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(短編集)

6ステイン



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6ステインの評価: 4.40/5点 レビュー 45件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

福井デビュー

福井デビューである。
乱歩賞受賞作はほぼ読んでいるが、なぜか、この作家だけは
読まずに来た。
実際のところ、受賞作を本屋で手にとってレジに向かいかけたこともあるが、
ここまで読まずに来た。


さて、読んでみてどうか。
文章は堅すぎず、軟らかすぎずで、読みやすい。
また、描写もうまい。
話のもっていき方もうまいと思う。
文章、話の構成とも全体的に志水辰夫に近い。
要するに、私好みである。
でも、何か足りない。


読みすすめるうちに、わかった。
「足りない」のではなく、「多すぎる」のだ。
自作の世界にリアリティを持たすための説明
(ほとんどが主人公の独白あるいは心情として語られるのだが)
をする文章が多すぎるのだ。
ある意味、読者に親切な作家といえるのだろうが、
逆に筆力のなさともいえる。
例えば、本作品のような話を書いていた作家として、
志水辰夫、北方謙三、船戸与一などが挙げられるが、
彼らが福井の作品と同様のものを書いたとしたら、
ほぼ半分のページ数で書き上げるだろう。
そして、彼らの書いたものの方がより大きなインパクトを読者に残すだろう。
福井に「足りない」もの、それは、経験といえるのではないかな。
福井が、自分の書いたものを半分の量にする筆力を身につけたとき、
彼の作品は長く読み継がれることになるだろう。
福井は、自分の作品が映像化されること念頭に
小説を書いているということを何かで読んだ記憶があるが、
それがあの説明文の長さに通じているのだろう。
ファンの方には、「それが福井節」となるのであろうが。


いずれにせよ、福井が、これからの日本の冒険小説界を背負って立つ
一番近い位置にいることは自他共に認めるところである。
更なる精進を期待したい。

6ステインAmazon書評・レビュー:6ステインより
4062126419
No.2:
(3pt)

福井初の短編集

”亡国のイ−ジス””終戦のロ−レライ”等超長編で評価の高い福井晴敏の初の短編集です。
感想から言いますと、やはり長編作家なんだなぁと言う印象で、消化不良な作品が多いように思えます。

人物を徹底的に書き込むことにより作品の奥行き、躍動感を生み出す作家だと思うので、短編ではちょっと、物足りなくは感じてしまいます。
しかしながら、文章の書き込み具合はいつもながらで、濃厚な文章が楽しめますしスト−リ−運びもさすがです。あくまでも福井作品ですのでハ−ドルが高いだけなので誤解の無いように・・

最終章の”920を待ちながら”には彼が出演!何も知らずに読んだ方にはビッグサプライズです!
6ステインAmazon書評・レビュー:6ステインより
4062126419
No.1:
(3pt)

福井さんの魅力が・・・

初の短編集ということで、ちょっとわくわくしながら読んだ。防衛庁情報局を舞台に起こるさまざまな出来事。だが単に陥れたり、陥れられたり、殺したり、殺されたりという話ではなかった。そこには他の作品でも見られるような、人としての悲哀があった。人はどんな状況でも生きていかなければならない。その痛いほどの思いが伝わってくる。「畳算」「媽媽」は何とも切なかった。そして、最後に収められた「920を待ちながら」。この後半は、「おお!」と叫んで、思わずニヤリ。福井ファンなら、私の気持ちが分かるはず♪
6ステインAmazon書評・レビュー:6ステインより
4062126419

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