夢は枯れ野をかけめぐる
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孤独死の怖さ、認知症の家族を介護することの困難さ、病気や怪我による人生の変更が、家族に与える影響を考えさせる。 | ||||
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介護問題や認知症、孤独死といった「老い」をテーマに描かれた連作短編。 西澤さんが書いてらっしゃるので下地はミステリーですが、はっきり言って本格的な謎解き要素は期待しない方がいいです。 とは言え、私自身が今作の主人公と年齢的にも価値観的にも近く、実際、親の介護を始めている状況にある身なので、このテーマには非常に共感しつつ感情移入して読んでしまいました。 最終章の終わり方は悲しくも心温まるもので、誰もが避けては通れない「老い」や「死」に対して、どういう心積もりで向き合うか、そのひとつの答えを示していると思いました。 | ||||
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2008年に出た単行本の文庫化。 6編から構成される連作短編集である。いずれも「老い」をテーマとしており、老後の生活資金、子どもたちとの関係、まだらぼけといった切り口から物語が進み、そこにちょっとした謎がからんでくる。 重い話ばかりだが、謎に引っ張られてぐいぐい読み進めてしまうし、ちょっとしたロマンスが忍ばせてあり、読後感はいい。 また、自身や親、周囲のひとたちの老後の問題を考える上でも、いいきっかけとなった。 | ||||
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一人の中年男性とその周りの人々の、生活のなかの心理のアヤをひもとく連作短編集です。あまり小説のカテゴリは詳しくないのですが、生活心理ミステリというのでしょうか。西澤作品はこれが初めてですが、自分の読んだことのある作家では、北村薫さん、石持浅海さんを思い起こさせました。 ここでいう生活は、高齢化社会、家族の問題が強く関わってきます。というかミステリという手法を使ってそうした問題を描きたい、ということこそ作者の本音かもしれません。たんにミステリの題材というには、その筆致は温かく理知的です。 だけど、それを社会問題的に考え解決しようという意思よりは、そうした問題に囲まれてそれでも生きて行かなければいけない人間の性というか、運命というか、そうしたものへの静かな諦観を感じさせます。そういう意味で、最後まで読み通すと、タイトルが胸に落ちます(ちなみに最後に置かれた短編のタイトルがそのまま小説全体のタイトルとなっています)。そうだよな、生きるってのは、けっきょく生まれてやがて死んで、夢は枯れ野をかけめぐる、としか言いようがないよな、、、、。その胸に落ちる落ち方の淋しさがなんともいえない読後感でした。 しかしそうした諦観だけで生きてゆくには人間は感情というものが豊富にありすぎるようで、恋愛を絡めながら、主人公が諦観に沿って生きるなかで、かすかに翻弄される様もまた描かれていて、爽やかなラブコメ的にも読めます。それで全体としては暗いより明るい印象です。 どうです?なかなか複層的でしょう。個人的には自分の好みではありませんが、ひとつの独特の世界が構築されている野心的な作品であることは間違いありません。 | ||||
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話の中心となる人物が48歳というだけで相当地味です。テーマも介護とか、老後とか地味ではあるけれど誰もが避けては通れない問題を扱い、それをうまくミステリーにしています。そして、今回は事件も地味です。主人公と同じくらい地味な謎の数々も同様です。なんていうか、紹介するのにこんな地味な内容も珍しいくらいですが、地味です(笑) 本編は短編を6編収録。それぞれにストーリーがリンクしており時系列に沿って話が進行していくので最初から一作づつ読んでいくことをお勧めします。読むうちに、あの人がこの事件とリンクして…というふうに徐々につながっていきます。しかし、この小粒な事件をスルメをかむようにじわじわと味わうのがまた楽しいのもまた事実。正味大作でもありませんし、傑作でもありませんが、自分は面白く読めました。 勿論、複数の西澤作品を読んだことをある方ならお馴染みのなんともいえない西澤節はこの作品でも健在です。 | ||||
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