明治維新そのものが持つ思想と制度の欠陥に根本原因があるのではないか―1932年、イェール大学で歴史学を研究する朝河貫一は、日露戦争後から軍国主義に傾倒していく日本を憂えていた。

能登七尾の畠山家に仕える武士の家に生まれた信春は、10歳で長谷川家の養子になる。

関ヶ原合戦が終わった。天下分け目の大戦に勝利した東軍徳川方では恩賞問題に苦悩していた。

失敗は絶対に許されない！ 国のため命を賭して大海を渡った遣唐使を描く歴史大作 西暦六六三年、日本の天智天皇は、唐と新羅に滅ぼされた朝鮮半島の国・百済を再興させようと四万の軍を送ったものの、白村江の戦いで唐に大敗を喫した。

「天下布武」―武力を背景に世を変革してゆく信長は、天正九年、安土を中心に磐石の体制を築いていた。

小田原の北条氏を滅ぼし、天下統一の総仕上げとして奥州北端の九戸城を囲んだ秀吉軍。その兵力はなんと15万。

時は推古天皇の御世。混乱を極めた大陸に統一国家“隋”が誕生。

「その日を死に番と心得るべし」との覚悟で幾多の合戦を生き抜いた藤堂高虎。

応仁の乱以降、室町幕府は力を失い、群雄が割拠し、世は乱れた。

平安時代末期、末法の世。貴族たちの権力抗争は、皇位継承をめぐる骨肉の対立と結びつき、頂点に達した。

時は鎌倉末期。後醍醐天皇率いる軍勢が挙兵し、倒幕の機運が高まっている。

足利幕府が擁立する北朝に皇統を奪われた南朝方。

戦国時代、朝廷から金掘り御免の認可を得ていた三島家は石見銀山から莫大な収益をあげていたが、近隣勢力によって家を滅ぼされる。

倉橋長五郎政重は、徳川家御先手組にあって、無敵の大業“鬼落とし”で知られた槍の名手。

倒幕の機運が高まる鎌倉末期。

織田信長軍団の若武者・長岡与一郎(のちの細川忠興)は、仲間の万見仙千代、荒木新八郎らとの勝負を経て、彼らの友情に支えられ、信長の養女にして重臣・明智光秀の娘・玉(のちのガラシャ夫人)を娶った。

織田信長に見出されて娘婿となり、その薫陶を受けて成長した蒲生氏郷。

五百万両の借金をかかえる破綻寸前の薩摩藩の財政建て直しを島津重豪から命ぜられた調所笑左衛門広郷。

理不尽な理由で牢人を命じられた祐筆・田代陣基。

武士道と云うは死ぬ事と見つけたり 武士道の神髄を描く、圧巻の歴史巨編! 藩内の諍いに巻き込まれた佐賀藩士の田代陣基は、武士の意地を見せるために切腹を決意した。

大坂の陣。幕府軍の攻勢を受け、豊臣家は存続の危機に瀕していた。

平安末期。平氏追討の決起を促す以仁王の令旨が兄弟の運命を変えた。

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。

【第166回直木賞受賞作】 どんな攻めをも、はね返す石垣。 どんな守りをも、打ち破る鉄砲。

実の父である徳川家康に毒殺された悲劇の猛将結城秀康。

豊臣秀吉亡き後、再び風雲急を告げる乱世。徳川家康に従うか、それとも石田三成につくか。

江戸に流通革命をもたらす波浮の築港計画。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

時は天平宝宇年間。藤原清河の家に仕える高向斐麻呂は14歳で大学寮に入寮した。

鳥羽・伏見の戦いに敗れ、旧幕軍は窮地に立たされていた。

かつて一刀流道場の四天王と謳われた勘定方の瓜生新兵衛は、上役の不正を訴え藩を追われた。

守護代本家の被官でありながら尾張統一の野望を抱く織田信秀。その寵愛を一身に受け、嫡男信長は武芸に秀でた青年へと成長する。

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。

藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。

戦国乱世を生き抜き、徳川の天下となったのちも、大名として、茶人として名を馳せた小堀遠州。

将軍は心に孤独を抱え、武士は破滅に向かって突き進み、若者はおのれの未来を信じた…。

巨匠・松本清張が描く、徳川家康伝の決定版! 天文11年、三河国岡崎。

関ヶ原以後、新座衆の扱いに苦慮する加賀前田家で、家老の罠に落ちた男・太田但馬守。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

営々と築き上げてきた「大坂和平の道」はついに崩れ去ろうとしていた…。執念深い秀忠、愚かな淀君、抗いがたい時代の奔流。

目覚める前、思念のなかで猛虎の爪に引き裂かれ、頭蓋が割れるさまを実感する。葉隠武士、斎藤杢之助独特の“死の鍛錬”―。

汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう―中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児は、占い師の予言を通じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀に従って都へ上った。

石田三成は、何を考えていたのか? そこに「戦国」の答えがある! 秀吉の配下となった八人の若者。

奈良県で日本の元内閣総理大臣が撃たれ、死亡した。その場で取り押さえられたのは41歳男性の容疑者。

昭和23年1月26日、帝国銀行椎名町支店に東京都の腕章をした男が現れ、占領軍の命令で赤痢の予防薬を飲むよう告げると、行員らに毒物を飲ませ、現金と小切手を奪い逃走する事件が発生した。

日本の礎は、この男によって築かれた。

『ヘルドッグス 地獄の犬たち』に連なるクライム・サーガ、堂々完結! ヤクザにも物怖じしない、恐れ知らずの老ジャーナリストが殺害された。