内部の真実

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種別
長編
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2,912回
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あらすじ

2017年12月20日 内部の真実 (創元推理文庫)

戦中の台湾、本島人の邸の庭で起きた日本軍人の決闘騒ぎ。一方は銃殺され、一方は頭部を殴られ意識不明の状態で発見された。単純な事件と思われたが、現場に残された二挺の拳銃はどちらも指紋が拭われていた。現場の庭は三方を壁と扉に囲まれ、残る一方を闇の幕で隔てられた一種の密室であり、謎は次第に混迷の色を深くしてゆく……。推理と恋愛と幻想が混然一体となった、戦後を代表する本格推理の逸品を創元推理文庫に収録する。(「BOOK」データベースより)

評判

内部の真実の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク

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内部の真実の総合評価:

9.67/10点 レビュー 6件。

感想一覧

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Amazonレビュー

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No.6
(4pt)

事件が起きたのも闇の中、真相も闇の中、そして人間の心の中も闇

太平洋戦争末期の台湾を舞台に、恒子と言う女性の庭で起こった殺人事件の模様を、濃厚な異国情緒と複雑な恋愛模様を背景に綴ったもの。二部構成になっており、作品の殆どを占める第一部は事件関係者でもある軍曹の小高の手記と言う形で示され、第二部は小高の死後、別人の一人称で語られる。作者は台湾での従軍経験があった模様で、軍隊組織や台湾の地理・風物等が木目細かく描写され、物語に独特のリアリティを与えている。

いきなり事件現場から始まり、射殺された苫と言う曹長、昏倒していた名倉と言う炊事係、そして二挺の拳銃が夜の恒子の家の庭と言う密室的状況で発見された事が示される。二人共、恒子に劣情を抱いていたらしい。名倉が苫を射殺したなら話は簡単だが、名倉が所持していた銃は未装填、苫の傍に落ちていた銃は一発だけ発射された跡があるが、二挺共に指紋が残っていない。軍の銃弾管理(実包)上も名倉犯人説は成立しない。そして、事件当時の庭に居たと判明する第三の人物。だが、第三の人物の存在を考慮しても、銃弾の謎は解決しない。第四の人物を仮定すると密室的状況が益々強くなってしまう。この辺りの謎の畳み掛けは巧い。ここで、謎解きに専念しない所が作者の持ち味なのか、小高の回想談を交えて、往時の台湾の社会状況、事件の背景等が悠揚迫らぬ筆致で語られる。特に、玉蘭の花の香り...。

最後に明かされる真相は、ある意味シンプルだけに、却って作者のアイデアに感心させられた。「内部の真実」と言う題名が示唆するかの様な、芥川「藪の中」を思わせる事件決着のさせ方も趣きがある。事件が起きたのも闇の中、真相も闇の中、そして人間の心の中も闇との意匠が光る。
内部の真実―日影丈吉傑作選3 (1978年) (現代教養文庫) Amazon書評・レビュー: 内部の真実―日影丈吉傑作選3 (1978年) (現代教養文庫)より
B000J8LCKA
No.5
(5pt)

特にありません。

特にありません。
内部の真実 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 内部の真実 (創元推理文庫)より
4488407021
No.4
(5pt)

きれいな本です。ありがとうございました。

同著者「猫の泉」と一緒に注文させていただきました。
名古屋から東京まで、2日で到着。早いです。ありがとうございました。
梱包も丁寧で、商品の状態もよく、よろこんでおります。
またよろしくおねがいいたします。
内部の真実―日影丈吉傑作選3 (現代教養文庫) Amazon書評・レビュー: 内部の真実―日影丈吉傑作選3 (現代教養文庫)より
4390109707
No.3
(4pt)

事件が起きたのも闇の中、真相も闇の中、そして人間の心の中も闇

太平洋戦争末期の台湾を舞台に、恒子と言う女性の庭で起こった殺人事件の模様を、濃厚な異国情緒と複雑な恋愛模様を背景に綴ったもの。二部構成になっており、作品の殆どを占める第一部は事件関係者でもある軍曹の小高の手記と言う形で示され、第二部は小高の死後、別人の一人称で語られる。作者は台湾での従軍経験があった模様で、軍隊組織や台湾の地理・風物等が木目細かく描写され、物語に独特のリアリティを与えている。

いきなり事件現場から始まり、射殺された苫と言う曹長、昏倒していた名倉と言う炊事係、そして二挺の拳銃が夜の恒子の家の庭と言う密室的状況で発見された事が示される。二人共、恒子に劣情を抱いていたらしい。名倉が苫を射殺したなら話は簡単だが、名倉が所持していた銃は未装填、苫の傍に落ちていた銃は一発だけ発射された跡があるが、二挺共に指紋が残っていない。軍の銃弾管理(実包)上も名倉犯人説は成立しない。そして、事件当時の庭に居たと判明する第三の人物。だが、第三の人物の存在を考慮しても、銃弾の謎は解決しない。第四の人物を仮定すると密室的状況が益々強くなってしまう。この辺りの謎の畳み掛けは巧い。ここで、謎解きに専念しない所が作者の持ち味なのか、小高の回想談を交えて、往時の台湾の社会状況、事件の背景等が悠揚迫らぬ筆致で語られる。特に、玉蘭の花の香り...。

最後に明かされる真相は、ある意味シンプルだけに、却って作者のアイデアに感心させられた。「内部の真実」と言う題名が示唆するかの様な、芥川「藪の中」を思わせる事件決着のさせ方も趣きがある。事件が起きたのも闇の中、真相も闇の中、そして人間の心の中も闇との意匠が光る。
内部の真実―日影丈吉傑作選3 (現代教養文庫) Amazon書評・レビュー: 内部の真実―日影丈吉傑作選3 (現代教養文庫)より
4390109707
No.2
(5pt)

哀しい望み

最初は話の流れに乗り切れず、1年近く放置していました。
再び手にとり、読み進めて、捜査陣の一人として勝永伍長が登場してからは俄然調子が出てきました。
暗闇を漂う白い花、その甘い香り、ほたるの光、はかなげな美女たちの面影。
しかしまた、終盤で茫然とすることとなりました。
結末で明かされる主人公の哀しい望みが心に残りました。
内部の真実 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 内部の真実 (創元推理文庫)より
4488407021

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