前述の松本清張の「闇に駆ける猟銃」、また物語の導入に本事件を埋め込んだ横溝正史の「八つ墓村」、事件そのものの詳細な記録として筑波昭の「津山三十人殺し」などへ伝奇から事実へと辿って読むのもおもしろいだろう。本書と実際の事件、その差異の中に著者の才能を再確認することができるだろう。
夜啼きの森 (角川ホラー文庫) Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森 (角川ホラー文庫)より
4043596049
No.10
(5pt)

新しい書き方の小説だ

この作品では、「三十三人殺傷事件」の犯人である辰男の姿が、辰男の周囲の人物の目から間接的に描かれている。そのせいで、辰男自身のことを読者が正確に理解することはないが、そもそも、人間関係というのはそういうものである。主体となる人物を読者が客観的に評価できるという点で、新しい小説だと思う。
 ちなみに、私は辰男に少しばかり惚れてしまった。女たちの視点から見た厳しい評価の後でも、辰男のか弱く、狂気的で、艶めかしい姿には誘惑される。これを美と呼ぶかどうかは人それぞれだろうが、美少年・美青年が好きな方はぜひ一読して欲しい。 
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.9
(5pt)

新しい書き方の小説だ

この作品では、「三十三人殺傷事件」の犯人である辰男の姿が、辰男の周囲の人物の目から間接的に描かれている。そのせいで、辰男自身のことを読者が正確に理解することはないが、そもそも、人間関係というのはそういうものである。主体となる人物を読者が客観的に評価できるという点で、新しい小説だと思う。
 ちなみに、私は辰男に少しばかり惚れてしまった。女たちの視点から見た厳しい評価の後でも、辰男のか弱く、狂気的で、艶めかしい姿には誘惑される。これを美と呼ぶかどうかは人それぞれだろうが、美少年・美青年が好きな方はぜひ一読して欲しい。
夜啼きの森 (角川ホラー文庫) Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森 (角川ホラー文庫)より
4043596049
No.8
(5pt)

鬼がきた

この事件の本は色々読んだことはあったが、この「夜啼きの森」では村人たちの5人のそれぞれの目線から辰男の人物像が見えてくる。そして村人たちはきょうてえことを辰男が近いうちにするだろうということもわかっていてその不安な心理も書かれていてとてもおもしろくてぞっとした。霊界の森という世界に、それぞれ住民たちの思いにスポットをあてていて今までの本になかった観点から読むことができてよかったと思う。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.7
(2pt)

もっと犯人の内面をえぐり出して欲しい

1938年に岡山県で実際に起こった津山33人殺傷事件を題材とした作品である。史実に即して書かれているため、ノンフィクションとフィクションの中間のような、中途半端な作品になっているが、私はもっと著者ならではの主観を入れるべきだったと思う。この事件の起きた村の状況は良く描写されているが、犯人の描写は常に第三者の視点からで、彼の心の中は読者が想像するしかない。そのため、彼をこの様な犯行に駆り立てたものが何なのかが掴みきれず、大した盛り上がりもなく読み終えてしまう。史実の検証よりも、著者の想像力に期待していた私は完全に裏切られてしまった訳である。よって☆は2つ。
夜啼きの森 (角川ホラー文庫) Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森 (角川ホラー文庫)より
4043596049
No.6
(5pt)

津山三十人殺し

軍国主義色濃い昭和初期、まだまだ土俗的な習慣の残る貧しい農村。
人々の楽しみといったらまぐわいと悪口をいうこと。ほとんどが縁続きの小さな村の中では噂はあっという間に広まり、窒息しそうな閉塞感が満ちている。
誰もがなにか起こらないかと思い、だれもがこの村に何かが起こることを期待している。
そこへ現れたのが辰男。頭はいいが怠け者。仕事をするでもなく家でぶらぶらしている。跡取りだからと祖母に甘やかされ、娯楽小説を読んで暮らしている。女と寝ることだけが自己存在の証しのよう。世間が悪い、運が悪いと周囲を恨み、その恨みが史上最大の殺人事件へと結実する。
辰男は21歳だったそうだが現在の少年犯罪に通じるものを感じた。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.5
(2pt)

ちょっと難解

テーマとして扱っている事件は、著者の故郷で起きたことである。その辺りを含めて読んだが、展開が淡々としていて、感情移入がし難かった。というのも、元の事件の主人物を中心にすればシンプルに読み易かったと思うけど、膨らみを出そうとしてか、その周りの視点が織り交ざっているのが余計だった。これは読み手の構え如何ですな。事件を読むか、それを抜きにして岩井作品を純粋に読むか。それと、いくつか岩井作品を読んだが、これまで以上に岡山弁がかなりキツくて読み辛かったです。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.4
(2pt)

実際の事件にインスパイアされた、著者お得意の岡山物語。

老婆が静かに語り出す、過ぎ去った日々のこと。それは故郷の、怖い森の記憶。彼女の弟の物語とはいったい? 「岡山」「姉」「弟」というキーワードででオヤ?と思い、続く「夜這い」「肺病の母」でハタとひざを打つことうけあい。ああ、あの有名なアレですね。一夜での、岡山大量××事件。横溝正史や島田荘司、山岸凉子など当代一流の語り手がもうすでにこのモチーフを語りきっている気がしないでもない。それゆえか、本作は主役ではなく、彼をとりまく人々の目からあの事件を語っているのである。工夫なのだろう。しかし、外堀から埋めて主役の人となりを浮き彫りにするまでは至っていないようだ。ひなびた貧しい農村の閉鎖された雰囲気、閉塞感はよく出ているものの、やはり事実をそのままなぞった!箇所と、著者の想像の描写との間に乖離を感じずにいられない。下手にあの事件を知っていると、現実との差異にとらわれて楽しめないようだ。しかし、フィクションとして読もうにも、あまりに実際の事件とディティールが似ているんだもんなあ。何が狙いなのかイマイチわからない小説。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.3
(5pt)

内なる鬼が育つ

岡山県の山村、極貧困で濃い血縁関係の村での怨みの成就が殺戮。横溝正史の八墓村でも取り上げられた津山事件を岩井志麻子が彼女らしく、辰夫の心情をこと細かく、時間の経緯とともに写し出している。幼い頃、大好きな姉とともに親戚に預けられ、姉が性的虐待をうけていても、見ていぬふりをする大人のあさましさを知り、貧しさから教育も受けさせてもらえず、潜病質から徴兵制からも落ち、疎外感、劣等感からだんだんと心の中の鬼が頭をもたげてくる。鬼が大きくなるにつれ、周りの人の心の中の鬼もこれに呼応するかのように、加担していく。楽しみは、交わることとでもいいたげに、夜這い、姦通が行なわれる。確かに日本の農村には、明治時代まで、今の倫理観では、推し量れない風習があったのは、確か??。今の私たちには、異常とも思える交わり方だが、時と所がかわれば、これも当たり前なのかもしれない。今の夫婦制度も未来永劫変わらないとは、いえないし、正しいものともいえないのだとも思ってしまう。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.2
(3pt)

厳しい環境の中で

寒村という環境の中で、育っていった子供たち。
その子供たちが村という人とのつながりをどのように捉えていったのかがとても興味深く描かれております。
夜這いの風習など、昭和初期まで行われていた地域がいくつもあったように思います。その是非ではありませんが、歪んだ人間関係もその中の一環だと感じます。この作品はホラーというよりも、このような歪んだ人間関係を巧みに描き、また全てに対して、とても丁寧です。
でも、私としては「ぼっけ、きょうてい」とを念頭に読書をしてしまったのでちょっと趣旨が違ったかなという気がします。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X
No.1
(4pt)

まるで自分がこの村の住人に・・・

読んですぐ、岩井ワールドに引き込まれてしまいました。 舞台となる村の住人全てが主人公ともいえるコノ作品は 読んでいるとまるで自分がこの村の住人になったような 気がしてきます。 主人公の辰男のなんという頭の良さ、 憎しみの力の大きさ・・・人間の闇の部分がさらされた 感じがしてゾっとしました。
夜啼きの森 Amazon書評・レビュー: 夜啼きの森より
404873301X