薄暮

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種別
長編
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あらすじ

2009年07月01日 薄暮

亡き画家は、夫である以前に彼女にとっての神なのかもしれない。田園を美しく輝かせる一瞬の光が、雪国に厳しい冬の訪れを告げる―。封印されていた一枚の絵が脚光を浴びた時、「閉じられた天才画家」は妻の元を離れ、郷土の人々の欲望と疑心がうごめき始める。著者の新境地を示す傑作長編。(「BOOK」データベースより)

評判

薄暮の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク

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薄暮の総合評価:

8.13/10点 レビュー 16件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.16
(5pt)

意外にミステリアス

篠田ファンなので、大した予備知識もなく脊髄反射で購入しました。
装丁を見て「案外地味な内容かもしれない」と思い込んでいたのですが
そこはやはり篠田作品、ところどころにミステリーな要素や予想外の展開もあり
またもやワクワクと一気読みしてしまいました。

題材が重いので、全体的にはやや寂寞感がただよっていますが
きれいごとでは片付けられないリアルな描写が多く
大人になったからこそわかる裏話満載です。
自分の知らない世界については、真偽のほどはわかりませんが
篠田節子さんが書くととてもリアルです。

読み終わってから装丁を見ると…感無量です。
篠田節子さんには、これからも書き続けてほしいと
心から願っています。
(ある意味ファンレター)
薄暮 Amazon書評・レビュー: 薄暮より
4532170931
No.15
(2pt)

私には退屈な小説だった。

直木賞作家の作品はまず読んでみようという私ですが、なぜか篠田さんの作品は手には取っても、読む事はなかった。
無意識に肌に合わなそうと感じていたのだろうけど、読まず嫌いかも知れないと、今回挑戦してみた!
続けて聖域、マエストロ、薄暮と読んでみた感想は、やはり自分の好きなタイプの小説ではないなと思った。

薄暮は、橘の考えを軸に話をすすめている印象。
なので、主要人物である画家の妻智子にしても、長岡の様々な人たちや頼りない編集長にしても、
その人物像はすべて橘の憶測の上に成り立っているようにしか感じられない。

長々と橘を通して説明されているようで、「ちょっと待って。それはあくまであなたの想像上でしょ。他の人間の気持ちを勝手に作りあげないでよ」と
思わず、本の中の橘に言ってしまっていた。

美術書を作り上げていく裏方の世界の説明も合わさるので、小説を味わうというようなわくわく感や、小説の色気、面白さ、
それぞれの登場人物の奥深さを感じる事は出来なかった。
薄暮 Amazon書評・レビュー: 薄暮より
4532170931
No.14
(4pt)

地味ながらも読ませる力のある力作

地味でずっしりと重い。
ずーっと嫌な気持ちで読んでいなければならないくらい、人の感情の醜い部分を描いている。
でも読ませる力のある不思議な作品。
小説としては退屈なかんじではあるのに、なぜこんなに読ませる魅力があるのだろう・・・。
なんだかこういう作品こそ長く記憶に残るような気がします。

すでに亡くなっている田舎の無名画家に急にスポットが当てられたことから起こる騒動。
画家の才能を強く信じてきた妻。
絵を購入し、支援もしてきた郷土の支援者たち・・・。
それぞれの思惑が交錯し、とんでもない方向へ転がっていく様を巻き込まれた雑誌編集者の目を通して描いています。

人間同士の愛情はもちろんのこと、宗教観・郷土愛・芸術愛・・・さまざまな形の感情が描かれている。
しかもそれは激しくもあり、醜くもあり、欲や嫉妬にまみれながらもリアル。
このへんの丁寧なうまさはさすが篠田さんと言わざるを得ません。
薄暮 Amazon書評・レビュー: 薄暮より
4532170931
No.13
(5pt)

殺人事件がなくてもミステリーはこんなに面白い

殺人事件などはおきない。
けれども、これはれっきとしたミステリーである。
ミステリーには犯罪などは必要ないのかもしれない。
そう思わせる作品が、篠田節子や宮部みゆきにはある。
そして、これがその一つ。

テーマは美術界。
新潟の田舎で画壇に背を向けて一生を終えた画家がいた。
そして、その画家の絵を発掘した元美術雑誌の編集者は、この画家に献身的に尽くした妻と関わることになる。
献身的に尽くしたがゆえに、思いが暴走し妄想と化す妻。
地元の人の素朴な思い、そして策略。
殺人事件がなくても、ミステリーはこんなに面白い、という作品である。

篠田節子には異境もの、女性の生き方もの、芸術もの、というジャンルがあるが、これは芸術ものである。
彼女自身はバイオリンを弾くらしく音楽をテーマにしたものも多いが、絵をテーマにしたのはこれが初めてかもしれない。

ところで、この小説は日経新聞の夕刊に連載されたものだそうだ。
ぼくは、新聞小説や週刊誌の連載小説というやつが苦手である。
だって、読みたくても次が読めない。
そのフラストレーションを想像するだけで、敬遠したくなる。
毎日、これを新聞で読み続けてきた人には、それだけでぼくとは別の人種かもしれない、と思ってしまう。
薄暮 Amazon書評・レビュー: 薄暮より
4532170931
No.12
(5pt)

史上最強の女性(ちょっとネタバレ)

高校生の時、尊敬する美術の先生が、ダリの妻ガラについて、「女性は多大なインスピレーションを与えるという点で、芸術家そのものより豊饒な力を持つ存在なの」とおっしゃったのが鮮烈だった。この小説の中心となる二人の女性のうち、一人がそのタイプ。彼女は私が思うに世界最強。今まで読んだどの小説のヒロインよりも強い!と感じた。この小説ではわきを固める女性たちもまたそれぞれに「強さ」を持っている。どれが最強ということはないのかもしれないが、でもやっぱり彼女の強さにはかなわない。これだけ面白い小説、もっと読まれてもいいと思う。ドラマ化しても絶対に面白い。そのとき誰が「彼女」を演じるのか、キャスティングには悩みそうだが。できれば無名の新人がいいな。
薄暮 Amazon書評・レビュー: 薄暮より
4532170931

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