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螺鈿迷宮
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螺鈿迷宮の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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螺鈿(らでん)という言葉を、初めて知った。 螺鈿・翡翠。見る角度により様々な表情を見せるものたち… この物語も、読み手にとって様々な受け止め方が出来ると思う。 魅力的だったのが敵役の桜宮家の面々。白鳥も霞んでしまう、否、あの白鳥が畏敬の念を抱くほどの猛者。そして、その遺伝子を引き継いだ、恐るべき娘達。 「白鳥ファン」には物足りないだろうが、彼も作品ごとに人間味が増し、より魅力的なモンスターになった。 物語はあくまで「パルプフィクション」。ただし、タランティーノほどは上手く行っていない。 ストーリーは予想通り進み、脳天気な主人公の「原罪」にも驚けなかった。 パズルのピースが、するすると組み上がっていく感じ。 物語を紡ぐ糸が細く綺麗。バチスタの、麻紐をぐいぐい引っぱっていくような力強さではない。 ミステリー仕立てなのに、謎解きものとしては弱い。わざわざヒントを「目立つように」配置しているので、筆者はミステリーとして成功させようとは意図していないのは明らか。 その確信犯の意図は、どこにあるのか? この辺りが螺鈿であり、翡翠であると思うのだが。 例えば、「存在の耐えられない軽さ」のクンデラが哲学的と言われるのに対し、海堂は哲学者? 告発者? 私自身は、小説の形をしたジャーナリズムであるように思う。 愛する家族、そして自分自身、最期をどのような形で迎えたいか? 肩肘張らずに、想いを馳せることができる。 余談だが、たまたま「存在の〜」を読んだ後だったので、主人公・天馬君の奥手ぶりが微笑ましかった。ちょっと背中を押してあげたら、全く別の展開になったかも、と思いつつ… | ||||
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著者(海堂氏)は、本書などの小説を通じてAI(オートプシー・イメージング)の導入を推進している。 しかし、現実には、AIの導入によって影の部分に光が当たり、困る組織や人がいて、導入は困難そうである。 どう困難そうかは、本書にて読み取って欲しい。 | ||||
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終末期医療を手掛ける碧翠院桜宮病院。黒い噂が絶えないこの病院の闇に東城大学医学部の落ちこぼれ学生・天馬と、厚労省コンビ(白鳥・姫宮)が迫る。「でんでん虫」と呼ばれる謎めいた館に棲む妖しげな経営者一族。銀髪の院長、美人双子女医、そして・・・ゴシック小説の雰囲気を漂わせるミステリーである。主人公にして語り手の天馬の成長物語の側面も併せもつ。 この物語、『バチスタ』のような痛快さを求めるかたにはおすすめしがたい。白鳥たちが出てくるのに、笑えない・・・(彼が出てくるとなれば、笑いを期待するではないか) 現役勤務医である著者がテーマ・作風の異なる作品をハイペースで執筆している仕事ぶりは認めるが・・・ 白鳥の存在感を活かすには、天馬くんの語りは物足りない。やはり田口(『バチスタ』シリーズで白鳥とペアを組む医師)の語りが一番しっくりくる。田口のフィルターを通してこそ、白鳥のおもしろさが活きてくるのだと思う。もっとも、このお話は白鳥のおかしさが主眼じゃないんですよ、と言われればそれはその通りなのだが。 このようにわたし自身は語り手・天馬との相性がいまひとつだったが、院長の一言一言の重みは胸に響いた。また海堂氏による「桜宮サーガ」の一作品として読んでおいて悪くないと思う。 | ||||
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一応、全部の作品がどこかでつながっていることがわかっているので、出た順にタイムリーに読んでいるが、「ナイチンゲール」で登場した「ハウンドドック」のコンビは、この「でんでんむし」のために来たんじゃないの?と思っていたので、少々肩透かしを食った気分。「ナイチンゲール」ではあまり必要なキャラではなかったし、どこかで活躍させなきゃね。その後も出てこないけど、東京へ帰っちゃったのかな(笑)。 お話の構成も、いま一つ。姫宮さんを誇張して書きすぎな気がする。一応お医者さんなんだからさ。さっさと「でんでんむし」をなくしてしまったのも、どうかと思う。一読で十分な気もするが、どこに続くかわからないので、一応手元に置いておく。 それにしても、どなたかも書いておられたが、勤務医って暇なのか? | ||||
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終末医療、チューブでの延命治療、軽視される検視解剖など、医療界の問題点が提示されてる興味深い読み物。田口医師をもっと出してほしかったな。 | ||||
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ストーリーは面白いし、読ませるけれど、白鳥の強烈さを期待しているファンとしては、少し気落ちしてしまった。巌雄の方が人間としては魅力的で、白鳥が沈んでしまっている。 でも、このシリーズは続けていって欲しい。 | ||||
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留年を繰り返している東城大学医学部3年の主人公:天馬大吉は,幼なじみの時風新報に勤める葉子から桜宮病院への潜入取材の依頼を受ける。受けしぶっていた大吉であったが,麻雀賭博に負けた借金の形から依頼を受けざるをえなくなる・・・ 田口・白鳥シリーズの外伝。物語の時期的には『ナイチンゲールの沈黙』とかぶるのだろうか?全くシリーズを読んでいなくても単独で読めるが,シリーズを読んでいた(最低でも『チームバチスタの栄光』欲張れば2作目まで)ほうが物語の背景が分かり,より楽しめるのではないかなと思う。人物関係などがそんなにもうまくいくものだろうか?とか,そんな病院ってないだろう?とか思ってしまう事を全く気にせずに物語だけを見るのであれば十分星4つかなぁって気がするが,気になるところが物語の根幹だから仕方がない。ところで私はこの『螺鈿』って言葉知らなかった・・・自分の無知を痛感した題名でもあった。 | ||||
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満を持して登場した”氷姫”が正直拍子抜けした。なんかもっとすごいのを想像していたのだが、本作の活躍を見る限りでは普通の有能な助手の域を出ていないのでは?あと氷姫のあだ名の由来も適当過ぎというか、え?それだけ?という感じがした。 作中のほとんどが主人公・天馬の視点で語られる一人称なのだが過剰な修辞が多く胸焼けした。それはこの作者の作品全部に言えるけど。 それと厳雄院長のセリフも陳腐というか、まるでゲームキャラのセリフを聞いてる気分にさせられる。 悪いところばかり書いてしまったが、水準以上の面白さはあると思う。2日かけて一気に読めたし。次回作に期待、、、かな。 | ||||
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親の遺産を食い潰しつつ留年を続ける「アンラッキー・トルネード」を自称する医学生が、恋人?の罠にまんまと嵌まり怪しげな病院の内偵をする事に。院内はいたって健康な?患者達。入院時に病院系列の会社社員になり、手の施しようのないはずの末期がん患者が幾本ものチューブに繋がれることなく、食事当番や院内雑事をこなし、薔薇のお告げで3階病棟に上がった者は翌朝には亡くなる。まるで死がコントロールされているかのように・・・。そして全ての患者が解剖、検案される。病院の闇を知った医学生を襲う危機!彼を救うべくまた病院の闇を白日の下にさらすため活躍する厚生労働省のお役人白鳥と姫宮。が、救おうとしているのか災いしているのか? 益々危機に陥る学生。そして最後に知らされる内偵のきっかけとなった行方不明者と病院・学生の繋がり。白鳥の奇人変人ぶりを期待した向きにはちょっと物足りないかな? 一族の中から一人逃れ出た者の今後は? 続くの? と、不気味さが残ります。 | ||||
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ナイチンゲールとは、路線が違うけど、きっと作者が書きたいことが一番詰まってるのではないかな。終末期医療、緩和ケア、エーアイの必要性、人は何により生かされるのか、など。作品的には軽快な乗りではあるけど、医療現場の人が肌で感じる問題点を小説を通して作者は訴えていきたいのでは。私たちの問題として、色々考えなくちゃと思わせてくれる作品ですよ。お薦めです。もっと真面目に書いても、読む人はいると思うので、できれば、氷姫あたりライトノベルキャラやめてほしいかな。 | ||||
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「チームバチスタ」、「ナイチンゲール」、そしてこの「螺鈿迷宮」と全3作品とも読んでますがなんと言っていいか・・・正直「バチスタ」が一番楽しめた感があります。作品を重ねるたびに白鳥や田口がどんどんパワーダウンしていってる感が否めません。今回の主人公もどこかお間抜けで魅力が感じられませんし、氷姫にもそれほど魅力が感じられませんでした。会話のテンポはよくても前半部分のだらだら流れる感じがどうしても好きになれませんでした。続編も感じさせる終わり方でしたが、次の作品に手が伸びるかといったら正直・・・伸びないかな? 人それぞれの感想があると思いますが、作者には一度白鳥や田口といったシリーズから離れた新たな作品を書いてもらいたいものです。 | ||||
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前振りが長くて何が問題になっているのか、途中まで「さっぱり」わからないミステリィ。 あいかわらず個々の設定はうまい。テンポも悪くない。 でも乗り切れないのは、時代設定が新しいのも、古いのも全部ありありのようで…!? もちろん軽い文章の中身は「終末医療」という、最新のテーマがポイントであるから、中々深い小説であることには変わりはないが。 「物事に原因があるとしたら、必ず要因もある」 ということをわからせてくれる本だ。でもそこにたどりつくまでがかなり長い。 まぁ、「氷姫」の実態を知ったし、次につながる内容になってるし、あまり欲張らないでおこう。 | ||||
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終末医療から埋葬まで司る桜宮病院。ひょんなことからそこにかかわらざるを得なくなったへなちょこ東城大学医学部生天馬大吉。天馬に与えられた使命は桜宮病院長桜宮巌雄に会ったきり帰ってこないある人物をの行方をつかむことと病院の内情を探ること。彼が入院して気づいたことはこの病院では死がコントロールされているのではないかと思われるほど患者が次々となくなっていくこと・・・。 ある人物が行方不明になったのは桜宮一族の因縁と関係し、終末医療のあり方は東城大学医学部との抗争と関連していた。そして天馬自身も知らないうちに桜宮一族の因縁に絡んでいたのだ。 海堂先生の作品は「チーム・バチスタの栄光」に続いて2作目です。登場人物がそれぞれ魅力的なことは同じです。特に桜宮病院長巌雄に語らせる医学観には深いものを感じました。この作品の中では白鳥より強烈で印象に残りました。天馬の行間心理描写も相変わらずおもしろかったです。ただ、少し前半が長く感じました。後半はそれぞれの関係が収まり気持ち的にすっきりしました。これから続編もありそうな終わり方です。是非読んでみるつもりです。 | ||||
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螺鈿のイメージといい舞台となる病院が館シリーズと似ていることといい、なんだか少女マンガを昔読んでいたころを思い出した。 落ちこぼれかけている医学生が主人公で過去の因縁がでてくるところは歌舞伎の黙阿弥ものみたいです。 | ||||
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会話は古いし、男がピアスやってるだけで大騒ぎなんて、時代遅れもいいところ 何もしていないのに犯人が勝手にぺらぺらしゃべって自滅するというのも、 ミステリとしては非常に低レベル、主人公の頭の悪さも、ステレオタイプでしらけます ただ、文章にはリズム感があり、キャラ立ちのよさは相変わらずなので ミステリとしてではなく、純粋にエンタメ小説としてのみの評価ならば、 それなりにおもしろいです、 つまり、マンガっぽい感じですね | ||||
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