現代日本SF第一世代作家6人の傑作選を日下三蔵の編集により刊行するシリーズ。

本所六間堀で夜鷹蕎麦屋の老爺が斬り殺された。

知り合いの染色デザイナー久子が“自殺村”出身と知った商社マン室谷は、古事記由来の地名を持つ村の秘密と死に魅力を感じる自らの出自の謎に導かれ、黄泉の国へと足を踏み入れていった…表題作の他、ユニークで破天荒な民話研究「庄ノ内民話考」、多元宇宙SF「二都物語」等

アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命…。

“退屈をまぎらわせてくれるなら何でもやるわ―”大金持ちで絶世の美女、本間好子と出会った梅谷は、遊び仲間の掘野、阿部、兼高を集めた。

貧しい大学生・純次の前に突然、現われた美女・嵯峨子!彼女は純次にさまざまな幸運をもたらしたが、少女・春子に彼の心が移るとその正体を現した…。

市助には８人の子がいた。その子らが夜ごと寝間を抜け出して、朝まで箪笥の上に坐っている。

企業の幹部らの接待と称しての豪勢な遊興は、下から見れば垂涎の的。

棟梁に褒められ有頂天になる大工、盗賊としての過去を隠した扇職人、対人恐怖症で五千石を棒に振った旗本の次男坊、玉の輿に乗る娘など、この江戸下町の長屋にはさまざまな人たちが暮らす。

岬一郎は東京・下町に住むごく普通のサラリーマン。

コピーライターの私は、江戸時代の戯作者・山東京伝の、現代にも通用する粋なセンスに心酔していた。

自衛隊演習場で、新兵器の実験中に暴走事故が発生。的場一佐率いる第三特別混成団が約460年前の戦国時代に飛ばされてしまう。

粋なやつ、不器用なやつ、土地っ子、よそ者…、色とりどりの人間模様が見られる東京浅草。

編集者津野田のもとにスポンサーの名指しで邪馬台国特集の大きな仕事が舞い込んだ。

貧農の子亥吉と捨て子の千造は青空寺子屋で読み書き躾を習い、十一歳にして江戸に発った。

高村家のお抱え運転手・浜田五郎はある日、近所の銭湯の主人から、自分の右肩にある大きな痣が“嘆き鳥”と呼ばれることを教えられる。

特殊慰安施設協会(RAA)―太平洋戦争直後、進駐軍兵士の性の処理のため作られた施設である。

設計事務所に勤める神崎順一郎はある日、伊東のホテルで目が覚めた。

時は天保、ところはお江戸。闇にそびえる巨大な石碑の傍らに正体不明の男が素っ裸で倒れていた。