薬指の標本

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評判

薬指の標本の評価:

4.30/5点 レビュー 84件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.30pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全117件 1〜20 1/6ページ
No.117
(5pt)

名著

著書の感性が鋭い。言語も豊か。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.116
(5pt)

名著

著書の感性が鋭い。言語も豊か。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.115
(5pt)

自由でなんかいたくない

LIBERTY(生まれながらの自由)
の概念が入ってきた明治日本より、自由を追求し、それが得られたら幸福になると期待し、信じていた幻想が崩れ、さらに就職氷河期が追い打ちをかけた2006年。
人と人とを結ぶ象徴的な「薬指」を失い、さまよう主人公が「自由でなんかいたくない」「私を標本にして」と言う。
小川洋子さん、天才です。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.114
(5pt)

自由でなんかいたくない

LIBERTY(生まれながらの自由)
の概念が入ってきた明治日本より、自由を追求し、それが得られたら幸福になると期待し、信じていた幻想が崩れ、さらに就職氷河期が追い打ちをかけた2006年。
人と人とを結ぶ象徴的な「薬指」を失い、さまよう主人公が「自由でなんかいたくない」「私を標本にして」と言う。
小川洋子さん、天才です。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.113
(5pt)

あなたは何を標本にしますか?

人は誰しも他の人には言えないことやトラウマがある、
そんなことをテーマにした二つのお話でした。
一つ目の話は「標本」を作り「もの」を保管する仕事

もう一つは「カタリコベヤ」でを必要な人に提供し、「語る」場を提供するお仕事。
自分だったらあれを標本にしよっかなぁ、あれを語ろうかなぁと、考えつつ。
でも依存しすぎは禁物な模様物語に出てくる小道具「ワックス」が二つの話で共通していたりして
あれはどういう意味があるんだろうと
読んだ後も余韻に浸れる大人の作品でした。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.112
(5pt)

あなたは何を標本にしますか?

人は誰しも他の人には言えないことやトラウマがある、
そんなことをテーマにした二つのお話でした。
一つ目の話は「標本」を作り「もの」を保管する仕事

もう一つは「カタリコベヤ」でを必要な人に提供し、「語る」場を提供するお仕事。
自分だったらあれを標本にしよっかなぁ、あれを語ろうかなぁと、考えつつ。
でも依存しすぎは禁物な模様物語に出てくる小道具「ワックス」が二つの話で共通していたりして
あれはどういう意味があるんだろうと
読んだ後も余韻に浸れる大人の作品でした。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.111
(4pt)

買いです。

誰もが迷い込みそうな日常と非日常のあわいを描いた短編が2作収められています。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.110
(4pt)

買いです。

誰もが迷い込みそうな日常と非日常のあわいを描いた短編が2作収められています。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.109
(5pt)

小川洋子作品の中で最高の1冊

文庫本を持っていましたが、単行本が欲しくて探していました。
中古なので、購入をためらっていましたがとても綺麗な状態で満足です。
毒が含まれた美しい文体。小川洋子作品の中で最高の物語です。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.108
(5pt)

小川洋子作品の中で最高の1冊

文庫本を持っていましたが、単行本が欲しくて探していました。
中古なので、購入をためらっていましたがとても綺麗な状態で満足です。
毒が含まれた美しい文体。小川洋子作品の中で最高の物語です。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.107
(5pt)

文学的で静謐な美しい世界

タイトルの本では標本に魅せられた弟子丸氏と仕事で薬指を消失した女性とのやり取りの中で、無機質な感情が細やかな描写を通して伝わってきます。終わり方も読者の想像力を掻き立てる形で、これぞ文学といった印象を受けました。六角形の小部屋も哲学的な心理描写が好みでした。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.106
(5pt)

文学的で静謐な美しい世界

タイトルの本では標本に魅せられた弟子丸氏と仕事で薬指を消失した女性とのやり取りの中で、無機質な感情が細やかな描写を通して伝わってきます。終わり方も読者の想像力を掻き立てる形で、これぞ文学といった印象を受けました。六角形の小部屋も哲学的な心理描写が好みでした。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.105
(4pt)

良書で読み進められました

大変良かったです
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.104
(4pt)

良書で読み進められました

大変良かったです
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.103
(5pt)

小さな発見、風変わりな仕事、少しの毒

〇 2篇とも、小川洋子作品特有の「小さな発見」と「風変わりな仕事」と「少しの毒」を備えている。どちらも、人がひとりでは処理しきれないこころの負担を切り離し閉じ込める物語であるという点でも表通している。

〇 文章表現は、日常的な言葉を連ねては、素直な構造の短文を積み重ねていくといういつもの手法だ。ふっと差し込む光とか、ラジオから聞こえてくるシャンソンとか、遠くに見えた木の葉のきらめきとか、そんな細々とした印象を書き込むことで、文章の温かさ、柔らかさ、やさしさを表現している。

〇 「薬指の標本」 これは少女が男に恋をした物語と読める。しかしそんな簡単なものではないような気もする。誰でも持て余す過去を持っていて、それをいかに処理するかに苦しんでいる。それを切り離し葬り去る手段として標本室という場所を考えてみるのは馬鹿げたことではない。むしろ人の真実に迫る手掛かりかもしれない。

〇 こうして作者は標本室を手掛かりにして、現実世界の裏側に潜り込んで自由に歩き回り、飛び回ってみた。そうしたらこんな作品になりました、ということなのではないだろうか。

〇 「六角形の小部屋」 こちらはもっとわかりやすい。人は心の負担になっていることを抱えており、それを吐き出すことで楽になることができる。そのような言葉を吸い込んでくれるブラックホールが本当は必要なのだ、ということなのだろう。もちろん背中が痛むのは心に負った傷が痛んでいるのである。

〇 そのようなブラックホールとして語り小部屋が着想され、小部屋屋さん親子が創造された。あとはお客さんだ。すこしわがままでそれを自覚もしている若い女性が客として造型され、痛みの原因にもなる恋人が作られたというわけだろう。

〇 この作品には、他の作品に見られるほどの毒が仕組まれていないように思う。それがこの作品のとっつきやすさになっている。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.102
(5pt)

小さな発見、風変わりな仕事、少しの毒

〇 2篇とも、小川洋子作品特有の「小さな発見」と「風変わりな仕事」と「少しの毒」を備えている。どちらも、人がひとりでは処理しきれないこころの負担を切り離し閉じ込める物語であるという点でも表通している。

〇 文章表現は、日常的な言葉を連ねては、素直な構造の短文を積み重ねていくといういつもの手法だ。ふっと差し込む光とか、ラジオから聞こえてくるシャンソンとか、遠くに見えた木の葉のきらめきとか、そんな細々とした印象を書き込むことで、文章の温かさ、柔らかさ、やさしさを表現している。

〇 「薬指の標本」 これは少女が男に恋をした物語と読める。しかしそんな簡単なものではないような気もする。誰でも持て余す過去を持っていて、それをいかに処理するかに苦しんでいる。それを切り離し葬り去る手段として標本室という場所を考えてみるのは馬鹿げたことではない。むしろ人の真実に迫る手掛かりかもしれない。

〇 こうして作者は標本室を手掛かりにして、現実世界の裏側に潜り込んで自由に歩き回り、飛び回ってみた。そうしたらこんな作品になりました、ということなのではないだろうか。

〇 「六角形の小部屋」 こちらはもっとわかりやすい。人は心の負担になっていることを抱えており、それを吐き出すことで楽になることができる。そのような言葉を吸い込んでくれるブラックホールが本当は必要なのだ、ということなのだろう。もちろん背中が痛むのは心に負った傷が痛んでいるのである。

〇 そのようなブラックホールとして語り小部屋が着想され、小部屋屋さん親子が創造された。あとはお客さんだ。すこしわがままでそれを自覚もしている若い女性が客として造型され、痛みの原因にもなる恋人が作られたというわけだろう。

〇 この作品には、他の作品に見られるほどの毒が仕組まれていないように思う。それがこの作品のとっつきやすさになっている。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.101
(5pt)

小川洋子さんの唯一無二の世界が心地よくて癖になりそうな2編の幻想中編小説集。

今回も現実にはあり得ない2つの職業が描かれていますが、何となく実は本当にあるのではと思わせる雰囲気を感じるのですね。『薬指の標本』標本室は人々の願いを叶える善意の施設ではあるのですが、ヒロインは生きながらにして弟子丸氏の標本にされてしまうのでしょうか?さり気ないサイコホラーとも読めますね。『六角形の小部屋』私の町にも何時か「語り小部屋」が来るのでしょうか?でもある日突然に消えてしまったら語り小部屋ロスで相当に悩み苦しむでしょうね。
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.100
(5pt)

小川洋子さんの唯一無二の世界が心地よくて癖になりそうな2編の幻想中編小説集。

今回も現実にはあり得ない2つの職業が描かれていますが、何となく実は本当にあるのではと思わせる雰囲気を感じるのですね。『薬指の標本』標本室は人々の願いを叶える善意の施設ではあるのですが、ヒロインは生きながらにして弟子丸氏の標本にされてしまうのでしょうか?さり気ないサイコホラーとも読めますね。『六角形の小部屋』私の町にも何時か「語り小部屋」が来るのでしょうか?でもある日突然に消えてしまったら語り小部屋ロスで相当に悩み苦しむでしょうね。
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219
No.99
(5pt)

恍惚感を誘う喪失ストーリー・2編

1994年、小川洋子氏の作品です。
 表題作『薬指の標本』と『六角形の小部屋』の中編2編が収録されています。

 やはり、『薬指の標本』は面白い。

 清涼飲料水の工場で働いていた”わたし”は、
ある夏、機械に指を挟まれ、左手の薬指の先を失う。
 工場を退職し、新たに見つけた職は標本室の事務。
 この標本室では、技師・弟子丸氏が、様々な人が持ち込む思い出の品を標本にしている。
 ある日、”わたし”は、弟子丸氏に黒井靴を送られるのだが・・・

 裏表紙には「恋愛の痛み」という言葉があるが、そんなもんじゃないと思う。
 むしろ、布施英利氏の解説に近い読み方をしました。
 薬指を失うことで、意識の中で、失った薬指の存在が大きくなる。
 「ない」は「ある」に転化し、「ない」は磁石のように「ある」を引き寄せる。
 そうならないように、人々は標本にする・・・標本的救済。
 
 また、「ない」に引き込まれ宙ぶらりんになっていく”わたし”が、
帰属、所属、といったものを求めているようにも感じる。
 アノミー小説とでも言いましょうか。

 ズルズルと引き込まれていくところに、
谷崎潤一郎、カズオ・イシグロ、あるいは遠藤周作『沈黙』を思い浮かべました。
 また、退廃的で美しい様は、太宰治、没落するロシア貴族、
PORTISHEAD(映画版『薬指の標本』ではBeth Ortonが音楽を担当)などを。

 『六角形の小部屋』は、『薬指の標本』と似たところがある。
 標本が墓、慰霊碑、仏壇等なら、『六角形の小部屋』は教会の告白のよう。
 『薬指の標本』の”わたし”が、カタリコベヤを知っていたら、どうするだろう?、なんて考えてみたくなる。

 恍惚感を誘う喪失ストーリー2編。
 どちらも長すぎず短すぎず、端正な文章で綴られてあります。

 磁石に引き寄せられるように、小説の世界へ引き込まれる。
 いや、そんななまやさしいことじゃなく、
もっと根本的で、徹底的な意味において、絡め取られていく・・・
薬指の標本 Amazon書評・レビュー: 薬指の標本より
4104013013
No.98
(5pt)

恍惚感を誘う喪失ストーリー・2編

1994年、小川洋子氏の作品です。
 表題作『薬指の標本』と『六角形の小部屋』の中編2編が収録されています。

 やはり、『薬指の標本』は面白い。

 清涼飲料水の工場で働いていた”わたし”は、
ある夏、機械に指を挟まれ、左手の薬指の先を失う。
 工場を退職し、新たに見つけた職は標本室の事務。
 この標本室では、技師・弟子丸氏が、様々な人が持ち込む思い出の品を標本にしている。
 ある日、”わたし”は、弟子丸氏に黒井靴を送られるのだが・・・

 裏表紙には「恋愛の痛み」という言葉があるが、そんなもんじゃないと思う。
 むしろ、布施英利氏の解説に近い読み方をしました。
 薬指を失うことで、意識の中で、失った薬指の存在が大きくなる。
 「ない」は「ある」に転化し、「ない」は磁石のように「ある」を引き寄せる。
 そうならないように、人々は標本にする・・・標本的救済。
 
 また、「ない」に引き込まれ宙ぶらりんになっていく”わたし”が、
帰属、所属、といったものを求めているようにも感じる。
 アノミー小説とでも言いましょうか。

 ズルズルと引き込まれていくところに、
谷崎潤一郎、カズオ・イシグロ、あるいは遠藤周作『沈黙』を思い浮かべました。
 また、退廃的で美しい様は、太宰治、没落するロシア貴族、
PORTISHEAD(映画版『薬指の標本』ではBeth Ortonが音楽を担当)などを。

 『六角形の小部屋』は、『薬指の標本』と似たところがある。
 標本が墓、慰霊碑、仏壇等なら、『六角形の小部屋』は教会の告白のよう。
 『薬指の標本』の”わたし”が、カタリコベヤを知っていたら、どうするだろう?、なんて考えてみたくなる。

 恍惚感を誘う喪失ストーリー2編。
 どちらも長すぎず短すぎず、端正な文章で綴られてあります。

 磁石に引き寄せられるように、小説の世界へ引き込まれる。
 いや、そんななまやさしいことじゃなく、
もっと根本的で、徹底的な意味において、絡め取られていく・・・
薬指の標本 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 薬指の標本 (新潮文庫)より
4101215219