書楼弔堂 霜夜
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あらすじ
花も盛りの明治40年――高遠彬の紹介で、ひとりの男が書舗「弔堂」を訪れていた。甲野昇。この名前に憶えがあるものはあるまい。故郷で居場所をなくし、なくしたまま逃げるように東京に出て、印刷造本改良会という会社で漫然と字を書いている。そんな青年である。出版をめぐる事情は、この数十年で劇的に変わった。鉄道の発展により車内で読書が可能になり、黙読の習慣が生まれた。黙読の定着は読書の愉悦を深くし、読書人口を増やすことに貢献することとなる。本は商材となり、さらに読みやすくどんな文章にもなれる文字を必要とした。どのようにも活きられる文字――活字の誕生である。そんな活字の種字を作らんと生きる、取り立てて個性もない名もなき男の物語。(「BOOK」データベースより)
評判
書楼弔堂 霜夜の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
書楼弔堂 霜夜の総合評価:
9.56/10点 レビュー 9件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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毎話ゲスト著名人が出てきてあれこれトークする傍ら、主人公である語り手の物語もちょっとずつ進行していく訳です。
どうなるのかな、と思っていると最終話で突然プツっと途切れて終わるんですね。
それが逆に強く頭に残る。
そんな感じで三冊やってきた訳ですが、この完結編である四冊目に初めてそのパターンが崩れました。
今まで全く再登場の気配が無かった語り手たちが割と元気にでてきて、あれやこれや出番もある訳です。
この、二度と会えないと思っていた知人と思わぬ再開をしたような感覚は、これまでの「溜め」もあって新鮮に感じられました。
今回ついに店を畳むことになる弔堂がお得意様の主人公に贈り物をしたように、この展開もここまで読んできた読者への贈り物なのかなとちょっと思いましたね。
数多の著名人たちが通った伝説の書楼「弔堂」。
現実ではそんな店は存在してないでしょうが、そんな特別な場所の終焉までを傍らで眺めるような、しみじみとした気持ちになりました。