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プリズンホテル・夏



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プリズンホテル・夏の評価: 4.03/5点 レビュー 113件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.03pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全83件 61~80 4/5ページ
No.23:
(5pt)

生きる気力を与えてくれます

電車の中で流れる涙を止めることができませんでした。高度経済成長期の日本。華やかな時代には陰があり、そして、華やかな時代を終えた後にも人生は続きます。生きることの意味は、生き続けてこそ分かるのかもしれません。どこにでもいる人物と、どこにでもはないだろう環境設定が上手にコラボ。読後感がスッキリする、良作です。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.22:
(5pt)

極道もの、と思い敬遠してた…

読んだ後、すぐに本屋へ2〜4巻を買いに行きました。…なんて面白さ。もっと早く読めば良かった。明らかに娯楽小説なのに、この奥の深さ、懐の深さ、読後の爽やかさはなんなんでしょう。ひさびさに、小説読んでて良かったなあ!と思える物語でした。また、登場人物も皆素敵です。手がつけられない幼児のような主人公の苦悩、そいつをとりまく女性たちの愛。私自身、彼女たちのように誰かを愛したいと思いました。(うわクサッ)何度読み返しても飽きない本です。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.21:
(5pt)

浅田小説の最高峰

浅田次郎の本を読んだのは「鉄道屋」が最初で、まあ、うまくは書けているけど、こんなもんか、という印象でした。そして「プリズンホテル」を読んで、浅田次郎という人の本当の姿が見えました。彼自身にとってもこの本が一番のようです。他の人にも「俺の本なら、プリズンホテルを読んでよ」と薦めているようです。主人公は作家です。某二流雑誌に超滅茶苦茶ナンセンス極道小説を書いています。その一方で、その対極にあるような(純文学風に見える)恋愛小説をも書いているという少し分裂質ぎみの男です。この2作品がその年の文学賞に同時にノミネートされます。その発表の連絡を待つのがプリズンホテルで、、というのが、第4巻めの設定です。この中で作家が女性編集者に話すシーンがあります。「きみが担当するあの変態極道小説こそが俺の作品だ。純文学風恋愛小説の方は、その文学賞の数年間の傾向と対策を研究し、計算ずくで書いたもの。俺にとっちゃ屁でもない作品なんだ」というものです。ここで僕は浅田次郎の本音に、はたと気づきました。そうか、「鉄道屋」は直木賞をとるために、計算ずくで書いたものなんだ。だから心の琴線に肉薄しないんだ、と。その一方で「プリズンホテル」は肉薄します。心をぎゅっと握りしめられたような、そして心地よい気分。あり得ないほど滅茶苦茶な設定と登場人物群ですが、そこにはまぎれもない人の心の真実があります。大笑いしながら大泣きさせられます。そして、人の心のやさしさに、たっぷりと浸らせてくれます。人間って、こんなにいいもんなんだ、と感じさせてくれます。小説とは、嘘を書きながら、真実を語るものだ、という言葉がありますが、この本はまさにこれです。この小説を読んで感動できないという人がいたら、僕はその人に心を許せない気がします。是非とも、この本を多くの人に読んでもらい、人の心の哀しみとやさしさを感じて欲しいと思います。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.20:
(4pt)

多種存在ホテル

ホテルという空間は、様々な事情のある客が泊まるところ。愛人を連れ込んでボコボコにする小説家や、心中希望の家族、離婚寸前の熟年夫婦などの客に、左遷された料理長ら事情のある者の集まり。それだけでもユーモラスなのに、「極道の経営するホテル」というスパイスが強烈に加わる。キャラクターたちが目まぐるしく動き回るので、小説なのに一時も目が離せない。・・・残念ながらその設定の多さに少し振り回され読後疲れてしまった感じはあるが・・・極道の世界、といっても重苦しく、堅苦しい話ではない。極道を身近に感じ、ちょっと背筋を正したくなる、そんな話。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.19:
(5pt)

兄貴!事件です!? 

本当はロマンティックな小説で売れたいと願いつつ、極道小説で売れっ子になった作家・木戸孝之介は、叔父の仲蔵(ヤクザ)が営む温泉リゾートホテルに愛人連れで逗留することに。愛人は、月20万円で雇った、殴る蹴る妄想込みのエッチもありの都合のいい女。しかも器量よし。木戸がやってきたホテル、その名は、奥湯元あじさいホテル・・・またの名を「プリズンホテル」。任侠専用ホテルだけあって、お客も従業員もクセのある人やすねに傷もつ人満載。しかし、心中志願の一家や、ひそかに熟年離婚を企てる妻と何にも知らないその夫とか、どこにでもいそうなお客だって一生懸命お迎えします。番頭さん、指が少し少ないけど、電卓たたけるしかわいいし。女中さんは、日本語苦手みたいだけど、いい人だし。元スナイパーのバーテンのカクテルも、和洋そろった料理人の用意する食事も美味だし。ホテルというある意味閉ざされた空間に多くの人が集まって、という映画や芝居、漫画やドラマは色々ありましたが、その「人々」がとても濃厚なキャラばかり。彼らが出会って、そしてお客さんはチェックアウトしてさようなら。その限られた時間に起こったドタバタ、そしてほろりとする大団円。怖いけどとまってみたくなるような、愛すべきホテル(を描いた小説)!
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.18:
(5pt)

任侠人情喜劇

暴力団が経営する寒村のホテルが、宿泊客を癒す物語。夏、秋、冬、春の4部作で、各々が読み切り。結末はいつも暖かい、人情喜劇である。小説家の木戸孝之介が、一応の主人公ということになるだろう。気の小さいサディストで、感情移入が難しい人物である。登場人物も、この作品を激賞する人々も、この偏屈な作家に対して優しい眼差しを向けるが、私はこういう小児的・暴力的な人間は、架空の人物であっても願い下げだ。献身的に彼に尽くす美しい清子も、これではマゾヒストではないか、と思う。生みの親、育ての親も、はたまた周囲の誰も彼もが、このひねくれた自称「文化人」に対して甘すぎないか?いくら心根は無垢で優しいのだとしても、この性格でこの境遇とは、恵まれすぎている。しかし、彼が作者自身の投影と思われることを考えると、これは作者の理想とする境遇なのかもしれない。どんな事態になっても、必ず最後は大団円。安心して読める。ストーリー・テリングは文句なし。仕事もしながら、7日間で全4巻読了。個性的な登場人物たちとともに、長く記憶に残る作品だろうと思う。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.17:
(4pt)

浅田次郎は、実はお笑い小説出身だった!

ここは、とある温泉郷。 新幹線駅からも高速道路からも遠く、ひなびてしまった温泉街に、一軒のホテルがありました。このホテルが少し変わっているのは、経営者がその筋のかたで、お泊まりに来られる方々も極道業界の方が多い、ということです。 ――なんだか、マンガみたいなこの設定。 こんなギャグみたいなホテルで、どんな物語が進行すると思いますか? そうです。 もう「ユーモア小説」を超えた「お笑い小説」の始まりはじまりです。 ホテルには、“その筋”の宿泊客の他に、「奥湯元あじさいホテル」という名前にひかれた老夫婦(一般客)もやってきます。 定年退職を迎えたばかりの亭主は何も知りませんが、積年の不満がつのった夫人は熟年離婚を決意しており、バッグの底では離婚届が出番を待っています。従業員もワケアリの人が多く、中には、大手ホテルチェーンから左遷されてきた者どうしが再会を果たす、という小さなドラマもありました。 一家心中しそうな家族がやってきて、前のオーナーの地縛霊が姿をあらわし、ワケアリな渡世人と作家の秘書が再会の涙を流し。 嵐の夜のホテルは、グチャグチャ、ドタバタな展開に……。 浅田次郎は、『鉄道員(ぽっぽや)』や『壬生義士伝』のように、人情味あふれる小説を書く人ですから、まさかとは思ったのですが……。 いやぁ、笑えること笑えること。 浅田次郎は、実はお笑い小説出身だった! という(知らない人には)新らしい発見をお楽しみください。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.16:
(5pt)

最高です

読み応えのある厚さであったが、面白くて途中で中断できず深夜までかかって一気に完読してしまった。極道専用のホテルで繰り広げられる様々な人間模様がとても面白く、笑ってしまう場面がある一方、思わず感激する場面もある。主人公の小説家や周辺の極道達の行動がかつて裏社会にいた浅田氏の行動と重なっているようにも思え、ファンは必読の物語である。
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No.15:
(5pt)

大好き!こんなホテルあったらぜひ行きたい!

浅田次郎もので、私はこのシリーズが一番好きです!癒し系なんですよ、プリズンホテルは。こんなホテルあったら絶対行きたい。心が疲れたときこの本を読むと、元気がでるんです。笑いあり、涙ありの泣き笑い小説とは、この本でっせ!夏編(1)から春編(4)まで、泣きながら笑ってました。癒されてください、プリズンホテルでぜひ。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.14:
(5pt)

まさにエンターテイメント

久しぶりに、泣いて、笑って、 あっというまに全巻読んだ作品。 舞台は、 一般のホテルで遠慮される“極道”の人たち専門のホテル。その名もプリズンホテル。まさに、“任侠の任侠による任侠のための”って言葉がピッタリのうらびた温泉街に佇む楽園。この舞台設定だけでも十分に面白いが、 登場するキャラクター達が、これまた秀逸。 女に平気で暴力を振るうくせに、 誰よりも純粋で愛に飢えた才能ある小説家。 粋も甘いもかみ分けた、 人情味と色気溢れる当代きっての極道の大親分。 誰もが振り向く美貌を持ちながら、 頭はからっぽ、心は聖母のパープリン女。 5歳とは思えぬ感性と絵の才能を持ちながら、 けな気に尽くす姿が愛しすぎる、その娘。 完璧なサービスと笑顔でお客様をもてなす、 黒子のように控えめな素晴しきホテルマン。 少年のような無邪気さと真っ直ぐな男気を併せ持ち、 無骨な手でパソコンを操る、可愛くて格好良い若頭。 一口食べれば笑いがこみ上げるほど美味い料理を創り上げる、 頑固一徹の天才和食料理人。 ―と、その料理人を心から敬愛する若き天才仏蘭西料理人。 めちゃくちゃで可笑しくて暖かい、 魅力的な従業員たち。 そして―、 一物を抱えた個性的な客達が、 今日もこの楽園に迷い込んでくる。 この作品はまさにエンターテイメント。 読み進めるそばから、 みんなの笑顔が、 その風景が、 一瞬の空気が、 勝手に目の前に広がってくる。読んだことない人は、 いますぐ本屋にダッシュです。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.13:
(5pt)

シチュエーションが秀逸です

著者の出世作と言える作品。極道ものの極めつけとも思えるし、後に著わされる情感豊かな作品群の前触れとも感じられます。いずれにしても面白いことは間違いありません。そもそも極道による極道のためのホテルというシチュエーションが秀逸です。主人公の木戸孝之介という名前は著者のかつてのペンネームだそうです。自分の分身を登場させた作品ですから著者の思いいれも深いのではないでしょうか。木戸孝之介というのが実に嫌な人間で、その時に著者の胸にあったものが現れているように思います。
プリズンホテルAmazon書評・レビュー:プリズンホテルより
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No.12:
(4pt)

読者の心わしづかみ!

オーナー木戸仲蔵の甥である売れっ子作家木戸孝之介。定年を迎えた夫に離婚届を突きつけようと機会をうかがう妻と、何も知らない夫。心中を考える親子。まじめすぎたのが仇になり、あちこちのホテルを流転させられていたという過去を持つ花沢支配人。などなど数え上げたらきりがない、個性的な登場人物たち。だが同じホテルに集う彼らは絶妙なハーモニーを奏でる。そのここちよさに思わずうっとりさせられる。笑いあり涙ありの人間ドラマは読む者の心をとらえて離さない。さすが!見事な浅田節!
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.11:
(5pt)

気軽に読めて大爆笑。

ヤクザが経営するホテルでのドタバタ劇。自衛隊上がりでまっとうな道を歩んできていない浅田次郎だからこそ書けるストーリー。ドタバタ具合は筒井康隆にも増して面白い。気軽に読める。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.10:
(5pt)

ぃぁぁ、面白かった('A`@)

ヤクザ屋さんが経営している任侠団体御用達ホテル。もうこれだけで普通ではありませんが、そこに登場するお客も任侠団体の皆様はもちろんの事、偏屈極道小説家やら執行猶予中のヒットマン・離婚寸前の夫婦・心中を考えている一家と「普通」なお客さんの方も一癖も二癖もあるような人々ばかり。遂には引越しを手伝ってくれる幽霊何ぞも登場してきて「普通の人」なんてほんの一握りしか出てきません。(除霊が出来るシェフとか・・・)(それも普通じゃないかも)(_| ̄|○||)笑いあり、涙あり、そして除霊あり(ぁとりあえず1巻だけを買ってみたのですが、その面白さにおもわず一気に読んでしまいました。陰鬱な気分で読み始めようとも、読後には気が晴れている事事間違いなし。お奨めです。
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No.9:
(5pt)

精神的残業をしている方の電車の友

プリズンホテル夏椿や課課長の7日間以前のジェットコースター喜怒哀楽泣語小説MindWashには最高です精神的残業をしている方の電車の友
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No.8:
(5pt)

本当に優しい男

2週間の海外出張に、どんな本を持って行こうか、色々考えた末に、この本を購入しました。全4巻、あっという間に読破してしまいました。久し振りに、楽しくて、泣けて、そして高揚感を覚えました。読み終わってしまうのが寂しいという感覚を味わいました。人間の優しさというのは、こんなものなのだと改めて教えてくれた本でした。こんな優しさを自分も持ちたい。こんな優しさで、自分の周りの人にも接していきたい。浅田さん、こんな楽しい本を書いて下さって有り難うございます。
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No.7:
(5pt)

涙もろいのかもしれないけど。

他の方々のレビューを読むと、もしかして私だけ?と思ったんですが、私はこの本で号泣しました。確かに主人公の義母に対する暴力は許せないし、キャラの濃い登場人物がいっぱい出てきて、ちょっと混乱しました。でも、4巻まで全て読破して、最後に主人公が今まで呼び捨てにし、足蹴にしてきた義母に対して「お母さん!」と叫ぶシーンは、今思い出すだけで涙がにじみます。浅田次郎さん独特の軽快な文体なので、4巻はあっという間に読めますし、笑いあり涙あり(私だけ?)のステキな作品です。プリズンホテル、ちょっと怖いけど泊まってみたいなぁ。
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No.6:
(5pt)

笑って泣ける。いやホントに。

この作品における女性観は、「子供っぽい男性のワガママを、あたたかく包み込む究極の母性」…ではないでしょうか。殴る男やダメ男たちを、この小説に出てくる女性たちは小さな子供にするようにうけとめて、癒してくれる。男に都合が良すぎると言われたらそうかもしれないし、女性が虐げられている小説と言えばそうかもしれない。でも作者が表したいのは、それらを「小さなこと」とみなし超越している、女性(=母性)の魅力ではないでしょうか。(現実そんな女性がいるかはちょっと問題ですが;)シリーズ完結の「春」のダメ小説家のエピソードでは、まさにそれが表れています。舞台となる「奥湯元あじさいホテル」は、誰が呼んだか「プリズンホテル」。番頭さんには小指がない代わりに刺青かあり、バーテンは元ヒットマン、従業員がタガログ語を操るようなとんでもないホテルです。もちろんオーナーは、組長。春夏秋冬、プリズンホテルに宿泊するワケありの客たちと、ホテルの人々の交流を、笑いあり涙ありで送る人情ギャグ小説。気落ちしている時にもオススメです。おもしろいですよ~!
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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No.5:
(4pt)

気楽に読める本

「鉄道員」で日本中に感動の嵐を巻き起こした著者が書いた極道お笑い小説です。私は「鉄道員」の方は読んでいませんので、どんな内容かもよく知らないのですが、こちらは気楽に読んで笑えます。主人公の小説家は好きな女性を殴ることで愛情表現をするという、完全にロクデナシの男です。最初はこの主人公の傍若無人ぶりに嫌気もさしたのですが、そこを耐えて読んでいってください。笑えること請け合いです。ドラマにもなりましたが私は見ていませんでした。ドラマでは主人公を女性にしていました。主人公が頻繁に暴力をふるうからでしょうか?シリーズは全4冊あります。どれも大変面白くって私はオナカを抱えて笑いました。でもお子様向けではありませんのでご注意を…。
プリズンホテルAmazon書評・レビュー:プリズンホテルより
4191250833
No.4:
(5pt)

てんこもり娯楽小説

基本的にギャグ小説だが、文体が洗練されていて上品なのだ。不良少年、リストラ、生活苦、ヤクザの出入り、二流小説家と、素材のごった煮状態。そこにオカルト現象も加わって、てんこもりのちゃんこ鍋状態だ。 しかしここが作者の力量の真骨頂。ちゃんこ鍋とか鍋焼きうどんなんて、素材を喧嘩させちゃうととんでもなくまずいものになってしまう。うまく仕上げるには、相当な力量が要るのだ。また、登場人物のそれぞれが素っとぼけたギャグをかましながら、その実誠実さを芯に持っているあたりがニクイ。おかしさが、あるときはユーモアになり、ペーソスになり、ブラックジョークになり、複雑玄妙なあやを紡いでいく。 深みがありながら、娯楽小説として気軽に味わえる。
夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夏 プリズンホテル(1) (プリズンホテル) (集英社文庫)より
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