北壁の死闘

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評判

北壁の死闘の評価:

4.63/5点 レビュー 30件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.63pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全62件 21〜40 2/4ページ
No.42
(5pt)

ラストシーンはラストに読んで!

買ってからしばらく放置していたのですが、 もっと早く読めば良かったと後悔するくらい面白かったです。 NHKで深夜に時々放送している「世界の名峰」でアイガーがやっている時に見てから読んだら、よりイメージが湧く気がします。 出だしがラストに繋がって来るのですが、まさかの展開に・・ネタバレになるので止めときます(笑) 海外の名前は分かりづらくて人物整理に何度か読み返す事はありましたが、とにかく面白いのでオススメです。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.41
(5pt)

ラストシーンはラストに読んで!

買ってからしばらく放置していたのですが、 もっと早く読めば良かったと後悔するくらい面白かったです。 NHKで深夜に時々放送している「世界の名峰」でアイガーがやっている時に見てから読んだら、よりイメージが湧く気がします。 出だしがラストに繋がって来るのですが、まさかの展開に・・ネタバレになるので止めときます(笑) 海外の名前は分かりづらくて人物整理に何度か読み返す事はありましたが、とにかく面白いのでオススメです。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.40
(3pt)

冬の<アイガー北壁>登攀という物理的行為及び主人公の境地は読ませるが、装飾過多で期待外れの感が

冬の<アイガー北壁>登攀を題材とした評判の冒険小説である。平凡な邦題と比較して、原題は「Traverse of the Gods(=神々のトラバース)」と魅力的で、これは<アイガー北壁>の登攀ルートの1つを指す。狂気とも思える冬の<アイガー北壁>登攀に挑んだ主人公(ドイツ軍兵士)の姿を描いた作品である。現実には到底不可能と思えるこの設定に理由を付けるために、作者は第二次世界大戦中の米独の原爆開発合戦を利用して、軍の命令(とそこから生じる様々な状況)で止むを得ず強行したという形にしていて、チョットこの舞台設定が煩い感じがした。

他方、主人公は自分の過失で、過去の<アイガー北壁>登攀で友人を殺してしまったというトラウマを抱えており、こちらは主人公が冬の<アイガー北壁>登攀を強行した(降伏するという選択肢もあった)上手い理由付けになっている。自身のトラウマを克服するためには、<アイガー北壁>を克服する事が必須という冒険小説らしい主題である。そして、登攀シーンの描写は流石に読ませるが、全体を冷静に見てみると、登攀シーンの描写が意外と少なくて、期待外れの感があった。物語に説得力を持たせるため、主人公の同僚達の細かい性格描写があったり、米独の将校の駆け引きの描写があったりするのはまだしも、本作にロマンス(!)を持ち込んでは冒険小説としての醍醐味が台無しでしょう。また、原爆開発のキーマンである博士(とその看護役の女医)もクライミング熟練者であり、主人公の一行に付いて行けたという設定も安直過ぎる。

主人公が<アイガー北壁>登攀中、戦争、敵と味方、個人的恨み等の思念が雲散霧消し、ひたすら<無>の境地に入ったという辺りが冒険小説としての真骨頂であり、登攀という物理的行為及び主人公のこの境地を中心に描いた方が物語の求心力を増したと思う。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.39
(3pt)

冬の<アイガー北壁>登攀という物理的行為及び主人公の境地は読ませるが、装飾過多で期待外れの感が

冬の<アイガー北壁>登攀を題材とした評判の冒険小説である。平凡な邦題と比較して、原題は「Traverse of the Gods(=神々のトラバース)」と魅力的で、これは<アイガー北壁>の登攀ルートの1つを指す。狂気とも思える冬の<アイガー北壁>登攀に挑んだ主人公(ドイツ軍兵士)の姿を描いた作品である。現実には到底不可能と思えるこの設定に理由を付けるために、作者は第二次世界大戦中の米独の原爆開発合戦を利用して、軍の命令(とそこから生じる様々な状況)で止むを得ず強行したという形にしていて、チョットこの舞台設定が煩い感じがした。

他方、主人公は自分の過失で、過去の<アイガー北壁>登攀で友人を殺してしまったというトラウマを抱えており、こちらは主人公が冬の<アイガー北壁>登攀を強行した(降伏するという選択肢もあった)上手い理由付けになっている。自身のトラウマを克服するためには、<アイガー北壁>を克服する事が必須という冒険小説らしい主題である。そして、登攀シーンの描写は流石に読ませるが、全体を冷静に見てみると、登攀シーンの描写が意外と少なくて、期待外れの感があった。物語に説得力を持たせるため、主人公の同僚達の細かい性格描写があったり、米独の将校の駆け引きの描写があったりするのはまだしも、本作にロマンス(!)を持ち込んでは冒険小説としての醍醐味が台無しでしょう。また、原爆開発のキーマンである博士(とその看護役の女医)もクライミング熟練者であり、主人公の一行に付いて行けたという設定も安直過ぎる。

主人公が<アイガー北壁>登攀中、戦争、敵と味方、個人的恨み等の思念が雲散霧消し、ひたすら<無>の境地に入ったという辺りが冒険小説としての真骨頂であり、登攀という物理的行為及び主人公のこの境地を中心に描いた方が物語の求心力を増したと思う。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.38
(5pt)

★5個では足りません!

いけません。これは絶対に読まないといけません。
この冒険小説はまさに「一気読み必至」です。
訳が上手で、登場人物の変化する視点の展開が巧い。

そして、主人公をはじめ各登場人物の背景の造りこみが緻密で自ずと興味が湧いてくる。
欧州を代表するドイツの名クライマーは、過去の事故の悪夢に苦しめられ、己が人生に、
時代の趨勢に対して斜に構えている。
されど祖国の為に軍律には生真面目に対応し、指令にも疑問を持ちつつ忠実に従う。

敵国の兵や民間人にも、極めて礼儀正しく接する紳士でもあり、おおよそ想像する
悪鬼のようなナチの親衛隊のような輩とは違う人種でもあるのです。

その主人公が敵国に追われ、艱難辛苦の北壁越えを強行せざるを得ない状況に
はまり込んでいく。ああ、これは絶対絶命となり北壁の氷に閉ざされ、やがて悲しい終焉を
迎えるのだろうな?という想像がもたげてくる。

でもね・・・・・。( ̄ー ̄;)

いや~ハラハラ、ドキドキの大活劇山岳小説でした。
ちなみに自分も少々、冬の八ヶ岳に遊んでもらっているので背筋が凍りましたね。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.37
(5pt)

★5個では足りません!

いけません。これは絶対に読まないといけません。
この冒険小説はまさに「一気読み必至」です。
訳が上手で、登場人物の変化する視点の展開が巧い。

そして、主人公をはじめ各登場人物の背景の造りこみが緻密で自ずと興味が湧いてくる。
欧州を代表するドイツの名クライマーは、過去の事故の悪夢に苦しめられ、己が人生に、
時代の趨勢に対して斜に構えている。
されど祖国の為に軍律には生真面目に対応し、指令にも疑問を持ちつつ忠実に従う。

敵国の兵や民間人にも、極めて礼儀正しく接する紳士でもあり、おおよそ想像する
悪鬼のようなナチの親衛隊のような輩とは違う人種でもあるのです。

その主人公が敵国に追われ、艱難辛苦の北壁越えを強行せざるを得ない状況に
はまり込んでいく。ああ、これは絶対絶命となり北壁の氷に閉ざされ、やがて悲しい終焉を
迎えるのだろうな?という想像がもたげてくる。

でもね・・・・・。( ̄ー ̄;)

いや~ハラハラ、ドキドキの大活劇山岳小説でした。
ちなみに自分も少々、冬の八ヶ岳に遊んでもらっているので背筋が凍りましたね。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.36
(5pt)

北壁が目に浮かぶ圧倒的迫力。今からでもぜひ。

刊行時に評判となって以来の再読。ディテールはもちろん忘れていたが,やはり傑作と呼ぶにふさわしい。ここでナチスの秘密計画というのは眼目ではなく,主人公を始めとする登山チームの人間関係にヒロインとのロマンス,そして圧巻のアイガー登攀シーンを堪能するのが正しい読み方。最初は唾棄すべきだった男がクライマックスで改心(?)したり,オチが予定調和であることに興を削がれる向きもあるかもしれないが,そこがこの作品の評価の分かれ目(要するに好き嫌い)となるだろう。戦時下のメロドラマも決して物語を壊すものではなく,型どおりとはいえその後の展開には必須のものだ。
ひとつ注目すべきは冒頭シーンが実は巧妙に仕組まれており,最後に主人公が北壁でとったある行動が,エピローグにストンと収まるようになっていること。このあたりの細かさは心憎いばかりで,アクションのみに頼る作品ではここまでの凜とした読後感を残せまい。
今からでも多くの人に読んでほしいが,山岳・登攀関連ということで他にA・マクリーン「ナヴァロンの要塞」,トレヴェニアン「アイガー・サンクション」を併せてお勧めしたい(古いな,われながら…)。
そうそう,作者のラングレーはかつて創元文庫と新潮文庫でさかんに紹介されていたものの,その後サッパリ。同じ冒険小説畑のダンカン・カイルとともに消息が気になるところだ。もう新作は出ていないのだろうが,未訳作品を紹介してくれる奇特な出版社が現れることを期待したい(頼むよ,ホント)。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.35
(5pt)

北壁が目に浮かぶ圧倒的迫力。今からでもぜひ。

刊行時に評判となって以来の再読。ディテールはもちろん忘れていたが,やはり傑作と呼ぶにふさわしい。ここでナチスの秘密計画というのは眼目ではなく,主人公を始めとする登山チームの人間関係にヒロインとのロマンス,そして圧巻のアイガー登攀シーンを堪能するのが正しい読み方。最初は唾棄すべきだった男がクライマックスで改心(?)したり,オチが予定調和であることに興を削がれる向きもあるかもしれないが,そこがこの作品の評価の分かれ目(要するに好き嫌い)となるだろう。戦時下のメロドラマも決して物語を壊すものではなく,型どおりとはいえその後の展開には必須のものだ。
ひとつ注目すべきは冒頭シーンが実は巧妙に仕組まれており,最後に主人公が北壁でとったある行動が,エピローグにストンと収まるようになっていること。このあたりの細かさは心憎いばかりで,アクションのみに頼る作品ではここまでの凜とした読後感を残せまい。
今からでも多くの人に読んでほしいが,山岳・登攀関連ということで他にA・マクリーン「ナヴァロンの要塞」,トレヴェニアン「アイガー・サンクション」を併せてお勧めしたい(古いな,われながら…)。
そうそう,作者のラングレーはかつて創元文庫と新潮文庫でさかんに紹介されていたものの,その後サッパリ。同じ冒険小説畑のダンカン・カイルとともに消息が気になるところだ。もう新作は出ていないのだろうが,未訳作品を紹介してくれる奇特な出版社が現れることを期待したい(頼むよ,ホント)。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.34
(5pt)

最強の主人公!

さまざまな困難に合いながらも、アイガーを上りきった事は、正に奇跡と言っていい。

更に、物語の最後に主人公が2度アイガーを上りきったと分かったときの感動は、今でも忘れられません。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.33
(5pt)

最強の主人公!

さまざまな困難に合いながらも、アイガーを上りきった事は、正に奇跡と言っていい。

更に、物語の最後に主人公が2度アイガーを上りきったと分かったときの感動は、今でも忘れられません。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.32
(3pt)

面白いのだが

確かに山岳小説好きの方々の評価が高いだけあり、とても面白い。
息もつかせぬ展開で一気読みさせる。
登場人物の描写も個性が際立っているし、プロットも面白い。

ただ主人公の超人的動きなどがリアリティを奪ってしまい、
アクション映画ならいいけど、小説だとちょっとtoo much感がある。
最後の方は少々食傷気味。
そのような点で☆3つですね。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.31
(3pt)

面白いのだが

確かに山岳小説好きの方々の評価が高いだけあり、とても面白い。
息もつかせぬ展開で一気読みさせる。
登場人物の描写も個性が際立っているし、プロットも面白い。

ただ主人公の超人的動きなどがリアリティを奪ってしまい、
アクション映画ならいいけど、小説だとちょっとtoo much感がある。
最後の方は少々食傷気味。
そのような点で☆3つですね。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.30
(5pt)

在宅登山家がおすすめ

アイガー北壁に関して興味を持つようになり、ハインリッヒ・ハラ―の「白い蜘蛛」を探している最中にこの本を知った。なんとなく、注文してみたところ、フィクションとは思えない数々の描写、本物のショッキングな話もおりまぜられた物語で、登場人物すべてに親しみを覚えるようなった。そして、ドラマの終盤、思いがけないエンディングに、涙とも、微笑みとも言えない充実感を覚えた。山登りに興味がなくとも、十二分に楽しめる1冊です。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.29
(5pt)

在宅登山家がおすすめ

アイガー北壁に関して興味を持つようになり、ハインリッヒ・ハラ―の「白い蜘蛛」を探している最中にこの本を知った。なんとなく、注文してみたところ、フィクションとは思えない数々の描写、本物のショッキングな話もおりまぜられた物語で、登場人物すべてに親しみを覚えるようなった。そして、ドラマの終盤、思いがけないエンディングに、涙とも、微笑みとも言えない充実感を覚えた。山登りに興味がなくとも、十二分に楽しめる1冊です。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.28
(4pt)

タイトル・構成にやや不満

海外の名作の多くに共通する欠点だが、本作も邦題が今イチ。何故素直に「神々のトラバース」としなかったのか?「トラバース」が日本語として
一般的でないというのは分かるが…。BBC記者による調査記録という設定・構成もやや不自然。ラストシーンを書くためには必要だったのかも知
れないがそもそもエピローグ自体が蛇足では?酔って管を巻くシュペングラーは正直見たくなかった。それ以外は満点。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.27
(4pt)

タイトル・構成にやや不満

海外の名作の多くに共通する欠点だが、本作も邦題が今イチ。何故素直に「神々のトラバース」としなかったのか?「トラバース」が日本語として
一般的でないというのは分かるが…。BBC記者による調査記録という設定・構成もやや不自然。ラストシーンを書くためには必要だったのかも知
れないがそもそもエピローグ自体が蛇足では?酔って管を巻くシュペングラーは正直見たくなかった。それ以外は満点。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.26
(3pt)

ストーリーは良い

ストーリーは良いです。息をもつかせず読ませてしまう。しかし厳しい自然に対してあまりに荒唐無稽な超人性が、騙されてもよいかという気持ちをなえさせる。クリフハンガーの時に感じたのと同じ。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661
No.25
(3pt)

ストーリーは良い

ストーリーは良いです。息をもつかせず読ませてしまう。しかし厳しい自然に対してあまりに荒唐無稽な超人性が、騙されてもよいかという気持ちをなえさせる。クリフハンガーの時に感じたのと同じ。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.24
(5pt)

感想

アイガーは、スイスを代表する標高3,975メートルの山だ。富士山と比較すると、アイガーの標高がおよそ200メートルほど勝っている。それだけで、いかにアイガーが大きな山であるか想像できる。写真や動画投稿サイト等でその姿を見ることが出来るが、そこでは、山下に鮮やかな緑が茂り、雄大にそびえたつ美しいアイガーの姿。一方で、厚い雲と雪に覆われ、所々むき出しの岩壁が見え隠れする、神秘的な雰囲気をかもし出す姿がある。季節や天候によって、山の表情は様々に変化するのだ。
 本作品は、フィクションとノンフィクションの部分があり、そこが、本を読み進めていくにつれ、現実味を帯びさせ、没頭して読むことが出来た。専門用語や様々な機器の取り扱いなど、登山の経験が無い人にとっては、情景を捉えにくい箇所が多々ある。しかしそれを差し引いても、十分に楽しめる内容が作品中では描かれている。アイガー登攀にあたり、様々な考えを持つもの同士が、厳しい環境の中で助け合うシーンは、読んでいて心を熱くさせるものがある。作品の序盤では、戦争によって市民の生活が圧迫され、辛い現実がしっかりと描かれていたが、登攀しているシーンにおいては、任務のことや、戦争の残酷さをほとんど感じさせない。戦時中であることを忘れさせるような臨場感があり、生きるために成さねばならないことを、登攀している全員が感じ取って、必死であったところが印象的である。様々繰り広げられる展開が、読み終えるまで気を抜くことを許してくれないそんな作品である。
北壁の死闘 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元推理文庫)より
448825201X
No.23
(5pt)

感想

アイガーは、スイスを代表する標高3,975メートルの山だ。富士山と比較すると、アイガーの標高がおよそ200メートルほど勝っている。それだけで、いかにアイガーが大きな山であるか想像できる。写真や動画投稿サイト等でその姿を見ることが出来るが、そこでは、山下に鮮やかな緑が茂り、雄大にそびえたつ美しいアイガーの姿。一方で、厚い雲と雪に覆われ、所々むき出しの岩壁が見え隠れする、神秘的な雰囲気をかもし出す姿がある。季節や天候によって、山の表情は様々に変化するのだ。
 本作品は、フィクションとノンフィクションの部分があり、そこが、本を読み進めていくにつれ、現実味を帯びさせ、没頭して読むことが出来た。専門用語や様々な機器の取り扱いなど、登山の経験が無い人にとっては、情景を捉えにくい箇所が多々ある。しかしそれを差し引いても、十分に楽しめる内容が作品中では描かれている。アイガー登攀にあたり、様々な考えを持つもの同士が、厳しい環境の中で助け合うシーンは、読んでいて心を熱くさせるものがある。作品の序盤では、戦争によって市民の生活が圧迫され、辛い現実がしっかりと描かれていたが、登攀しているシーンにおいては、任務のことや、戦争の残酷さをほとんど感じさせない。戦時中であることを忘れさせるような臨場感があり、生きるために成さねばならないことを、登攀している全員が感じ取って、必死であったところが印象的である。様々繰り広げられる展開が、読み終えるまで気を抜くことを許してくれないそんな作品である。
北壁の死闘 (創元ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 北壁の死闘 (創元ノヴェルズ)より
4488800661