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(短編集)
平面いぬ。
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平面いぬ。の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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これはファンタジーの抵抗が強い『石ノ目』・『はじめ』・『BULE』・『平面いぬ。』の4作からなる。 自分が一番気に入ったのは『石ノ目』と『BULE』の2作である。 『石ノ目』はその目を見た者を石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚。 主人公と同僚のSが迷い込んだその古い家には、自分の姿を決して見せない女が住んでいた。 日を追うごとに女を『石ノ目』を推測する主人公の恐怖や緊張が膨れ上がっていき、すぐ後ろにいる女は 主人公を元の世界に帰れないようにし、互いの思惑が交差し、息苦しい生活はついに衝撃のラストを迎える。 主人公の息苦しさやラストの衝撃が、上手く表現できていて、自分もハラハラさせられた。 『BULE』は人間のように動けるが、肌が青いため気味悪がられてしまう人形の切なくも温かい物語。 人形という設定は人間を模しているのだと思う。そのため、残酷な裏の顔や虐め、大切な人を守りたいという 心がリアルに描かれている。虐められてもなお人を愛そうとするBLUEの優しさがとても切ない。 『はじめ』は何か長ったらしくて途中で読み疲れた。だが、ラストは涙を流すほど悲しいものだった。 見えないけれど大切な物っていうのは、本当にあるんだなと思った。 『平面いぬ。』は、家族との齟齬に苦しみ、刺青のポッキーとの生活との生活を楽しむ女子高生の物語。例えそれが 周りから批判されても、自分の中では価値や大切さは変わらない、そしてそれは大事にするべきなのだということを 感じた。一人でも仲間がいるから心強い。『平面いぬ。』は思春期の自分には共感できる部分が随所にあった。 普段の生活に歓喜を感じない人に、寛厚と驚愕と悲哀に満ちたこの本を、是非読んでほしいと思う。 | ||||
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グロテスクな描写がなく、全体的に静かな雰囲気の一冊。 特に「はじめ」が良かった。幻覚でありながら人間らしいはじめが好ましくて、読後の印象もいい。 個人的に「BLUE」は気持ちよく読めなかったが、味わい深い話が多くて楽しめた。 | ||||
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4作品がそれぞれちがう味わいで楽しめます。 私は「平面いぬ。」が一番好きですが。 この主人公のかっとんだ性格、劣等感、とんでもない状況、そのなかで自分の価値や大事なものが何かを見つけていくところが素敵です。 平面いぬの可愛いこと。 家族と親友の魅力的なこと。 読後感のいい(悲劇なはずなんだけど)短編です。 | ||||
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ほんとに一気にひきこまれてゆく世界観でした。 石ノ目はホラー要素が強い作品でしたが読んだあとに 怖さと少し切なさの残る作品でした。 BLUEは悲しい話ですがぬいぐるみの気持ちがわかる感動作 でした。表題作の平面いぬも不思議な話で主人公の気持ちが 伝わってくる話です。私が一番すきだったのは「はじめ」です。 同世代というのもありますが空想上の少女と主人公、主人公の友人 の3人の空気感が楽しく、最後には切なさを感じました。どの作品も 全く違う話なのに最後には切なさが残るのがいいな、と思います。 | ||||
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乙一さんの短編って良いですねぇ。。。(長編も好きですよ。) 短編が4つ入っております。石ノ目/はじめ/BLUE/平面いぬ。です。 石ノ目は少しホラー系な感じです。ゾクドキです。 はじめは主人公の男の子の想像上の女の子のふんわりとしたお話。 BLUEは不思議な生地で作られたお人形のお話。おもしろいです。。。 そして、タイトルの平面いぬ。は犬の刺青の女子高生のお話。これがホロリときましたー。(;_;)この本のなかで一番好きです。(^-^*)オススメです。 乙一さんの本を初めて読む方にも良いかもしれません。是非是非お手にとってみて下さい! | ||||
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どの短編も切なかったり、恐ろしかったり。 乙一の魅力がぎゅっと詰まった短編集です。 個人的には「BLUE」が一番好きです。泣きそうでした。 やっぱりこの人は、凄い作家だと再確認しました。 | ||||
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乙一の作品レビューは難しい。どんな書き方をしても、読者からの反発をもらいやすいのだ。それだけ、読み手は乙一の作品に対して思い入れが深く、しかも思い方が多様だということだろうか。 ただ、今回「ZOO」や「天帝妖孤」も読み返し、本作は実験小説っぽいなあということに気づいた。「石ノ目」では、まるで星新一のように登場人物をアルファベットで表している。キャラクターよりストーリーに注目させたいということか?「はじめ」に至ってはトコトン奇妙だ。こんな設定があっていいのか。SFにもホラーにも属さない、なんとも形容しがたい小説である。そしてそれ故、他の小説では味わうことの無いしびれるような悲しさとぬくもりを味わうことができる。 (敢えて「切なさ」を使わずに表現してみました。) | ||||
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乙一さんの切ない短編の中でも、良い感じの話が集まっている本だと思います。 まず「石ノ目」。これは俺的に一番面白かったやつだけど、追い詰められる怖さや、切ないラスト。どれをとっても最高の出来です。 そして「はじめ」。青春を感じるストーリーは、やはり切ない結末を迎えます。 「BLUE」は、現実世界の”いじめ”を人形に置き換えて表現したような感じでした。心を持つものにとって、他人から虐げられることが、どんなにつらいことか、そして大切な人を守ろうとする気持ち。痛々しさと感動が同時に感じられます。 表題作である「平面いぬ」は、爽やかなストーリーでどんどん読み進められます。この本の締めくくりにふさわしい、後味の良い作品です。 | ||||
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この本の中の作品はどれもいい作品ばかりで 特に「はじめ」「BLUE」が感動しました 「はじめ」は週刊少年ジャンプで 読み切り化しており知っている人も多いと思います BLUEはぬいぐるみのお話で ある特殊な布で作られたぬいぐるみが五体いて その中の一体は余った布で作られた 見た目はあまりよくないぬいぐるみですですがそのぬいぐるみ「BLUE」が織り成す 物語は他のぬいぐるみよりも素敵なぬいぐるみ として伝わってきます。 | ||||
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「BLUE」ホラー作家という自分の中の乙一のイメージを覆す作品でした。 こんなにも可愛らしくて、悲しくて、残酷な話を書くとは・・・やられましたね。 | ||||
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「BLUE」はホラー作家という自分の中での乙一さんのイメージを 覆す作品でした。こんなにも可愛らしくて、悲しくて、残酷な物語を 書くなんて・・・。 | ||||
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乙一さんの本というと、ホラー系と、せつない系?があり、どっちだろうと悩みますが、この本は、せつない系だと思います。 「石の目」、「はじめ」、「BLUE」、「平面いぬ」の4つが収録されていますが、お気に入りは、「はじめ」と「BLUE」、特に「BLUE」は、電車の中で読まなくてよかったとの印象。いいとこ取りの「失われた物語」を読み終わってしまい、何を読もうかなぁ・・と思っている人がいたら、非常にオススメ | ||||
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「石ノ目」「はじめ」「BLUE」「平面いぬ。」の4話を収録した1冊。この中でも、表題になっている「平面いぬ。」の完成度の高さには驚きました。主人公の女性は、ある日、彫師の友人の家を訪ね、そこで中国人の女性と出会う。彼女は彫りの修行をしているのだ。そして、彼女に犬のタトゥーを入れてもらうことに。しかし、その犬とは体中を動き回る犬だった。果たして、彼女と犬の共同生活はどのように展開していくのか!? | ||||
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乙一さんのZOOを読み、それからこの本を買いました。そして今朝、通勤電車の中で完読。作品それぞれがきちんとした顔を持ってるけど、みんな乙一国の住人というか。そのまま書店へ直行し、「天帝妖狐」と「GOTH」をまとめて購入しました。はまってしまった・・・ | ||||
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この本は『石ノ目』が文庫化にあたり、改題されたものです。 僕は『石ノ目』を持っていますが、乙一ワールドの虜なので迷わず買いました。 乙一さんの作品は騙しの部分に惹かれます。 この本の中にも其の騙しの要素が沢山散らばっています。 僕は其れで病みつきになりました。 皆さんも乙一ワールドに騙されてみては? | ||||
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「石の目」「はじめ」「BLUE」「平面いぬ。」という長めの4作品を収録し たホラー短編集。 普通、(連作でない)短編集というと、一つや二つ、締め切りに追われて、 作者としてはベストな出来でない作品があっても不思議ではないのだが、 この作品集の4作品はどれも完成度が高い。 表題作の「石の目」は、和風メドゥーサ伝説みたいなお話で、本格ミステ リーの面白さが、ホラーの怖さとを相殺することなく共存させている離れ 業に、いたく感心した。 「はじめ」は、幻覚だったはずの女の子「はじめ」が、何故か一人歩きし 始めるお話。前半の噂が広がる展開はありがちな話だが、後半「はじめ」 が実在し始めてからの展開が面白い。軽いタッチのストーリー運びで、 ラストも幻覚にふさわしく、ほのぼのいい感じ。 「BLUE」は、意志を持って生まれてしまったぬいぐるみたちの物語。純粋 な心を持った主人公に、意地悪と不幸の連続と、なかなかけれん味たっぷ りのストーリーなのだが、ラストシーンには、作者の思惑通り、やっぱり 泣かされてしまった。 「平面いぬ。」は、 家族から浮いた存在の女の子が、何気なく犬の刺青を入れたら、何故か皮 膚の上を動くようになってしまう。そんなとき、主人公を突然襲う家族の 不幸。刺青の犬に家族の愛情を教えられ・・・ラストは、大変な状況なの に、主人公の心はほのぼの明るい。 作者が二十歳前後に書いた作品を集めたものだそうだが、凄い作家だ。 いずれも、怖さと悲しさのバランス、リアリティとシュールさのバランス が絶妙で、とてもいい味を出している。 | ||||
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