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凍える島



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【この小説が収録されている参考書籍】
凍える島
凍える島 (創元推理文庫)

凍える島の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(6pt)

典型的な孤島のクロオズドサアクル作品……と思いきや意外な変化球?

孤島に避暑に向かった8人の男女。
しかし二日目の朝、一人の女性が心臓を持ちさられて惨殺された死体となって見つかり、それを口切りに一人、また一人と殺されていく……
という定番の孤島の連続殺人ものですが、それだけにとどまらず中々に個性を持った作品でした。

まず物語全体の雰囲気が、夏に島にバカンスに来ているとは思えないほど、タイトルの通り陰鬱で寒々しい印象を受けます。(それこそ殺人が起きる前の楽しく遊んでいるはずの所から)しかしどこか詩的で美しい、独特の世界が拡がっています。

また文章そのものも独特です。テーブルを「テエブル」とかコーヒーを「コオヒイ」などなぜか「ー」を使わずに表記するのにかなり違和感を覚えます。
かといって絶対に使わないわけではなくカレーは普通に「カレー」と表記していたりして作者の中でのルウルがよくわかりません。

そして女性作者ならでは……と言っていいのかわかりませんが島を訪れた表面上は和気藹々としていた8人の男女の奥に潜む三角関係や愛憎が事件に大きく関わり、恋愛要素が単なるミステリーのスパイスや動機付けにとどまらず、推理小説であると同時に恋愛小説でもある作品と感じました。

真相に関してはかなり無理がある&少しアンフェア感はありましたが、斬新ではあったと思います。

マリオネットK
UIU36MHZ

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