博士の愛した数式

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博士の愛した数式の評価:

4.32/5点 レビュー 849件。 A ランク

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平均点4.32pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全1,470件 581〜600 30/74ページ
No.890
(4pt)

小川洋子に舞い降りたやさしさの黄金率

私は理系でしかも数学系だったため、数式のもつ美しさというものについては普通の人より理解しているつもりでした。この本の中に登場する完全数やオイラーの定理をはじめ黄金率やフィボナッチ数列といったものに、神秘性と美しさを感じて一人悦に入ったりしたものです。ですが数学と関係のない人からみれば、それはただの記号の羅列であり、なんら特別な意味をもたないものである事も事実です。よって自分のこの感動はきっと同じ数学系の人間にしか理解されないのだろうなぁと残念に思っていたものです。この本は私のそうした思いに対して一つの答えを示してくれた作品です。数式のもつ美しさと普遍性が、静かに他者へのいたわりを持って日常を生きることと見事に調和する事。そして完全数と江夏に象徴される「強く生きよ」という祈り。数学と文学という一見相容れない物の間に黄金率を見出した小川洋子さんの奇跡に脱帽です。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.889
(4pt)

小川洋子に舞い降りたやさしさの黄金率

私は理系でしかも数学系だったため、数式のもつ美しさというものについては普通の人より理解しているつもりでした。この本の中に登場する完全数やオイラーの定理をはじめ黄金率やフィボナッチ数列といったものに、神秘性と美しさを感じて一人悦に入ったりしたものです。ですが数学と関係のない人からみれば、それはただの記号の羅列であり、なんら特別な意味をもたないものである事も事実です。よって自分のこの感動はきっと同じ数学系の人間にしか理解されないのだろうなぁと残念に思っていたものです。この本は私のそうした思いに対して一つの答えを示してくれた作品です。数式のもつ美しさと普遍性が、静かに他者へのいたわりを持って日常を生きることと見事に調和する事。そして完全数と江夏に象徴される「強く生きよ」という祈り。数学と文学という一見相容れない物の間に黄金率を見出した小川洋子さんの奇跡に脱帽です。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.888
(4pt)

菓子缶の宝箱

とても地味ですが、ほんのり温かさが掌に残りました。作者はこの『博士』という登場人物(モデルがいる?)をこよなく愛しているのでしょう。綴られた文章のそこここから『博士』への優しさ、気遣いが伝わってきます。数学が苦手な人でも読めるように数の不思議がうまく構成されていて、『博士の愛した・・・』という意味がなんとなくわかるような巧みさに敬服します。特に光り輝く宝石でもない。けれど・・・何気なく河原で拾った綺麗な石のように、本棚にそっと置いておきたい作品です。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.887
(4pt)

菓子缶の宝箱

とても地味ですが、ほんのり温かさが掌に残りました。作者はこの『博士』という登場人物(モデルがいる?)をこよなく愛しているのでしょう。綴られた文章のそこここから『博士』への優しさ、気遣いが伝わってきます。数学が苦手な人でも読めるように数の不思議がうまく構成されていて、『博士の愛した・・・』という意味がなんとなくわかるような巧みさに敬服します。特に光り輝く宝石でもない。けれど・・・何気なく河原で拾った綺麗な石のように、本棚にそっと置いておきたい作品です。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.886
(5pt)

作者の力量に感心

久々に面白い小説を読んだという感じ。数式という小説にはあまりなじまないものを使って、それを道しるべのようにして話を展開するという手法と力量には感心したね。このお話は、おそらく100%近くフィクションなんだろうと思うけど、登場する人たちに血が通っていて、どことなく温かみがあって、リアリティがあるよね。芥川賞をとった『妊娠カレンダー』は、話がちょっと嘘っぽくて、あまりいいとは思わなかったけど、この小説はいいよ。おすすめです。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.885
(5pt)

作者の力量に感心

久々に面白い小説を読んだという感じ。数式という小説にはあまりなじまないものを使って、それを道しるべのようにして話を展開するという手法と力量には感心したね。このお話は、おそらく100%近くフィクションなんだろうと思うけど、登場する人たちに血が通っていて、どことなく温かみがあって、リアリティがあるよね。芥川賞をとった『妊娠カレンダー』は、話がちょっと嘘っぽくて、あまりいいとは思わなかったけど、この小説はいいよ。おすすめです。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.884
(4pt)

似非理系の私にとっては、「なるほどねー、フムフム」とわかった振りしてうなずきたくなる

80分しか記憶がもたない「博士」と、シングルマザーな家政婦「私」と、その息子「ルート」のホンワカ幸せストーリー。根本には、博士の記憶が 80分しか持たないという悲劇が見え隠れしているのだが、ちょっぴりユニークな文章と、渡る世間に鬼はない世界観というオブラートに包まれており、その設定さえも単なる味付けに過ぎないような感覚さえ覚える。とにかく、この作品はあらゆる愛にあふれている。「博士」の「数学」に対する愛をはじめ、それぞれの人物に対するそれぞれの愛。こんなに愛にあふれた作品とはめったに出会えないだろう。また、似非理系の私にとっては、「なるほどねー、フムフム」とわかった振りしてうなずきたくなるような数学の知識の数々。数学的な意味と日常が重なり合う気持ちよさ。素数、友愛数、完全数、オイラーの公式、フェルマーの最終定理などなど、非日常が日常とつながる面白さ。最初から最後まで(記憶が確かなら)登場人物の固有名詞は一切出てこない。感情移入しやすく、誰でも主人公になれる。これもこの作品の魅力だろう。余談だが作者の阪神タイガースへの愛も見え隠れしている。この作品は純文学でありながら、十分にエンタテインメント性を持った快作である。気になったのは、博士の80分の記憶がどのように忘却されるかである。80分間隔で完全に記憶をなくした時点に戻るのか(リセットされるイメージ)?それとも、古い記憶から徐々に消されていくのか(古いものから削除されるイメージ)?前者では80分ごとに初めましてだが、後者では、80分後でも、79分前の出来事は覚えているわけであり、かろうじて記憶の連続性は保たれている(ただし、80分丸まる空白だと、はじめましてになる)。自分は、「夕方が一番好きな時間」とかの記述からおそらく後者だと思って読んでいたのだが、あってるよね。。??
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.883
(4pt)

似非理系の私にとっては、「なるほどねー、フムフム」とわかった振りしてうなずきたくなる

80分しか記憶がもたない「博士」と、シングルマザーな家政婦「私」と、その息子「ルート」のホンワカ幸せストーリー。根本には、博士の記憶が 80分しか持たないという悲劇が見え隠れしているのだが、ちょっぴりユニークな文章と、渡る世間に鬼はない世界観というオブラートに包まれており、その設定さえも単なる味付けに過ぎないような感覚さえ覚える。とにかく、この作品はあらゆる愛にあふれている。「博士」の「数学」に対する愛をはじめ、それぞれの人物に対するそれぞれの愛。こんなに愛にあふれた作品とはめったに出会えないだろう。また、似非理系の私にとっては、「なるほどねー、フムフム」とわかった振りしてうなずきたくなるような数学の知識の数々。数学的な意味と日常が重なり合う気持ちよさ。素数、友愛数、完全数、オイラーの公式、フェルマーの最終定理などなど、非日常が日常とつながる面白さ。最初から最後まで(記憶が確かなら)登場人物の固有名詞は一切出てこない。感情移入しやすく、誰でも主人公になれる。これもこの作品の魅力だろう。余談だが作者の阪神タイガースへの愛も見え隠れしている。この作品は純文学でありながら、十分にエンタテインメント性を持った快作である。気になったのは、博士の80分の記憶がどのように忘却されるかである。80分間隔で完全に記憶をなくした時点に戻るのか(リセットされるイメージ)?それとも、古い記憶から徐々に消されていくのか(古いものから削除されるイメージ)?前者では80分ごとに初めましてだが、後者では、80分後でも、79分前の出来事は覚えているわけであり、かろうじて記憶の連続性は保たれている(ただし、80分丸まる空白だと、はじめましてになる)。自分は、「夕方が一番好きな時間」とかの記述からおそらく後者だと思って読んでいたのだが、あってるよね。。??
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.882
(5pt)

きっと私の本棚で一生生き続ける本

本は読み終わったら売ります。でも、この本は売れないんです。大切なことを思い出させ、胸をジーンとさせるからです。そんなやりとりを重ねながら、私は博士と家政婦さんとルートのいる空間が大好きになりました。愛というのは、愛着であり、何度も同じ時間を過ごすうちに生まれるものだと思っていました。しかし、博士は時間を重ねられない。80分で何もかも忘れてしまう。そんな博士に、これほどの愛があることは奇跡です。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.881
(5pt)

きっと私の本棚で一生生き続ける本

本は読み終わったら売ります。でも、この本は売れないんです。大切なことを思い出させ、胸をジーンとさせるからです。そんなやりとりを重ねながら、私は博士と家政婦さんとルートのいる空間が大好きになりました。愛というのは、愛着であり、何度も同じ時間を過ごすうちに生まれるものだと思っていました。しかし、博士は時間を重ねられない。80分で何もかも忘れてしまう。そんな博士に、これほどの愛があることは奇跡です。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.880
(4pt)

数学は美しい

私は理系ではない。数学2Bまでしか勉強していない。しかし、この本は数学があまり分からない人が読んでも数学が美しく、とてつもなく奥が深いものだと感じるだろう。80分しか記憶がもたない数学者の老人、家政婦、家政婦の息子。この3人がおりなすゆったりとした暖かな雰囲気が非常にここちよかった。凝った伏線や大どんでん返しはないけれども、読み終えたあとは心が温まるようなそんな作品だった。数学もっと勉強しておけばよかったなあ。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.879
(4pt)

数学は美しい

私は理系ではない。数学2Bまでしか勉強していない。しかし、この本は数学があまり分からない人が読んでも数学が美しく、とてつもなく奥が深いものだと感じるだろう。80分しか記憶がもたない数学者の老人、家政婦、家政婦の息子。この3人がおりなすゆったりとした暖かな雰囲気が非常にここちよかった。凝った伏線や大どんでん返しはないけれども、読み終えたあとは心が温まるようなそんな作品だった。数学もっと勉強しておけばよかったなあ。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.878
(5pt)

素敵*゜

数学好きな私にはとても面白い。最初に映画を観て惹かれて小説を読もうと思った。博士のルートへの接し方が凄く暖かかった。あったかい気持ちになる、そんな一冊ー。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.877
(5pt)

素敵*゜

数学好きな私にはとても面白い。最初に映画を観て惹かれて小説を読もうと思った。博士のルートへの接し方が凄く暖かかった。あったかい気持ちになる、そんな一冊ー。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.876
(4pt)

博士の愛した数式,小説家の計算した数式

登場人物は,すべて,善意の人びとである。 いつかどこかで悪意が入り込むのではないかと,読む者をハラハラさせるが、 最後まで悪意は入り込まない。それが小説家の計算である。 数学にしか興味のない,老数学者の博士、その記憶は80分しか持たない。 サヴァン的能力を持った人物である 筋は通すが、どこか頑なである。 子供の頃母をなくし、離婚後10歳の息子を未婚の母として育ててきた 家政婦。高校を中退しているが、本当は頭が良い。 その息子、阪神タイガースのファンで、大人よりも人の心が読める。 その三人が織りなす物語。私は映画の『レインマン』を思い出しました。 読後、いくつかの疑問が残る。 博士は、9回も家政婦を馘首にしたというが、博士の人物造形から言うと、 家政婦さんに去られることはあっても、馘首にすることはないのではないか。 馘首にしたのは義理の姉、と言う解釈も無理がある。 オイラーの定理 e^(iπ )+ 1 = 0の意味は、わからないのは私が馬鹿なだけなのか。 博士の歯医者の麻酔のエピソードの意味は。 誰か読解に長けた方、教えてください。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.875
(4pt)

博士の愛した数式,小説家の計算した数式

登場人物は,すべて,善意の人びとである。 いつかどこかで悪意が入り込むのではないかと,読む者をハラハラさせるが、 最後まで悪意は入り込まない。それが小説家の計算である。 数学にしか興味のない,老数学者の博士、その記憶は80分しか持たない。 サヴァン的能力を持った人物である 筋は通すが、どこか頑なである。 子供の頃母をなくし、離婚後10歳の息子を未婚の母として育ててきた 家政婦。高校を中退しているが、本当は頭が良い。 その息子、阪神タイガースのファンで、大人よりも人の心が読める。 その三人が織りなす物語。私は映画の『レインマン』を思い出しました。 読後、いくつかの疑問が残る。 博士は、9回も家政婦を馘首にしたというが、博士の人物造形から言うと、 家政婦さんに去られることはあっても、馘首にすることはないのではないか。 馘首にしたのは義理の姉、と言う解釈も無理がある。 オイラーの定理 e^(iπ )+ 1 = 0の意味は、わからないのは私が馬鹿なだけなのか。 博士の歯医者の麻酔のエピソードの意味は。 誰か読解に長けた方、教えてください。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.874
(5pt)

00年代日本の小説ベスト1

私が読んだ範囲では、本作は00年代に発表された日本の小説でベスト1だ。 数学の英知の結晶であるe、π、iという一見全く無関係な3つの数がオイラーの公式によって神秘的に結びつけられるように、私(家政婦)、博士、ルートの3人もまた結びつけられ、寄り添い、見事な調和のとれた人間模様を綾なす。数学と文学が「美」の感覚で通底し、共鳴することを示した奇蹟的な作品だ。 しかしながら、数学の美が不変であるのに対し、人間は変わっていく。主人公の上記3人だけでなく、江夏を始めとする阪神タイガースの選手たちも。その対比が切ない。一方で、ある時期、私、博士、ルートの3人が築いた関係の温もりの記憶は消えることがない―博士を除いては。その博士も阪神時代の江夏の記憶が残り続ける。本作は、人間にとって根源的な記憶について考えさせられる、記憶をめぐる冒険談でもある。 この小説は映画、漫画、ラジオ番組にも翻案され、そのどれもが傑作だ。このような本はちょっと他には思いつかない。何れもDVD、コミック本、CDで入手可能なので、お薦めしたい。映画のサントラ盤も。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.873
(5pt)

00年代日本の小説ベスト1

私が読んだ範囲では、本作は00年代に発表された日本の小説でベスト1だ。 数学の英知の結晶であるe、π、iという一見全く無関係な3つの数がオイラーの公式によって神秘的に結びつけられるように、私(家政婦)、博士、ルートの3人もまた結びつけられ、寄り添い、見事な調和のとれた人間模様を綾なす。数学と文学が「美」の感覚で通底し、共鳴することを示した奇蹟的な作品だ。 しかしながら、数学の美が不変であるのに対し、人間は変わっていく。主人公の上記3人だけでなく、江夏を始めとする阪神タイガースの選手たちも。その対比が切ない。一方で、ある時期、私、博士、ルートの3人が築いた関係の温もりの記憶は消えることがない―博士を除いては。その博士も阪神時代の江夏の記憶が残り続ける。本作は、人間にとって根源的な記憶について考えさせられる、記憶をめぐる冒険談でもある。 この小説は映画、漫画、ラジオ番組にも翻案され、そのどれもが傑作だ。このような本はちょっと他には思いつかない。何れもDVD、コミック本、CDで入手可能なので、お薦めしたい。映画のサントラ盤も。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X
No.872
(5pt)

数学者の博士、家政婦、その息子「ルート」などの人間関係を描いた秀作

数学者の博士は、昔の事故により「記憶が80分しかもたない」状態になりました。その博士の世話をするため、博士の義姉に雇われた家政婦とその息子(博士に「ルート」と呼ばれます)の物語です。これら3人の人間関係を、博士の得意な数学と、ルートの好きなタイガースを絡めて描いています。具体的には、博士のルートへの深い愛情と、ルートの博士への尊敬、そして両者に対する家政婦の奉仕といった感情・行動が数学のさまざまな定義・定理、タイガースとその投手江夏を背景に描かれ、物語が進んでいきます。家政婦の気遣いやルートの博士への敬愛といった感情もそうですが、特に博士の「子供は宝である」という頑固な信念が一貫して伝わってきます。今の日本、「少子高齢化社会」と言われますが、国の将来を担う子供の大切さが改めて分かり我が家の1歳にも満たない息子を大事に育てていこうと思いました。とても強く、そして美しい小説です。
博士の愛した数式 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.871
(5pt)

数学者の博士、家政婦、その息子「ルート」などの人間関係を描いた秀作

数学者の博士は、昔の事故により「記憶が80分しかもたない」状態になりました。その博士の世話をするため、博士の義姉に雇われた家政婦とその息子(博士に「ルート」と呼ばれます)の物語です。これら3人の人間関係を、博士の得意な数学と、ルートの好きなタイガースを絡めて描いています。具体的には、博士のルートへの深い愛情と、ルートの博士への尊敬、そして両者に対する家政婦の奉仕といった感情・行動が数学のさまざまな定義・定理、タイガースとその投手江夏を背景に描かれ、物語が進んでいきます。家政婦の気遣いやルートの博士への敬愛といった感情もそうですが、特に博士の「子供は宝である」という頑固な信念が一貫して伝わってきます。今の日本、「少子高齢化社会」と言われますが、国の将来を担う子供の大切さが改めて分かり我が家の1歳にも満たない息子を大事に育てていこうと思いました。とても強く、そして美しい小説です。
博士の愛した数式 Amazon書評・レビュー: 博士の愛した数式より
410401303X