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特急ワイドビューひだに乗り損ねた男
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特急ワイドビューひだに乗り損ねた男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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2012年に刊行された西村京太郎氏の通算501冊目の作品ですね。本書は前年の雑誌連載が翌年に単行本化されたパターンの作品ですが、著作リストを見ると2011年には何と16冊も出されていて同じパターンもあるだろうとは言え1月に1冊以上という驚異のペースに著者が当時で御年81歳であられた事を考えるともう唯々凄すぎる!の一語に尽きますね。 東京の空家の床下から偶然に見つかった白骨死体の衣服のポケットに二年前の高山行き「特急ワイドビューひだ十三号」の切符があった。十津川警部が飛騨高山へ赴き七年前に市議の妻と駆け落ちして姿を消したという男の話を聞き込んだ事で漸く事件は動き始めるのだった。 本書の眼目はフーダニットではなくミステリー本来の楽しみを期待される方は少し落胆されるかとは思いますが、その代わりに権力を盾にしてのさばる巨悪の犯罪ドラマと十津川警部の執念の捜査の迫力を存分に味わえるでしょう。確かに被害者とてワルには違いないのですが、何となく不器用な小悪党の短く終わった人生ドラマを幾分かは無念に思って、もっと狡賢く立ち回って法網を逃れ悠々と暮らす真の悪党に対して復讐する或いは仇を討ってやるといった念を十津川警部は心に持たれたのかも知れないなと感じるのですが、これは私の勝手な思い込みで考え過ぎでしょうか。まあとにかくこの過去の経緯を探り出して一歩一歩真実を明らかにして行く推理の過程は鮮やかで読み応えがありましたね。そして圧巻なのは終盤での十津川警部が犯人に対して仕掛ける強引とも思える非情な作戦ですね。まあここでの十津川警部は何時になく鬼のように怖くて非人間的で優しさの欠片もありませんが、でも狡賢い悪党には生ぬるいやり方ではなくこれぐらいのえげつない事をしないと駄目だという事なのでしょうね。もし現実であれば犯人側が逆にこの違法捜査を白日の下に晒して無理矢理に自白を強要されたと居直るといった展開もあり得るだろうなと、その点が心配にはなりますが、まあこれはフィクションですからこれで一件落着という事で一抹の懸念はスッパリと忘れようと思いますね。 | ||||
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おかしなところが二カ所ある。 死体を埋めた地図を、刑事の部屋から盗んだというところ。 刑事が知っているなら、もう死体はないはずだ。 死体を埋めたところに行って,穴に嵌って抜けられないというところ。 刑事が知っていて,見張っているはずなのになぜすぐに逮捕しないのか。 細部で気にかかるところもある。 下呂水明館という実在する旅館がでてくる。 旅館の描写があまりに少ない。 せっかく有名旅館を例示するなら、その描写を入れてもらえると嬉しい。 高山線の景色もいろいろ記述があると嬉しいかもしれない。 ちょっと残念。 | ||||
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