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(短編集)
歪笑小説
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歪笑小説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全105件 81~100 5/6ページ
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誉め倒し、土下座しまくって原稿を取る“有能“編集者・ 獅子取を描く「伝説の男」、会社で居場所をなくしつつある 男が新人賞に応募する「最終候補」、本を売るためワザと 変人らしい格好をして話題づくりをする小説家の「戦略」、 小説家の収入をバクロする「職業、小説家」など12編収載の 短編集。 いずれも出版社の担当編集者と作家との絡みを描き、面白い が、最後にジワッとペーソスが漂う…。 新潮社の斉藤十一のような編集者は、作中の出版社「灸英社」 にはいない。 「そりゃ、小説ですからね。」ということなのかね? 本が売れないのは、ケータイやゲームのせいばかりじゃ ないんじゃ…? 読後のホロ苦さには、そんな想いも含まれているかも。 | ||||
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例によって、出版界や作家にからむブラックな話が冗談混じりにひたすら展開される。全部で12の短篇から構成されているが、読み進めていくとちょっとした既視感が。そう、ちゃんと連作短篇の形をとっているのだ。登場人物のバラバラ感があって読み進めるのが苦しかったりするが、いろいろと伏線(物語としての、であって、トリックのことではない)をばらまいてあるので我慢してちゃんと最後まで読むべし。 巻末に近くなってくると、それまでの投げやりな結末ではなく、意味ある結末に向かって話が収束するようになってくる。これが伏線の回収とあいまって、ちょっとした盛り上がりを見せるのだ。なかなか渋い仕掛けだ。個人的には「文学賞創設」「職業、小説家」などの終わらせ方が好み(このオヤジ、なんていいヤツなんだろう…)。 ともあれ、巻末の広告ページも凝っているし(ついに直本賞受賞ですかぁ)、改めて見てみるとカバーデザインも手が込んでいる。そもそも直木賞作家であるからこそ、こんな実話だかフィクションだか怪しい話を書いても許される(直本賞とか)、という話もあるので、まぁこの作品自体がなかなか稀有なものと言えるのでは。楽しめました。 | ||||
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実は私にとって、東野圭吾はもういいかな…と思い始めた作家でした。 作風に飽きてきたのか、★5つをつけたくなる作品が減ってきていたのです。 ところが、この作品ときたら…! さすがは東野圭吾! もちろん、また読み続けますとも。 旺盛なるサービス精神、そして風刺精神。 ゲラゲラ笑ったり、予想外にじーんときたり、いろんな面白さが詰まった短篇集です。 こんなに楽しめるものを文庫で出してもらってごめんなさいって感じ。 書き下ろしの巻末広告には、あの作家たちのその後がうかがえる情報がさりげなく書かれており、いろいろ想像して楽しめます。 「職業、小説家」を読んで、東野さんが「これでは作家という職業が成り立たなくなる」と自炊業者を提訴する会見でおっしゃっていたのを思い出しました。 私も以前は新古書店で何の罪悪感もなく本を買っていましたが、今ではちゃんと本屋さんで買うようにしています。 楽しませてもらうことに対して対価を払う。 そういう当たり前のルールを守っていかなければ、本に限らず、エンタメ業界は成り立たなくなると、この本を読んで改めて思いました。 | ||||
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東野圭吾のファンで、特に時生、手紙、さまよう刃、秘密、変身、分身、天空の蜂、流星の絆などのストーリーに引き込まれ、これらの作品は必ず最後に深い感銘を受けたが、○笑小説シリーズは、一度売れた作家が次の作品までのつなぎで書き、あの人が書いた小説だからと盲目的に買う読者がいて成立している。 出版界の内情が垣間見えるが、売れない作家のキャラ作りをして、いかに販促するかを書いた「戦略」の熱海圭介と最近話題になった田中慎弥さんと重ね合わせた方もいるのでは...もしかしたら、「もらっといてやる。」も話題づくりのためだったのかもしれない。 本屋では、ベストセラーに入っているが、直木賞受賞作家でなければ、絶対に売れない。 | ||||
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これは文庫への書き下ろしみたいですが、どうもそれぞれの短編(?)が、 話の途中で終わっていて、オチが気になってしょうがなく、面白いと思えませんでした。 東野圭吾さんファンの方には怒られるかもしれませんが、 他の方のレビューがすごくいいので、私が期待しすぎて読んだのが原因でしょうか。 うーん、オチがないことを除けば、それぞれ読ませる文で面白いと思うのですが、 続編があるということでしょうか? でも続編があることが明示されていない以上、この本のみの価値で判断するしかないので、 星は3つとさせていただきました。 | ||||
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言わば、東野圭吾の裏の扉、 とでもいいましょうか。 “業界”のリアルな世界を描き、 それをさらにブラックユーモアにしてしまう。 同業者はきっと、 苦笑するしかない、 という感じ。 フィクションに間違いないし、 フィクションであるように書かれている。 しかし、どこかには、 事実が見え隠れしている。 きっと、デフォルメされて書いているのだろうが、 どうも、ほんとっぽい。 それが、もうおかしい。 スライディング土下座とか、 もう笑っちゃいますよね。 新人作家も、 編集部の面々も、 極端だけど、憎めないキャラ達。 さすがですね〜。 | ||||
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東野さんの作品は、どの書店でもコーナーが作られるぐらい大人気ですよね。 そんなたくさんの有名作品の影でヒッソリ、「〜小説」シリーズもありますよー!と声を大にして言いたいです。 今回の‘歪笑’は一番グイグイ惹き付けられました。 小説家・編集者・小説家の家族と、様々な視点で物語が展開され、一気読みでした。 最後に、唐傘ザンゲ先生、直本賞受賞おめでとうございます! | ||||
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東野ファンなら、いや特にファンでなくても一気に読了してしまうことでしょう。 個人的に勤務先が神保町近くなので、近くの出版社の様子ってこんな感じ(いやいや流石にここまで のことはしないでしょ)と思いながらも、毎晩深夜遅くまで仕事をされている出版社の皆様のことを 思いながら読ませてもらいました。 巻末広告も楽しめます。本屋で探してみたくなりました(ちょっと読んでみたい誘惑に駆られます。 特に唐傘ザンゲさんの本)。 | ||||
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大体、表紙からして笑わせる。「歪笑」?ゆがんだ笑い?、分けて読むと「不正な笑い」?何だそれは? と思ってちょっと薄暗めの写真に目を転ずると、この小説内に出てくる本が3冊積まれている。そして、 上から2冊目には、さんざんこき下ろされている「撃鉄のポエム」の書名がさりげなく見えるようにして ある。読後に見ると、これだけでも笑いがこみあげてくる。 そして巻末にも、小説内に出てくる作家たちの本を「灸英社文庫 好評既刊」と称してパロディーの広告 が掲載されている。そのタイトルと紹介文が、また小説の内容と関連して笑わせるのだ。 つまり、頭からしっぽまでアンコの入ったたい焼きのように、表紙から巻末に至るまで、東野氏のイタズラ 心が炸裂したノリノリの一冊なのである。 12の短編も、それぞれ独立していながら、巧妙につながっており、前の話の中身が、後に出てくる話の可笑 しさをさらに増幅するような“仕掛け”に満ちている。 軽妙、洒脱にして粋な東野節が満載。「夢の映像化」で“稀代のスター木林拓成”が出てくる最後の一行は、 切れ味鋭い落語の「オチ」といった感じだし、「小説誌」の最後では、何かほろっと涙しそうになる。一本 一本、見事に東野氏の術中に心地よくハマっていく感覚に陥る。 「序の口」に出てくる小説家の「番付」を借りて言えば「やっぱり東の横綱は東野かな」という、ダジャレ とも本心ともつかぬ独り言が出てくる。そういう秀逸な作品である。 | ||||
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玉沢とか長良川ナガラとか糸辻とかのネーミングが最高すぎます。 個人的には巻末広告の青桃氏の『殺して』シリーズと、古井氏の高齢者シリーズのタイトルがツボにきて、爆笑してしまいました。 本編では『文学賞創設』がお気に入りです。予想外に、心が温かくなるようなラストが良かったです。 | ||||
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毒笑小説、怪笑小説、黒笑小説と読み進めてまいりましたが その中で、一番おもしろかったです。笑いのツボを得ています。 黒笑小説がさらにパワーアップしました。 短編集ですが、すべて作家と編集者の話で、ストーリーが続いています。 この小説を読むと、作家と編集者の苦労がわかります。 「作家になんて、なるもんじゃない!」 | ||||
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最後のページを開いて大ウケ。これをいきなり文庫化するとは、さすが売れてる作家は太っ腹、と感動したのですが・・・。 気が付くと怪笑、黒笑、毒笑と全部買っていました。なるほど、単行本×1ではなくて、文庫本×4を狙ったわけですね。 東野先生(と集英社)、邪悪な程に商売上手ですね。・・・ なんてことを考えるのもこの本を読んだせいかもしれません。 | ||||
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小説家達しかわからない、本を書く側と売る側のかけひきに関するノンフィクションを、 ちょっと大げさに面白おかしく書いただけの、東野氏の手抜き作品なのかな、と思って手にとって見たら・・・・。 まったく違いました。12の短編集からなっているのですが、どれもちゃんとお話として成り立っていて、 エンターテイメントが忘れられていない。腸が煮えくり返りそうな話、笑える話、鼻がつんとくるような、 うるっとくるような気持ちにさせられる話など、小説家や編集者達の両方に感情移入 してしまいました。 特に一番最後の「職業、小説家」という短編の居酒屋での喧嘩のシーンは、 出版不況時代を生き抜く小説家達を東野氏が代表して書いているのではないかとすら思いました。 どんなに心血を注いで書いた作品も、図書館で借りられてしまったり、ブックオフで 安く買われたりして、その作品を生み出してくれた人には昔ほど印税が入らないこの時代。 産みの痛みに見合わない収入しか期待できないでしょう。小説家にしてみれば、お賽銭の代わりに 「ありがとう」「面白かったよ」と書かれた紙切れがぽいぽい投げ込まれるお賽銭箱を持って いるような時代だけど、それでもあなたは小説家になりたい ですか?と小説家志望者に問いかけるような、そんな1冊でした。 | ||||
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さすが東野圭吾ですね。 文章の作り方・会話の流れに才能とセンスがほとばしる! 登場人物が舞い上がる気持ちを抑えて、平静さを装う行動はは思わず手を打ちたくなるような描写(クスクス笑い)…読んでいる人の心をモゾモゾさせる現実感と人間臭さ… 滑稽、哀れ、勘違い、いろんな作家・編集者が登場しますが、超ベストセラー作家、東野圭吾の上から目線の作品では決してなく、それでも東野圭吾でなくては書けない出版界の内幕。 作家志望の人、編集者に憧れている人にとって必読、愛蔵すべき作品 ここのレビューに従い、黒笑小説も一緒に注文しました。だけどまだ届かない(笑) 実は黒笑小説は以前に読んだことがあるのですが、東野圭吾自身がモデルじゃないかというような登場人物がいましたね。 直木賞が欲しくてたまらず、みっともないくらいあたふたとしている作家 驚きました。プライドを捨てて、よくこんなに赤裸々に書けると… 今や直木賞作家! 東野圭吾が書いたというだけでも値打ちがあり、またそれだけに真実味がありました。 作家は無理でも編集者に憧れる人は多いはず… 林真理子さんのエッセイに出てくる編集者は東大出の二枚目とかモデル並みの美人とか… 実際そうなんだろうけど、東野圭吾はそういう点も風刺してるね。 だけどやっぱり本好きにとって出版界は永遠の憧れ!私だって… 遠い世界を身近に感じさせてくれた東野圭吾さんありがとう! 知りたかった秘密をこっそり教えてもらえたような満腹感がありました。 図書館で予約して長い間待つより、すぐ買ったほうがいいですよ | ||||
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面白いです。 笑い、涙、人情、うんちく、社会問題提起、成長、愛、孤独、小説の王道要素全てが奇跡のようなバランスで凝縮されており、こりゃ面白い!完璧!の一言です。 こういう作品があるから読書はやめられねえなあなんて。 巻末のおまけページも仕掛け十分で、ばかばかしいなあなんて笑いつつ、最後の行でそうかあ‥よかったねえ‥なんてちょっと涙腺がゆるんだりとか。 小説で星5つをつけるのは初めてですが、本当は星6つつけたいくらい自信をもってお勧めできる、傑作連作短編集です。 | ||||
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最初から文庫発売で気軽に手にとれる作品だということもポイント。読者の事をわかっていらっしゃる。おすすめです。 装丁もいいです。作中作の写真なんですが、「そうかあ、こんな本なんだ〜。読んでみたいな〜」とニヤニヤしていまいます。 巻末の広告も素晴らしい。 個人的には、賞をとれた作家先生のお話がジーンときました。これも他の作品がハチャメチャなせいだと思います。バランスがとてもいいです。 「黒笑小説」を読むとより楽しくは読めますが、単品でも充分面白いです。 「撃鉄のポエム2」はキバタクでドラマ化されたんですかね。広告の某先生のように報われるといいですね(笑)。 | ||||
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他の方のご指摘の通り、巻末の「好評既刊」よくご覧ください アッと驚く展開が隠れています そこに生じるドタバタまでつい目に浮かんでしまって・・・ついニヤニヤです 個人的には、最終話の中「本なんて図書館で読めばいい」と言い放つオッサンと喧嘩してしまう件がちょっとチクリと来ました 「コレ欲しいけど文庫出るまで待つかな」とか思ってしまった時に頭をよぎりそうです それにしてもまたまた登場の「虚無僧探偵ゾフィー」一体どんな本ですかね、気になって仕方ないです 笑 | ||||
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怪・黒・毒と全部読みましたが、一番かも! 私的には出版社のお仕事って憧れますが、でも憧れ以上に「大変なのねぇ」と思いました。 作家さんの普段の一面も見れたような気もするし、新たな発見!が出来ました。 黒笑小説とリンクしてるのもいいですね。またこういうの書いてもらいたいです。 | ||||
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『黒笑小説』を読んでいる方は必読の一冊。 編集者と作家の笑えないけど笑える話が満載です。 短編集ながら、すべてが1本につながるように計算された 構成が素晴らしい。 乱歩賞受賞後、現在のような人気作家になるまで 長い不遇時代があった作者ゆえに、背景には 編集者に対する複雑な思いも感じられます。 また、出版不況下の小説誌の現状などはかなりリアル。 「戦略」の作家のキャラチェンジは、シーンが想像 されて、思わず吹き出しました。小説で笑ったのは久々。 巻末の広告まで要チェックです。 『ミステリーの書き方』(幻冬舎)を読んでおくと 「ミステリ特集」はより面白いかもしれません。 | ||||
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本作は「怪笑小説」、「毒笑小説」、「黒笑小説」に続く“笑い”をテーマにしたブラックジョーク満載のユーモア短編集の第四弾です。基本的には内容的なつながりは無いので、どの本から手にとっても楽しめますが、本作の内容は「黒笑小説」に含まれる短編の一部の作品の続編という形になっていますので、本作を読む前に「黒笑小説」を先に読んだ方が楽しめると思います。 とある出版社を舞台にした作家達と編集者の繰り広げる「本当に有りそうで無さそうでやっぱりあるんだろうな・・・」っと言う、笑いあり、涙ありの物語短編集。「作家」と言うと個性派揃いと言う印象が有りますが、当然、そうした作家さん達をフォローする編集者の方達も海千山千の強者揃い。そうした人達の丁々発止のやり取りが軽妙に描かれています。日頃、重厚なミステリーを書かれる東野さんにして、こうした本はかゆいところに手が届くというか、ちょっと重めの本と本の間に読むには最適な一冊。かといって、手抜かり無しの面白さです。登場人物に関しては実名は伏せつつも、「あー、あの人ね」等と想像をたくましくして読むことが出来る仕掛けもあり、よくもまあここまで書いたもんだ・・・大丈夫?っとこちらが心配になるほどの臨場感です。きっと、出版関係におつとめの方々は「ニヤッ」っとするんだろうな〜等と思いつつページを繰る手が止まりませんでした。本当の最後の1ページまでユーモア溢れる仕掛けがあり心から楽しめました。 | ||||
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